日本だけでなく、世界中のディズニーファンから熱烈に愛されてきた、スペース・マウンテンが、ついに2024年7月31日クローズしました。リニューアルされる2027年まで、しばしお別れとなります。
今回は、1983年のパーク開園以来、ファンを長年魅了し続けてきた人気アトラクションの最終搭乗日の様子をレポート!新しく生まれ変わるスペース・マウンテンはどうなるの?見どころは?……など、開発担当者の方にもお話をうかがいました。
2024年7月31日、この日の主役はスペース・マウンテン!
長年にわたり、多くのゲストに愛されてきたスペース・マウンテン。最後の宇宙旅行を楽しもうと、朝9:00の開園直後からトゥモローランドにはたくさんの人が!
この春から7月31日の最終搭乗日まで、ファイナルイベント「セレブレーティング・スペース・マウンテン:ザ・ファイナルイグニッション!」も開催。アトラクション入り口には、「THE FINAL IGNITION!」と書かれた特別なデコレーションがほどこされていたり、宇宙空間をイメージしたフォトロケーションが登場したり。まるっとスペース・マウンテンの思い出に浸れる空間になっていました。
朝からトゥモローランド周辺のキャストが、アトラクションの前に大集合。キャストは笑顔で手を振りながら、ゲストのすてきな思い出作りのお手伝いをしてくれました。
キャストと一緒に記念写真を撮る人や、思い出話に花を咲かせる人。中にはレアなグッズを披露してくれる人も。ゲストの想像以上の熱量に、思わず圧倒されました……!
濃いブルーとコバルトブルーを組み合わせた、今までの近未来感あふれるコスチュームも今後変更される可能性大。新生スペース・マウンテンがお披露目されたら、新旧コスチュームを比較してみるのも楽しみのひとつです。
この日は特別に、モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク!”のキャストも、ゲストをお出迎え。スペース・マウンテンのポーズもしっかりいただきました!
トゥモローランドの至るところで配られていたのが、ファイナルイベントの限定シール。これはアトラクションの乗車に関わらず、キャストに声をかければ、誰でも無料でもらえる太っ腹なサービスです。 レアな記念品をゲットしたゲストは、みんなニッコニコ。このステッカーがあれば、おうちでもスペース・マウンテンの余韻に浸れますね。
ラストということもあり、キャストのお見送りも気合が入ります。遠くのゲストにも、笑顔で手を振っておもてなし。ハピネスよ、届け~!
アトラクションに乗れるのはプライオリティパスを持っている人だけ
この日、スペース・マウンテンに乗るには、待ち時間が短くなるよう考えられた優先パス「40周年プライオリティパス」の取得が必須。それでも、待ち時間は90分に……!
みんなに愛された、入り口の映えるエスカレーターともこの日でさよなら。ゲストはキャストとハイタッチを楽しみながら、続々とエスカレーターに乗り込みます。
ふと目を上げると、お手製のプラカードを手にしたダンディなゲストを発見。さすが、老若男女に愛されるスペース・マウンテンですよね。
アトラクションの出口付近ではスペース・マウンテンデザインの限定グッズを販売。売り切れ御免だから、みんなグッズに吸い寄せられるように近づいては、中をのぞいていく……。案の定、グッズは飛ぶように売れていました!
せっかくなので、ファイナルイベントが終わってしまう前に、限定フードも満喫。ポップコーンのパッケージに描かれた、宇宙飛行士ミッキーがかわいい!
こちらは、同じくイベント限定のドリンク。コーラの中にパッションフルーツのゼリーが入っていて、みずみずしい香りのレモンがアクセントになる1杯。シュワッとさわやかでおいしい、心に刻まれる思い出の味になりました。
最後の宇宙旅行を楽しんだゲストにインタビュー
最終搭乗を終えたゲストにもインタビュー。 都内から訪れた2人は、生粋のディズニーマニア。
彼は「最低でも月1回はパークへ来ます!」とにっこり。体験後の感想を聞くと、彼女は「実は絶叫系や暗いのが苦手で、ずっと目をつぶって乗っていました。今回は最後の乗車になるからはじめて目を開けて乗ったら、想像以上に星がキラキラで感動です!もっと早く目を開けて乗れば良かったな~。」と苦笑い。
さらに彼女は、「限定グッズのカチューシャを手に入れられなかったのが、悔しくて……。それだけが心残りです。あっ、でも今日はスペース・マウンテンカラーの青を意識した、アイメイクやカチューシャをブルーにしました。」と明かしてくれました。
続いて、幼いころからディズニーファンで、群馬から前泊しパークに訪れたという彼女は、随所に星を散りばめたコーデがバッチリ。スペース・マウンテンのコスチュームを着たダッフィーにも注目です。
聞けば、家で眠っていた「東京ディズニーリゾート25周年」限定販売のダッフィー用コスチュームを掘り起こし、この日のために着せてきたのだとか。なんと、ベルトの一部は、限定シール入れにご自身でリメイク。クオリティの高さとディズニー愛の深さに脱帽です。
現在の気持ちを聞いてみると、「今まで数え切れないぐらい乗ったアトラクションがなくなるなんて、生まれてはじめてのこと。やっぱり寂しいです。」と話してくれました。
3年後はどうなるの?新旧スペース・マウンテンの開発者に聞いてみた
今回特別に、「スペース・マウンテン」のリニューアルに携わった2人の開発担当者にお話をうかがいました。
2007年のリニューアルを担当された西尾智憲さん
「スペース・マウンテン」は2007年に大幅リニューアルが行われましたが、その当時、内装デザインを担当したのが西尾智憲さん。西尾さんは1989年に入社。現在、デザインサービスグループに在籍する、勤続35年のレジェンドです。
「オープン当初のスペース・マウンテンは、『漆黒の宇宙を疾走する』コンセプトに合わせたシンプルな体験でした。ゲストにより楽しんでもらえたり、良い思い出を持ち帰ってもらえたりするため、2007年に新しくストーリーを追加しました。」と振り返ります。「新たなストーリーは、宇宙の果てにある未知なるエネルギーを持ち帰り、そのエネルギー源がもととなり、スペース・マウンテンやゲストが乗るロケットが稼働しているというもの。外観はほぼ変わりませんが、乗り場のデザインや宇宙船のデザイン、宇宙空間の演出を作り上げるため、何十回も乗り続けました。」という苦労話も。
「個人的に思い出深い今のスペース・マウンテンとお別れをするのは、残念で寂しい気持ちもあります。ただ、次のスペース・マウンテンが、どんな感動や思い出をゲストに与えてくれるのか、私自身も楽しみにしています。」と心に染みるやさしい笑顔で語ってくれました。
2027年のリニューアルを担当されている小西航平さん
アトラクション建設プロジェクトチームの小西航平さんは、2018年から新生「スペース・マウンテン」の開発を担当することに。 新規プロジェクトへの思いを聞いてみると、「これまでの良さは引き継いだ上で、感動的なショーストーリーを設けていく予定です。ゲスト自身がストーリーの中でいろいろ思いを馳せながら、楽しんでもらえれば。」と答えてくれました。
「新たなスペース・マウンテンは、今までと同様に身長制限を設ける予定です。ジェットコースタータイプのアトラクションという特性上、限られた人しか乗れませんが、私自身、スペースマウンテンに乗れたとき、少しお兄さんになったような気がして、うれしい気持ちになりました。そういう“はじめて乗れた”感動も、このアトラクションの魅力だと思います。」
小西さんの話では、現在、建屋の外観のイメージ画像が公表されていますが、この有機的な曲線美の外観をいかに形にしていくか、開発し検討を進めているとのこと。「ひと目見ただけで、あっスペース・マウンテンだ!と分かってもらえるようなアイコニックなデザインになると思います。外観も楽しみにしてくださいね。」と意気込みを語ってくれました。
今までも、これからも、思い出を振りまきながら進んで行く「スペース・マウンテン」。2027年のリニューアル後まで、さらば、また会う日を楽しみに!
ⒸDisney
取材・撮影・文/安藤美紀
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