2024年に110周年を迎えた宝塚歌劇。劇団員は女性のみで構成され、「清く 正しく 美しく」をモットーに、華やかできらびやかなミュージカルやショーなどの舞台を上演しています。
そんな、美しい世界観を心ゆくまで堪能するなら、ファンにはたまらない「宝塚ホテル」への宿泊も合わせて本拠地「宝塚大劇場」を楽しむ宝塚満喫旅行はいかがでしょうか。
宝塚周辺のタカラジェンヌゆかりの名物グルメ巡りも合わせれば、世界観にどっぷりと浸れる素敵な1日に。
そんな夢のような1日が過ごせる、本拠地・宝塚ならではの楽しみ方をご紹介します。
目次
「宝塚大劇場」とは?
兵庫県宝塚市にある「宝塚大劇場」は、「宝塚歌劇」の本拠地のこと。行ったことはなくても、名前は耳にしたことがある人が多いのではないでしょうか。宝塚歌劇団が上演する舞台に出演するのは、女性のみ。花・月・雪・星・宙(そら)の全部で5つの組と専科があり、組ごとにトップスターと呼ばれる男役と、トップスターの相手役であるトップ娘役がいるのが特徴です。舞台はお芝居と、歌とダンスで構成される「レビュー(ショー)」が中心。時期によって公演内容が変わります。
宝塚歌劇の本拠地・宝塚大劇場には、観劇以外にも楽しめるスポットがたくさんあります。せっかくならば本拠地での観劇DAYをもっと特別なものにしましょう!
「宝塚大劇場」の楽しみ方
記念撮影はここで!人気のフォトスポット
観劇の記念に写真を撮りたい!という方に、人気のフォトスポットをご紹介。入場ゲートを通り抜けたら、まずは劇場入口左側へ。公演中のポスターと次回公演のポスターが飾られています。ポスター横に立って、観劇の思い出にチケットやグッズを持ってパシャリと1枚記念撮影。
一番人気のフォトスポットは赤いじゅうたんが敷かれた劇場改札内の大階段です。シャンデリアや公演をイメージした自動演奏が行われるグランドピアノ、豪華なお花などが飾られた華やかなロビーは、非日常への入口……。観劇へのワクワク感が高まります。
「ステージスタジオ」でのなりきり体験
タカラジェンヌのなりきり体験ができるのが、宝塚大劇場1階にある「ステージスタジオ」。舞台に登場する華やかな衣装(レプリカ)に身を包み、ステージメイクをして撮影をすれば、まさに気分はタカラジェンヌ。
メニューは「メイクステージ(舞台メイクあり)」「ショートステージ(舞台メイクなし)」(衣装の着数はどちらも3着まで)のほか、スターとの2ショット合成写真撮影ができる「タカラヅカファンタジー」の3つ。メイクステージのみ予約優先ですが、それ以外のコースは予約なしで利用できます。
「さまざまな衣装で撮影したい!」と、リピートするファンもいるのだそう。夢の時間の思い出に、記念撮影を楽しんではいかがでしょうか。
ステージスタジオ
- 営業時間
- 1回公演時:10:00~17:00、2回公演時:9:30~2回目の幕間終了まで
- 定休日
- 宝塚大劇場休演日に準ずる
- 料金
- メイクステージ:オリジナルコース(A4)18,000円 ほか
ショートステージ:A4 7,500円 ほか
タカラヅカファンタジー:A4 1,700円 ほか - 公式サイト
- ステージスタジオ
宝塚歌劇の歴史を学ぶ「宝塚歌劇の殿堂」
観劇の前後には、宝塚大劇場2・3階にある「宝塚歌劇の殿堂」へ立ち寄ってみましょう。「宝塚歌劇の殿堂」は宝塚歌劇100周年を機にオープンしたミュージアムで、宝塚歌劇に貢献した卒業生を紹介する「殿堂ゾーン」と、現在のスターや衣装・小道具を展示するゾーンがあります。実際に舞台で使われた衣装を間近で見学できるコーナーでは、その繊細さに目を奪われます。
なかには、宝塚歌劇の小道具を使って撮影ができるフォトスポットも!大きな羽根とシャンシャン(フィナーレで出演者全員が手にする小道具)を持ってスター気分を味わえます。
トップスターの手形が展示されているコーナーも。
企画展の内容は公演ごとに変わるので、行く時期によって新たな発見がありそうです。
宝塚歌劇の殿堂
- 営業時間
- 1回公演時:10:00~17:00、2回公演時:9:30~17:00
- 休館日
- 宝塚大劇場休演日
- 入館料
- 500円(小学生以上)※入館チケットの販売は閉館の15分前まで
- 公式サイト
- 宝塚歌劇の殿堂
観劇の合間に!劇場内グルメ・ショップ
公演の幕間は30分間あり、その間にランチやお茶をするお客さんがほとんど。劇場をとことん堪能するならば、特別メニューも多くそろう、宝塚大劇場内のレストランを利用してみては。劇場内には和食が楽しめる「くすのき」、洋食レストランの「フェリエ」をはじめとして数々のカフェやレストランがあります。
その中でも人気なのが、「フルール」。その時上演されている公演をイメージした、「公演特別メニュー 公演セット」(1,500円)や、スターゆかりの食材を使用した「スターバスケット」(1,000円)などをいただけます。公演にちなんだ、さまざまな工夫がされていて、観劇への気分がさらに上がります。
カフェテリア「フルール」
- 営業時間
- 13:00公演:10:00~17:00(新人公演日は18:00まで)、11:00公演のみ10:00~15:30、2回公演日:10:00~2回目の幕間終了まで
※土・日・祝は9:30~営業
※ラストオーダーは閉店30分前 - 公式サイト
- カフェテリア「フルール」
宝塚歌劇のオリジナルグッズやお土産を購入できるショップもチェックしてみましょう。
公演関連商品や、トップスター監修グッズ、ブロマイドなどを探すなら「キャトルレーヴ」へ。オリジナルキャラクター「レヴィ」のグッズもここで購入できます。
「レビューショップ I」には、公演にちなんだパッケージの「公演限定菓子」をはじめ、ここでしか買えないオリジナル商品がたくさん!「宝塚レスポワールセット(フィナーレ)」(1,100円)は、ふたを開けるとラインダンスが現れるという宝塚らしさ満載のパッケージ。職場や学校へのお土産にもぴったりです。
ちなみに、「レビューショップ I」内には、「人形焼」の実演コーナーもあり、焼きたてを購入することもできますよ。
キャトルレーヴ宝塚店
- 営業時間
- 1回公演時:10:00~17:00、2回公演時:9:30~18:00
レビューショップ I
- 営業時間
- 1回公演時:10:00~17:00、2回公演時:9:30~18:00
このように、観劇以外にもファン心をくすぐるさまざまなコンテンツがそろう宝塚大劇場。本拠地で観る劇は、さらに特別なものになること間違いありません。
宝塚大劇場
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 月曜日
- アクセス
- 阪急宝塚線・JR宝塚線「宝塚駅」から徒歩約10分
オフィシャルホテル「宝塚ホテル」へ!
宝塚歌劇の世界にとことん浸りたい!という方、宝塚観光も楽しみたいという方に、ぜひおすすめしたいのが宝塚大劇場に隣接するオフィシャルホテル「宝塚ホテル」です。ホテルコンセプトは「夢のつづき」。観劇の余韻を楽しめる、ファン垂涎のホテルです。
ホテル内に足を踏み入れると、宝塚大劇場を思わせる華やかなしつらえにテンションアップ!白を基調にしたエレガンスなロビーにホテルステイへのワクワク感が高まります。
同ロビーには、1976~1981年まで宝塚大劇場で使用されていた緞帳(どんちょう)を展示。
現在それぞれの組でトップを務めるトップコンビのポスターもあり、取材中にもグッズを持って記念撮影をするファンが訪れていました。
また、ホテル2階には支配人・元月組組長の憧花(とうか)ゆりのさん監修の宝塚歌劇に関する展示ギャラリーを常設(宿泊者以外でも見学可能)。舞台で使用された衣装や小道具を展示しています。
このように、ホテル内のあちこちに宝塚歌劇の要素が散りばめられているので、ぜひじっくりチェックしてみて。
宿泊者以外も利用できるホテルのラウンジ「ルネサンス」では、3段のティースタンドで提供される季節のアフタヌーンティーセットや、組色の5種類(色は時期によって異なる)を用意した「ときめく#推し会ケーキセット」などを提供しており、優雅なティータイムを過ごせます。
ホテル内には、そのほかビュッフェ&カフェレストラン「アンサンブル」、日本料理「彩羽」、鉄板焼「風雅」のレストランがあり、どのお店も宿泊者以外でも利用可能です。
2室限定!公演中の組をイメージしたデザイン仕様の「レビュールーム」
「宝塚ホテル」の客室全200室の中で、2部屋しかない「レビュールーム」は宝塚歌劇の世界にどっぷり浸かることができるとファン憧れの特別な客室です。
シャンデリアに女優ミラーと、乙女心をくすぐるロマンチックな室内は、まさに観劇後の「夢のつづき」を見させてくれます。
バスアメニティーが「ローラ アシュレイ」なのも、女性にはうれしいポイント。
ベッドは公演中の組カラーをイメージしたベッドライナーやクッションに(取材時は花組仕様)。
備え付けの棚には公演で実際に使用された舞台小道具や写真の展示、『歌劇』『宝塚GRAPH』といった宝塚歌劇関連の雑誌も並んでいます。
さらに、宝塚歌劇専門チャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」も視聴可能です(全客室対応)。
カーテンを開いて窓の外を見れば、宝塚大劇場が一望できるのもおすすめポイントのひとつ。観劇の余韻をじっくりと味わうことができます。
ちなみに、客室廊下のじゅうたんには各組をモチーフにしたイラストがデザインされています。どこに何があるのか、ぜひ探してみて。
注目のホテル限定グッズ
ホテルショップ「アルモニー」では、宝塚ホテルオリジナル商品を販売。宝塚歌劇にちなんだ、ケーキや焼き菓子などのスイーツ、「宝塚ホテルポストカードセット」(800円)、「宝塚ホテルトートバッグ」(1,200円)など記念になるものがそろっています。
宝塚ホテルオリジナル「夢バウム」(1,800円)は、宝塚ホテル、シュガークラフトアーティスト・みずき愛さん、神戸の有名洋菓子店「ボックサン」のシェフで神戸マイスターに認定されている福原シェフ、ドイツ製菓マイスターの「バウムウントバウム」の井谷シェフがコラボレーションした、お土産にもおすすめの一品です。
宝塚ホテル
- 住所
- 兵庫県宝塚市栄町1-1-33
- アクセス
- 阪急宝塚線「宝塚」駅より徒歩約4分/JR宝塚線「宝塚」駅より徒歩約7分
- チェックアウト
- 11:00
- 総部屋数
- 200室
観劇と合わせて立ち寄りたい!ジェンヌゆかりの宝塚名物グルメ
宝塚市内には、タカラジェンヌたちが足繫く通う名店がたくさん。その中でも特に有名な2店舗を紹介します。
サンドウィッチルマン
「サンドウィッチルマン」は、1964年に創業したサンドイッチ専門店。古くからタカラジェンヌたちに愛されていて、観劇の記念に訪れるファンも多いお店です。店舗は宝塚南口本店と、花のみちセルカ店の2カ所。宝塚南口本店はテイクアウトのみですが、花のみちセルカ店では購入した商品を店内で食べることもできます。
看板商品の「エッグサンド」(896円)は、厚焼き玉子がぎっしりと詰まったサンドイッチ。玉子はふわふわっとした食感が特徴です。卵本来のおいしさを引き立てるために考案された、刻んだゆで玉子入りの自家製マヨネーズがたっぷりと入っていて、食べた瞬間にやさしい味わいが広がるサンドイッチに頬が緩みます。
「エッグサンド」以外にも、季節のフルーツをふんだんに使用した「フルーツサンド」(1,200円)も人気なのだそう。アツアツのできたてサンドイッチをその場ですぐに食べたい方は、花のみちセルカ店へどうぞ。また、テイクアウトをして、幕間に劇場内の飲食可能スペースでいただくのもおすすめです。
サンドウィッチルマン 花のみちセルカ店
- 住所
- 兵庫県宝塚市栄町1-6 花のみちセルカ2番館2F
- アクセス
- 阪急宝塚駅より徒歩約8分
- 営業時間
- 9:00~17:00(L.O. 16:30)
- 定休日
- 月曜日 ※宝塚歌劇休演日も休み
- 公式サイト
- サンドウィッチルマン
たからづか牛乳
「たからづか牛乳」は、「安全でおいしい牛乳」をモットーに無添加・無調整の牛乳や乳製品を販売する、ジェンヌ御用達のお店です。大量生産はせず品質にこだわり、搾ったままの生乳の味により近い状態で牛乳本来のおいしさを味わうことができます。
宝塚大劇場からも近い「たからづか牛乳宝塚南口店」は、阪急宝塚南口から徒歩約2分、宝塚大劇場から徒歩約7分。そのほか、市内には宝塚ソリオ店、山本店もあります。
店内にはタカラジェンヌのサイン入り写真やポスターがずらりと壁面に飾られていて、ファンにはたまらない空間。イートインスペースも併設されているので、写真やポスターを眺めながらゆっくりスイーツを楽しむのもおすすめです。
お店の看板商品「たからづか牛乳」(235円)はイートインのみ瓶で提供。牛乳だけでなく、生クリームが入った濃厚な「なめらかプリン」(380円)、一度食べるとやみつきになる新食感の「ざらめヨーグルト」(500円)など、「たからづか牛乳」をふんだんに使用した、さまざまなスイーツを楽しめます。
たからづか牛乳 宝塚南口店
- 住所
- 兵庫県宝塚市南口2-12-14
- アクセス
- 阪急宝塚南口駅から徒歩約2分
- 営業時間
- 9:00~19:00
- 定休日
- 無休
- 公式サイト
- たからづか牛乳
観劇だけでなく、さまざまな楽しみ方のある「宝塚大劇場」。せっかく観劇をするのならば、本拠地「宝塚大劇場」で、「宝塚ホテル」・宝塚観光と合わせて、どっぷりと世界観に浸る旅にしてみてはいかがでしょうか。
取材・写真・文/中田優里奈
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