豊島のアート作品や「瀬戸内国際芸術祭2022」の見どころ、おすすめランチスポット

豊島 棚田

直島と小豆島の間に位置する、面積14.5平方キロメートル、人口約760人の「豊島(てしま)」。直島、犬島とともに「ベネッセアートサイト直島」と総称するアート活動が30年以上にわたって展開され、アートの島として注目を集めています。

また、瀬戸内海のおだやかな海に囲まれ、島の中央にそびえる檀山から水が豊富に湧き、棚田やオリーブ、レモン、いちごなどの作物を育みます。食の豊かさや美しい風景もこの島の魅力のひとつです。

しかし、1970年代後半から産業廃棄物が不法投棄され、環境汚染に苦しめられてきた歴史も。今では産業廃棄物は島から運び出され、汚染した土壌の除去も完了し、この島が本来持つ豊かな食やアートが多くの人を魅了しています。

 

豊島へのアクセス

豊島へは岡山の宇野港や高松から船でアクセスします。直島からも船で約22分なので、直島とあわせてアートめぐりを楽しむのもおすすめ。

島内には唐櫃(からと)港と家浦(いえうら)港の2つの港があります。

【岡山・宇野港から】
家浦港までフェリーで約40分、小型旅客船で約25分
唐櫃港までフェリーで約60分、小型旅客船で約40分

【高松港から】
家浦港までフェリーで約35分
唐櫃校までのフェリーは運休中

【直島・宮浦港から】
家浦港まで高速旅客船で約22分

 

島内でのアクセス・MAP

豊島のアート作品は主に、家浦・硯・唐櫃・甲生(こう)の4つの地区に点在しています。バスもありますが、1~2時間に1本程度しかないため、時間を気にせずに回るのであれば、レンタサイクル、レンタルバイク、レンタカーがおすすめ。

レンタサイクル、レンタルバイク、レンタカーは、家浦港・唐櫃港周辺で借りられます。ただし、台数はそう多くないため、午前中になくなってしまうことも。特にGWや夏休み、連休中などは、事前に予約しておきましょう。また、島内は起伏があるため、自転車を借りるなら、電動アシスト付きをおすすめします。

 

豊島の見どころ・アート

豊島美術館

豊島美術館
豊島美術館
写真:鈴木研一

小高い丘の中腹に、棚田に包まれるように佇む「豊島美術館」。アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による美術館で、天井からは光や風、鳥の声が注ぎ、1日を通して「泉」が誕生する作品「母型」が公開されています。環境・建築・アートの融和を感じられる空間です。

開館時間
3月1日~11月6日 10:00~17:00(最終入館16:30)
11月7日~2月末日 10:00~16:00(最終入館15:30)
休館日
3~11月 火曜日
12~2月 火~木曜日
※祝日の場合は開館、翌日休館
※月曜日が祝日の場合は火曜日開館、翌水曜日休館
※その他、メンテナンス休館あり
料金
1,570円(15歳以下無料)
※予約制
※パスポート・デイチケット対象外

※最新情報は「ベネッセアートサイト直島」WEBサイトをご確認ください

 

海へ飛び込む道

豊島 海へ飛び込む道

豊島美術館の横を走る県道255号線には「海へ飛び込む道」と呼ばれる絶景ポイントがあります。ご覧のとおり、下り坂の先に海が広がり、自転車や車で下っていくと、このまま海に飛び込めそうな気が。通る際は交通ルールを守り、スピードの出しすぎにご注意を!

 

棚田

豊島 棚田

豊島美術館周辺には美しい棚田が広がります。島の棚田は全国的にみても珍しいのだとか。田んぼに水が引かれる春、稲の緑がまぶしい夏、黄金色に染まる実りの秋と、季節ごとに異なる表情を楽しめます。

 

心臓音のアーカイブ

豊島 心臓音のアーカイブ
クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」
写真:久家靖秀

唐櫃浜エリアの海辺に立つ美術館「心臓音のアーカイブ」。人々の生きた証として、世界中の人の心臓音を保存・公開しています。自分の心臓音を収録することも可能(登録料1,570円)。

開館時間
3月1日~11月6日 10:00~17:00(最終入館16:30)
11月7日~2月末日 10:00~16:00(最終入館15:30)
休館日
3~11月 火曜日
12~2月 火~木曜日
※祝日の場合は開館、翌日休館
※月曜日が祝日の場合は火曜日開館、翌水曜日休館
※その他、メンテナンス休館あり
料金
520円(15歳以下無料)

※最新情報は「ベネッセアートサイト直島」WEBサイトをご確認ください

 

勝者はいない─マルチ・バスケットボール

豊島 イオベット&ポンズ
イオベット&ポンズ「勝者はいない─マルチ・バスケットボール」

いつでも自由にバスケットボールを楽しめるイオベット&ポンズの作品「勝者はいない─マルチ・バスケットボール」。豊島の形をしたボードにたくさんのリングがあり、思い思いのルールで楽しんでOK!

 

豊島横尾館

豊島横尾館
豊島横尾館
写真:山本糾

家浦港近くにある「豊島横尾館」は、アーティスト・横尾忠則の主題”生と死”に深く迫る作品を公開しています。建築家・永山祐子が古い民家を改修し、「母屋」「倉」「納屋」で構成。屋外では石庭や池も見ることができます。

開館時間
3月1日~11月6日 10:00~17:00(最終入館16:30)
11月7日~2月末日 10:00~16:00(最終入館15:30)
休館日
3~11月 火曜日
12~2月 火~木曜日
※祝日の場合は開館、翌日休館
※月曜日が祝日の場合は火曜日開館、翌水曜日休館
※その他、メンテナンス休館あり
料金
520円(15歳以下無料)

※最新情報は「ベネッセアートサイト直島」WEBサイトをご確認ください

 

針工場

豊島 針工場
大竹伸朗「針工場」
写真:宮脇慎太郎

旧メリヤス針製造工場と、約30年も放置されていた漁船の船体用木型のコラージュ作品、大竹伸朗の「針工場」。異質な2つのものの出合いを楽しめます。

開館時間
10:00~16:30
休館日
「瀬戸内国際芸術祭」会期外の平日など
料金
520円(15歳以下無料)

※最新情報は「ベネッセアートサイト直島」WEBサイトをご確認ください

 

あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)

豊島「あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)」
ピピロッティ・リスト「あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)」 Photo:Osamu Nakamura

唐櫃岡エリアにあるピピロッティ・リストの「あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)」。蔵にカラフルな映像を投影するインスタレーション作品です。

開館時間
9:30~16:30
休館日
主に平日
詳細は「瀬戸内国際芸術祭」開館カレンダーをご確認ください
料金
300円(15歳以下無料)

 

空の粒子/唐櫃

豊島「空の粒子/唐櫃」
青木野枝「空の粒子/唐櫃」 Photo:中村脩

貯水タンクを囲んで円形の鉄の彫刻をつなぎ合わせた作品、青木野枝(あおき のえ)の「空の粒子/唐櫃」。その姿は、まるで空に粒子が舞うかのようです。鉄扉やベンチもあり、かつてのコミュニティのにぎわいを感じられます。無料でいつでも鑑賞可能です。

 

ささやきの森

豊島 ささやきの森
クリスチャン・ボルタンスキー「ささやきの森」
写真:市川靖史

檀山中腹の森の中で、400個の風鈴が風に揺れて音を奏でるインスタレーション、クリスチャン・ボルタンスキーの「ささやきの森」。風鈴の短冊に大切な人の名前を登録でき(登録料5,000円)、個人の記憶や魂の神秘性を音とともに感じられます。

開館時間
10:30~16:30
休館日
3~11月 火曜日
12~2月 火~木曜日
※祝日の場合は開館、翌日休館
※月曜日が祝日の場合は火曜日開館、翌水曜日休館
※その他、メンテナンス休館あり
料金
無料

 

檀山

豊島 檀山

豊島の中央にそびえる標高約340mの「檀山(だんやま)」。山頂にある展望台からは、北に岡山、南に四国の山々という360度の大パノラマが広がります。また、山頂から南に下ったところにある檀山岡崎公園からは、高松市街地を一望できます。山頂まで舗装された道が続くので、歩いて登るもよし、自転車などで登るもよし。

 

「瀬戸内国際芸術祭2022」豊島の注目作品

瀬戸内国際芸術祭2022 会期
春:2022年4月14日(木)~5月18日(水)
夏:2022年8月5日(金)~9月4日(日)
秋:2022年9月29日(木)~11月6日(日)

 

海を夢見る人々の場所

豊島「海を夢見る人々の場所」
ヘザー・B・スワン+ノンダ・カサリディス「海を夢見る人々の場所」 Photo:KIOKU Keizo

「瀬戸内国際芸術祭2022」から登場した新作、「海を夢見る人々の場所」。オーストラリアを代表する現代アーティストのヘザー・B・スワンと、建築家のノンダ・カサリディスのユニットによる作品です。甲生エリアの海辺に置かれたこの椅子は、海を眺めに訪れた人々が腰かけ、思考を浮遊させる場になることを願って制作されました。

4月14日の春会期のスタートから、秋会期が終了する11月6日まで、会期外でも見ることができます。

料金
無料

 

かげたちのみる夢

豊島「かげたちのみる夢」
冨安由真「かげたちのみる夢」 Photo:Ken Kato

甲生エリアにはもうひとつ新作が。夏会期から登場する冨安由真の「かげたちのみる夢」。築100年あまりの古民家を1棟まるごと使ったインスタレーションで、嘘と実が入り混じったような幻想的な体験をできます。

開館時間
9:30~16:30
定休日
火曜日
料金
300円(15歳以下無料)

 

また、夏・秋会期には、70代から写真をはじめ、90歳を超えた今でもチャレンジし続ける西本喜美子の写真を展示する「西本喜美子写真展」も登場します。

 

ランチやカフェにおすすめ! 豊島のグルメスポット

島キッチン

豊島 島キッチン
安部良「島キッチン」 Photo:Osamu Nakamura

ピピロッティ・リストの「あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)」と同じ敷地内にある「島キッチン」では、豊島や周辺で採れた食材を使った料理を堪能できます。大きな屋根が特徴的な建物は、空き家だった古民家を建築家・安部良がアートと食で人々をつなぐ場に再生したもの。

営業時間
土~月曜日・祝日 11:00~16:00(食事L.O.14:00、ドリンクL.O.15:30)
定休日
火~金曜日
※祝日の場合は営業
※月曜日が祝日の場合は翌火曜日営業

 

海のレストラン

豊島「海のレストラン」

海の目の前にあり、瀬戸内海を眺めながら食事ができるおしゃれなレストラン「海のレストラン」。自家菜園の野菜をはじめ、瀬戸内で獲れた魚介などを使って、イタリア料理の技法を活かした料理を味わえます。特に、本場ナポリの窯で焼くピッツァは見逃せません。テラス席もあり、海からの風を感じながら食事を楽しむのもおすすめです。

営業時間
ランチ 11:00~15:00 ※芸術祭会期中は来店の1営業日前まで予約可能
カフェ 15:00~16:30(L.O.16:00)
ディナー 18:00~ ※ディナーは2日前までに要予約
定休日
不定休

 

いちご家

豊島「いちご家」

豊島の特産品のひとつ、いちご。家浦港近くにある「いちご家」は、いちご農家直営のいちごスイーツ店で、かき氷やクレープ、パフェなどで豊島のいちごをたっぷり味わえます。ジャムなどの販売も行っていて、お土産にぴったりです。
※フレッシュいちごのメニューは12月~翌6月までの期間限定

営業時間
平日 12:00~17:00
土・日・祝日 11:00~17:00
定休日
春~秋 火曜日
冬 火~木曜日

 

豊島鮮魚

家浦港フェリー乗り場のすぐ横にある食堂「豊島鮮魚」では、地元で獲れた新鮮な魚を食べられます。焼き魚や煮魚などの定食はボリューム満点!

営業時間
土~月曜日 11:00~14:00
定休日
火~金曜日

 


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