沖縄観光というと、レンタカーやタクシーなど車移動が前提でコースを組まれることが多いですが、実は公共交通機関の利用だけでも、沖縄の有名観光地やグルメスポットを十分満喫することができます。
今回は公共交通機関で巡る、沖縄2泊3日の観光モデルコースをご紹介。首里城、国際通り、沖縄美ら海水族館などの定番スポットのほか、グルメやショッピングも堪能できる内容です。各所へのアクセス方法についてもそれぞれ紹介していますので、ぜひ旅の参考にしてみてください。
目次
- <まとめ>
- ・この旅で利用した交通機関
- ・掲載スポット一覧MAP
【1日目/午前中】那覇空港に到着!
那覇空港に到着したら、空港に直結のゆいレール線「那覇空港駅」から、まずは「首里駅」にむかいましょう。ゆいレールとは、沖縄唯一のモノレールのこと。正式名称は「沖縄都市モノレール ゆいレール」です。道路より高い位置にある線路を走っているため、渋滞に巻き込まれず、那覇の主要エリアへ移動することができます。
また、国際通りに近い「県庁前駅」や「美栄橋(みえばし)駅」、「牧志駅」、那覇バスターミナルに近い「旭橋駅」などから徒歩圏内のホテルを利用すると、滞在中の移動がスムーズです。空港から一旦ホテルにむかって、荷物を預けてから観光旅行を始めましょう!
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ゆいレール線「那覇空港駅」から「首里駅」へ(乗車約27分)
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【1日目/14:00】「首里染織館suikara」で伝統工芸品を堪能
首里駅から徒歩約7分の場所にある「首里染織館suikara(スイカラ)」は、「那覇伝統織物事業協同組合」と「琉球びんがた事業協同組合」による染め織りの体験・発信拠点となるスポット。
3階では沖縄の伝統的な織り物・首里織(しゅりおり)の製作風景の見学や織り物体験、2階ではびんがた体験をすることができます。1階のショップでは、首里織やびんがたのアイテムが販売されています。
おすすめは、びんがたとしては珍しい色合いの「モノトーンびんがた」(20,042円)や、大胆なデザインが印象的な「タブレットケース」(24,593円)。首里織の「ブックカバー」(4,224円)や「御朱印帳」(8,503円)も人気です。
琉球王国の王族や貴族に 愛されたという、沖縄の伝統的な織り物と染め物を旅の記念や大切な人の贈り物に購入してみてはいかがでしょうか。
首里染織館suikara
- 住所
- 沖縄県那覇市首里当蔵町2-16
- 営業
- 11:00~18:00
- 定休日
- 火曜、年末年始、旧盆最終日
- 料金
- 入館無料、首里花織体験プログラム(所要時間60分)4,400円
琉球びんがた染め体験(所要時間60分~)3,520円~
アクセス:ゆいレール「首里」駅から徒歩約7分 - 公式サイト
- 首里染織館suikara
徒歩移動(約10分)
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【1日目/15:00】「首里城公園」を見学
美しい伝統工芸品を鑑賞したあとは、「首里城」へ琉球の歴史を学びに行きましょう。「首里染織館suikara」から歩いて約10分の場所にあるここは、ユネスコの世界遺産 にも登録されており、琉球王国の歴史を現代に伝える、沖縄が世界に誇る観光地です。
首里城は2019年10月に発生した火災 によって、正殿を含む9つの施設が焼失してしまいましたが、現在は順調に復興の道を歩んでいます。毎日開催されている「首里城60分ぐるっとツアー」では、琉球王国の歴史や文化に加えて、復興が進む様子も見ることができるので、参加してみるのも楽しそうです。
首里城60分ぐるっとツアー
- 所要時間
- 御開門(うけーじょー)式見学コース:8:15~9:15(60分程度)
歓会門コース:9:15~10:15 (60分程度)
見せる復興コース:16:00~17:00(60分程度) - 料金
- 中学生以上1,000円 ※小学生以下は無料(小学生以下のみの参加はできません)
- 受付
- 首里杜館地下1階総合案内所付近で各15~5分前まで
- 定員
- 各コース10名
- 詳細
- 首里城60分ぐるっとガイドツアー
首里城を見学したあとは、琉球菓子とお茶をいただきながらひとやすみ。敷地内西側に位置する建物「系図座・用物座(けいずざ・ようもつざ)」にある「首里城茶屋」では、伝統的な琉球菓子とさんぴん茶を同時に味わえる「呈茶(ていちゃ)サービス」(1人500円) が行われています。
沖縄の文化や歴史を体験して、1日目の観光はここで終了です。宿に戻ってゆっくり過ごしましょう。
首里城公園
- 住所
- 沖縄県那覇市首里金城町1-2
- 営業時間
- ■城郭内無料区域(歓会門・木曳門・久慶門・継世門)
4~6月、10~11月8:00~19:30、7~9月8:00〜20:30、12月〜3月8:00〜18:30
■城郭内有料区域(奉神門・世誇殿・東のアザナ、復元工事エリア等)
4~6月、10~11月8:30~19:00、7~9月8:30〜20:00、12月〜3月8:30〜18:00
※入場締め切りは各営業終了時刻の30分前
そのほか、敷地内ショップ・レストラン毎に異なる - 定休日
- 7月第1水曜と翌日
- 入場料
- 有料区域公開エリア 大人400円、高校生300円、小・中学生160円、6歳未満無料
- アクセス
- ゆいレール「首里」駅から徒歩約15分
- 公式サイト
- 首里城公園
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【2日目】那覇中心地からバス乗車「記念公園前」で下車(乗車2時間弱~2時間30分)
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【2日目/11:00】「沖縄美ら海水族館」を見学
2日目は、早朝からバスで「沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館」へ。那覇市内中心部にある「那覇バスターミナル」を8時台に出る「117系統の高速バス」もしくは「県庁北口」バス停から出る「やんばる急行バス」を利用すれば、11時頃には水族館の最寄り停留所である「記念公園前」に到着できます。
「沖縄美ら海水族館」は、海洋文化館や熱帯ドリームセンター、エメラルドビーチなどを有する「国営沖縄記念公園(海洋博公園)」の中にあり、バス停から沖縄美ら海水族館の入り口までは、徒歩10分ほどです。
沖縄の海中世界を体験できる「沖縄美ら海水族館」を満喫するには、3時間ほどが目安。ジンベエザメが悠々と泳ぐ姿を観覧できる世界最大級の水槽「黒潮の海」をはじめ、見どころがたくさんあります。お昼は、目の前に海を見渡すレストラン「イノー」の、ランチビュッフェがおすすめです。
レストラン「イノー」
- 場所
- 沖縄県国頭郡本部町字石川424 沖縄美ら海水族館4階
- 営業
- モーニング 9:00~10:00(9:30 L.O.)
ランチビュッフェ 11:00~15:00(14:30 L.O.)
アラカルト 15:30~17:30(16:30 L.O.) - 料金
- ランチビュッフェ料金
大人(中学生以上) 2,200円、シニア(65歳以上)1,650円、小学生1,100円、幼児(3~5歳)500円 - 詳細
- レストラン「イノー」
沖縄美ら海水族館
- 住所
- 沖縄県国頭郡本部町字石川424
- 営業
- 通常期:8:30~18:30(最終入館17:30)
※繁忙期は時間変更あり、公式サイトを要確認
- 定休日
- 公式サイトを要確認
- 入館料
- 大人2,180円、高校生1,440円、小・中学生710円、6歳未満無料
- アクセス
- 「記念公園前」バス停から徒歩約10分
- 公式サイト
- 沖縄美ら海水族館
徒歩移動(約7分)
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【2日目/14:00】エメラルドビーチで海水浴や散策
「沖縄美ら海水族館」で沖縄の海の生き物や自然について知ったあとは「エメラルドビーチ」へ。コーラルサンド(サンゴの砂)とエメラルドブルーの海のコントラストが美しいこのビーチは、環境省が選定する「快水浴場百選」のひとつ。水族館からは徒歩10分ほどでアクセスできます。
ビーチハウスには売店のほか、コインロッカーやシャワー室を完備しており、4月から10月までは遊泳が可能。ビーチ用具のレンタルもあります。
ビーチは、「遊びの浜」「眺めの浜」「憩い(いこい)の浜」の3つ に分かれており、面積がもっとも広い、メインビーチの「遊びの浜」には日よけやベンチが設置されています。「眺めの浜」はウミガメなどの海洋生物保護のため遊泳禁止ですが、絶景を一望するのにぴったり。「憩いの浜」は奥まで進んでも水深が浅いので、小さいお子さんと一緒に過ごすのに最適です。
帰りは、16時台に水族館前から高速バス に乗車すれば、18時台には「那覇バスターミナル」に到着できます。
エメラルドビーチ
- 住所
- 沖縄県国頭郡本部町字石川424
- 営業
- ※紹介は、海洋博公園の公式サイトを確認
※遊泳は4月~10月まで - 定休日
- 不定休
- アクセス
- 「記念公園前」バス停から徒歩約10分
- 公式サイト
- 海洋博公園 エメラルドビーチ
バス停「記念公園前」から那覇中心地へ(乗車2時間弱~2時間30分)
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【2日目/19:00】「ジャッキーステーキハウス」でディナー
アクティブに遊んだ2日目のディナーは、沖縄のステーキを堪能!「那覇バスターミナル」から徒歩約10分の距離にある「ジャッキーステーキハウス」は、1953年オープン の老舗で、地元の人や観光客からも人気のあるレストランです。
イチオシは、看板メニューの「テンダーロインステーキ」(Sサイズ2,600円、Mサイズ3,100円、Lサイズ3,500円)。沖縄では「ジョートーステーキ」とも呼ばれており、そのお肉は柔らかくボリューム満点!セットで付いてくる同店名物のオリジナルスープも一緒に味わってみてください。そのほか手作りの「タコス(5ピース)」(750円)も人気です。
ジャッキーステーキハウス
- 住所
- 沖縄県那覇市西1-7-3
- 営業
- 11:00~22:00(最終入店)
- 定休日
- 水曜、元旦、旧盆
- アクセス
- ゆいレール「旭橋」駅から徒歩約5分
- 公式サイト
- ジャッキーステーキハウス
【3日目】宿泊先から徒歩もしくは、ゆいレール線で「県庁前駅」や「美栄橋駅」へ
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【3日目/10:00】国際通り周辺~公設市場を散策
旅の最終日は、国際通り周辺でお土産選び。このあたりは渋滞多発地帯でもあるので、ゆいレールや徒歩での移動がスムーズです。
国際通りを中心に巡る場合は「県庁前駅」で下車、那覇市第一牧志公設市場の周辺を中心に巡るなら「美栄橋駅」で下車しましょう。
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徒歩移動
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【3日目/13:00】壺屋やちむん通りでお土産購入
「国際通り」から徒歩約10分、「牧志公設市場」から徒歩約6分の場所にある「壺屋やちむん通り」は、那覇を代表する観光スポットのひとつです。やちむんとは、沖縄の言葉で焼き物(陶器)のこと。壺屋は琉球王国時代から続く陶芸の町で、現在もさまざまな窯元が点在し、ショップでは実際にやちむんを購入することができます。
壺屋やちむん通り
- 住所
- 沖縄県那覇市牧志1
- 営業
- 店舗により異なる
- 定休日
- 店舗により異なる
- アクセス
- ゆいレール「美栄橋」駅、「牧志」駅から徒歩約10分
徒歩移動
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guma guwa(グマーグワー)
壺屋やちむん通りにある「guma guwa(グマーグワー)」は、シンプルでかわいいデザインのやちむんに出会えるお店。店舗自体も赤瓦屋根でフォトジェニックなので、ぜひ立ち寄ってみてください。
「プレート」(Sサイズ2,750円、Mサイズ3,630円、Lサイズ5,280円)や、「ボウル」(3,630円)、「マグカップ」(4,180円)など、普段使いしやすい「やちむん」がそろっているので、食事が楽しくなりそうな、お気に入りの1品を探してみてはいかがでしょうか。
guma guwa
- 住所
- 沖縄県那覇市壺屋1-16-21
- 営業
- 10:00~18:00
- 定休日
- 1月1日、2日
- アクセス
- ゆいレール「美栄橋」駅から徒歩約15分、「牧志」駅から徒歩約10分
- 公式サイト
- guma guwa
ゆいレール線「首里駅」もしくは「美栄橋駅」もしくは「牧志駅」から「那覇空港駅」へ(乗車約13~16分)
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ゆいレールで那覇空港へ
帰りは、ゆいレールを利用して「那覇空港」へ。空港内にもショップや飲食店がたくさんあるので、出発時刻より早めに着いて、買いものやグルメを満喫するのも良いかもしれません。
この旅で利用した交通機関
路線バス・高速バス
今回は、バスとゆいレールを駆使しながら沖縄を巡るコースをご提案しました。ここからは、それぞれの交通機関について解説します。
路線バスや高速バスを利用する場合は、沖縄都市モノレール ゆいレールの「旭橋駅」を降りて、「那覇バスターミナル」へ向かうのがスムーズです。この場所から、ほとんどの観光地にアクセスできるバスがそろっており、路線バスを駆使すれば、沖縄の各所に行くことが可能です。
「沖縄美ら海水族館」を含む北部エリアへ一気に移動するなら、117系統の高速バス が便利。目的地によっては「那覇空港」発着のバスもあるので、空港からそのまま向かいたい場合は、直通のバスがないか調べてみてください。
今回このページでご紹介した「117系統の高速バス」は、沖縄のバス会社3社が共同で運行しており、詳細はそれぞれのバス会社の公式サイトで確認できます。
そのほか、「やんばる急行バス」を利用して北部エリアへアクセスすることも可能です。
こちらのバスは、那覇空港国内線ターミナルを発着しており、商業施設「パレットくもじ」の正面にある「県庁北口」バス停まで移動できるので、久茂地周辺に宿泊している場合はこちらのバスの利用もおすすめです。ただし、那覇バスターミナルは経由しませんのでご注意を。
楽天トラベルでは、「沖縄美ら海水族館」「古宇利島」「おきなわワールド」「琉球村」など、目的地にあわせた沖縄の観光バスツアーも予約可能です。ぜひ、こちらもチェックしてみてください。
ゆいレール
沖縄都市モノレール「ゆいレール」は、2023年で20周年 を迎えました。同年8月からは一部車両が3両編成になり、さらに快適に利用できるように。ただ、地元の人も利用するものなので、通勤・通学の時間帯などは込み合います。できるだけ時間に余裕をもって、早めに移動しましょう。
旅行中、1日に2往復以上利用する場合は、有効期間内は何度も自由に乗り降りできる「フリー乗車券」を購入するのもおすすめです。中にはフリー乗車券の提示で、入場料などが割引になる観光施設などもあります。
ゆいレール
- 公式サイト
- ゆいレール
掲載スポット一覧MAP
今回は、公共交通機関で旅する2泊3日の沖縄旅モデルコースをご紹介しました。沖縄にはバスやゆいレールなどの公共交通があり、これらを駆使すれば、レンタカーの予約が取れなかった人や、運転免許を持っていない人でも、沖縄各所を巡ることができます。
今回ご紹介したコースを参考に、自分でモデルコースを組むのも楽しいはず。ぜひ、沖縄旅行の計画に役立ててください。
取材・文/稲嶺恭子 撮影/仲本潤
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