1993年、白神山地とともに日本で初めての世界自然遺産に登録された「屋久島」。樹齢7000年超ともいわれる「縄文杉」や、映画『もののけ姫』のモデルになった地として有名な「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」など、神秘的な大自然が残り、観光・トレッキングを楽しみながらリフレッシュできる島です。
そんな屋久島で泊まりたい憧れのホテルが「sankara(サンカラ) hotel&spa 屋久島」。屋久島の食材をふんだんに用いた地産地消のフレンチを味わう、オーベルジュ型リゾートホテルです。宿泊は13歳以上に限定し、全室バトラー付き。屋久島の恵みを感じながら、最上級のおもてなしや美食を堪能し、縄文杉トレッキングも満喫するサンカラでの2泊3日の滞在記を紹介します。
【DAY 1】
屋久島空港から送迎サービスで楽園のオーベルジュ「サンカラ」へ
島の約9割が森林で埋め尽くされ、太古の自然が残る鹿児島県の「屋久島」。「sankara hotel&spa 屋久島」は島の南東部に位置し、屋久島空港から車で約40分。空港からの送迎は無料で、飛行機の時間に合わせてホテルのスタッフが迎えに来てくれます。
ホテルへの道中、こんな絶景スポットに立ち寄ってくれたり、島の観光案内をしてくれたり、さっそくわがままを叶えてくれます。
ホテルに到着すると、バトラーやスタッフのみなさんが勢ぞろいでお出迎え! 温かい笑顔で「ようこそ、サンカラへ」と、心から歓迎してくれていることを感じます。
館内に入り、まず目に飛び込んでくるのが、海と一体化したような美しいインフィニティプール。水面に太陽光が反射してきらめき、地上の楽園かと思わせる景色が広がっていました。ホテルは標高100m前後に位置し、プールやロビーをはじめ、敷地内の至るところで海を見ることができます。
極上の屋久島旅をサポートしてくれるバトラーサービス
サンカラでの至極のステイを演出してくれるのが、全室につくバトラーサービス。滞在中はもちろん、到着前からサポートしてくれます。
海、山、川に囲まれた屋久島は観光スポットやアクティビティが豊富にそろい、時期によって楽しみ方もさまざま。そのため、島内を知り尽くすスタッフが、出発前から相談に応じ、最高の旅になるようスケジュールを一緒に組み立ててくれるのです。トレッキングやアクティビティには、信頼できるガイドの手配まで対応してくれます。
そして、チェックイン時は事前に打ち合わせしたスケジュールを確認するだけ。スムーズに楽園でのステイが始まります。
チェックインは季節のウェルカムドリンクをいただきながら。この日は、館内のレストラン「okas(オーカス)」の林シェフお手製の梅シロップを使った爽やかな梅サイダー。
チェックインを終えたらカートで客室へ。ハイビスカス、島バナナ、月桃といった南国らしい植物が咲き誇る広大な敷地内は、基本的にカート移動。客室からも電話1本ですぐ迎えにきてくれます。
森の中のヴィラから贅沢なスイートまで、全5タイプの客室
24時間入浴可能な寝湯付きのヴィラ「マナサヴィラ」
サンカラには29の客室があり、そのうち13棟25室がヴィラタイプ。ヴィラは森の中に点在し自然に溶け込むように過ごせます。
今回宿泊したのは2021年5月に誕生した「マナサヴィラ」の2階。客室の扉を開けると、ウッディなアジアンムードの広々とした空間が。シーリングファン付きの高く開放的な天井、ゆったりくつろげるデイベッドやソファ、自然と調和するテラス……。何もしたくなくなるほど、贅沢な空間が待っています。
注目はバスルーム。広いバスタブには寝湯スペースも設けられ、バスピローに頭を預けて寝転びながらゆったりお湯に浸かれます。さらに、お湯は24時間ろ過循環しているので、いつでも好きなタイミングで癒しのバスタイムを堪能できます。
シャワーブースには、タイの自然派コスメブランド「THANN(タン)」のシャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュを用意。植物由来の洗浄成分とコメヌカ油で優しく洗い上げ、爽やかなハーブや柑橘の香りで心まで解きほぐしてくれます。
ナチュラルモダンなデザインのパウダールームには、洗面ボウルと鏡が2つずつ。おしゃれなだけでなく、2人同時に身支度ができ、使い勝手も抜群です。
洗面台の引き出しを開けると、美しく並んでいたのはこだわりのアメニティ。クレンジングジェル、洗顔フォーム、化粧水、乳液、ボディミルクまでそろっています。屋久島の水とツバキ油やグアバ果実エキスなどの植物のエキスを配合し、屋久島の恵みがたっぷり詰まったサンカラオリジナルの逸品です。着色料や鉱物油、合成香料、防腐剤、パラベン、フェノキシエタノールは不使用と、こだわりが感じられます。
そして、美髪に導くブタ毛とマッサージ効果が気持ちよいウッドピンのヘアブラシは、アメニティとは思えないほど高品質。これは使い捨てではなく、自宅でも長く使えるようにと作られたのだそう。歯ブラシの柄は、トウモロコシのデンプンなど土に還る素材でできています。サンカラでは2010年の開業当時から、こうした環境に配慮した取り組みを行なっています。
お風呂あがりには、バスローブと上下セパレートのパジャマを用意。ワッフル生地のパジャマはふかふかで肌触りがよく、「自宅でも利用したい」と購入するゲストもいるほど評判のアイテムです。
客室でゆっくり過ごす上でうれしいおもてなしが、ウェルカムスイーツと充実のドリンク。ウェルカムスイーツはパティシエ手作りのフィナンシェと、トレッキングにも持って行けるナッツ&ドライフルーツのトレイルミックスが用意されています。冷蔵庫に入っているパッションフルーツジュースやビール、知覧茶、お水も無料です。
そして、コーヒーはネスプレッソとドリップバックの2タイプあり、お茶はなんと8種類も! ルイボスティー、カモミール、ハイビスカスなどに加え、実は屋久島はお茶の栽培も盛んで、屋久島茶や屋久島紅茶も楽しめます。
- 広さ
- 53平米
- 定員
- 3名
サンカラには全5タイプの客室があり、今回宿泊した「マナサヴィラ」以外の客室もご紹介します。
スタンダードタイプの客室「サンドラヴィラ」
このホテルのもっともスタンダードな客室が「サンドラヴィラ」。バスルーム以外は「マナサヴィラ」とほぼ同じ造りながら、少しリーズナブルに泊まることができます。
1階「ソーマ」と2階「ターラ」から選べ、1階の客室は屋久島の大自然をより近くに感じられます。森に包まれながら、テラスで優雅なティータイムを楽しむのもおすすめです。
- 広さ
- 53平米
- 定員
- 3名
スパトリートメント付きの最高級スイートルーム「サンカラスイート」
最高級のスイートルームが「サンカラスイート」。約126平米の空間にリビング、ダイニング、ベッドルーム、スパルーム、バスルームを配した、ホテル内で1室のみのラグジュアリーな客室です。
この「サンカラスイート」をはじめ、3タイプあるスイートルームは全室オーシャンビュー。ナチュラルなインテリアが心落ち着くリビング・ダイニングからは雄大な海を望みます。
バスルームにはアウトバス(半露天風呂)と大きな窓から自然を堪能できるバスタブ、2つの浴槽が。どちらもゆったりとしていて、贅沢なバスタイムを叶えてくれます。
ほかにはない、特別なしつらえがスパルーム。「サンカラスイート」に宿泊すると、スパトリートメントの特典(1泊につき60分間)が付いていて、このプライベートな空間で極上のトリートメントを受けられます。
さらに、スイートルームはミニバーも特別仕様。ソフトドリンクやビールに加え、ウイスキーやリキュールも無料。ワインセラーも用意されていて(ワインは有料)、お部屋で存分にお酒を楽しむことができます。
また、「サンカラスイート」はラウンジやプール、レストランと同じ本館にあるので、各施設にアクセスしやすいのも魅力です。
- 広さ
- 126平米
- 定員
- 2名
大パノラマが自慢のスイートルーム「サンカラジュニアスイート」
「サンカラスイート」と同じ本館に3室あるのが「サンカラジュニアスイート」。客室からもテラスからも屋久島の森と海を一望できます。そして、ドリンクは「サンカラスイート」と同様に、ウイスキーやリキュール類まで無料で楽しめます。
バスルームはラグジュアリーで明るい印象の白い大理石造り。アメニティは「マナサヴィラ」と同じ、「THANN」のシャンプーやコンディショナー、サンカラオリジナルのスキンケアアイテムが全室に用意されています。
- 広さ
- 71平米
- 定員
- 2名
ヴィラタイプのスイートルーム「サンカラヴィラスイート」
ヴィラタイプ、かつスイートに宿泊したいなら、一棟貸切の「サンカラヴィラスイート」がおすすめです。広さは約104平米。ベッドルーム、リビング、ダイニングがひと続きになっているため、想像以上に広く感じます。
ヨガやストレッチができるほど広いウッドデッキもあり、デッキからは海を望みます。聞こえてくるのは、鳥のさえずりや木々のゆらめく音。自然の音と絶景に癒やされるひとときを過ごせます。
また、「サンカラヴィラスイート」のみキッチン付きなので、長期滞在にもうってつけ。このキッチンでシェフにフルコースディナーを作ってもらうこともできるのだとか。記念日など特別な日の滞在には、事前にバトラーに相談してみては。
- 広さ
- 104平米
- 定員
- 2名
大自然の中のプールでリフレッシュ
お部屋でくつろいだら、水着に着替えてプールへ。24×9.5mの大きなプールの正面には海、背後には峻険な山々がそびえ、大自然の中をゆったりと泳ぐことができます。
プールサイドにはデイベッドやガゼボが。ここでただ景色を眺めているだけで、心も体もほぐれていくような感覚を覚えます。
ライブラリーラウンジではドリンクやスイーツのサービスも
夕食までの時間は、ライブラリーラウンジでのんびりと。ここには屋久島の自然にまつわる本やアートブックなど600冊以上が並び、24時間いつでも利用できます。
そして、7:00~17:00まではコーヒーや屋久島紅茶、ソフトドリンク、アルコール、スイーツの無料サービスも。アルコールは生ビールや屋久島の芋焼酎、タンカンリキュールなどが並びます。
スイーツは、島内の永田浜でとれた塩を使った塩キャラメルダックワーズや、奄美諸島産のさとうきびで作られる素焚糖(すだきとう)のパイ、ポンカンティグレなど、ホテルオリジナルの焼き菓子が好きなだけ味わえます。
17:00~夕食までの時間はカクテルタイムとなり、10種類以上のリキュールから自由にカクテルを作って、夕食前の一杯を堪能できます。
地産地消フレンチを味わう「okas」のディナー
オーベルジュ型リゾートホテルであるサンカラの魅力のひとつが食。館内には2つのレストランがあり、1日目の夕食は「okas(オーカス)」へ。屋久島のこだわりの食材を使ったフレンチのフルコースを提供する、オーベルジュの真骨頂を体感できるレストランです。
okasを率いるのは林謙児シェフ。市場には出回らない貴重な食材を入手できるのも、地元の農家や漁師と深い信頼関係を築いている林シェフだからこそ。
メニューはコースのみで、内容は日替わり。というのも、シェフ自ら毎日契約農家の畑や山に足を運び、その日のベストな食材を仕入れ、その食材をベストな料理に仕上げるから。屋久島の自然からインスピレーションを受け、その日のゲストのためだけの特別なコースが完成するのです。
また、ホテルの敷地内で育つハーブや花々も、独創的な料理を生み出すひとつの要素に。島という土地柄、本土のように各地の食材を仕入れることは難しいものの、逆に屋久島の食材を中心にしたokasだけのオリジナリティあふれる料理を生み出しています。
さっそく着席してメニューを見ると、書かれているのはなんと食材名だけ。初めて聞くような珍しい食材ばかりで、どんな料理をいただけるのかワクワクします。
この日のコースは、県外には出ない幻のエビと言われる高エビのチップスからスタート。続いて、首折れサバとパッションフルーツで仕上げた華やかな一皿や、地元の漁師から直接仕入れた夜光貝のやわらか煮に鹿児島産の雲丹などを添えたオードブルが。そして、1人分に8匹ものキビナゴを使った贅沢なスープ、メインと続きます。
ちなみに、屋久島の水は超がつくほどの軟水で、出汁がでやすく、アゴ(トビウオ)やキビナゴの旨味がしっかり感じられます。
メインは、屋久鹿のローストに月下美人の花のピクルスを添えて。屋久鹿のあまりのやわらかさに感動!
屋久島で栽培されている紅茶「紅フウキ」、焼きみかんのゼリー、ホワイトチョコレートのアイスクリームと、苦い・すっぱい・甘い、3つの味覚が絶妙なハーモニーを奏でるデザートまで、コースは全10品。まさにここでしか味わえない、屋久島の食材の幅広さを体感できるフルコースでした。
okasには、シェフたちの職人技を目の前に料理を味わえるカウンター席と、プライベート感のある海を望むテーブル席のほか、個室もあります。
【DAY 2】
心震える感動体験! 縄文杉トレッキングツアー
2日目は朝5:00にホテルを出発し、縄文杉トレッキングツアーに出発! サンカラには豊富な知識を持つガイドがおり、島内の観光やアクティビティのガイドをしてもらえます。
縄文杉へは、往復約22km、所要時間10~11時間ほどの本格的なトレッキングになるため、しっかりとした準備が必要です。特に「月に35日雨が降る」といわれるほど屋久島は雨が多く、雨具は必須。サンカラでは出発前から、必要な持ち物や注意事項などを案内してもらえ、レインウェアやザック、トレッキングシューズ、帽子などはレンタル(有料)もあるので、登山初心者でも心配無用です。
今回案内してくれるのはサンカラのアクティビティマネージャー・大木信介さん。縄文杉には1,000回以上ガイドした経験を持ち、その圧倒的知識量で楽しく学びながら縄文杉へ導いてくれます。また、登山初心者でもダメージが残らないよう、1人1人に合わせたアドバイスもしてくれます。
ホテルからタクシーでスタート地点の荒川登山口まで向かい、準備運動をしたら、いよいよトレッキング開始。まずはトロッコ道を8.5kmほど、屋久島の歴史や自然について学びながら歩いていきます。大木さんのお話はとても丁寧で分かりやすく、屋久島の成り立ちから自然環境、杉の特性など、あらゆる奇跡が重なって「縄文杉」という特別な存在が生まれたことを深く理解できました。
縄文杉ツアーは早朝に出発するため、ホテルで朝食をとれない代わりに、ホテルメイドのパンやフルーツ、塩飴のセットを用意してもらえます。屋久島の自然の中で食べるサンカラこだわりのパンは、おいしさもひとしおです。
約8.5kmのトロッコ道を終えて、30分ほど山道を登ると、恋愛のパワースポットとして知られる「ウィルソン株」に到着。16世紀末頃に伐採された切り株で、中は8畳ほどの空洞になっています。ある角度から上を見上げるとハートの形に! こんなきれいなハート型を撮るコツも大木さんが教えてくださいます。
荒川登山口を出発しておよそ5時間半、ついに縄文杉に到着! 推定樹齢7200年、樹高25.3m、胸高周囲16.4m。太古から生き続ける森の守り神のような縄文杉は神々しく、心が震えるほど感動。木を守るため、根本に近付くことはできませんが、3つのデッキからそれぞれ異なる表情を見ることができます。この日は霧に包まれた幻想的な縄文杉に出会えました。
縄文杉付近で昼食をとって下山し、荒川登山口からタクシーでホテルへ。戻ったらすぐにお風呂でリフレッシュ! 今回宿泊したマナサヴィラは24時間入浴可能ですが、ほかの客室では、ゲストの戻る時間に合わせてお湯をためておいてくれます。そんな細やかな気遣いもサンカラならでは。
縄文杉トレッキングツアー(ホテル専属ガイド)
- 料金
- 1名 45,000円、2名 50,000円、3名 72,000円、4名 88,000円
(タクシー代込み、昼食代は別途)
▼詳細記事
トレッキング後はスパで至福のトリートメント
トレッキングの疲れを癒やしにスパ「sankara sana」へ。アクティビティ後にトリートメントを受けることによって、筋肉痛の軽減や疲労回復を促してくれます。
オイルマッサージやタイ式トリートメント、ストレッチや指圧などのメニューがあり、今回は、温めた石が心身をときほぐしてくれる「屋久島ホットストーンボディ」(90分 29,040円、120分 38,720円)を体験。また、トレッキング前日とトレッキング後の施術がセットになった「トレッキングプラン」(2日間合計160分、45,100円)もあります。
まず、レモングラスティーをいただきながら、カウンセリング。このスパでは、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」の考えを屋久島流にアレンジしています。カウンセリングでは、雨と水のエネルギー「水(すい)」、太陽と火のエネルギー「陽(よう)」、山々と大地のエネルギー「林(りん)」、3つのエネルギーバランスから「ドーシャ」(体質)を判定。トリートメンにはそのドーシャに適したオイルが使われます。
「sankara sana」の施術は、心と体の浄化を促す「リチュアル」(儀式)から始まるのが特徴です。樹齢1000年を超える屋久杉の葉と幹のチップをくべると、屋久杉の香りがふわりと広がり、心が解放されていくのを実感。島の自然とつながったような心地よさを感じます。
リチュアルに続いては、屋久島のやわらかで肌あたりのよい温水でフットバス。屋久島北西部にあるビーチ「永田いなか浜」の海水からできた塩を使ったソルトスクラブで、角質や汚れをきれいに落とします。
「屋久島ホットストーンボディ」は、屋久島の海岸でセラピストが厳選して拾い集めた花崗岩を使ったオイルトリートメントが中心。約60度に温めた石を背中やお腹にのせるとじんわり温まります。さらにツルツルとした石でマッサージすることで、身体が深くまでほぐれていきます。施術後は身体が軽くなり、トレッキングの疲れもやわらぎました。
sankara sana
- 営業時間
- 10:00~22:00(施術終了23:00)
- 予約
- 前日20:00までに要予約
カジュアルにフレンチを楽しめる「ayana」でディナー
2日目のディナーは、カジュアルにフレンチを楽しめるレストラン「ayana(アヤナ)」で。選べる前菜とメイン、デザートが付いたプリフィクスコースで、鹿児島の黒毛和牛「なかやま黒牛」や屋久鹿、屋久島名物「首折れサバ」や地元漁港にその日水揚げされた鮮魚など、屋久島や鹿児島の旬の味覚を堪能できます。
そしてなんと、デザートはビュッフェ形式! 屋久島のフルーツや鹿児島のさつまいもなど、デザートにも地元の食材が取り入れられています。ビュッフェ台に並ぶメニューは毎日替わるので、連泊でも飽きることはありません。
【DAY 3】
焼きたてパンのビュッフェも!「ayana」の朝食
スパとガイド・大木さんのケアのおかげでトレッキングの疲れも残らず、気持ちよく目覚めた3日目の朝。昨夜と同じレストラン「ayana」で朝食をいただきます。
朝食メニューは、フレッシュなグリーンスムージーとオレンジジュース、ワンプレートに美しく盛り付けられた前菜、サラダ、スープ、卵料理、パン、フルーツ、ヨーグルトのセット。卵料理はオムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼き、サーモンエッグベネディクト、アゴ出汁ガレット、サバカレーから選べます。島内産の有精卵や有機野菜、旬のフルーツなど、朝食でも屋久島の恵みをたっぷり味わえます。
パンはビュッフェ形式で、好きなだけいただけるのも高ポイント。クロワッサンやデニッシュから、カレーパンやクロックムッシュ、スコーンまで、屋久島育ちの酵母と水を使い、ホテル内で焼き上げた自慢のパンが10種類以上並びます。その場で温め直してくれるうれしい心遣いも。
島をぐるりと一周。島内観光ツアー
朝食後、ホテルをチェックアウトし、最終日もしっかり屋久島を満喫します。この日は、縄文杉ツアーでもお世話になった大木さんに「里のエコツアー」のガイドをお願いしました。屋久島は一周およそ100km。半日観光にうってつけのドライブコースです。ホテルではEV車やハイブリッド車を使用し、ここにも環境に対する意識の高さを感じます。
千尋の滝
まずはホテルから約10分走り、「千尋(せんぴろ)の滝」に到着。V字谷におよそ60mの高さから水が流れ落ちます。海底から花崗岩が隆起してできた屋久島の地形がよくわかるスポットです。
滝の近くには展望台があり、絶景の一言! 山の裾野から美しい海まで一望できます。
大川の滝
時計回りに車を走らせ、途中、立派なガジュマルの木や、昔ながらの島の暮らしがうかがえる集落を案内してもらい、「大川(おおこ)の滝」に着きました。屋久島には数多くの滝があり、大川の滝は「日本の滝百選」にも選ばれた名瀑。落差約88mで迫力満点です! 水しぶきを感じるほど、滝つぼ近くまで行くこともできます。
西部林道
大川の滝から北上していると、途中から不思議と空気が変わるのを感じます。ここは「西部林道」と呼ばれる道で、世界遺産エリア内。実は世界遺産に登録されているのは島の約2割だけで、人の手がほぼ入っていない場所に限られています。縄文杉は世界遺産エリア内ですが、白谷雲水峡やヤクスギランドはエリア外。縄文杉に行かない場合は、ぜひここで世界遺産に指定された自然を満喫しておきましょう。
西部林道では、野生のヤクシマザルのファミリーやヤクシカに出会うのも珍しくありません。ヤクシマザルは毛が長く、ヤクシカは本州のシカよりも体が小さいのが特徴。とてもかわいらしい屋久島の動物たちとの出会いも最高のサプライズです。
永田いなか浜
西部林道を抜けて、「永田いなか浜」に到着。この美しいビーチは、アカウミガメ上陸日本一を誇るアカウミガメの産卵地でもあります。
ウミガメが上陸し産卵するのは5~7月頃、孵化した子ガメが海に向かうのは7~9月頃。ウミガメ観察は屋久島の人気アクティビティにもなっています。
おみやげ選び
屋久島観光の最後は、空港から車で10分ほどのところにある「YAKUSHIMA BLESS」でおみやげ選び。おしゃれな店内には、「もので、ひとで、伝えていく屋久島。」をコンセプトに、作り手とつながり、環境に配慮したハイセンスなアイテムが並びます。人気は、油分豊富な屋久杉から作られた石鹸や、屋久杉を自分で磨いてキーチェーンやお香立てを作れるキット「屋久杉を磨こう!」。1000年以上を生き抜いてきた屋久杉のパワーを感じながら、オリジナルの一品を作れます。
隣接する「武田館」にも、お菓子や海産物、工芸品など、屋久島みやげが豊富にそろいます。
また、3日目は体力に余裕があれば「ヤクスギランド」や「白谷雲水峡」を訪れるのもおすすめ。「ヤクスギランド」は短時間で屋久杉を観賞でき、「白谷雲水峡」は映画『もののけ姫』の舞台とされる幻想的な苔の世界を堪能できます。これらもサンカラで希望に合わせてツアーをアレンジしてもらえます。
「YAKUSHIMA BLESS」からそのまま空港に送っていただき、屋久島観光は終了。経験も知識も豊富な大木さんに案内してもらえたことで、屋久島の魅力を余すことなく堪能できました。サンカラでは外部の信頼できるガイドの手配も対応してくれます。特にGWや夏休み、年末年始などは予約がとれないこともあるため、早めの手配がおすすめです。
ホスピタリティにあふれ、癒やしをもたらす極上のリゾート「sankara hotel&spa 屋久島」。食事、空間、サービス、そのすべてが「最上級」といっても過言ではありません。神秘の島・屋久島をラグジュアリーに過ごす唯一無二のオーベルジュで、人生の思い出に残る屋久島旅行を叶えてみませんか?
sankara hotel&spa 屋久島
- 住所
- 鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生萩野上553
- アクセス
- 屋久島空港より車で約40分、安房港より車で約25分(無料送迎あり)
- 駐車場
- 無料(29台、予約不要)
- チェックイン
- 15:00(最終チェックイン20:00)
- チェックアウト
- 13:00
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撮影/大林博之、小浜みゆ(縄文杉トレッキング、島内観光分) 取材・文/小浜みゆ