映画で主人公たちが飲んでいたドリンクやキャラクターをモチーフにしたフードなど、作品にちなんだグルメが充実している「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(以下、「スタジオツアー東京」)。映画「ハリー・ポッター」と「ファンタスティック・ビースト」シリーズの世界を巡りながらいただく食事は、魔法ワールドの体験をさらに盛り上げてくれる、とっておきの魔法薬です。
人気映画の制作の舞台裏を体験できる場所
今もなお世界中を魅了し続ける映画「ハリー・ポッター」と「ファンタスティック・ビースト」。作品で登場したセットや小道具、それに制作の様子を展示しているのが「スタジオツアー東京」です。
室内型施設を歩いていくと、森や教室など見覚えのあるセットが続々と登場し、まるで映画のように雰囲気が一転していきます。道すがら、魔法使いの授業に参加してみたり、特殊撮影用のグリーンスクリーンを体験できたり。
敷地内にはレストラン・カフェが3カ所あり、映画の世界を見るだけでなく五感で楽しめるようになっています。
「バタービールバー」で映画の主人公になりきり
スタジオツアーのちょうど中間地点にある「バックロット」は、屋外用の撮影エリアという映画の業界用語。こちらには『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で登場する高さ約7mの夜の騎士バス(ナイトバス)やホグワーツ橋が屋外に展示されていて、その光景はテラス席が設けられている「バタービールバー」からも眺められます。
ジョッキに注がれた、泡がもこもこの「バタービール」(1,100円)は「ハリー・ポッター」を代表する名物グルメのひとつ。映画の中でも度々登場し、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』ではハーマイオニーが作った白い髭に癒やされましたよね。子どもが飲めるビールということで、どんな味なのかと想像を膨らませた人も多いはず。
ノンアルコールの微炭酸ドリンクは、甘さが濃厚な白い泡に対して、金色の炭酸飲料はすっきり風味になっています。バタービールは、館内では他のレストランやカフェで販売しておらず、味わえるのはここだけなので、ぜひお見逃しなく。
飲み終わった後はおみやげとして持ち帰ることができ、「バタービールバー」には洗い場とペーパータオルも完備。注文時にはビニール袋もいただけます。おみやげ用に購入したい場合は、エントランス近くの「メインショップ」で瓶入りのバタービールを販売しています。
ツアー途中の休憩場所にもぴったりな「バックロットカフェ」
「バタービールバー」では、ポップコーンやドーナツなど軽食も販売していますが、しっかりと食事をしたいなら隣の「バックロットカフェ」がおすすめです。
魔法植物や魔法薬学がモチーフになっていて、悲鳴を聞いた者は命を落とすといわれるマンドレイクが商品棚の上にいたり、ガラス瓶に入った薬草が展示されていたりと、きょろきょろと辺りを見回したくなる空間です。
「バックロットカフェ」の人気メニューが、ホグワーツ魔法魔術学校の寮をテーマにしたプレート。ハリー、ロン、ハーマイオニーが所属している「グリフィンドール プレート」(3,200円)にはジューシーなローストビーフがメインになっていて、ハリーが学校に入学した初日のご馳走を再現しています。
渦巻くソーセージに目が行く「スリザリン プレート」(2,900円)は一見、寮のシンボルである蛇を彷彿とさせます。
「ハッフルパフ プレート」(2,800円)には、寮長のスプラウト先生が薬草学を教えていることから、ローストチキンの傍らにマンドレイクをイメージした植木鉢を添えて。マンドレイクや黒い土の部分も食べられるという徹底ぶり。
「レイブンクロー プレート」(2,800円)のフィッシュパイには、寮に入る際に出されるクイズが示されています。その答えはパンの裏に隠されているので、ぜひチェックしてみてください。プレートはすべてドリンク付きです。
プレートはどれもボリュームたっぷりですが、スイーツは別腹。ハリーのペットをイメージした白ふくろうの「ヘドウィグケーキ」(1,500円)は味だけでなく、見た目も楽しめる一品です。
第一作目からハリーに寄り添い続け、鳥かごに入ったまま運ばれるシーンをまさにケーキで再現しています。真っ白なクリームの中にはイチゴとバナナがサンドされ、ふわふわと軽い口当たりです。
特別感たっぷりのアフタヌーンティー
白と緑を基調に陽光が差し込む明るい印象の「バックロットカフェ」ですが、周囲の雰囲気とは異なるエリアが中央に設けられています。ピンクに染まった空間は、アフタヌーンティーを注文した方だけが利用できる特別な場所で『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で初登場したアンブリッジ教授をイメージしているのです。
アンブリッジ教授の名前を冠したアフタヌーンティーは、ケーキスタンドや焼きたてのスコーンなど、ハリー・ポッターの舞台でもある英国式アフタヌーンティーを代表するメニューがそろっています。
スイーツとセイボリーのバランスもちょうど良く、「コロネーションチキンサンドウィッチ」や「ソーセージロール」といった英国の伝統料理を味わえるのもうれしいポイントです。
アフタヌーンティーの最初に提供される「コロバーリア ティー」は、こちらのオリジナルハーブティー。ホットもしくはアイスのどちらかを選べて、レモンスライス、お砂糖代わりのマジカルキャンディー、ミント、レモンシロップが添えられています。
透き通った青色のお茶ですが、レモンスライスやレモンシロップを加えると紫色に一変。お茶の名前にもなっている変色の魔法呪文「コロバーリア」が効いているよう。2杯目以降からは紅茶やソフトドリンクをオーダーしていきます(アルコールは別途有料)。
映画を彷彿とさせるスイーツをいただけることも「スタジオツアー東京」ならではの魅力です。
アンブリッジ教授がハリーに書かせた「I must not tell lies(僕はウソをついてはいけない)」の罰則フレーズがブラウニーにデコレーションされていたり、クィディッチで勝負の鍵を握る金のスニッチがシュークリームになっていたりと、食べる前に映画のシーンを振り返りたくなります。
「金のスニッチは飛んでいかないようお気をつけてお楽しみください」という案内が雰囲気をより盛り上げてくれます。
食事がひと段落したら、ぜひ周囲を見回してみて!映画で見たアンブリッジ教授の書斎のように猫の肖像画が動き回り、頭上では双子のフレッドとジョージのいたずら専門店「WWW(ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ店)」に置いてあるアンブリッジ人形が私たちを見守って(監視して)います。
平日のみ利用できる「アンブリッジ教授のアフタヌーンティー」(6,500円)は予約不要で、おひとりから注文可能。バックロットカフェのカウンター横にアフタヌーンティー専用のカウンターが用意されていて、90分制です(ラストオーダーは30分前)。
「フードホール」では伝統的な英国料理を提供
ツアーの前後で食事をするなら、エントランス横の「フードホール」と「フロッグカフェ」へ。どちらも同じフロアにあり、ホグワーツ魔法魔術学校の大広間をイメージした飲食スペースは息を呑むほど広々としています。
「フードホール」ではフィッシュ&チップスやシェパーズパイといった英国料理を提供しています。看板メニューなのが、伝統的な英国の朝食をイメージした「9と3/4 番線 オールデイブレックファスト」(2,200円)。カリカリに焼いたチーズトーストの上におなじみの9と3/4番線のロゴがしっかりと焼印され、存在感を発揮。目玉焼きやベーコン、サラダにベイクドビーンズがたっぷりと添えられ、一日を元気よく始められる内容です。
スイーツには、英国を代表するデザートであり、ハリーも好物の「トリークルタルト」を。トリークルと呼ばれる糖蜜シロップを使っているのが特徴で、優しい甘さにしっとりとした食感が特徴。クロテッドクリームと一緒に味わうと、さらにまろやかになります。
テイクアウト可の商品もある「フロッグカフェ」
魔法使いのお菓子として知られるカエルチョコがモチーフの「フロッグカフェ」。ハリーとロンが初めて出会った時、ロンから逃げ出したのが印象的でした。こちらでは、ケーキやドーナツなどのスイーツメニューが充実しています。
それぞれの寮をイメージしたカップケーキは見た目も華やか。赤のグリフィンドールはストロベリー味、黄色のハッフルパフはかぼちゃ味、青のレイブンクローはブルーベリー味、緑のスリザリンは抹茶味となっています。
カップケーキ(600円)とドーナツ(400円)は全種類がセットになったテイクアウトも販売していて、専用の箱を用意してくれます。
ほかにも「ハグリッドのバースデーチーズケーキ」(900円)は、『ハリー・ポッターと賢者の石』でハリーが生まれて初めてもらった誕生日ケーキを再現。スペルを間違えながらも用意してくれたハグリッドの愛が感じられる一品です。
「ファンタスティック・ビースト」シリーズの主人公、ニュート・スキャマンダーの相棒として登場する「ニフラーのチョコレートムース」(900円)は、どこから食べようか迷ってしまうほどのかわいさ。ケーキと一緒に付いてくるコインチョコも光るものが大好きなニフラーの性格が表れていて、ファンの心をくすぐる演出です。
「スタジオツアー東京」へのアクセス&チケット情報
西武池袋線・豊島線「豊島園駅」または都営地下鉄大江戸線「豊島園駅」から徒歩2分ほどで「スタジオツアー東京」に到着します。車の場合は、東京外環自動車道「大泉IC」から約20分、関越自動車道「練馬IC」から約15分です。専用パーキングも完備されていますが、利用する際には予約(1日1,800円)が必要なのでご注意ください。
チケットは現地で直接購入できず、公式サイトより日時指定で販売しています。当日は予約時間の1時間前からスタジオに入れるので、スタジオツアー前にショップやカフェを巡るのもおすすめです。
このルートでレストラン・カフェをコンプリート!
「スタジオツアー東京」のレストラン・カフェは雰囲気とメニューもそれぞれ異なり、どこに行こうかと思わず迷ってしまうほど。例えば、ツアーに参加する前に「フードホール」でエネルギーを補給し、途中の「バックロットカフェ」のアフタヌーンティーでひと休みや「バタービールバー」で泡の髭を記念撮影。そして最後に「フロッグカフェ」でツアーを振り返りつつ、さらにスイーツをテイクアウトすれば自宅でも魔法ワールドの余韻に浸れます。
ツアー前後と途中で利用できるレストラン・カフェは決まっているので、お目当てのものがあれば事前にぜひ確認を。美味しい食事と楽しい時間で思い出がさらに特別なものになるはず。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』ではハリーも「思い出が力になる。幸せな記憶で満たすんだ」と力強く言っています。
ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター
- 住所
- 東京都練馬区春日町1-1-7
- 営業時間
- 時期により異なる
<例>
スタジオツアーオープン 8:30
ファーストツアー開始 9:00
ファイナルツアー開始 15:30
スタジオツアークローズ 19:30 - チケット
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- アクセス
- 【電車】西武豊島線「豊島園駅」(西武池袋駅から直通で約17分)から徒歩約2分、または都営地下鉄大江戸線「豊島園駅」から徒歩約2分
【車】東京外環自動車道「大泉I.C.」から目白通り沿いに約20分 - 駐車場
- あり(1日1,800円)※チケット購入時にあわせてパーキングも要予約
- 公式サイト
- ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター
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取材・撮影・文/浅井みら野
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