2023年6月16日に、としまえん跡地に「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(以下、「スタジオツアー東京」)が開業。アジア初、ロンドンに次ぐ2つ目のスタジオ・ツアーとなります。
「スタジオツアー東京」は、映画の舞台裏や魔法ワールドの秘密を発見できるウォークスルー型のエンターテイメント施設で、「ハリー・ポッター」や「ファンタスティック・ビースト」シリーズの映画制作の世界を体験できます。一歩足を踏み入れると、そこは映画で観た魔法ワールド。ファン垂涎の空間を徹底レポートします。
豊島園駅徒歩約2分、「スタジオツアー東京」
「スタジオツアー東京」の最寄り駅は、西武豊島線「豊島園駅」または都営地下鉄大江戸線「豊島園駅」で、どちらからも徒歩約2分の場所にあります。
西武豊島線「豊島園駅」は、改札や電車も「ハリーポッター」の世界一色! 西武線・豊島駅前には、4つの寮のフラッグがかかっており、電車を降りた瞬間から期待が高まります。
車の場合は、東京外環自動車道「大泉IC」から目白通り沿いに約20分で到着します。駐車場のスペースに限りがあるので、チケット購入時に駐車場予約(1日1,800円)も必要です。
所要時間は最短4時間! ハリー・ポッターシリーズの世界へ
「スタジオツアー東京」は、「ハリー・ポッター」や「ファンタスティック・ビースト」の世界観に浸れるエンターテイメント施設です。映画製作の舞台裏を見られるのと同時に、映画に携わった世界最高峰のクリエイター達が製作した数々のセットをはじめ、豪華な衣装、魔法動物たちに遭遇できます。
大広間やホグワーツ特急、魔法省や禁じられた森など……ファンにとって夢のような世界が広がり、中には日本のみで公開されているセットも登場します。
チケットは事前に公式サイトで日時を指定して購入する必要があり、現地では購入できません。価格は、大人6,300円、中学生・高校生5,200円、幼児・小学生3,800円。入場後に滞在時間の制限はないので、なるべく長く滞在したい方は、午前入場のチケットを購入するのがおすすめ。
おおよその滞在時間は、3〜4時間ですが、アトラクションを体験したり、写真や動画を撮ったり、カフェやレストランで休憩したりしているとあっという間に時間が過ぎるので、じっくりと体験したい方は6時間程度みておくと良いでしょう。
入場後、出迎えてくれたのは最も危険な種類のドラゴンといわれるハンガリー・ホーンテイル。ハリー・ポッターシリーズ第4作『炎のゴブレッド』に登場しました。大迫力の大きさにテンションが上がります……! 早速、映画の世界へと足を踏み入れましょう。
エントランスを抜けると登場したのは、映画シーンと撮影風景が撮影された大きなパネル。
映画を観ずとも楽しめる施設ですが、事前に映画を復習してから来ると、何倍にも楽しさが膨らみます。
こちらは、各国の映画ポスター。国によってポスターに使っている写真が異なります。この先に、スタジオツアーの説明が一度入り、ホグワーツ魔法魔術学校へと足を進めます。
スタジオツアーはシーンとシーンを歩いて進むようになっています。トイレがある場面は限られているので、事前にお手洗いを済ませておくのがおすすめ。また、水分補給のための飲み物も買っておきましょう。
扉を開けた先に「ホグワーツ魔法魔術学校」の世界が広がる
まず、最初に登場するのが、映画でも何度も目にする「大広間」。扉を開けた先にずらっとセットが並ぶ様子は感動ものです。
寮別ポイントやホグワーツの教職員や生徒の衣装、フクロウの演台など、「あ、これ観たことある!」の連続です。
4寮の制服も展示してあります。よく見ると名前が書いてあり、少しずつ着こなしが異なる点にも注目です。
教壇に並ぶのは、等身大のホグワーツの教職員たち。ハグリット、フリットウィック教授、スネイプ先生、ダンブルドア校長、マクゴナガル先生、スプラウト先生、トレローニー先生、マダム・ポンフリーが並びます。ハグリットの大きさに驚きますよね……!
フクロウの演台は、本物の金でコーティングされているそう。長年の使用によって、溶け固まったロウも表現されています。
映画で何度も登場した「グリフィンドール談話室&男子寮」
ハリーが人生で初めて家を体験する場所であるグリフィンドール談話室&男子寮。セットは華やかさよりも快適さを優先させており、使い古された家具が置かれた、居心地のよい空間となるようにデザインされています。赤いソファは張替えや何度も叩くことで使い古された家具を表現したのだそう。
2階には、ロンのお母さんモリー・ウィーズリーが、クリスマスプレゼントにくれた手編みのセーターもありました。
男子寮も細かに再現されています。思っていたよりこぢんまりとしている?と、思ったのですが、ハリーの我が家になるようにあえてそうした空間を作ったのだそう。
ベッドはシリーズを通してずっと同じものが使われたそうです。俳優たちが年齢を重ねるに連れ、ベッドよりも体が大きくなってしまっているのを隠すため、制作陣はカメラアングルを工夫して撮影したのだそう。
日本限定の体験!「クィディッチエクスペリエンス」
迫力のあるクィディッチの試合で一役買っているのが観客の存在。ということで、観客の一部になる特別な体験ができます。
日本語吹き替え版でハリー・ポッターの声を務めた小野賢章氏のガイドにより、クィディッチがどのように作られたかを学んだあとに、本番同様の撮影方法でクィディッチの撮影を体験します。体験後は映像のダウンロードも可能なので、お楽しみに。
クィディッチで使用するボール、クアッフルやブラッジャーの展示もありました。5年生のときに、クィディッチチームに加わったロンの衣装の展示も発見。
象徴的な小道具もある「ダンブルドアの校長室」
ホグワーツ城の最も高い塔のひとつの奥深くにあるダンブルドアの部屋。映画ではハリーが何度も訪れていますよね。
記憶を再現するための魔法道具「憂いの篩」 や、組み分け帽子、グリフィンドールの剣など、象徴的な小道具の数々を発見できます。
歴代のダンブルドアの衣装も。ハリー・ポッターシリーズに加え、ファンタスティック・ビーストで登場したジュード・ロウ版の衣装の展示もありました。
ホグワーツ橋やダーズリーの家など、屋外のセット
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、初登場したホグワーツ橋も歩けます。撮影当時、橋の一部のみが建設され、ほかの部分はCG効果を用いて制作されました。
ハリーを連れ出すために、フレッドとジョージ、ロンの3人が乗ってきた「空飛ぶフォード・アングリア」やハグリットの「空飛ぶモーターバイク」もあり、実際に乗って撮影できます。
ダーズリー家のセットは、中に入ることができ、ハリーが生活していた様子を感じられます。
1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ハリーが寝ていた階段下の物置。ハリーが着ていたパジャマも置いてあります。
リビングには、3作目『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、マージおばさんが遊びに来て風船のようになってしまったシーンも。すぐにでも飛んでいきそうな臨場感ですね。
ツアーの合間に「バタービールバー」で乾杯!
屋外エリアのそばにある「バタービールバー」と「バックロットカフェ」では、バタービールをはじめとした魔法ワールドをテーマにした料理とデザートを楽しめます。
バタービールは、見た目はビールのようですがアルコールは一切入ってないので、大人も子どもも味わえます。バタースコッチのような濃厚な甘さです。
バタービールを飲んだら、ハーマイオニーのように白ひげを作って写真を撮ってみるのもおすすめ。唇の上にゆっくりと泡を乗せるようにして飲むのがポイントです。
ホグワーツ城へと向かう「9と3/4番線ホグワーツ特急」
休憩を挟み、後半戦スタート! ロンドンからホグワーツ魔法魔術学校へと、何百人もの生徒を運ぶホグワーツ特急のセットもあります。
ここでは9と3/4番線に立ち、手押しカートを壁に押し込むようなポーズで撮影するのを忘れずに。
ホグワーツ特急の客車内は、客室ごとに映画のワンシーンが再現され、進むに連れて物語も変化します。車窓にはCGがほどこされ、実際にハリーが遭遇したディメンターなどの動きが感じられる仕掛けになっています。
「レイルウェイショップ」で限定土産をチェック
スタジオツアー内には、入り口付近にある「メインショップ」と9と3/4番線ホグワーツ特急エリアにある「レイルウェイショップ」の2カ所のショップがあります。レイルウェイショップ限定商品もあるので、気になる方はチェックを忘れずに。
映画製作者たちが手作業で作り上げたフルスケールの「魔法省」
面積約900平米、壁の高さ9メートル以上の空間で広がる魔法省。ハリーポッター映画シリーズの映画製作者たちが心を込めて手作業で作り上げたセットです。ロンドンで一度建てたものを分解し、慎重に運搬された後に東京で復元されました。「スタジオツアー東京」でしか楽しめない限定セットです。
魔法省の職員たちは、電話ボックスやトイレなどからフルーパウダー(煙突飛行粉)を使って通勤しているのですが……映画と同じように、フルーパウダーを体中に振りかけているかのような魔法効果を再現した写真や動画を撮影できるスポットもあります。
写真左は、ファンタスティック・ビースト、写真右はハリー・ポッターと、魔法省に関連するキャラクターの衣装も展示されています。
新学期の準備に欠かせない「ダイアゴン横丁」
ホグワーツ魔法魔術学校の生徒にとって、新学期の準備に欠かせない場所が「ダイアゴン横丁」です。
『ハリー・ポッターと賢者の石』で初めて制作されましたが、続編映画にも何度も登場しています。壁の位置や店の並びを変更したり、建物全体の角度を左右微妙に変えたりして、完全な街並みを表現しているのだそう。
奥に見えるのが「ウィーズリーウィザードウィーズ店」で、フレッドとジョージのいたずら専門店です。杖がぎっしりと積まれたオリバンダーの杖店もあります。
世界最大のスタジオツアーショップ「メインショップ」
メインショップはエントランス近くにあるため、「スタジオツアー東京」を楽しむ前、または楽しんだ後のどちらでも購入できます。
「スタジオツアー東京」限定商品をはじめ、魔法ワールドのアイテムを多数取りそろえています。魔法の世界に浸れる杖の中でも、ヘドウィグが描かれた杖は「スタジオツアー東京」限定なので要チェック!
自分の名前を入れて、世界にひとつだけのグッズを作れるカスタマイズのサービスもあります。
朝食から夕食まで楽しめる「フードホール」と「チョコレートフロッグカフェ」
エントランス付近にある「フードホール」では、朝食から夕食まで楽しめる英国料理を提供しています。
ホグワーツ魔術学校の大広間のように、各寮のフラッグが掲げてあり、映画の中に入り込んだ気分で食事を楽しめます。
チョコレートフロッグカフェでは、『ハリーポッターと賢者の石』でハグリットがハリーに贈ったバースデーケーキをイメージした「ハグリッドのバースデーチーズケーキ」や、ニフラーの姿をかたどったチョコレートムース、各寮の色をテーマにしたドーナツなどの軽食がそろいます。
「スタジオツアー東京」は、「ハリーポッター」や「ファンタスティックビーストシリーズ」のファンはもちろんのこと、初見の人でも楽しめる仕掛けが満載!
「スタジオツアー東京」のチケットは日時指定の予約制なので、行きたいと思ったらまずは予約を忘れずに。自分にあったスタイルでゆっくり回りながら、魔法にあふれた素敵な1日を楽しんでくださいね。
ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター
- 住所
- 東京都練馬区春日町1-1-7
- 営業時間
- 時期により異なる
<例>
スタジオツアーオープン 9:30
ファーストツアー開始 10:00
ファイナルツアー開始 15:30
スタジオツアークローズ 19:30 - アクセス
- 【電車】西武豊島線「豊島園駅」(西武池袋駅から直通で約17分)から徒歩約2分、または都営地下鉄大江戸線「豊島園駅」から徒歩約2分
【車】東京外環自動車道「大泉I.C.」から目白通り沿いに約20分 - 駐車場
- あり(1日1,800円)※チケット購入時にあわせてパーキングも要予約
- 公式サイト
- ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター
取材・撮影・文/加藤あやな