2024年2月1日に東京・豊洲市場場外にオープンした商業施設「豊洲 千客万来」。江戸の町並みを再現した「食楽棟」と温浴施設などがある「温浴棟」から構成されています。コンセプトは「うまさの聖地」で、全国から本格・本物の食を届ける約70店舗が集結! 食、お土産、温泉と1日中過ごせる「豊洲 千客万来」の楽しみ方をご紹介します。
ゆりかもめ「市場前駅」直結!豊洲 千客万来
「豊洲 千客万来」は豊洲市場に隣接しています。アクセスは、電車で訪れるのが便利で、ゆりかもめ「市場前駅」ペデストリアンデッキと2階フロアが直結しています。
築地市場特有のにぎわいを継承・発展させるとともに、豊洲市場ならではの活気やにぎわいを生み出すことを目的にオープンしました。平日休日を問わずに多くの人が訪れているので、お目当ての商品がある場合は朝イチで向かうのがおすすめ。数量限定での販売や売り切れ次第終了のメニューもあります。混雑を避けて雰囲気を楽しみたい方は、お昼過ぎ頃から向かうと余裕を持って回ることができるでしょう。
食楽棟「豊洲場外 江戸前市場」
食楽棟は、1階〜3階の3つのフロアで構成されています。1階は手軽にグルメを楽しめる店舗やラーメン店が集結。2階は江戸時代の活気あふれる市場を再現した「目利き横丁」と「豊洲目抜き大通り」があり、市場の活気が伝わる多種多様な店舗が展開されています。3階はフードコートをメインに、寿司、干物などの海鮮店が軒を連ねます。
ゆりかもめ「市場前駅」直結のペデストリアンデッキから向かうと、2階にある豊洲目抜き大通りが最初に現れます。江戸の町並みを彷彿とさせる外観にテンションが上がります。
入ってすぐの左手側にインフォメーションセンターの「番屋」があります。館内マップの配布もあるので、全体概要を把握してから回りたい方は立ち寄るのがおすすめです。
目利き横丁(2階)
目利き横丁は、仲卸が目利きした新鮮な食材や珍味をカウンターで食べられる店舗がそろいます。目利き横丁は室内通路の両脇に店舗がズラリと並びますが、目抜き大通りと面している店舗では、目抜き大通り側でも食べ歩きフードを出店しています。
相馬水産(まぐろ専門店)
創業60年、豊洲まぐろ仲卸しである「相馬水産」のファストフード店です。仲卸しだからこその希少部位をお得に味わえるので、開店前から多くの人が並びます。
大トロや中トロ、頬肉や脳天などまぐろの各部位が串物になっています。写真のこちらは中トロ。濃厚で口の中に入れた瞬間からとろけます。
刺し身だけではなく注文してから焼く炭火焼きもあり、刺し身と炭火を1本ずつ購入して食べ比べをする方も多いのだそう。13時頃には人気部位が売り切れるとのことなので、気になる方は早めに訪れてくださいね。
豊洲 金ぷら
東京下町のおでん種屋が70年余培った経験と知識を注ぎ込んだ汐おでんや、食べ歩き向きの揚げ蒲鉾などを販売する「豊洲 金ぷら」。目利き横丁側は1杯から楽しめる居酒屋、目抜き大通り側はテイクアウト専門店となっています。
「汐おでん」は、たこ、ほたて、つぶ貝、大根、かにかま、味玉、野菜天が乗ったお得な一品。どれも出汁がしっかりと効いていて、お酒のあてにもぴったりです。
おでんに合うオリジナルビール「豊洲金ぷらビール」もあるので、カウンターに立ち寄ってふらりと1杯楽しむのもおすすめです。
魚商 小田原六左衛門(珍味)
創業430年余・魚商「鮑屋」の直売所「小田原六左衛門」。ご飯やお酒が進む珍味や出汁など、様々な海産食品を取りそろえています。
店頭ではお土産におすすめの珍味の中からおすすめの商品13種を気軽に試せるように「おつまみせんべい」(各100円)も販売しています。
中でも人気だという「王様塩辛」は、通常の塩辛ではスルメイカを使うところ、こちらはアオリイカを使用しており食べごたえ抜群。ワタを焦がしているため臭みが少ないのも特徴で、塩辛が苦手な方にもおすすめの一品です。
フラワーおはぎ専門店 Oh!huggy!!(和菓子)
四季をたのしむフラワーおはぎ専門店「Oh!huggy!!」。季節の花をモチーフにしたフラワーおはぎや旬の食材を使用したおはぎを月替りで提供しています。
店内で1つひとつ手作りで製造しているため、販売数に限りがあります。毎朝9時になると店頭でその日の販売時間を告知。おおよそ11時頃からと15時〜16時半頃の販売が多く、おひとり様2セットまで購入可能です。
フラワーおはぎはセット売りでの販売。セットの内容は月替りで、季節をイメージしたお花が並びます。北海道産小豆を使用したおはぎの他、梅餡やマスカルポーネ餡、フランボワーズソース入りなど1つひとつ味が異なります。
賞味期限は製造から24時間なので、自分へのごほうびとしてお土産にするのもいいですね。
豊洲目抜き大通り(2階)
うなぎや寿司など、江戸時代から日本人に愛されてきた食の名店を集約した飲食店街や地元江東区で人気の店舗が並ぶエリアです。土産物店も多いので、東京土産をチェックするならここがおすすめ。
日本酒立ち飲み 米三角(屋形船江戸前汽船案内所)
万葉倶楽部の入口近くにある、屋形船と米にフォーカスした新スタイルの日本酒立ち飲み店「米三角」。銀飯、発酵、熟成をテーマに日本酒とのペアリングを楽しめます。
屋形船案内所も併設しており、千客万来桟橋の完成までは新木場桟橋から運航中です。
看板メニューの3品は、おひとり様1品までのお得なメニューなので、来店したらぜひ注文を。「本日のこぼれ海鮮おむすび」(1,500円)は、枡の中におにぎりが入っており、その上にあふれんばかり海鮮が乗っています。「チーズトロユッケの王様キムチ」(980円)は、マスカルポーネとトロユッケを豊洲市場名物の吉岡屋のキムチで巻いた一品です。とろける味わいとキムチの塩気が絶妙で、お酒が進みます。
日本酒は日本各地から仕入れており、純米大吟醸とその他の日本酒では酒器も変えるこだわり。桜のサワーやパクチー生レモンサワーなど、さっぱりと楽しめるお酒も用意しています。
逸品屋 えどこ(物産・浮世絵)
江東区に店舗を構えるお店から、様々な商品を販売する「逸品屋 えどこ」。番屋の隣に位置しています。
ヨコ井の醸造酢「江戸前熟赤酢」や3パック1,000円で販売している「オツマミドージョー」、深川で長年愛されるスペシャルティコーヒーの「江戸東京COFFEE」などが人気。東京近郊に住んでいても知らない逸品がそろいます。
店舗の一角には復刻版画がそろう浮世絵販売コーナーも併設しています。
豊洲えんぎもの(お土産・和雑貨)
日本ならではのおいしい・たのしいをお届けするお土産処「豊洲えんぎもの」。日本各地の利き酒を楽しめる「豊洲のみよし」も併設しています。
多くの人が目を留める「マグロの切り身クッション」(2,200円)は、マグロ専門仲卸協力のもと、ほんものそっくりな見た目にこだわった商品です。昔懐かしいおもちゃも勢ぞろい。大人にとっては懐かしく、子どもにとっては新鮮なラインナップに、親子連れで何を買って帰ろうか吟味している方も多いのだそう。
豊洲江戸前通り(1階)
道路沿いに面しており、ラーメン店をはじめ、気軽に食べられる食事を提供する店舗が立ち並びます。
RE:SET(カフェ)
青果仲卸・河直の4代目がオープンするフルーツカフェ「RE:SET」。旬のフルーツや野菜をフレッシュに楽しめるように、カットフルーツ、フルーツジュース、サラダボウルなどを提供しています。店名のRE:SETは、市場で働いているからこそ目の当たりにする食品ロスに取り組みたいという思いも込めて名付けたのだそう。
カットフルーツやフルーツジュースは、その時に追熟しているおいしい果実を仕入れて提供。取材時に販売していたのは、村田農園の高糖度のとちおとめがたっぷりと入ったカップと、とちおとめ、愛媛産のキウイ、青森産のさんふじ、パイナップルが入ったカップでした。※季節によって品種が変更になります
バナナといちごのフレッシュフルーツジュースは、糖度の高いフルーツを使っているため、砂糖不使用なのに甘くておいしいのが特徴です。
フードコート よりどり町屋(3階)
市場隣接の立地を活かし、新鮮な海鮮を使用した丼や寿司店を集約したフロア。江戸時代、寿司は屋台で気軽に食べられるものだったという歴史的背景を元に、中央に寿司のフードコートを設置しています。
カウンターや電源のある席など、様々な席があるので1、2階で購入した商品をこちらで食べることもできます。
中華そば豊洲勝本(ラーメン)
東京・⽔道橋に本店を構える「中華そば勝本」の新店舗として誕生した「中華そば豊洲勝本」。ランチタイムには行列になることも多いので、11時前または14時以降が落ち着いて食事ができます。
看板メニューの「中華そば」は、煮干しの旨味と風味を丁寧に抽出したあっさりとした味わいのスープに、弾力のあるプリっとした「浅草開化楼」特製麺をあわせています。醤油のコク深さや煮干しの香りを楽しむことのできる一杯。どこか懐かしい味わいがクセになります。
ストレート麺ですが、麺とスープが絡みやすくなるように製麺士が工夫しているのだそう。
温浴棟「東京豊洲 万葉倶楽部」
温浴棟2階〜9階には24時間営業の温浴施設「東京豊洲 万葉倶楽部」があります。箱根・湯河原から毎日直送される名湯につかりながら、極上のひと時を過ごせます。東京湾を望むことのできる露天風呂や、ウォーターフロントの景色を360度パノラマで一望できる展望足湯庭園などが楽しめます。
足湯庭園
温浴棟8階に位置する無料の足湯スポット。豊洲の景色を眺めながらゆっくりとくつろげます。タオルは8階エレベーター付近で200円で販売しているので、急きょ利用したくなっても大丈夫。「Café six」、「スカイダイニング」も隣接しているので、カフェスイーツを食べながら入浴も可能です。
レインボーブリッジやフジテレビ社屋、晴れていれば富士山まで見渡せるのだそう。サンセットに合わせて訪れる方がたくさんいましたよ。
約70店舗のお店が集結しているとあって、全部回ると1日では足りないので、事前に目星をつけて回るのがおすすめです。お昼時や休日などは特に混雑するので、時間に余裕を持って訪れてくださいね。次のおやすみは、美食と温泉を楽しみに「豊洲 千客万来」を訪れてみてはいかがでしょうか。
豊洲 千客万来
- 住所
- 東京都江東区豊洲6-5-1(豊洲市場に隣接)
- 営業時間
- 10:00~18:00 ※施設によって異なる
- アクセス
- ゆりかもめ「市場前駅」から徒歩約4分
※2階にてゆりかもめ「市場前駅」とペデストリアンデッキで連結 - 公式サイト
- 豊洲 千客万来
撮影・取材・文/加藤あやな
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