緑あふれる日比谷公園や皇居外苑がほど近く、東京の中心ながら自然に癒やされる日比谷エリア。5つ星ラグジュアリーホテルで、とっておきのご褒美女子旅へと出かけてみませんか。
「ザ・ペニンシュラ東京」は2023年、米国の権威ある雑誌「フォーブス・トラベルガイド」のホテル部門で8年連続、そしてスパ部門では9年連続「5つ星」の評価を受けているラグジュアリーホテル。スパでリラックスし、かわいいアフタヌーンティーで気分を上げるザ・ペニンシュラ東京1泊2日体験記をお届けします。
白い制服が印象的なページのスタッフがお出迎え
洗練された空間と豪華なスパで癒やしの時を過ごせる「ザ・ペニンシュラ東京」。フィジカル(身体)、マインドフルネス(精神)、栄養を考慮した食事を軸にした「ペニンシュラ・ウェルネス」のプログラムを体験しながら、心も身体も本来の自分へと整えることができます。
アクセスは東京メトロ「日比谷駅」と「有楽町駅」の地下通路にあるA6・A7出口直結。もしくはJR「有楽町駅」中央西口から徒歩約2分で到着します。正面エントランスで白い制服を着たページのスタッフがゲストを迎えるのは、ザ・ペニンシュラ東京ならではの光景。スタッフの笑顔につられてこちらも笑顔になりながら、「ザ・ロビー」へと進みます。
「ザ・ロビー」は空に広がる花火や蛍をイメージしたシャンデリアが印象的な明るく開放的な空間です。シャンデリアは1,313個ものLEDライトを使用。時には生演奏も行われ、美しいロビーに華を添えます。
絶景「グランドプレミアスイート」に感動。客室でチェックイン
通常はフロントでチェックインを行いますが、今回は「グランドプレミアスイート」に宿泊、客室でチェックインを行いました。お部屋に入ると、広がっていたのは東京の絶景……!皇居外苑や日比谷公園を見渡すことができる角部屋に位置するスイートルーム。最高のビューで、滞在の始まりから心をわしづかみにされました。
リビングのソファに座りながら、優雅にチェックイン。事前に予約していた内容を確認し、スムーズに手続きを終えることができました。フロントの混雑を気にせずに手続きできるため、時間を効率的に使えます。
テーブルの上には、特別なウェルカムアメニティが。ウェルカムアメニティはその時々、プランによって内容が変わります。この日はペニンシュラベアのチョコレートや秋らしいスイーツが並んでいました。
無料のエスプレッソマシンで淹れるコーヒーや、緑茶やほうじ茶などの日本茶が用意されています。
さらにスイートルーム限定で、日本酒やミネラルウォーターのウェルカムアメニティも。日本酒は石川県「吉田酒造」にて醸造した純米大吟醸のザ・ペニンシュラ東京オリジナルラベルです。季節のフルーツやおせんべいもホテルからのプレゼントということで、特別なおもてなしにうれしくなりました。
約116平米のグランドプレミアスイートはリビング+ベッドルーム+ドレッシングルーム+バスルームのレイアウト。ベッドルームはキングベッド1台もしくはツインベッド2台から選ぶことができます。ドイツ・ミュルドルファー社のプレミアム羽毛布団は、驚くほどふわふわ。枕はフェザー多めもしくはダウン多めの2種類で、寝転ぶと埋もれるように頭を包み込んでくれます。定員は大人3人、もしくは12歳未満の子どもを含め5人です。
客室のデザインはモダンなインテリアの中に「和」の要素が取り入れられているのもポイントです。カーペットには梅があしらわれ、見上げると網代天井がアクセントに。世界各国でホテルを展開するザ・ペニンシュラホテルズでは、その土地に息づく伝統をデザインに取り入れています。
ホテルですが旅館のように、室内着として「浴衣」が用意されているのもユニークです。こちらも、その土地の伝統を意識したものとなっています。通常お部屋にパジャマは置いていないのですが、もし必要な場合、上下セパレートのパジャマを用意してもらうことも可能です。
余裕のある広さのドレッシングルーム。クローゼットが複数あり、友達と服を分けて収納できます。
「バレーボックス」はゲストへのおもてなしを第一に考えたザ・ペニンシュラ東京の特徴的なサービス。スタッフとのアメニティなどの受け渡しを、対面せずにこのバレーボックスを通じて行うことができるのです。例えばパジャマを依頼すると、スタッフがバレーボックスに入れた時点でボタンが点灯するため、自分のタイミングで受け取れます。
ほかのホテルにはなかなかない、特別なしつらえが「ネイルドライヤー」。これは以前「ネイルが乾くのに時間がかかってしまう」というゲストの声を反映させたものです。
旗艦ホテルである「ザ・ペニンシュラ香港」は1928年の開業で、約100年間培ってきたサービスを全世界のホテルで展開しています。
うっとりしてしまうほど美しいバスルーム。快適なダブルシンクで、女性2人でも同時に身支度できます。
ビューバスになっており、景色を見ながら湯船に浸かることが可能。さらに「スパモード」というボタンを押すと、照明が落とされ音楽が流れる仕掛けも。昼は東京のアーバンな景色に酔いしれ、夜はバスソルトを入れて香りと音楽を楽しむのがおすすめです。テレビもついているため、つい長湯したくなってしまいます。
シャワーはレインシャワーと手持ちシャワーの2種類。お風呂上がりにはふわふわのバスローブが肌を包み込み、極上のリラックスタイムを過ごせます。
シャンプー、コンディショナー、シャワージェル、ボディミルク、石鹸、バスソルトはレモン・スミレ・サンダルウッドの香り。リサイクル可能なアルミニウム製のパッケージで天然成分を使用し、環境にも配慮。心地良く使えるアイテムです。
ザ・ペニンシュラホテルズは各都市に合わせて各調香師が生み出すオリジナルの香りをバスアメニティに取り入れており、ザ・ペニンシュラ東京では日本人調香師の大沢さとりさんが手がけています。
歯ブラシ、カミソリ、ヘアブラシ、ソーイングセットなども、木材やリサイクル素材を活用。プラスチックを削減し、持続可能な素材にこだわっています。
ドライヤーは艶やかな髪に導く美容機器「レプロナイザー 4D Plus」。風量が多く、速く乾きます。
観光に便利なポータブルWi-Fiはスイート限定のアメニティ。外に行く時も電波を気にせず楽しめるので、海外からの旅行者に喜ばれています。
周辺を観光する時は「エリアマップ」がとても便利。また、皇居外周を走るジョギングコースのマップも用意されています。さらに迷った時にタクシーの人に渡すためのザ・ペニンシュラ東京の住所が書かれたカードもあり、細やかな気配りで快適な東京観光をサポートしてくれます。
約54平米の余裕ある空間。スタンダードの「デラックスルーム」
客室フロアは8階〜23階で、全314室。スイートルームのほか、スタンダードルームも広々とした余裕のある空間で滞在を楽しめます。「デラックスルーム」はリビングとベッドルームがひと続きになった約54平米の客室。定員3人。キングベッドもしくはツインベッドが選べます。
デラックスルームのバスルームもダブルシンクで快適。シャンプーやボディミルクなど基本的なアメニティはスイートルームと同じです。
スパでアフタヌーンティー付きトリートメントを体験
予約していた「アフタヌーンティー付きテーラーメイドトリートメント」(50,600円)を体験しに、6階「ザ・ペニンシュラ スパ&ウェルネスセンター」へ移動。エレベーターを降りた瞬間にラベンダーや柑橘が香り、さっそく癒やされました。
まずはロッカールームでバスローブに着替え、ドライサウナやスチームサウナで身体を温めます。ラベンダーもしくはミントが香るアロマシャワーもあり、現実から非日常へと心が導かれました。トリートメント前のサウナ利用がおすすめなので、予約時間の1〜2時間前にスパに行くのがベターです。
「アフタヌーンティー付きテーラーメイドトリートメント」はゲストに合わせてテーラーメイドのトリートメントをしてもらえることが特徴で、85分の時間内ならフェイシャルもボディも好きなものを思いのままに。肩のコリを重点的にほぐしたり、ボディに時間をかけてフェイシャルは少なめにしたり、カウンセリングの上、最適なアプローチで極上の癒やしへと導きます。
ボディの場合はアーユルヴェーダ発想のオーストラリアコスメ「サトル エナジーズ」のリラックス系とエナジャイズ系の4種類のオイルから好きなものを選択。さらに筋肉の血行促進に特化したオイルを組み合わせることもできます。
トリートメント中は顔の下にバスソルトが置かれ、ライムやホーリーバジルのさわやかな香りで呼吸を整えリラックス。セラピストはゲストのニーズをヒアリングしつつ、身体を触りどこの部分が凝り固まっているかを把握し、確かな技術でほぐしていきます。緩急をつけた流れるタッチはとても気持ちがよく、天国にいるよう……トリートメント後は身体がポカポカし、日々の疲れが一気に吹き飛びました。
トリートメント後は水が流れるスパエリアでアフタヌーンティーを堪能。通常アフタヌーンティーは「ザ・ロビー」で提供していますが、「アフタヌーンティー付きテーラーメイドトリートメント」利用者は特別にこの場所で味わうことができます。
メニューは季節ごとに変わり、この日はファッションブランド「ANTEPRIMA(アンテプリマ)」とコラボレーションしたアフタヌーンティー。見た目のかわいらしさはもちろんのこと、繊細な味わいのスイーツ&セイボリーはどれもおいしかったです。約20種類の選べるお茶とともに、ゆったりと満喫しました。
トリートメントの前後はスイミングプールやジャグジーを利用するのも良い過ごし方。20mの温水プールは潜るとオリエンタルな音楽が聴こえる仕掛けで、リラックスしながら泳ぐことができます。
スイムキャップやビート板は無料でレンタル可能。美しいプールは泳ぐ予定がなくとも入りたくなるので、水着を持っていくのがおすすめです。
ウェルネスな精進料理も。「インルームダイニング」
東京の夜景が美しく見える「グランドプレミアスイート」に宿泊しているので、ディナーは「インルームダイニング」でいただきました。
洋食・和食・中華と多彩なメニューから好きなものを頼むことができます。オールデイダイニングのメニューは23時まで注文できますが、事前に予約しておくとスムーズです。
まずはザ・ペニンシュラオリジナルのシャンパンで乾杯。きらめく夜景を見ながらお酒を楽しめば、友達との会話も自然と弾みます。
アラカルトで注文できるので、それぞれ好きなものを注文できるのも「インルームダイニング」の魅力。キヌア、クコの実、アボカド、チアシード入りの「スーパーフード サラダ」(3,200円)でヘルシーなディナーにしたり、しっかりと「和牛A5テンダーロインステーキ 150g」(28,000円)でお腹を満たしたり。驚くほどやわらかいテンダーロインステーキはたんぱく質も豊富です。
デザートはザ・ペニンシュラ東京を代表するスイーツ「ザ・ペニンシュラ東京 マンゴープリン」(2,600円)も見逃せません。濃厚なマンゴーが香るプリンは舌触りがとても滑らかで、ココナッツアイスとともに南国らしい味わいを堪能できます。
ウェルネスな1日にぴったりのディナーが「ナチュラリー ペニンシュラ inspired by SHOJIN」の「一汁一菜」(8,000円)。旬の食材を使用した植物由来の精進料理を、体と心を養う基本であるご飯、汁、漬物、菜(おかず)の「一汁一菜」で味わうことができます。
この日のメニューは「茸の白味噌仕立て」、「かぶら 菊花見立て」、「栗と銀杏のご飯」、「季節野菜の糠漬け」、「梨のコンポート」。
お出汁にスダチで香りをつけた餡をかけて味わう「かぶら 菊花見立て」は繊細な野菜の旨味を感じる味わい。野菜のみとは思えないほど芳醇なスープ「茸の白味噌仕立て」など、ザ・ペニンシュラの精進料理を思う存分味わい尽くしました。
ヨガ&フィットネスで身体を目覚めさせる
極上の寝具で気持ち良く起きた翌朝、ヨガで全身を目覚めさせます。ヨガマットは客室に用意されているので、いつでも利用可能。プライベートな空間で自分の心と身体に向き合うことができます。※客室のヨガマットはスイートルームのみとなります
アクティブ派な人はフィットネスセンターで身体を動かすのもおすすめです。テクノジム社製のランニングマシンやウェイトトレーニング用の機器が用意されており、本格的なワークアウトができます。
広東料理「ヘイフンテラス」の本格中華も。「ザ・ロビー」で味わう朝食
朝食は「ザ・ロビー」もしくは客室でいただきます。メニューは和食・洋食・中華の3つから好きなものを選択。ドリンクはコーヒー・紅茶のほか、フレッシュなオレンジジュース・にんじんジュースなど好きなものをチョイスできます。
香港発のザ・ペニンシュラ東京でいただきたいのは「中華」。海鮮中華粥、点心&チャーシュー入り饅頭、鶏肉ともやし入り醤油焼きそば、プーアル茶で煮込んだ卵など、広東料理「ヘイフンテラス」のシェフが監修した本格中華を朝から味わうことができます。
和食はミシュラン2つ星シェフの高木一雄さんが監修した京料理をベースにした朝食。この日は上質な脂がのった焼き鮭、牛肉の出汁が効いた肉豆腐、舞茸・アスパラ入り野菜餡の温泉卵など、ごはんに合うおかずが数多く登場しました。味噌汁はコクのある佐賀県産・葉隠味噌か、さっぱりとした長野県産・名月味噌が選べます。
フォトスポットでの写真撮影やアート巡りを楽しむ
チェックアウトの12:00まで館内を散策。丸の内仲通りエントランスにあるテラスはグリーンのパラソルがかわいいフォトジェニックなスポットで、記念撮影を楽しめます。
土日祝※の12:00〜18:00はスイーツやドリンクを楽しめるフードトラックも登場。チェックアウト後に訪れるのもおすすめです。※悪天候時は休業
館内でアート巡りができるのも、ザ・ペニンシュラ東京の魅力。「ザ・ロビー」に展示されている『臥龍の門 -トッキーここにいる-』は現代いけばな兼現代美術作家・濱 恵泉さんの作品です。竹という素材の特徴を活かし、干支で唯一神話上の生物である「龍」と「宇宙」を表現。実際に見るととても大きく、ダイナミックなパワーを感じます。
ザ・ペニンシュラ東京の建物は耐震構造上、8〜23階が吹き抜けになっています。その空間を活かしたモダンアートが、国際的なアーティストであるベン・ヤコバーさんとヤニック・ヴゥーさんによる『ザ・ヴォイド』。1つあたり80kgもあるステンレス製のコーンの形をした作品が24個設置され、どこか幻想的な雰囲気を醸成しています。
アートを楽しめるザ・ペニンシュラ東京では、期間限定のアートプロジェクトも多数実施しています。2023年9月には「アーティスト イン レジデンス」を開催し、絵師のOZ-尾頭-山口佳祐さんがホテルの一室で浮世絵タッチの絵画を3枚制作しました。1週間限定で、誰でも自由にOZさんが制作している様子を無料で見学できるイベントも実施。完成した作品は、ロビーエリアに飾られます。
また、OZさんはアーティスト イン レジデンスとは別にザ・ペニンシュラ東京を題材にした「オリジナル浮世絵」の原画制作も担当。絵師であるOZさんが原画を手がけ、彫師(ほりし)・摺師(すりし)とタッグを組んで1枚の浮世絵を完成させます。完成した浮世絵は、2023年12月に初摺100枚が限定販売予定となっています。
OZさんは7歳の時に信州小布施「北斎館」で葛飾北斎の浮世絵に魅了され、絵師の道へ。OZさんが彫師・摺師と一緒に本格的な浮世絵を手がけるのは今回が初めてのことで、「ザ・ペニンシュラ東京のオリジナル浮世絵を通して、世界的に日本の美意識を発信できることにワクワクしています」と話してくれました。
広東料理「ヘイフンテラス」のランチで締めくくり
チェックアウト後は、広東料理「ヘイフンテラス」で夢の続きを。中国江蘇省・蘇州の中国古典庭園をイメージした空間で、伝統料理を味わえます。日比谷公園を見渡す広いお部屋やザ・ロビーを見下ろす特別席など、有料のプライベートルームでゆったりとした時を過ごすこともできます。
洗練された空間とサービスに酔いしれながら、ウェルネスな旅ができる「ザ・ペニンシュラ東京」。トリートメントやプールでリラックスし、おいしい食事で心を満たせば、明日への活力を養うことができます。5つ星ラグジュアリーホテルで過ごす、極上の休暇をご体験ください。
ザ・ペニンシュラ東京
- 住所
- 東京都千代田区有楽町1-8-1
- アクセス
- 東京メトロ日比谷線・千代田線・都営三田線 日比谷駅 地下通路 A6&A7 出口直結
- 駐車場
- あり(予約不要・1台6,000円/泊)
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 12:00
- 総部屋数
- 314室
撮影/岡村智明 取材・文/小浜みゆ
※こちらの記事は2023年9月に取材したものです。