映画の世界に迷い込んだようなレトロな街並み。東北の人気観光地、山形県「銀山温泉」は、ランチやスイーツの食べ歩き、足湯にお土産探しと見どころ満載!今回は、女子旅で訪れたいおすすめの楽しみ方をご紹介します。
銀山温泉とは
銀山温泉は、山形県尾花沢市の山間にある温泉郷。銀採掘で栄えた江戸時代に発見された温泉が始まりです。大正から昭和初期に建てられた重厚な木造多層建築の街並みが今も守られています。ガス燈の明かりが灯るノスタルジックな夜景や、冬は雪景色もロマンチックです。
東京・仙台からエリアまでのアクセス
東京からは、山形新幹線で最寄りの大石田駅まで約3時間20分。駅から路線バス「銀山線」に乗り約40分です。仙台からは、特急バス「新庄行」で「尾花沢待合所」へ向かい約2時間、そこから路線バス「銀山線」で約35分です。
老舗「野川とうふや」の立ち食い豆腐
温泉街に着いたら、まずは「野川とうふや」へ。温泉街の入り口にあるお豆腐屋さんで、創業およそ130年の老舗です。
自家製醤油ダレがかかった「立ち食い豆腐」(180円)と、「立ち食い生揚げ」(220円)をいただきます。とろりと滑らかなお豆腐で、どちらもスルンと食べてしまいます。
メニューはシンプル。ほかに、ご当地のビールやジュースも販売しています。全てテイクアウトのお店です。お店の前に休憩所があるのでそこで食べたり、足湯に浸かりながら食べたりするお客さんもいました。
野川とうふや
- 住所
- 山形県尾花沢市銀山新畑427
- 営業時間
- 早朝〜売り切れ次第 不定休
- アクセス
- 銀山温泉バス停より徒歩約3分
銀山温泉の足湯「和楽足湯」
野川とうふやの向かいにある「和楽足湯(わらしゆ)」は、無料で誰でも自由に利用できます。立ち食い豆腐を購入したら、ここに浸かりながら食べるのもいいですね。
目の前を流れる銀山川を眺めながら、ぼんやりしたりおしゃべりしたり、皆思い思いにすごしています。ライトアップされた街並みを眺められるので、夜の足湯もおすすめです。
銀山温泉の隠れた見どころ「鏝絵」
銀山温泉は、その建築からも分かるように、日本の昔の職人さんの凄さを感じられる街並みです。「鏝絵(こてえ)」は、壁の漆喰を塗る左官職人さんによる立体装飾のことで、銀山温泉では飾りと看板を兼ねて、旅館の壁にいくつも見ることができます。
ランチは「伊豆の華」のお蕎麦とソフトクリーム
銀山温泉がある尾花沢市はお蕎麦が名産。お昼は「伊豆の華」で人気No.1の「揚げ茄子おろしそば」(1,320円)をいただきます。かつお出汁の自家製ダレに、石臼で殻ごと挽いた十一蕎麦は、噛むたびに香りが広がり食欲をそそります。
和風スイーツも人気です。こちらはお店のおすすめ「蕎麦ソフト 黒みつきなこがけ」(820円)。蕎麦のソフトクリームは、香ばしくて後味さっぱり。トッピングのきなこや黒蜜がぴったりマッチしています。
伊豆の華
- 住所
- 山形県尾花沢市大字銀山新畑440
- 営業時間
- 11:00〜22:00
- 定休日
- 水曜日(臨時休有り)
- アクセス
- 銀山温泉バス停より徒歩約4分
かわいい雑貨がいっぱいの「江戸屋」でお土産選び
お土産店「江戸屋」。華やかな吊るし雛は、子どもの健やかな成長を願う飾りで一点一点手づくりの品です。色とりどりの布小物がずらりと並び、かわいいもの好き女子にはたまらない空間。猫好きの店主さんによる猫雑貨のコーナーもあります。
食品もたくさん。ご当地ラーメンをはじめとした麺類や芋煮、名物のくじら餅やおせんべい。山形のお漬物は種類が豊富で、なんと、スイカやサクランボのお漬物まであります。
江戸屋
- 住所
- 山形県尾花沢市銀山新畑410
- 営業時間
- 8:00~21:00(冬季 〜18:30) 無休
- アクセス
- 銀山温泉バス停より徒歩約5分
「酒茶房クリエ」の手づくりプリンでカフェタイム
「酒茶房クリエ」でスイーツをいただきます。自家製プリン(500円)はしっかりとした食感でほどよい甘さ。ほろ苦いカラメルが絶妙で、カクテルやブランデーにも合いそうです。自家製バニラアイスのクリームソーダ(820円)は、疲れを癒やしてくれる懐かしい味。
昼はカフェ、夜はバーとして営業している酒茶房クリエ。お酒と一緒に楽しんでもらいたいと自家製スイーツを始めたそうです。コーヒーやカクテルの種類が豊富で、山形産の果物を使ったオリジナルカクテルも提供しています。2階席からは温泉街が眺められますよ。
酒茶房クリエ
- 住所
- 山形県尾花沢市銀山新畑410
- 営業時間
- 9:00~18:00(L.O. 17:30)、20:00~22:00(L.O. 21:30)※要問合せ
- 定休日
- 月曜・火曜(不定休あり)
- アクセス
- 銀山温泉バス停より徒歩約5分
銀山温泉の看板犬に出会う
酒茶房クリエのそばの橋の上で、かわいい柴ワンコに出会いました。ハリーちゃん7歳。気分が乗るとお家から登場するみたいです。
まるで『千と千尋の神隠し』の世界
銀山温泉には、ジブリアニメ『千と千尋の神隠し』の油屋に似ていると話題のフォトスポットがあります。酒茶房クリエの斜め向かい、赤い橋から「能登屋旅館」の建物を見ると、まさしくアニメの世界感。SNSで広まり、海外の旅行者にも人気のようです。
ご当地サイダーとサクランボグッズをお土産に
お土産は、山形の名産フルーツをテーマにチョイス。「江戸屋」で購入したサクランボ柄の和タオルチーフ(550円)とボディタオル(660円)。そして最初に立ち寄った「野川とうふや」で購入したさくらんぼサイダーと尾花沢スイカサイダー(各150円)です。
ロマンチックな夜の銀山温泉
夜になるとガラリと雰囲気が変わり、ガス燈が灯るロマンチックな光景が広がります。湯巡りにそぞろ歩く浴衣姿と下駄の音。夜はほとんど宿泊客だけになるので、静かで風情ある温泉街を満喫できます。
時が止まったかのような街並み
山深くに突然現れる温泉街。車は入って来られず、時が止まったかのような街並みは、まるで白昼夢を見ている気分です。この風景がずっと守られてきた事実に感動します。銀山温泉に足を運ぶなら、日常を忘れて、おいしいものを食べて、ぜひ夜までのんびり楽しんでください。きっと忘れられない思い出になりますよ。
取材・撮影・文/Junko Saito