瀬戸内海に面し、古くから四国の玄関口として栄えてきた香川県。「うどん県」の愛称でも知られ、今や讃岐うどんは香川の代名詞的なシンボルです。面積は47都道府県で最も小さく、その分、観光やグルメをコンパクトに楽しめるのも魅力。そんな香川県の人気ご当地グルメを、飲食店情報サイト「楽天ぐるなび」の会員にアンケート調査しました。郷土の味から注目のグルメまで、香川の旅めし人気トップ10をご紹介します。
※「旅行・観光の際に食べたことがある/食べたい料理」「おすすめしたい郷土料理」の結果を合わせたランキング(楽天ぐるなび調べ)
※アンケート調査期間:2024年1月16日~23日
讃岐うどん
コシの強い麺が特徴的な讃岐うどん。麺のおいしさをシンプルに味わうなら釜揚げやぶっかけがおすすめです。好きなトッピングを選べたり、自分で麺を茹でるセルフのお店があったりと、店ごとに違うスタイルを楽しめるのも魅力。人気店は電車やバスではアクセスしづらい立地も多く、効率よく回るならレンタカーを使うのも便利です。
骨付鳥
骨付きの鶏モモ肉をニンニクの効いたスパイスで味付けし、オーブンで焼き上げた名物料理です。しっかりとした歯応えとともに旨みが広がる「親鶏」と、ふっくらとジューシーな味わいの「若鶏」の2種類があり、どちらも豪快にかぶりつくのがおいしい食べ方。ほとばしる肉汁に、付け合わせのキャベツやおにぎりを浸して味わうのも本場流。
オリーブ牛
香川県の小豆島は、日本のオリーブ栽培発祥の地。その小豆島産オリーブの搾り果実を与えて育てた讃岐牛が「オリーブ牛」です。オリーブに豊富に含まれるオレイン酸によって、コクがありながらもさっぱりとした脂の旨みが引き出され、食感も柔らか。アンケートでは「フルーティな味わいが感じられた」という感想も。
うどん(しっぽく)
主に秋から冬にかけて、具沢山の汁物として親しまれる讃岐うどん料理の一つ。里芋や人参、ネギなどの秋冬野菜を、油揚げ、鶏肉、豚肉などと一緒に煮干し出汁で煮込み、これを茹で上げたうどんにかけて食べます。寒い季節にぴったりの体が温まる郷土料理で、大晦日に年越しそば代わりに食べる習慣も香川県ならでは。
小豆島手延素麺
江戸時代初期より400年以上の歴史がある小豆島手延素麺(てのべそうめん)は、農作業のない冬に副業で作られたのが始まり。原料となる良質の小麦、塩、ごま油を島内で調達できたことから、生産が盛んになりました。冬場の晴天率の高さは天日干しに最適な気候で、島特有の潮風も独特のコシと風味を生み出しています。「歯応えしっかり!」と虜になる人も。
讃岐牛
瀬戸内の穏やかな気候と風土で育った、香川県産黒毛和牛のブランドです。香川では早くも西暦700年頃から小豆島で牛が放牧されていた記録があり、明治に入って食肉としての肥育が本格的に始まりました。口の中でとろけるような上質な脂の旨みと柔らかさが格別。肉質の等級によって「金ラベル」「銀ラベル」に分けられています。
オリーブハマチ
香川県の特産品であるオリーブ。その葉を粉末にし、餌に加えて育てた養殖ハマチを「オリーブハマチ」と呼びます。葉に含まれるポリフェノールの働きで、酸化・変色しにくい肉質となり、身のコラーゲン量もアップ。適度な歯応えとさっぱりとした旨みを楽しむなら刺身が一押しです。「オリーブのさわやかな風味がした」との声も。
ハマチ漬け丼
香川県東部にある東かがわ市はハマチ養殖の発祥の地で、県魚に指定されるほど現在も養殖が盛んに行われています。その生のハマチを分厚く切り、醤油ベースの特製タレに漬け込んでから温かいご飯に敷き詰めたのが「ハマチ漬け丼」。ハマチの照りが食欲をそそり、ご飯との相性も抜群です。卵黄をからめて食べるのもおすすめ。
さぬきうどんバーガー(さぬき肉うどんバーガー)
高松自動車道「津田の松原サービスエリア」で2011年から販売されている「さぬきうどんバーガー」。2023年に肉うどんをイメージした「さぬき肉うどんバーガー」にリニューアルされ、こちらも話題です。いりこ出汁で下味を付けて油でカリッと揚げたうどんと、甘辛く味付けした牛肉などが挟んであり、ネギや天かすも入った絶品ご当地バーガーです。
讃岐コーチン
中国原産のコーチンを改良し、香川県畜産試験場が開発したブランド鶏です。一般的な飼育期間より長い80~90日をかけて育てることで、旨み成分が増し、ほどよい歯応えの肉質に。低脂肪でヘルシーな点も人気の理由です。「親子丼が最高でした」という声もあるように、讃岐コーチンの肉と卵を使った親子丼は、濃厚な旨みのハーモニーが絶妙。
讃岐うどんの味の決め手、「香川の醤油」のはなし
香川県のグルメといえば「讃岐うどん」がダントツの人気。ぶっかけ、釜玉、かけうどんなど、どの食べ方でも出汁の基本となる醤油は欠かせません。この醤油もまた、香川県の隠れた特産品なのです。
醬油造りに必要な塩と大豆の入手が容易だったことが、この地で醬油造りが盛んになった要因の一つ。県内には今も、木桶を使って仕込む伝統的な製法を守り続ける醬油蔵が残っています。炒ったそら豆を甘辛く煮付けた「しょうゆ豆」や、香川のご当地スイーツ「しょうゆソフトクリーム」など、醤油を使った多彩なメニューも香川旅行でぜひ味わって!