神奈川県藤沢市に位置する、江の島は、相模湾に浮かぶ美しい小島です。数々の映画やドラマの舞台としても知られており、都内から公共交通機関で気軽に行けることから、毎年夏になると多くの観光客が訪れます。
海鮮はもちろん、お団子やアイスといった食べ歩きができるお店、海を見渡せる絶景カフェなど魅力的なグルメスポットが点在。その中から、名物や地元食材などを使ったおすすめ江の島グルメをピックアップしてご紹介します!
目次
江の島へのアクセス
江の島の最寄り駅は小田急電鉄「片瀬江ノ島駅」です。「新宿駅」から特急えのしま号に乗れば、乗り換えなしの約1時間で行くことができます。そこから島までは歩いて徒歩約10分です。
JRを利用する場合は、まず「藤沢駅」を目指します。「渋谷駅」から湘南新宿ラインの快速に乗って約45分の道のりです。そのあと「藤沢駅」で江ノ島電鉄(通称・江ノ電)に乗り換えて約10分、「江ノ島駅」に到着。そこから島までは徒歩約15分。ちなみに「藤沢駅」からは、小田急電鉄で「片瀬江ノ島駅」に向かうことも可能です。
車で行く際の最寄りは、東名高速道路「茅ヶ崎海岸IC」。ここで高速を降りたあと、国道134号線を走って20分ほどで到着します。駐車場は島内にいくつもありますが、土日祝は混雑しているため公共交通機関の方がスムーズです。
江の島食べ歩きグルメ
あさひ本店 江ノ電湘南店
江の島には、食べ歩きメニューを堪能できるお店が多数あります。中でも江の島名物として知られる「あさひ本店」の「たこせんべい」は、一度は食べておきたい逸品。江の島近海で獲れた新鮮なたこを薄くプレスしたせんべいで、風味豊かな味わいが楽しめます。
本店は江ノ電「江ノ島駅」から徒歩約15分の場所にありますが、2024年3月に新店舗・江ノ電湘南店がオープン。「江ノ島駅」から徒歩約3分とさらにアクセス良好な立地です。
本店は開店と同時に行列ができるほど多くの人が押し寄せるのに比べ、こちらは比較的空いています。人ごみを避けるなら、江の島へ向かう前に江ノ電湘南店に立ち寄るのがベターです。
注文したら、オリジナルのタレに漬け込んだイイダコが目の前でプシューっとプレスされます。大きさは、イイダコ3匹を使用する全判サイズ(1,000円)とその半分の半判サイズ(500円)の2種類。
濃縮なたこの旨味と焼きたてのパリッとした食感がたまりません。
お店にはお土産用の「たこせんべい」も数種類販売されています。たこ・海老・ちりめんのせんべい3種類が入った「食べ比べセット」(2,000円)は、湘南店でしか購入できない限定商品。自宅用に持ち帰るのも良いですね。
「たこせんべい」を片手に、江の島まで食べ歩きしてみてはいかがでしょうか。
あさひ本店 江ノ電湘南店
- 住所
- 神奈川県藤沢市片瀬海岸1-8-14 江ノ電本社隣
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 水曜
- アクセス
- 江ノ島電鉄「江ノ島」駅から徒歩約3分
紀の國屋本店
島の入口には「弁財天仲見世通り」という参道が通っており、「江島神社」とつながっています。この通りで200年前から営業を続けている老舗和菓子店が「紀の國屋本店」です。創業から現在まで餡はすべて手作り。最中やまんじゅうなどお菓子に合わせてそれぞれ作り分けています。
貝の形がかわいい「最中アイス」(各370円)は、こだわりの餡の上に、バニラ・小倉・抹茶から好きなアイスを選んで乗せ、最中の皮で包んだ絶品スイーツです。
このアイスに使われている最中は、中に挟む餡とのバランスを考えて作られたオリジナル。最中の皮はとうもろこしで作られることが多いですが、米粉が使われており、餡やアイスとの相性ぴったりです。
食べ歩きはもちろん、店内にはイートインスペースもあるので、ちょっとした休憩にも利用できます。
紀の國屋本店
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島2-1-12
- 営業時間
- 8:30~18:00
- 定休日
- 水曜※繁忙期は営業の場合あり
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約13分
江の島といえば欠かせない!絶品しらすグルメスポット
しらす問屋とびっちょ本店
江の島グルメといえば「しらす」は、やっぱり押さえておきたいメニューのひとつ。「しらす問屋とびっちょ」は、1月~3月中旬あたりまでの禁漁期を除き、その日に水揚げされた新鮮なものだけが食べられる、しらす料理専門店です。「片瀬江ノ島駅」から歩いて約15分の場所にあります。
しらすを使ったバラエティ豊かなメニューが並んでおり、「しらす丼」だけでも数種類のメニューがあります。イチオシは、こだわりの釜揚げしらすを使用した「釜揚げしらす丼」(1,180円)。ふわふわのしらすと、特製ポン酢、卵の相性が抜群です。
もっと新鮮な海鮮を楽しみたい人には、「生しらすとびっちょ丼」(2,380円)がおすすめ。生しらすと10種類の新鮮なネタがふんだんに使われています。
ほかにも「しらすかき揚げ丼」(1,180円)、「しらす卵とじ丼」(1,280円)といった食事メニューに加え、しらすを使ったコロッケやパン、玉子焼きなどのサイドメニューも豊富。テイクアウトできるものもあるので、帰りに立ち寄って持ち帰るのも良いですね。
しらす問屋とびっちょ本店
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島1-6-7
- 営業時間
- 月~金11:00~21:00(L.O20:00)、土日祝11:00~21:00(L.O20:30)
- 定休日
- なし
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約15分
- 公式サイト
- しらす問屋とびっちょ本店
Cafe Madu 江の島店
しらすをイタリアンに仕上げたメニューがいただけるのが「Cafe Madu(カフェマディ)江の島店」。「江島神社」の奥に建つ、一軒家のカフェです。
高台に位置しており、テラス席からは相模湾を望めます。
「しらすと湘南鎌倉野菜の大葉ジェノベーゼ」(1,350円)は、新鮮な釜揚げしらすと季節の湘南鎌倉野菜をたっぷり使用し、大葉で作ったソースに海苔を散らして仕上げた和風パスタです。
かき氷、パフェ、クレープといったスイーツも充実しています。「チョコバナナクレープ」(1,050円)は、もちっとしたクレープ生地とバナナ、チョコレートの甘みがたまりません。生地に米粉とアーモンドプードルが使われているのが秘訣です。
Cafe Madu 江の島店
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島2-6-6
- 営業時間
- 月~金11:00~18:00(冬季は12:00~18:00)、土日祝:10:00~19:00
※季節・天候による変更の可能性あり。詳細は公式SNSにて確認 - 定休日
- なし
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約25分
江の島の海を堪能!絶景&海鮮グルメスポット
iL CHIANTI BEACHE
しらす以外にも、江の島には海鮮グルメスポットが満載!海の幸を使ったイタリアンや、浜焼きなど海辺で食べたい絶品メニューを紹介します。「片瀬江ノ島駅」から歩いてすぐ、ビーチの上に建つ「iL CHIANTI BEACHE(イルキャンティ・ビーチェ)」は、全席オーシャンビューのレストランです。
店内も開放的なオープンキッチンでカジュアルな雰囲気の中、江の島の絶景とおいしいイタリアンを堪能できます。テラス席では犬も同伴可能なので愛犬家にもうれしいスポットです。
「ウニマルゲリータ」(M1,800円、L2,580円、LL3,280円)は、たっぷりのウニを乗せて窯で焼かれたぜいたくなメニュー。生地にはオリジナルブレンドのピザ粉とチーズが使われています。チーズとウニの絶妙な組み合わせを楽しめるピザです。
「カリブサラダ」(M1,150円、L1,640円、LL2,130円)も見逃せません。このサラダを求めて、再び同店を訪れる人が続出しているのだとか。ニンニクの香りと濃厚なコクがやみつきな、特製ドレッシングがより旨味を引き立てます。ぜひ一度食べてみてください。
iL CHIANTI BEACHE
- 住所
- 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-20-3
- 営業時間
- 11:00~22:30
- 定休日
- なし
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約1分
- 公式サイト
- iL CHIANTI BEACHE
TODAI KITCHEN DELI & TEA
「片瀬江ノ島駅」から徒歩約20分、「江の島サムエル・コッキング苑」という植物園には江の島のシンボルともいえる、展望灯台「江の島シーキャンドル」があります。「TODAI KITCHEN DELI&TEA(トーダイ キッチン デリアンドティー)」は、この灯台の1階と2階に併設されたカフェです。
2階の広々としたオープンスペースからは、タワーはもちろん、富士山、海に浮かぶ島々などが眺められ、江の島の景色を思う存分眺めることができます。
このお店のイチオシは「自家製カレープレート」(1,150円)。14種類のスパイスを使ったカレーに、チキンがゴロっと入っています。歩き疲れたあとに食べると、みるみる元気になりそうなスパイシーな味わいです。
2階では、「フィッシュ&チップス」(900円)も提供されています。ドリンクの種類も豊富で、ビールはもちろん、ノンアルコール類やカクテルまで勢ぞろい。ハイビスカス、ブルーキュラソーなど5種類から選べる「カラーモヒート」(各800円)は、カラフルな色合いで写真映えも狙えますよ。
TODAI KITCHEN DELI&TEA
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島2-3-28 江の島サムエル・コッキング苑内(江の島シーキャンドル下)
- 営業時間
- 10:00〜19:00L.O.
- 定休日
- 江の島シーキャンドルに準じる※そのほか、悪天候の場合は休業
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約20分
- 備考
- サムエル・コッキング苑の入場料(大人500円、子ども250円)が必要。ただし、イベントがない場合は終日入場無料
- 公式サイト
- TODAI KITCHEN DELI&TEA
江の島 貝作
本土と島を結ぶ「江の島弁天橋」を渡ってすぐ目の前には「江の島 貝作」があります。3階建てで、海鮮丼や天丼など海の幸をふんだんに使ったメニューが食べられるお店です。
通りに面した1階ではさまざまな磯焼きのメニューを販売。その場で焼かれているため、辺りは香ばしい匂いがします。
実はしらすだけでなく、さざえも江の島名物。相模湾で獲れた新鮮なさざえに、醤油を垂らしていただきましょう。噛むたびに、濃厚な貝の旨味と香ばしい香りが口の中で広がります。
磯焼きの定番「はまぐり」(950円)や「焼きとうもろこし」(500円)も欠かせません。焼きたてを熱々でいただくのは、この上ないぜいたくです。焼き場の隣には席が用意されているので、座ってじっくりおいしさを堪能してください。また、2~3階では、絶景の海を眺めながらゆっくり食事をとることもできます。※3階は団体・宴会用のため予約が必要です。
江の島 貝作
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島1-3-20
- 営業時間
- 月~金10:30~21:00、土日祝:9:30~21:30
※GW期間などの大型連休の場合は10:00~21:30まで
※来客状況で変動あり - 定休日
- 不定
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約10分
- 公式サイト
- 江の島 貝作
ハワイアンや和食、ブルワリーなど、江の島には絶品グルメが満載!
アロハテーブル湘南店
ワイキキに本店を構える、カフェ&レストラン「アロハテーブル」。江の島にいながらハワイの味や雰囲気も味わうことができます。
湘南店限定の「釜揚げシラスのKAKIAGEライスボウル」(2,310円)は、釜揚げシラスと野菜のぜいたくかき揚げを、ハワイのフリフリソースと共に楽しめる一品。ライスには湘南産の「はるみ米」が使われています。
季節に合わせた限定メニューもあり、2024年9月30日までの期間は「ハワイアンBBQ」が食べられます。ボリューム満点で、鉄板の上にガーリックペッパーの効いた牛肉や、スパイスをたっぷりまぶしたチキン、トマトサルサ、粗挽きハーブソーセージ、ワッフルポテトが乗っています。「片瀬江ノ島駅」から徒歩約1分の距離なので、帰る前にディナーで利用するのもおすすめです。
アロハテーブル湘南店
- 住所
- 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-17-17
- 営業時間
- 10:00~21:00
- 定休日
- なし
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約1分
- 公式サイト
- アロハテーブル湘南店
丸だい仙水
和食を食べたい人は「丸だい仙水」へ。海産物問屋直営の磯料理専門店で、新鮮な旬の海の幸を存分に楽しめます。明治初期には漁網や漁船を所有する漁業経営者である網元(あみもと)だった歴史を持ち、江の島沖で鰤網(ぶりあみ)を張って獲れたブリを提供していたのだとか。現在の店主は5代目になります。
ここでぜひ食べてみてほしいのが、まぐろの尾の身をていねいに焼いた「三崎港直送まぐろステーキ定食」(2,200円)。尾はよく動く部位なので、身がしっかりとして歯応えがあります。甘辛でご飯が進む味付けです。
伊勢えびが豪快に盛り付けられた「伊勢えび定食」(3,500円~※時期により変動あり)も絶品です。仙水代々継ぎ足しのタレの中で煮た伊勢えびは旨味がぎゅっと凝縮され、一口食べれば箸が止まらなくなるはず。
伊勢えびは6~7月に産卵するため、この期間だけは禁漁になり、在庫がなくなる日もあるそう。絶対に食べたい!という人は8月以降に行くと安心です。
丸だい仙水
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島1-3-19
- 営業時間
- 11:00~20:00(料理L.O.18:30、ドリンクL.O.19:00)
- 定休日
- 水曜(祝日の場合は営業)ほか、臨時休業の場合あり
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約10分
- 公式サイト
- 丸だい仙水
AMATERASU 醸造所
「AMATERASU(アマテラス)醸造所」は、江の島の古民家を改造して作られた、島内唯一のクラフトビール醸造所です。
このお店では8種類のビールが製造されています。迷った時は定番の「IPA」がおすすめ。すっきりした味わいで口当たりが良いのが特徴です。クラフトビール初心者には、バナナのような甘い香りで飲みやすい「セゾン」や、ココナッツフレーバーで、2パーセントと度数が低く軽い飲み口の「サーフブルー」がぴったり。
仕込み次第でその日注文できるビールの種類が変わるため、悩んだら店員さんにたずねてみてください。
また、醸造所は少しの時間であれば見学可能です。仕込みのタイミングによっては邪魔になってしまうこともあるので、ご注意ください。
テラス席とカウンターではビール以外にも、タコスやフリッターなどビールによく合うフードメニューも食べられます。特に「シーフード&ベジタブルミックスフリッター」(1,500円)は、サクッとした口当たりで野菜も海鮮も一度に味わえて飽きがこないので、ビールがどんどん進みますよ。
AMATERASU 醸造所
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島1-7-3
- 営業時間
- 11:00〜18:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約15分
台湾梅花 江の島
「台湾梅花 江の島」は、元々カフェとして営業していた古民家を、2024年4月に台湾料理屋としてリニューアルしたお店です。カフェ時代から人気のあった特製のかき氷のほか、現地出身の店長が作る台湾料理も提供されるようになりました。
梅花名物は、なんといってもかき氷。中でも「生イチゴマスカルポーネ」(1,300円)は一番の人気です。シャリシャリの氷の上に、長野県の品種・サマープリンセスをたっぷり使用した特製の生イチゴソースがたっぷりとかかっています。
チョコミント好きにはたまらない「トリプルチョコミント」(1,300円)。外側のトッピングチョコに加え、中にもチョコチップとチョコソースがたっぷり入っています。ミントのさわやかさと相まって、クセになるおいしさです。
台湾花梅 江の島
- 住所
- 神奈川県藤沢市江の島1-6-30
- 営業時間
- 11:00〜17:00(LO16:30)
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- 小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約15分
江の島は、絶景だけでなくおいしい食事も堪能できるスポットです。今回紹介したお店だけでもきっと1日では回りきれないはず。「片瀬東浜海水浴場」や「新江ノ島水族園」など周辺には観光スポットもたくさんあるので、島内や近くに宿泊して観光とグルメをとことん満喫してみるのはいかがでしょうか。
取材・文/伊藤麻由子 撮影/三原久明