「ヌン活」という言葉が誕生するほど人気を博するアフタヌーンティー。いただく順番や紅茶のおいしい飲み方など、ちょっとしたお作法があり、はじめてだと気負いしてしまう方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、初心者でも安心して行ける「ホテル椿山荘東京」の客室でいただくアフタヌーンティー付きプランを体験してきました。
絶景を眺めながら楽しめる! アフタヌーンティー付きステイ
アフタヌーンティーを特別な空間で、ゆっくりと味わえたら……そんな夢のような時間を過ごせるのが、「ホテル椿山荘東京」のラグジュアリーアフタヌーンティースティのプランです。通常は、3階ロビーラウンジ「ル・ジャルダン」のみでの提供ですが、スパークリングワインとともに特別に客室で体験できます。
「ホテル椿山荘東京」のアフタヌーンティーは、季節に合わせてテーマが変わります。毎回訪れるファンも多く、土日祝等の予約はすぐに埋まってしまいますが、こちらのプランでは空きがあることも。
ガーデンビューの客室の窓からは、東京のど真ん中にあるとは思えない四季折々の絶景が広がります。庭園が雲海で覆われる「東京雲海」も開催。毎時10分、40分毎に雲海が出現します。雲海を見下ろせるのは宿泊者だけなので、この絶景を思う存分満喫しましょう。
冬のキラキラをイメージした「ホワイトアフタヌーンティー」
今回いただいたのは、2023年11月1日〜2024年1月8日まで開催している「ホワイトアフタヌーンティー」。真っ白な雪をイメージした冬限定のアフタヌーンティーです。
上段のスイーツは、りんごゼリーとヨーグルトムースを二層にし、キラキラした銀世界をイメージしたグラススイーツや、苺とラズベリーのソースを中に忍ばせた華やかなホワイトチョコレートのムースなどの4種が並びます。
中段のスコーンは、定番のプレーンスコーン、厳選したピスタチオペーストを練り込んだピスタチオスコーン、五香粉としょうがの砂糖漬を使用したスパイスの効いたスコーンの3種。
プレーンスコーンは、開業時から変わらない味でファンの多い1品です。クロテッドクリームやジャムと合わせていただきます。
下段のセイボリーでは、ベーコンとチーズのラビオリの上に、雪に見立てたカッテージチーズをのせたグラスセイボリーの他、海老とホワイトエッグのサンドウィッチなど4種を楽しめます。上段から下段まで、冬のキラキラとした世界観にうっとり。
アフタヌーンティーのいろはを教えてもらいました
今回は特別に、アフタヌーンティーのお作法を「ル・ジャルダン」のマネージャー茨田(ばらだ)さんに教えていただきました。
アフタヌーンティーをいただく順番はセイボリーから
アフタヌーンティーは、紅茶などを飲みながらスコーンやスイーツ、セイボリーなどを楽しむ習慣のこと。1800年代の中頃にイギリスの貴族社会の中で、はじまったと言われています。
現在ではティースタンドを使用しているところが多いですが、元々はスコーンの焼き上がりに合わせて、ティーセットでお茶を出し、オードブルが回ってきてからスコーン。その後にケーキを運んでくるスタイルだったそうです。
現在でもその名残はあり、アフタヌーンティーをいただく順番はセイボリー、スコーン、スイーツの順が正しいとのこと。「いただく順番はマナーとして知っておいて、実際は好きに食べていただいて大丈夫ですよ」と、茨田さん。
ナプキンは2つ折りにして膝の上に
お皿の上に置いてあるナプキンの使い方は通常の食事マナーと同様です。料理が始まる前に手に取り、2つ折りにして膝の上に乗せます。口元を拭うときは、2つ折りにした上をめくり裏側を使用します。外側は常にきれいに保ちましょう。
食事後はきっちりと畳まずに、ふわっと卓上に置いて帰ります。
美しいフードの取り分け方やいただき方
ティースタンドから直接口に運ばずに、まずは取り皿に置きます。右利きの方の場合、右手で紅茶のカップを持つので、ティーカップを汚さないためにフードは左手で取るのがマナーです。
直接手でつかめるものはそのまま取ってお皿の上に、ケーキなどの取りづらいものはナイフをフードの下に入れてスライドするようにお皿まで運びましょう。
あれもこれも取り皿に乗せたくなりますが、1つずつ置いていただくようにしましょう。また、なるべくお皿の上を散らかさないようにすると良いです。
スコーンはナイフで切るのではなく、手を使って上下が分かれるように横に割ります。割った断面にクロテッドクリームやジャムをお好みで。一口で食べられない場合は、さらに小さく割ってからいただきましょう。
意外と知らない紅茶の注ぎ方や飲み方
紅茶を自分で注ぐ場合は、ティーストレイナー(茶こし)をカップの上に置き、片手で静かに注ぎます。急須のように反対の手で蓋を押さえることはしません。1杯目はストレートで茶葉本来の香りや味わいを楽しみ、2杯目以降は好みでミルクなどを入れましょう。
紅茶を飲むときは、ティーカップだけを右手(利き手)で持ち上げます。指は通さずに、親指・人差し指・中指の3本の指で、持ち手をつまむように持つのが美しいとされています。
ハイテーブルの場合は、ソーサーを持ち上げる必要はありませんが、ローテーブルではソーサーを左手で持ち、カップは右手で持っていただきます。
通常のアフタヌーンティーでは2時間制となりますが、こちらのプランは客室での体験なので時間を気にせずのんびりと過ごせます。心ゆくまで楽しんだ後は、ルームサービスに電話しアフタヌーンティーセットを片付けてもらいましょう。
ベッドルームとリビングルームが仕切られた「プライムエグゼクティブスイート」
「第2の我が家のようにくつろいで欲しい」との想いから、ヨーロピアンエレガンスをテーマにした「プライムクラシック」デザインのエグゼクティブスイート ガーデンビュー。ベッドルームとリビングスペースが仕切られているので、庭園を眺めながら優雅に過ごすことができます。
アフタヌーンティーをいただいたハイテーブル以外にも、ローテーブル&ソファもあります。ご希望があれば、こちらでアフタヌーンティーを楽しむのも可能とのこと。
バスルームはシャワーブースとバスタブに分かれていて十分な広さがあります。アメニティはロクシタンの「シトラスヴァーベナ」シリーズ。ほかにも、椿山荘の「椿」にちなんで、椿オイルと洗顔にも使用できるせっけんが用意されています。
「ホテル椿山荘東京」へのアクセス
「ホテル椿山荘東京」があるのは、東京都文京区です。東京メトロ 有楽町線「江戸川橋駅」1a出口からは徒歩約10分。JR「目白駅」から「新宿西口行き」の都営バス(白61系)に乗車すると、ホテル目の前に到着します。
広大な庭園に囲まれた都会のオアシス「ホテル椿山荘東京」で過ごす贅沢な時間。ご家族や恋人、ご友人と一緒に、あるいは毎日頑張る自分へのご褒美に……周りや時間を気にすることなく、リラックスしてアフタヌーンティーを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ホテル椿山荘東京
- 住所
- 東京都文京区関口2-10-8
- アクセス
- 江戸川橋駅より徒歩約10分/タクシーは目白駅より約10分、池袋駅・飯田橋駅より約15分/土日祝日は池袋駅発無料シャトルバス運行
- 駐車場
- あり(有料・1,000円/1泊)
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 12:00
- 総部屋数
- 267室
取材・撮影・文/加藤あやな
関連記事