食の宝庫・都城！美味を求めて食欲の女子旅スポットへ

宮崎市街からも鹿児島空港からも車で約1時間、霧島の山々に囲まれる盆地の町「都城」。本格焼酎発祥の地ともいわれるほか、牛豚鶏の肉料理もガッツリ楽しめる、食の宝庫ともいえる町です。豊かな自然もさることながら、美味しいものもしっかり楽しみたいという女子たちへ、都城での美味しい女子旅モデルコースをご提案します。

まず最初に訪れたのは、雄大な霧島連山を一望できる「高千穂牧場」。総面積約42haの広大な敷地に育成牛舎、搾乳牛舎、放牧場があり、ジャージー牛、ガーンジー牛、ホルスタイン牛といった毛色もさまざまな、およそ100頭もの牛たちが飼育されている観光牧場です。牛だけでなく羊も放牧され、羊たちとはエサやりをしながら触れ合うことができる他、牛の乳搾り、バターやアイスクリーム作りなどを体験することもできます。

高千穂牧場での楽しみといえば「食」。広大な敷地には牛乳や乳製品などを製造する工場があり、売店にずらりと並びます。高千穂牧場の美味しい空気と自然の恵みを受けて育った牛から搾る牛乳をはじめ、その牛乳で作った半生プリンや手造りヨーグルト、オリジナルスイーツなど、ここでしか買えないものも多数。中でも、必ず食べておきたいのがソフトクリーム。休日には午前中から行列ができるほど県内外で好評なんです。

高千穂牧場で育った牛から搾った「高千穂牧場牛乳」(800ml・税込572円)と、高千穂牧場牛乳を贅沢に使った「手造り半生プリン」（税込390円）は直営店でしか手に入らないレアな商品。「高千穂発酵バター」（税込518円）はオンラインショップでも手に入る人気の商品です。「高千穂牧場カフェ・オレ」（税込149円）は全国のコンビニにも並ぶ定番の人気商品です。

また、売店横の「まきばのレストラン」ではジンギスカンや焼肉も人気。ジンギスカンはクセの少ないラム肉を、九州では珍しいドーム型の鉄板で焼いて食べられる本格派です。

小高い場所にあり、天孫降臨伝説で知られる高千穂峰や韓国岳など霧島連山を見渡せる絶好のロケーション。

牧場には花畑もあり夏はヒマワリ、秋はコスモスが無数に咲き誇る様子も見どころ。写真スポットとしても最適！

敷地内の「動物ふれあいランド」には、白い顔のコリデール種、黒い顔のサフォーク種の2種の羊が放牧されています。エサを持っていると一斉にこちらへ集まってくるのが可愛い！

ランチまでの時間は、都城の名所「関之尾の滝」まで足を延ばしてみましょう。大滝、男滝、女滝の3つの滝からなる関之尾の滝は「霧島ジオパーク」のひとつで、日本の滝100選にも選ばれる名瀑です。中でも大滝は幅約40m、高さ約18mと壮大なスケールを誇ります。轟音をたてて流れ落ちるその姿は圧巻！

この滝の上流には、珍しい甌穴群（おうけつぐん）が見られます。この甌穴は約34万年前の加久藤火砕流でできた地層に清流が流れ込んでできた地質学上でも貴重なもので、国の天然記念物に指定されています。甌穴群や滝の周りは遊歩道が整備されていて、「滝の駅せきのお」をはじめ売店やそうめん流し施設などもあります。

木々の中の遊歩道を抜けた先にかかる吊り橋では、大滝を間近に見ることができます。滝からの細かい水しぶきが霧のように舞っていて気持ちがいい！

ランチタイムが近づいてきたら「霧島ファクトリーガーデン」へ。霧島ファクトリーガーデンは、本格芋焼酎「黒霧島」や「白霧島」などで知られる「霧島酒造」が、志比田工場の敷地内にさまざまな施設を展開しガーデンパークとして開放している場所です。

ガーデン内には本格焼酎の醸造施設をはじめ、クラフトビールの工場とレストランやショップを併設した「霧の蔵ブルワリー」、「霧の蔵ミュージアム」「霧の蔵ベーカリー」などがあります。さらに、霧島酒造の焼酎やビールに使われる｢霧島裂罅水（きりしまれっかすい）｣を無料で汲める泉、グラウンド・ゴルフ場まであり年間約43万もの人が訪れているそう。

ランチは、霧の蔵ブルワリー内のビール醸造機のそばにあるレストランで。霧島黒麹で味付けされた豚や鶏の肉料理など、ランチだけでなくディナーまで多彩なメニューが揃っています。写真は、季節ごとに内容が変わるランチメニュー「季節の幸の黒麹仕立て　口福四季彩膳」（税込1,404円）。

後はレストラン前のショップでお土産探し。霧島酒造の各種焼酎がずらりと並ぶショップでは、試飲コーナーも充実しています。一番人気の商品は、「霧島　志比田工場原酒」。

また、2017年にリニューアルした「KIRISHIMA BEER（きりしまびーる） 」も目を引きます。「ピルスナー」「ペールエール」「アンバー」「スタウト」「日向夏」（発泡酒） の全5種あり、こちらは基本的に霧の蔵ブルワリーと公式オンラインショップでしか買えないというレア商品です。

霧の蔵ブルワリーの他にも立ち寄っておきたいのが、直営の「霧の蔵ベーカリー」。霧島酒造の焼酎モロミを使って作られたパンがたくさん並んでいて、食後でも別腹で食べられそう。 菓子パンから惣菜パンまで種類豊富にあり、とくに塩パンが美味しいと評判。カフェスペースもあり10:00 ～13:30まで提供される焼きたてのピザやパニーニも人気です。

霧の蔵ブルワリーのそばにある「霧島焼酎神社」。創業者である江夏吉助氏が霧島神宮から分霊を受け、以前は社内に祀られていましたが、2014年からガーデン内に移され一般開放されるようになりました。

霧島焼酎神社の隣には霧島創業記念館「吉助」もあります。この記念館の建物は、大正13年に建てられた創業社屋が移築されたもの。かつては玄関の土間が店舗として使われ、その奥が住居となっていたそうです。

ガーデン内の志比田増設工場は、事前に予約すれば内部を見学することも可能です。ガイドさんがそばについて実際の設備を見ながら製造工程について丁寧に説明してくれますよ。

お腹が満たされた後は温泉でカロリー消費。霧島連山の裾野に広がる山田町の大型温泉施設「かかしの里　ゆぽっぽ」へ。ゆぽっぽには大浴場の棟、家族湯の棟がそれぞれ設けられ、宿泊施設や食事処、地元の特産品が並ぶ売店もあります。

大浴場には霧島連山を一望する和風露天風呂、岩風呂、噴水のような洋風大浴場、うつぶせ浴や歩行浴など、バラエティに富んだ浴槽が男女合わせて26種も楽しめます。源泉は秘湯といわれる「やまだ温泉」。泉質は美肌の湯といわれるナトリウム炭酸水素塩の温泉で、湯上りはお肌がツルツルになっているのを感じられます。

家族湯「さくら」。家族湯は全12室が全て掛け流し。もちろんその都度、お湯は入れ替えられます。当日のみ事前予約が可能。

大浴場の棟にある食事処「花ゆらり」で一番人気のミニ会席「ゆぽっぽ膳」（税込1,030円）。

宮崎冷汁チキン南蛮セット（税込870円）。宮崎の郷土料理2種をリーズナブルに楽しめるので、県外からの観光客に人気。

大浴場の露天風呂では霧島連山を眺めながらゆったりお湯に浸かれます。

※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご利用の際は公式ホームページなどでご確認ください。

美味しいものにあふれる町・都城。
いっぱい食べてココロも満たされるような旅がしたいと思ったら、ぜひ都城へ出かけてみてください。

取材・文／今田 志野
撮影／高柳 聡司