沖縄本島までわずか約23kmのところにある、鹿児島最南端の離島・与論島(よろんじま)。隆起珊瑚礁の島で、ヨロンブルーと呼ばれる美しい海に囲まれています。絶景ビーチ「百合ヶ浜」をはじめ、島内には美しい海岸がたくさん!
透明度の高い海でダイビングやシュノーケリング、SUP(サップ)、シーカヤックなどのマリンアクティビティが楽しめ、ウミガメに出会えることも珍しくありません。夕日や星空の絶景スポットやSNS映えのスポットも見どころ。近年、寒い時期にはビーチでのサウナ体験も名物となっています。
島内には琉球王朝時代の史跡や島文化に触れられる資料館などの見どころや体験スポットが点在。2007年公開の映画『めがね』のロケ地巡りを楽しみながら、のんびりと島時間を体験するのもおすすめです。
1.与論島の定番観光スポット
百合ヶ浜(ゆりがはま)
与論島最大のビーチ「大金久(おおかねく)海岸」の沖合約1.5kmのあたりに出現する「百合ヶ浜」。幻のビーチといわれ、春から秋の中潮から大潮の干潮時に見ることができます。エメラルドグリーンの海の中に浮かぶ真っ白い砂浜は絶景!
百合ヶ浜が出現している日は上陸することも可能。大金久海岸からグラスボートやレジャーボートで行くことができます。グラスボートからは、びっくりするぐらい透明度の高い海の中を悠々と泳ぐウミガメが見られることも。
周辺のマリンアクティビティとセットで百合ヶ浜を楽しめるプランや、ジェットスキーで百合ヶ浜へ行くツアーを用意しているマリン業者もあるので、事前にチェックして、予約してから向かいましょう。
ちなみに、百合ヶ浜には星砂(星の形をした砂)があり、この星砂を年齢の数だけ拾うと幸せになれると言われています。
ヨロン駅
「ヨロン駅」は与論空港から車で約2分のSNS映えスポット!駅舎と、5mだけの線路が敷かれていて、SNS映えスポットとして人気を集めています。「駅」とあるものの、与論島には電車は走っておらず、待っていても電車は来ないのでご注意を!
サザンクロスセンター
与論島ではギリギリ南十字星が見えることから、その名が付いた「サザンクロスセンター」。最上階の展望台からは絶景を望むことができ、天気のいい日には沖縄本島まで見えることもあります。
その下のフロアは、島の歴史や文化について知ることができる資料館になっています。また与論島は、荻上直子さん監督・脚本、小林聡美さんら出演の2007年公開の映画『めがね』のロケ地としても知られていて、撮影で使われたグッズなども展示されています。
サザンクロスセンターのお隣には「与論城跡」もあります。残っているのは城壁と石垣のみですが、お時間のある方は立ち寄ってみましょう。
- 営業時間
- 9:30~17:30(最終入館 17:00)
- 定休日
- 水曜
- 料金
- 高校生以上400円、中学生以下200円
- 電話番号
- 0997-97-3396
- 公式サイト
- サザンクロスセンター
与論民俗村
与論民俗村は、昔の茅葺民家や琉球民家、民具をそのままの状態で展示する屋外の資料館。郷土玩具つくりや芭蕉布織り体験、ハンカチやTシャツなどの草木染めを体験することもでき、島の暮らしや文化を学べるスポットです。
お土産コーナーには与論島の伝統食「パパイヤ漬け」や「豚味噌」、芭蕉布製品や民芸品などがそろい、与論島ならではの品が並んでいます。
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 料金
- 大人500円、小学生300円
- 電話番号
- 0997-97-2934
- 公式サイト
- 与論民俗村
与論城跡(地主神社、琴平神社)
15世紀頃に築かれた琉球王朝時代の城跡で500mの石垣が残されています。絶好のビュースポットで、遊歩道からは島内の町並みや緑豊かな自然と青い海を一望。晴れた日には沖縄本島まで見渡せ、風を感じながら開放感たっぷりの散策が楽しめます。石垣沿いには山口誓子の句碑や沖縄との友好の証のヤンバルクイナのオブジェなどが点在。
遊歩道の手前には年に3回行われる、国指定重要無形民俗文化財「与論十五夜踊り」の舞台である地主(とこぬし)神社と琴平神社があります。
- 公式サイト
- 与論城跡
2.与論島のおすすめビーチ
百合ヶ浜・大金久海岸
冒頭でご紹介した幻のビーチ「百合ヶ浜」への出発地点「大金久海岸(おおがねくかいがん)」。約2kmに渡る広いビーチで、ここを起点に豊富なマリンアクティビティが楽しめます。与論島のビーチといえば、まずここははずせません。
- トイレ・シャワー
- あり
- マリンサービス
- あり
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町古里
赤崎海岸(アーサキ)
島の南東にあるビーチ「赤崎海岸」。トイレやシャワー、食事処や売店などもあるので、海水浴にもおすすめ。砂浜も岩場もあり、シュノーケリングで魚たちが泳ぐのを見ることもできます。
近くには、「赤崎鍾乳洞」や与論島に暮らす人々の歴史を学べる「与論民俗村」もあります。
- トイレ・シャワー
- あり
- マリンサービス
- なし
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町麦屋
茶花海岸
役場や飲食店などが軒を連ねる島一番の繁華街近くにある「茶花(ちゃばな)海岸」。茶花海岸の前の通りは、白壁で有名なギリシャのミコノス島のように、真っ白い壁が続き、「ミコノス通り」と名付けられています。白砂とヨロンブルーがきれいな海岸で、白いモニュメントは人気のフォトスポットになっています。
海に沈む美しい夕日を見られるので、夕暮れ時には地元の人も訪れるスポット。毎年8月に開催されるサンゴ祭りや、11月のヨロンマラソンの完走パーティの会場でもあり、祭りの際には多くの人で賑わいます。
- トイレ
- あり
- マリンサービス
- なし
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町茶花
ウドノスビーチ
茶花海岸近くから近く、繁華街から歩いて行くことができます。波が穏やかでウミガメに遭遇することも珍しくないビーチ。サンゴの群生地があるのでシュノーケリングで少し沖の方まで行ける方は、サンゴの周辺を泳ぐ魚たちを見つけるのも楽しいエリアです。
- トイレ
- あり
- マリンサービス
- あり
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町茶花2352-3
品覇海岸
品覇(しなは)海岸は繁華街の茶花エリアから近くて、広めのビーチ。透明度の高い海が美しく茶花海岸と同じく夕日の名所でもあります。トイレやシャワーはありませんが、人が少ないビーチなので静かにゆったりと過ごしたい方におすすめです。
- トイレ・シャワー
- なし
- マリンサービス
- なし
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町茶花
寺崎海岸・トゥマイ
寺崎海岸の隣にある「トゥマイ」は、2007年公開の映画『めがね』のロケ地で、めがねファンならはずせないスポット。メルシー体操のシーンやかき氷屋のシーンがここで撮影されました。
寺崎海岸とトゥマイにはそれぞれ龍の形をした岩があり「龍の住む浜」と言われるパワースポットになっています。
- トイレ・シャワー
- なし
- マリンサービス
- なし
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町那間1594
皆田海岸・皆田離
皆田海岸は目の前にある、皆田離(みなたばなり)という島まで、泳いで渡れるビーチ。干潮時には歩いて渡ることもできるスポットです。透明度が高く青い海で、シュノーケリングやシーカヤックなどのアクティビティが楽しめます。
- トイレ・シャワー
- あり(シャワーは外シャワー)
- マリンサービス
- あり
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町古里783
3.与論島のおすすめダイビングスポット
与論島のアクティビティといったら、まずダイビング!美しいヨロンブルーの海に潜れば、ウミガメや魚たちに会えるのはもちろんのこと、沈船や海中宮殿など、おもしろいものを見られるポイントがたくさん。おすすめのダイビングポイントを3カ所ご紹介します。
ライセンスを持っていなくてもOKな、体験ダイビングをやっているショップもあるので、チャレンジしてみるのもおすすめです。
海中宮殿
2003年につくられた、神殿と柱が水深18mのところに並ぶ人気のダイビングスポット。下の真っ白い砂地も手伝って、神秘的な雰囲気です。ここで水中結婚式を挙げるカップルもいるのだとか。
クマノミパラダイス
クマノミ、ハナビラクマノミ、ハマクマノミ、セジロクマノミ、カクレクマノミの5種が一度に見られる「クマノミパラダイス」。ダイビング初心者にもおすすめのスポットです。
沈船あまみ
かつて海上保安庁の巡視船として活躍した船が海底に横たわる人気のポイント。船の全長は51mもあり、1993年にこの場所に沈められました。今では、魚たちの住処にもなっています。
4.与論島の名物グルメ・お土産
お食事処 味咲
赤崎海岸の入り口にある食事処「味咲(みさき)」。ヨロン名物のもずくがたっぷりのった「もずくそば」をはじめ、もずく雑炊、もずく冷やし茶漬けなど、もずくメニューが豊富。
もうひとつ、もずくそばと並ぶこのお店の名物が、変わった名前のかき氷。「きむらのアホ」は黒糖みつ・きなこ・ミルク味、「ほぼブラジル」はブラックコーヒー・練乳味、「ひみつのアッコちゃん」はミルク・しょうが・金時味……味を想像して注文してみるのも旅の思い出になるかしれませんね。
- 営業時間
- 11:00~18:00(営業時間を変更する場合あり)
- 休み
- 不定休
- 電話
- 0997-97-5117
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町麦屋815 赤崎海岸入口
蒼い珊瑚礁
与論空港から車で約1分、与論港から車で約3分の場所にある食事処なので、空港や港の利用前後にも立ち寄りやすいお店です。そば粉を使用していない「もずくそば」が人気のお店で、メニューにはソーキ汁そばや黒豚餃子、カレーライスなどがあります。
お店の裏手からパラダイスビーチに続く小道があるので、食事の前後に散歩する時間を確保して、お店に訪れるのがおすすめ。12月から4月はくじらが見えることもあるそう。高台に「愛の鐘」、ビーチの入口にはハート型の白いモニュメントがありフォトスポットになっています。
- 営業時間
- 11:00~16:00(L.O.15:30)
- 休み
- 天候不良時は休み
- 電話
- 0997-97-3599
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町立長637-1
サンコーラル
与論島で一番大きな土産店「サンコーラル」。黒糖や菓子類、豊富な栄養素で注目されている「モリンガ」を練り込んだ、めん類、クッキー、ちんすこうをはじめ、与論島ならではの商品も豊富に取りそろえています。与論島の黒糖焼酎「島有泉」や、与論島のサトウキビを熟成発酵した「きび酷(す)」、与論島の塩を使用した「ヨロンブルーサイダー」、さらに地元の方にも人気の果肉入りマンゴージャムや島バナナジャムなどバラエティ豊か。
食品だけではなく、特産品の大島紬の財布や小物類、ホタル石のアクセサリー、大小様々な貝殻なども並んでおり、南国らしいお土産探しにぴったりなスポットです。
- 営業時間
- 9:00~18:00(7・8月は9:00~19:00)
- 休み
- 不定休
- 電話
- 0997-97-4339
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町茶花2300-1
そのほかにも、島内の茶花海岸近くの銀座通り沿いには、スーパーや鮮魚店、焼き肉屋、居酒屋などが点在しています。島グルメを求めて散策してみるのもおすすめです。
5.旅行計画の参考に!観光マップ・アクセス・ホテル情報
与論島の観光マップ
与論島へのアクセス
【飛行機】
・鹿児島空港より約1時間35分(1日1便)
・奄美空港より約45分(1日1便)
・沖縄・那覇空港より約40分(1日1便、夏季は2便)
【船】
・鹿児島新港より約20時間(1日1便)
・沖縄・那覇港より約4時間50分(1日1便)
・沖縄・本部港より約2時間30分(1日1便)
島内での移動手段
島内の移動にはレンタカーはもちろん、レンタサイクル・バイクなどもあります。路線バスは一周の約40分の所要時間で運行。時計回りと反時計回りがあります。
バス運行時間:始発7:30~終着17:23
料金:一律200円、2日間乗り放題チケットもあり(大人500円、3~11歳300円)
与論島のホテル
島内には、アットホームな雰囲気で手頃な料金で泊まれる民宿から、ギリシャ・ミコノス島のような白壁が眩しいリゾートホテルまでそろっています。