現代美術の最前線で活躍するアーティスト・村上隆氏と、世界的ファッションブランド「ルイ・ヴィトン」がコラボした巨大な彫刻作品が、京都市京セラ美術館の日本庭園に登場しました。
同美術館では、国内で約8年ぶりとなる村上氏の個展「村上隆 もののけ 京都」も開催されていて、世界のアートシーンに影響を与える村上ワールドを存分に堪能できます。
TOPの画像:《お花の親子》(2020)とルイ・ヴィトンのトランクのインスタレーション
Photo: Reiko Mitake
©︎2020 Takashi Murakami / Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
日本庭園に立つ村上隆×ルイ・ヴィトンのインスタレーション
「京都市京セラ美術館」の日本庭園の池に浮かぶように設置されたのは、高さ13mを超える巨大な彫刻作品《お花の親子》とトランク。京都市美術館開館90周年記念展として開催中の「村上隆 もののけ 京都」に合わせてお披露目されました。
村上作品でおなじみの「笑顔のお花」を表現した金色の巨大彫刻《お花の親⼦》は、コロナ禍からの復活の祈りを込めた作品として2020年に東京で公開されたもの。そこにルイ・ヴィトンのトランクを組み合わせ、アートとファッションが融合した唯一無二の世界観を演出しています。
創業当初から各時代を象徴するアーティストたちと交流してきたルイ・ヴィトン。村上氏とは2003年に発表されたモノグラム・マルチカラーのトランクでコラボしていて、今回の巨大彫刻では当時のトランクのキャンバスやメタルパーツ、木材といったディテールが表現されています。
京都の山並みに囲まれた日本庭園にひときわ強烈な存在感を放つその姿は、今しか見られないまさに現代美術史に残るインスタレーションと言えそうです。
《お花の親子》とルイ・ヴィトンのトランクのインスタレーション
- 場所
- 京都市京セラ美術館 日本庭園
- 公開期間
- 2024年9月1日まで
- 入場料
- 入場無料エリア
国内約8年ぶりとなる村上隆氏の大規模個展も開催中
京都市京セラ美術館では2024年2月から、村上氏の個展「村上隆 もののけ 京都」が開催されています。主に海外を中心に活動してきた村上氏にとって国内での大規模個展は約8年ぶり、東京以外では初めての開催です。
村上氏は活動初期から、江戸期の絵師たちが活躍した京都に深い関心を持ち、インスピレーションを得てきたといいます。今回の個展では、京都を舞台に新たに描きおろした超大作をはじめ、代表的なシリーズや国内初公開作品など、新作を中心に約170点が展示されています。
ポップカルチャーと伝統的な絵画表現を組み合わせ、さらには日本人としての感性や社会のあり方、政治、経済、宗教などあらゆるファクターをフラットに捉えながら作品を生み出していく村上氏。その創作姿勢は、現代美術シーンに強い刺激を与え続けています。
村上氏のコンセプトが体現された巨大彫刻をはじめ、インパクトあふれる独特の世界観に、京都の地でじっくり浸ってみませんか。
京都市美術館開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」
- 会場
- 京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
- 会期
- 2024年2月3日〜9月1日
- 開館時間
- 10:00〜18:00(最終入場 17:30)
- 休館日
- 月曜(祝日の場合は開館)
- 入場料
- 一般 2,200円、大学・専門学校生 1,500円、高校生 1,000円、中学生以下 無料
※前売り券は各料金から200円引き - アクセス
- 【電車】地下鉄東西線「東山」駅下から徒歩約8分
【バス】市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこメッセ前」下車すぐ
【車】名神高速道路「京都東」ICから約7km - 駐車場
- あり(有料)
- 詳細
- 「村上隆 もののけ 京都」公式サイト