広島県福山市、鞆の浦の重要伝統的建造物群保存地区に点在する歴史的建築物をひとつのホテルとして展開する「潮待ちホテル Shiomachi HOTEL」に2つの新しい宿泊棟が誕生しました。
1つは大正時代の町家をフルリノベーションし、創作和食コースが楽しめる「オーベルジュ櫻や-SAKURAYA-」。もう1つは、江戸時代中期の迎賓館を活用した貸切宿泊棟の「別邸試楽亭-SHIGAKUTEI-」。どちらも往時の面影を残す空間が、鞆の浦での滞在をより印象的に彩ります。
進化を続ける瀬戸内・鞆の浦の分散型古民家リノベーションホテル
広島県福山市、沼隈(ぬまくま)半島の先端に位置する鞆の浦(とものうら)は、江戸時代より海運の要所として、また仙酔島(せんすいじま)をはじめとする多島美の景勝地として栄えた港湾の町です。今も昔ながらの町並みが保存され、2018年には「瀬戸の夕凪が包む国内随一の近世港町 ~セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦~」というストーリーで日本遺産へ認定されました。
同ホテルは、鞆の浦の重要伝統的建造物群保存地区に残る複数の商家や町家をひとつのホテルとして展開する、分散型古民家リノベーションホテルブランドです。2019年に第1号館となる「潮待ちホテル櫓屋-ROYA-」を開業し、続く2022年に「潮待ちホテル櫂-KAI-」が完成。そして2023年5月1日に、プロジェクトの第3弾として、隣りあう2軒の新宿泊棟「オーベルジュ櫻や-SAKURAYA-」と「別邸試楽亭-SHIGAKUTEI-」が同時オープンしました。
新棟はそれぞれに魅力が異なるオーベルジュの古民家と貸切の歴史的建築物
「オーベルジュ櫻や-SAKURAYA- 」は、大正期の木造2階建ての町家をフルリノベーションしました。もともとの立派な梁や柱を活かし、当時の建築技術を伝える欄間や土壁のディテールも丁寧に再現しています。
テイストや間取りの異なる2つの客室が2階に並び、伝統的な建築をベースにインテリアは和モダンでコーディネート。不便なく古民家ステイを楽しめるよう、水まわりや家電は最新の設備が整えられました。
1階は創作和食を楽しめるメインダイニング。歴史的な趣のある空間で提供されるのは、瀬戸内をはじめとする近海で獲れたタイやサワラ、ワタリガニやアコウといった旬の魚介中心の和洋折衷コースです。グループ旅館「汀邸 遠音近音」の料理長が監修を手がけています。
「オーベルジュ櫻や-SAKURAYA-」の隣に同時オープンした「別邸試楽亭-SHIGAKUTEI-」 は、江戸時代中期の平屋建築をリノベーションした同ホテルブランド内で最高位の一棟貸し宿泊施設です。
この建築物はかつて朝鮮からの賓客をもてなす「試楽亭」という施設であったことが、改修前の調査時に判明しました。鞆の浦に現存する「対潮楼」「対仙酔楼」「朝宗亭」といった文化財と並ぶ貴重な建築物へ宿泊することができるようになりました。
この部屋の特徴は、風情ある広々とした空間。二間続きの和室リビングには石庭に面した縁側があり、ゆったりとした時間が流れます。自動お湯張り機能付きの檜風呂や、本格的なキッチンも完備し、古きよき時代を肌で感じながらも快適に過ごすことができます。
宿泊客は姉妹館である「鞆の浦温泉 ホテル鴎風亭」や「鞆の浦温泉 景勝館 漣亭」の瀬戸内の多島美を望む大浴場や露天風呂の利用が可能です。宿泊サービスの湯めぐりチケットを手に鞆の浦のノスタルジックな町並みを散策がてら、温泉ざんまいも楽しんではいかがでしょうか。
由緒ある建築物で、鞆の浦の歴史や暮らしといったストーリーを身近に体感できる「潮待ちホテル Shiomachi HOTEL」の新棟へ滞在してみませんか。
潮待ちホテル Shiomachi HOTEL
- 住所
- 広島県福山市鞆町鞆808-1
- 総客室数
- 7室
- アクセス
- 【車】山陽自動車道「福山東」ICより約45分
【電車】JR「福山」駅より予約制無料シャトルバスで約30分 - 駐車場
- あり ※要予約