新潟県のほぼ中央に位置する燕(つばめ)市・三条市。この2つの地域は高度な金属加工技術が集まるモノづくりの町・金物の町として有名です。
江戸時代の初期に、農村の副業として和釘の製造をはじめたことがルーツとされ、現在は燕エリアが金属洋食器、三条エリアが包丁やはさみといった刃物の製造を得意とし、それぞれが世界に認められる産業として伝統技術を受け継いでいます。
そこで今回は、燕市・三条市にあるオープンファクトリー*や、モノづくりの技術や魅力を体験できる施設など、両エリアのさまざまな観光スポットをご紹介。機能性・芸術性に富んだ燕三条の製品の魅力に触れ、感性を磨く旅へ出かけてみませんか。
*生産現場を外部に公開したり、来場者がものづくりを体験できたりする取組みのこと。
目次
燕三条へのアクセス
JR東京駅から燕三条駅までは、上越新幹線を利用して、約1時間50分で行くことができます。乗り換えは必要ありません。車で行く場合は、関越自動車道「神田橋IC」から約4時間で北陸自動車道「三条燕IC」に到着します。
関西方面から向かう際は、まず、東海道・山陽新幹線を利用して新大阪駅から東京駅へ(所要時間:約2時間30分)。そこから先ほどご紹介した方法で東京駅から燕三条駅を目指しましょう。
受け継がれる技術と精神に触れる工場見学へ
「諏訪田製作所」で究極の爪切りと出会う
最初にご紹介するのは、「SUWADAの爪切り」で広く知られている「諏訪田製作所」。元々は、三条市で1926(大正15)年に創業された「喰切り(くいきり)」という釘の頭を切る大工道具の製造会社でした。
分厚くて硬いものを切断することができる喰切りの仕組みを活かして、栗の皮むき器や銀杏の殻割り器、爪切りといったさまざまなはさみの製造を行っています。
1階が工場、2階がショップ・カフェという造りになっている社屋は、2020年に新築したばかり。工場見学に訪れると、1階の工場で実際に製造されている「SUWADAの爪切り」の作業現場をガラス越しに見学することができます。
見学ブースの一角には、諏訪田製作所が手がけてきた製品の歴史を紹介する展示も。ナイフや、おしゃれなカフスボタンなど、はさみ以外にもさまざまな製品が並んでいます。
見どころは、刃物作りの要となる刃付け(はつけ)・合刃(あいば)の工程です。巨大な研磨機に向き合い、手のひらサイズの小さな製品の刃先を研いでいく技術はまさに職人技。
ルーペを覗き、手元のライトで照らしながら左右の刃先の噛み合わせを微調整する様子も。ガラス越しでも、金属を削る音や刃物を研磨する職人の真剣な眼差しを間近に感じられます。
施設内のいたるところに飾られている迫力のある巨大なオブジェにも注目。これらは、製品を生み出す過程で出た廃材を再利用して制作されたものです。「盆栽用のはさみの廃材で作ったメタル盆栽」など、ユニークな発想が光ります。
照明器具も、廃材を利用したもの。工場見学を楽しみながら、壁掛けのライトや天井の照明なども見上げてみてください。
工場を存分に見学した後は、ショップとカフェのある2階フロアへ。
ショップにある爪切りは5,000円台と比較的お手頃なものから、デザイン性を追求した30,000円台と高価なものまで、豊富にラインナップ。試し切りができるコーナーで、自分の手に馴染むものを探してみましょう。
また、ロングセラー商品の栗の皮むき器「栗くり坊主」や、銀杏の殻割り器「銀杏坊主」などをアウトレット価格でお得に手に入れることができます。
メタル盆栽のミニチュア版を自分で作れる「BONSAI KIT(ボンサイキット) #3」(8,800円)は、特に海外の観光客から人気なのだとか。
ほかにも、アクセサリーや食器、地酒や食品加工品など燕三条や新潟に縁のあるさまざまなお土産品も販売されています。
ショップの隣にあるカフェ兼社員食堂では、日替わりランチやパスタなど、諏訪田製作所の職人と同じランチメニューを味わうことができます。
諏訪田製作所
- 住所
- 新潟県三条市高安寺1332
- 営業時間
- 工場見学10:10~17:00、ショップ10:00~18:00
- 定休日
- 工場見学:月・日曜、祝日、年末年始 ショップ:年末年始
- 見学料
- 無料
- アクセス
- 北陸自動車道「栄スマート」ICから車で約11分またはJR「帯織」駅から徒歩約20分
- 公式サイト
- 諏訪田製作所
「藤次郎株式会社」で鍛冶職人の技を知る
次にご紹介するのは、燕市にある「藤次郎株式会社」です。ここでは、創業以来機能性の高いステンレス製包丁を追求し続けています。
ショップを備えた社屋の隣にあるのは、創立50周年を記念して企画され、2017年にオープンした「藤次郎オープンファクトリー」。
ここは、藤次郎のルーツや製品づくりに込める想いを垣間見ることができる施設。金属板から型抜きする量産タイプの「抜き刃物」と、ハンマーを使い手作業で金属の塊を叩いて作るセミオーダータイプの「打ち刃物」の2種類の製造工程を間近に見学することができます。
刃物は一丁作るのに1カ月以上の期間を必要とするそう。製造工程は、刃の部分をくさび型に成形する「研削」、刀身とハンドルをつなぐ「溶接」、表面を滑らかにする「刀身研磨」、商品名を彫る「名入れ」など、おおまかに13工程に分かれます。
このオープンファクトリーの最大の魅力は、ガラスなどの仕切りがないため、工場の匂いや音をリアルに体感できること。
タイミングが良ければ質問に答えてくれたり、その場でステンレスの板に名前を彫ってキーホルダーを作ってくれたりと、気さくな職人たちとのコミュニケーションが楽しめます。
ただし、刃物を取り扱っている現場ですので、職人たちが集中している場面で声をかけるのは控えましょう。
見学は予約不要ですが、ガイド付きで見学を希望する場合は予約が必要です。詳しくは公式サイトよりご確認ください。
工場見学の後は、ショップをのぞいてみましょう。ここのショーケースには、漆を取り入れた一品物の包丁や、新しい挑戦として製造されたアウトドアナイフなどの展示販売がされています。
日常で使える、肉・魚・野菜のすべてに対応した「三徳包丁」は4,400円から購入できます。特に人気なのは、燕市で発祥したというステンレス製ハンドルを採用した三徳包丁。11,000円から販売されています。
ずっしりしているように見えますが、実は持ち手の内部が空洞になっているため、軽くて使いやすいと評判なのだとか。自宅のキッチンにも、ワンランク上の調理器具を迎えて、日々の料理をもっと楽しく、充実させてみませんか。
藤次郎オープンファクトリー
- 住所
- 新潟県燕市吉田東栄町9-5
- 営業時間
- 10:00~17:00(ショップは~18:00)
- 定休日
- 日曜、祝日
- 入場料
- 無料
- アクセス
- 北陸自動車道「三条燕」ICから車で約18分またはJR「吉田」駅から徒歩約10分
- 公式サイト
- 藤次郎オープンファクトリー
産業の歴史を伝える史料館・図書館で過ごす、学びの時間
産業博物館で燕市の産業を知る
燕市の産業を深く学びたい人には「燕市産業史料館」もおすすめです。藤次郎オープンファクトリーから車で約10分の距離にあります。
本館、新館、別館、体験工房館の4つの棟で構成されている建物の中では、江戸時代から脈々と受け継がれてきた燕市の産業の歴史や、職人の技を学ぶことができるさまざまな展示やワークショップが。
本館では、燕の伝統工芸「鎚起銅器(ついきどうき)」のコーナーがあります。鎚起銅器とは、銅を金づちで叩いて延ばしながら形を作り、継ぎ目のない製品を作る技術を用いて作られた器のこと。仙台から燕市に伝わったこの技術は、現代にも受け継がれています。
注目は、1階にある、鎚起銅器の作業現場の復元展示。職人が実際に使用していた道具や工房の雰囲気をそのまま復元しており、金属を金づちで叩く音や職人の息遣いが今にも聞こえてきそうです。
本館2階は、燕市に縁のある職人たちの作品を集めたコレクションギャラリーになっています。展示されているのは、鎚起銅器をはじめ、彫刻で美しい模様が施された煙管(きせる)など。
ほかにも新館には、日本の金属洋食器を集めた展示室や、アルミ・真鍮(しんちゅう)・ステンレスといった素材を叩いて音の違いを学ぶことができる「ものづくり発見室」などがあり、見どころ満載です。
別棟の「体験工房館」では、鎚起銅器づくりに挑戦できるワークショップが開催されています。錫(すず)の金属板を木づちで叩いて、小皿やぐい飲みを製作したり、銅製タンブラーを金づちで叩いて模様をつける鎚目入れ(つちめいれ)を体験したりすることができ、大人から子どもまで気軽に楽しめます。
小皿づくりは、円形・正方形・六角形・八角形の4種類から選択可能。旅の記念に、自分だけのオリジナル鎚起銅器を作ってみてください。
燕市産業史料館
- 住所
- 新潟県燕市大曲4330-1
- 営業時間
- 9:00~16:30(体験受付は閉館の30分前まで)
- 入館料
- 大人400円、小・中学生・高校生100円
- 体験料
- 純銅タンブラー鎚目入れ体験(約30分)2,500円
錫ぐい吞み製作体験(約40分) 2,800円
錫の小皿作り体験(約20分) 1,200円 - 休館日
- 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
- アクセス
- 北陸自動車道「三条燕」ICから車で約5分
- 公式サイト
- 燕市産業史料館
三条の文化が集結した「まちやま」でひとやすみ
三条市に2022(令和4)年7月にオープンしたばかりの「まちやま」は、図書館に鍛冶ミュージアム、科学教育センター、飲食店、屋外広場、ステージえんがわなどが一体となった、図書館等複合施設です。
壮大なスケールの建物は、著名な建築家・隈研吾(くまけんご)氏のデザイン。同氏がこだわって設計した館内には、むき出しのコンクリートを生かした床や、三条の職人の溶接技術を活かして製作したオリジナルの什器(じゅうき)などで彩られた、モノづくりの町らしい空間が広がっています。
本館1階の「鍛冶ミュージアム」では、三条で育まれてきた鍛冶の歴史、鍛冶という技術に関する基本的な知識などを、見て・触って学べる展示で紹介。展示のテーマは、鉄や鋼といった素材、職人の道具、製造工程、鍛冶と関係する火・山林・水、製品の5つに分かれています。
昔は、大工道具や農耕具を作る野鍛冶が盛んだったという三条。そうした刃物作りの技術が、調理器具や理美用具といった現代的なモノづくりに役立っています。ルーツや技術が磨かれた理由を知ることで、より価値を感じられそうです。
本館から少し離れた場所にある「ステージえんがわ」には、スパイス料理レストラン「三条スパイス研究所」が併設されています。
木の温もりに包まれた建物内では、20種類以上のスパイスを調合して作る南インドカレーを中心に、期間限定で登場するタイ料理やベトナム料理といった各国のスパイス料理が味わえます。
カレーに使われるウコンは地元・三条で生産されたものを使用。ほかにも、近隣農家の野菜や、新潟県産米「こしいぶき」を使うなど、地元産の食材にこだわっています。
ここの定番メニューは、カレー2種類と旬の野菜を使った惣菜小鉢2つがセットになった「ターリーセット」(1,350円)です。
2種のカレーのうち、ひとつは野菜の旨みが凝縮された「干し野菜のカレー(サンバル)」。もうひとつは、マトンのひき肉とひよこ豆をシナモンで香りづけした「ラムキーマ」、バターとトマトでコクを表現した「トマトと豆」、甘口で子どもでも食べやすい「ココナッツチキン」の3種類から好きなものを選べます。
ライスの上にトッピングされているのは、「パパド」と呼ばれる豆せんべい。そのまま食べても、砕いてカレーやおかずに混ぜて食べてもおいしいです。
また、細長くてパラパラとしたインドのお米「バスマティ米」をチキンや魚とともに炊いて、カレーといただく「ビリヤニセット」(1,680円)も人気。インドでは宮廷料理として振る舞われていたという味を試してみては。
いずれのプレートにもヨーグルトソースが添えられており、カレーやスパイスを利かせた野菜のおかずに混ぜることで、いろいろな味の変化が楽しめます。
施設には、日差しが差し込む窓際のテーブル席や大きなダイニングテーブルの席、テラス席が。小説や絵本を並べた本棚もあり、食後のドリンクを片手にまったりくつろぐのも良さそう。
マフィンやスコーンなどの焼き菓子も販売しているため、食事だけでなくティータイムにも気軽に利用することができます。
三条スパイス研究所
- 住所
- 新潟県三条市元町11-6 図書館棟複合施設「まちやま」敷地内
- 営業時間
- 9:30~22:00(L.O21:00) ※食事は11:00~
- 定休日
- 水曜、年末年始
- 公式サイト
- 三条スパイス研究所
図書館棟複合施設「まちやま」
- 住所
- 新潟県三条市元町11-6
- 開館時間
- 9:30~22:00
- 休館日
- 本館 第3月曜、毎月末日(土日祝日、月曜日の場合は直前の平日)年末年始
- アクセス
- 北陸自動車道「三条燕」ICから車で約10分
- 公式サイト
- 図書館棟複合施設「まちやま」
洗練されたデザインに心ときめくワークショップ
代々伝わる職人の技を見学し、その歴史を深く学んだ後は、「伝統技術を実際に体験してみたい!」という人も多いはず。
そんな人におすすめしたいのは、燕市にある「FACTORY FRONT(ファクトリーフロント)」。燕三条が世界に誇るモノづくりの技術の発信拠点として誕生した施設です。
ここでは、アクセサリーやティースプーンを自分好みにアレンジできるワークショップが開催されています。
時間とともに味が出てくる、経年変化が魅力の真鍮アクセサリー。ここでは、先ほどご紹介した「鎚起銅器」という伝統技術の一端を切り取った、金属を叩いて磨く体験ができます。
専用の金づちで叩いて磨くことで、丸型やウロコ型の「鎚目(つちめ)」模様がつき、自分好みのデザインに。ヘアゴム、ブローチなど思い思いのアイテムに仕上げて、旅の記念にしましょう。
スプーンの持ち手を、自分の手の形に馴染むカーブに成形できる、ティースプーン作り体験もおすすめです。ベースのステンレス製のスプーンには、ノーベル賞晩餐会のテーブルウェアを手がけた燕市のカトラリーメーカー「山崎金属工業株式会社」の製品が使われています。
手作業でカーブをつけたり、ピカピカに磨いてツヤを出したりしながら、世界にひとつだけの自分専用のティースプーンを作ってみてはいかがでしょうか。
ワークショップ(真鍮アクセサリー作り・ティースプーン作り)
- 受付時間
- 10:00~17:00
- 所要時間
- 約40分
- 定員
- 最大5名
- 予約
- 事前予約優先(予約状況により当日受付可能)
団体の場合は電話(0256-46-8720)にて要相談 - 体験料
- 各2,500円
このワークショップを開催する「株式会社MGNET」は、ものづくりにとってより良い環境をつくりたい!という思いから設立された会社です。実は、最近SNSやテレビで話題を呼んだ、加工の切れ目が見えない「マジックメタル」を生み出した「武田金型製作所」の子会社でもあります。
洗練されたアイテムが並ぶセレクトショップでは、「ニュースタンダード」というコンセプトのもと、機能性とデザイン性を兼ね備えた食器や日用雑貨、アクセサリーなどの心引かれる商品が並んでいます。
倉庫をそのまま活かしたコンクリート打ちっぱなしの床や高い天井が目を引くお店です。ちなみに、ワークショップはこのお店の奥で開催されています。
燕三条でつくられたもの以外にも、全国各地から選りすぐったアイテムが勢ぞろい。それぞれアイテムのストーリーや魅力などを丁寧に話して聞かせてくれるスタッフとのコミュニケーションも、素敵な旅の土産になりそうです。
FACTORY FRONT (株式会社 MGNET)
- 住所
- 新潟県燕市東太田14-3
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 水曜
- アクセス
- 北陸自動車道 「三条燕」ICから車で約15分またはJR「西燕」駅から徒歩約6分
- 公式サイト
- FACTORY FRONT (株式会社 MGNET)
メイドイン・燕三条の製品をお土産に!
燕三条エリアのお土産を買うのに最適なのが、三条市にある「道の駅 燕三条地場産センター」です。敷地内にはモノづくりの町・燕三条の職人が手がけた製品がそろう物産館があります。
広々とした店内では、金属洋食器や包丁、はさみ、鍋、キッチン用品、工具など、約10,000点を展示販売。
受け継がれる伝統の技で作られたものから、最新のテクノロジーを駆使して作られたものまで、世界に誇るメイドイン・燕三条の品をまとめて買いそろえることができます。
金物だけでなく、地元産の特産品も多数販売。地酒やお米、お菓子といった越後の味覚も入手可能です。
運が良ければ、三条市の職人による包丁の名入れ実演(不定期開催)に遭遇できるかもしれません。名入れ実演では、店内で購入したばかりの包丁に、自分の名前を無料で彫ってもらうことができます。
また、包丁研ぎ体験(無料・約30分)や、スプーン磨き体験(300円・約5分)など、気軽に参加できるイベントも不定期で開催。お目当てのイベントがある場合は、公式サイトで情報をチェックしてから出かけるのがおすすめです。
燕三条地場産センター
- 住所
- 新潟県三条市須頃1-17
- 営業時間
- 9:30~17:30
- 定休日
- 毎月第1水曜日、年末年始
- アクセス
- 北陸自動車道「三条燕」ICから車で6分またはJR「燕三条」駅から徒歩約10分
- 公式サイト
- 燕三条地場産センター
新潟5大ラーメンのひとつ「三条カレーラーメン」を堪能
金物の町として栄えてきた三条市で、昼夜忙しく働く職人たちのソウルフードだった「三条カレーラーメン」。現在では三条市B級グルメとして親しまれています。
市内でカレーラーメンを食べられるお店は70店以上。オーソドックスなものから趣向を凝らしたものまでバリエーション豊かにあるため、いろいろと食べ比べてみるのも楽しそう。
昭和45年に創業した「はしもとや」は、親子3代にわたり暖簾を守ってきた、地元で愛されるレストラン。開業当初は食堂で、丼や定食、麺類が中心だった名残から、現在も洋食、和食、中華と幅広いメニューを展開しています。
素材にこだわり、料理に使うのは自家栽培を中心とした地元産の野菜と国産のお肉。国産豚肉100%のハンバーグと、国産牛肉100%のビーフカレーが看板メニューとして人気を集めています。
ここでぜひ食べていただきたいのは、お店自慢のビーフカレーを、贅沢にラーメンと合体させた「ビーフカレーラーメン」(980円)です。鶏ガラ・煮干し・鰹で仕込んだあっさり系のラーメンスープは、国産牛スジをじっくり煮込んでコクと旨みたっぷりに仕上げたカレールーとも相性抜群。
トッピングの揚げ野菜には、ナスやパプリカ、ズッキーニ、インゲンなど、旬のものが使用されています。モチモチとした食感の中太麵には、健康食品に使われるクロレラが練り込んであり、うっすら緑がかっているのが特徴です。
レトロなチューリップ型のグラスで提供されるフルーツたっぷりのパフェも見逃せません。定番は、「チョコバナナパフェ」(880円)。主役はバナナですが、グラスの底にはオレンジやメロン、イチゴなど、季節のフルーツがたっぷり。
ほかにも、時期によっては「イチゴパフェ」や「夏のマンゴーパフェ」、裏メニューの「フルーツパフェ」などが登場するそう。
現在は母と娘の親子二代でお店を切り盛りする「はしもとや」。2人の気さくな人柄が作り出すアットホームなお店の雰囲気も楽しんでみてください。
はしもとや
- 住所
- 新潟県三条市石上2-13-22
- 営業時間
- 11:00~14:30(14:00L.O.)、17:30~20:30(20:00L.O.)
- 定休日
- 木曜、不定休
- アクセス
- 北陸自動車道「三条燕」ICから車で約6分または三条市循環バス 燕三条ライン「瑞雲橋東詰」バス停下車徒歩約15分
- 公式サイト
- はしもとや
今回ご紹介した以外にも、燕三条には伝統や職人技の光るモノたちを見て・触って・体感できるスポットがたくさん。モノが生まれた歴史や、代々受け継がれる技術、職人の思いを知ることで、見方や価値の感じ方もまた変わってくるはず。
モノづくりの町・燕三条エリアで心を磨くひと時を過ごしてみませんか。
燕三条観光MAP
取材・文/鎌田 貴恵子 撮影/涌井 正和
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