毎年8月に集中して開催される東北各県の夏祭り。短い夏を色鮮やかに彩る歴史の長いお祭りは、地元の人に愛され続けているのはもちろん、国内外から多くの観光客を集めています。昨年から通常規模に戻って開催されており、2024年も盛り上がることまちがいなし! スケールの大きなそれぞれのお祭りの魅力や開催情報をチェックして、熱い夏の東北へ出かけてください。
青森
青森ねぶた祭
東北三大祭の一つにも数えられる「青森ねぶた祭」は、毎年8月2日から7日の6日間、青森県青森市で開催される夏祭り。極彩色の巨大な立体灯籠を乗せた山車(だし)「人形ねぶた」が夏の闇夜に浮かび上がり、「跳人(ハネト)」と呼ばれる踊り手が「ラッセラー」の掛け声とともにそのまわりで飛び跳ねます。
国の重要無形民俗文化財にも指定されており、熱気にあふれた勇壮で華麗な夏の夜祭りをひと目見ようと、国内外から100万人を超える観客が訪れます。白地を基調とした浴衣をたくしあげ、鮮やかなたすきやおこし、頭には花笠をかぶるハネト衣装を身につければ、誰でも祭りに参加可能。衣装は市内のデパートなどで市販されているほか、レンタル店も多数あります。
- 日程
- 2024年8月2日(金)~7日(水)
- 開催場所
- 青森市内の国道4号、新町通り、八甲通り、平和公園通り
- アクセス
- JR「青森」駅から徒歩約10分(スタート地点まで)
秋田
秋田竿燈まつり
厄除けや五穀豊穣を祈願する祭りとして、秋田県秋田市で例年8月3日から6日の4日間開催されるのが「秋田竿燈(かんとう)まつり」。米俵に見立てた提灯が最大46個連なる竿燈を、手のひらや肩、腰、額などで支える伝統の技が見ものです。およそ280本もの竿燈が大通りを埋め尽くし、勇壮な太鼓とのびやかな笛の音とともに祭りを盛り上げます。
毎年、竿燈を支える演技の安定性と型の美しさなどを競う「竿燈妙技会」が開催され、予選、決勝と勝ち進んだ中から部門ごとに優勝者が決められます。竿燈の提灯に灯されたろうそくは、祭りの終了後には安産のお守りとして配布され、長さが短いほどお産の時間が短く、安産にご利益があると言われています。
- 日程
- 2024年8月3日(土)~6日(火)
- 開催場所
- 秋田市内の竿燈大通りとその周辺
- アクセス
- JR「秋田」駅西口から徒歩約15分
岩手
盛岡さんさ踊り
東北に夏を告げる「盛岡さんさ踊り」は、東北各地の夏祭りで最も早く行われるものの一つで、2024年は8月1日から4日までの4日間、盛岡市内で開催されます。踊り手、太鼓、笛に加え、神輿やバトントワラー、マーチングバンドなどが中央通をパレードし、藩政時代から伝わる盆踊り「さんさ踊り」を盛り上げます。
なかでも、2014年に「和太鼓の同時演奏記録」として世界一を奪還したさんさ太鼓のパレードは圧巻。およそ1万もの大太鼓の群舞は、体の芯を熱くしびれさせてくれます。事前に30人以上の団体で申請するほか、個人で当日のパレードや輪踊りに参加することも可能。参加者を一般公募している団体もありますので、要チェック。
- 日程
- 2024年8月1日(木)~4日(日)
- 開催場所
- 盛岡市内の中央通(県庁前)
- アクセス
- JR「盛岡」駅からバス約10分、徒歩約25分
山形
山形花笠まつり
「ヤッショ、マカショ」の掛け声とともに、華やかに彩られた山車に、あでやかな衣装に身を包み、美しい花笠を手にした踊り手の群舞が続く「山形花笠まつり」。例年8月5〜7日の3日間で、山形市役所前から国道112号を中心に設定される直線のパレードコースにて夕方から夜にかけて開催されます。
山形の県花である「紅花」をあしらった花笠を美しく掲げる花笠踊りには、華麗な正調女踊り「薫風最上川(くんぷうもがみがわ)」や勇壮な正調男踊り「蔵王暁光(ざおうぎょうこう)」、花笠踊り発祥の地・尾花沢地方に伝わるダイナミックな「笠回し」などがあり、趣向を凝らした創作踊りも多彩。18:00過ぎからの「オープニング花笠輪踊りコーナー」やパレード最後尾の「飛び入りコーナー」では、個人参加も可能です。
- 日程
- 2024年8月5日(月)~7日(水)
- 開催場所
- 山形市中心市街地直線コース(十日町・本町・七日町通り~文翔館前)
- アクセス
- JR「山形」駅東口より会場まで徒歩約10分
宮城
仙台七夕まつり
伊達政宗公の時代から伝統行事として、400年を超えて続く「仙台七夕まつり」は、田の神を迎える祭りとして例年8月6〜8日の3日間、仙台市中心部と周辺地域商店街で開催されています。8月4日の早朝に切り出された竹に、8月6日の朝8:00ごろから、この日のために用意した華やかな飾り付けが行われ、その豪華さを競います。
アーケードや商店街を中心に大小さまざまな笹飾りが用意され、その数およそ3,000とも。6日の午後には金・銀・銅の各賞が発表され、受賞飾りにはプレートが付けられます。伊達政宗ゆかりの「瑞鳳殿」や「仙台城跡」でライトアップイベントが行われるほか、5日には前夜祭として「仙台七夕花火祭」も開催され、夏の夜を彩ります。
- 日程
- 2024年8月6日(火)~8日(木)
- 開催場所
- 仙台市中心部および周辺の地域商店街
- アクセス
- 各線「仙台」駅すぐ
福島
福島わらじまつり
東北の短い夏を楽しむため、1970年にはじめられた8月上旬開催の「福島わらじまつり」。例年2月に片足分の大わらじが奉納される「暁まいり(あかつきまいり)」の伝統に由来し、日本一の大わらじを担いで練り歩き、信夫山の羽黒神社に奉納します。これにより両足分がそろい、一層の健脚を祈願できるとされています。
2019年、50回目の節目にリニューアルされた祭りでは、地元出身の古関裕而氏が作曲した「わらじ音頭」を編曲し直し、笛や太鼓などを楽器を用いた大人数によるアンサンブルで生演奏。「わらのわ」を手にして踊るパレードも盛り上がります。健脚をイメージさせる下半身の動きが特徴の踊りは、老いも若きも誰もが楽しく踊れる振り付けになっています。
- 日程
- 2024年8月2日(金)~4日(日)
- 開催場所
- 2~3日/国道13号線(信夫通り) 、4日/羽黒神社
- アクセス
- JR「福島」駅より徒歩約5分
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