デジタルアートの体験型ミュージアムの「チームラボボーダレス」が、東京都港区「麻布台ヒルズ」に2024年2月9日オープン。「さまよう」をテーマにした注目作品を詳しく紹介するほか、意外に難しいきれいな写真の撮り方も伝授!
目次
- 1. 進化した「チームラボボーダレス」の見どころ
- 2. 見ごたえ満載!おすすめのアート作品10選
- ・【作品1】エントランス『人間はカメラのように世界を見ていない』
- ・【作品2】新作『Bubble Universe』
- ・【作品3】新作『Megalith Crystal Formation』
- ・【作品4】新作『マイクロコスモス - ぷるんぷるんの光』
- ・【作品5】新作「Light Sculpture」
- ・【作品6】『Infinite Crystal World』
- ・【作品7】『人々のための岩に憑依する滝』
- ・【作品8】アーティスティックな写真が撮れる『Untitled』
- ・【作品9】<体験型>学ぶ!未来の遊園地『スケッチオーシャン』
- ・【作品10】<ティーハウス>茶の中に花が咲き誇る『EN TEA HOUSE』
- 3. ミュージアム訪問前の準備と注意点
1. 進化した「チームラボボーダレス」の見どころ
「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、「チームラボボ―ダレス」)が、お台場から移転し、「麻布台ヒルズ」に、2024年2月9日にオープンしました。
ギネス世界記録(「単一アート・グループとして世界で最も来館者が多い美術館」)に認定されたお台場の「チームラボボーダレス」からさらに進化。世界初公開の作品『Bubble Universe』を含む新作もたくさん登場し、79点ものアート作品が、驚きに満ちた新しい体験へと導きます。
特徴は、境界のないアート群による「地図のないミュージアム」であること。館内マップも順路もありません。アート作品群は、部屋を飛び出して通路の壁を通り、別の部屋へと移動。さらに他の作品や人と複雑に関係し合い、時には混ざり合いながら、永遠に変化し続けます。
そんな「変化」があるからこそ、一度訪れた部屋にも、時間を変えてもう一度足を運んでみてください。同じ部屋でも、趣が異なっていることでしょう。
さらに、このミュージアムでは香りも作品の一部。アートに合わせて花の香りや爽やかな墨汁の香りなどが漂います。五感の中でも記憶が残りやすいとされる嗅覚。同じ香りを感じた時に、このミュージアムで体験した記憶が呼び起こされるはず。
「チームラボボーダレス」は、まさに境界を越えた、新しい体験が楽しめる施設なのです。
2.見ごたえ満載!おすすめのアート作品10選
「チームラボボーダレス」には、見ごたえのあるアートが79作品もあります。その中から注目の作品を紹介。
【作品1】エントランス『人間はカメラのように世界を見ていない』
肉眼で見ても、何も見えない空間。けれど、指定の位置でカメラのレンズを構えて撮影すると……不思議なことに『teamLab Borderless』の文字が空間に浮き上がっているかのような写真が撮れます。
カメラマン直伝!撮影ポイント
カメラの角度を水平に保ち、床と壁に描かれている指定の位置に沿って撮影しましょう。
【作品2】新作『Bubble Universe』
世界初公開の『Bubble Universe: 実体光、光のシャボン玉、ぷるんぷるんの光、環境が生む光 - ワンストローク』は、チームラボの新たなアートプロジェクト『認識上の彫刻』のひとつ。光の軌跡が美しくなるよう、球体のひとつひとつが、数学的に計算された配置になってるのだとか。
カメラマン直伝!撮影ポイント
人気作品で常に人が多く、写り込みも多いスポット。鏡を利用して、天井や床にレンズを向けてしまうのも◎。
【作品3】新作『Megalith Crystal Formation』
『Megalith Crystal Formation』も世界初公開の作品。「巨大遺跡」を指す「Megalith(メガリス)」の名の通り、クリスタルの巨石がいくつも配置されています。
カメラマン直伝!撮影ポイント
奥行きを意識した構図で撮影してみましょう。巨石に映し出された作品が重なり合う様子がきれいに写ります。
【作品4】新作『マイクロコスモス - ぷるんぷるんの光』
新作の『マイクロコスモス-ぷるんぷるんの光』。無限に広がる空間の中を、輝く無数の球体が衛星のように飛び交います。
走っている球体に人が近づくと、速度を変えたり、色を変えたり、音を発したりします。
カメラマン直伝!撮影ポイント
球体が素早く動くため、撮影時にボケてしまいやすいスポット。球体のアップ写真を撮りたい場合は、なるべくゆっくり動いているものを探してみて。また、広角で撮影すると、まるで宇宙のように見えます。
【作品5】新作『Light Sculpture』
光の彫刻シリーズ作品『ライトスカルプチャー - Flow』の新作である『Light Vortex』。巨大な光の彫刻が、押し寄せるように広がり、人々を飲みこみます。
カメラマン直伝!撮影ポイント
一番後ろから撮影すると、まるで人々が光の渦に飲み込まれていくように撮れます。
同じ場所で鑑賞できる『人々と共に蒸発する光』。近づいてくる光の集合に触れてみて。触れた光が、まるで蒸発したかのように上へと昇っていきます。
【作品6】『Infinite Crystal World』
2013年のクリスタルツリーから続く『Light Sculpture - Point』シリーズの一つ。点描のように、光の点を集めてできたアートです。光がゆらゆらと動いてみえるのも見どころ。
カメラマン直伝!撮影ポイント
『Infinite Crystal World』の奥の広い空間で、床に座って下から仰ぎ見るようにカメラを構えてみましょう。人物をスタイルよく、スタイリッシュに写せます。
ここでは「チームラボアプリ」を使用しましょう。アプリ内で自分で選んだデザインが、実際にアートに投影されます。
【作品7】『人々のための岩に憑依する滝』
お台場で人気の作品が、麻布台ヒルズにも登場!水を落下させたときの動きをシミュレーションして、滝を描いています。作品の上に立ったり、触れたりすると、実際に水の流れが変化していきます。
また、上の写真には、『人々のための岩に憑依する滝』だけではなく、『花と人、コントロールできないけれども共に生きる – A Whole Year per Hour』や、『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:境界を越えて飛ぶ』、『世界はこんなにもやさしくうつくしい』など、多くの作品が入り込み、一つのアートを作っています。まさに作品を越えた「ボーダーレス」な世界観。
カメラマン直伝!撮影ポイント
丘の中央付近に立った姿を撮影してみるのもおすすめ。人が流れに影響を与えている、ドラマティックな写真が撮れます。
【作品8】アーティスティックな写真が撮れる『Untitled』
ヒョウや象、花木などが映し出されている前に立つと、身体にアートが映し出されます。写真を撮ると、まるで自分もアートの一部になってしまったような一枚に。
カメラマン直伝!撮影ポイント
被写体にアートの前に立ってもらいましょう。特に顔はきれいにアートが映りやすく、ハリウッドの特殊メイクを施したような鮮やかさに。
【作品9】<体験型>学ぶ!未来の遊園地『スケッチオーシャン』
『スケッチオーシャン』は、自分で描いた魚が、目の前の海で泳ぎ出す作品。
やがて魚たちは、部屋を出て、他の作品の境界をも越えて泳ぎ始めます。魚たちの中でもマグロは、特別な動きをするので注目。このミュージアムさえも越えて、世界各地の展覧会へと泳いでいき、マグロの群れを引き連れて帰ってきます。
カメラマン直伝!撮影ポイント
描いた魚は、まばたきをしたり、エサ袋に触るとエサを食べたりとさまざまな動きをするので、動画に収めるのもおすすめ。特に魚が海に出現する瞬間の動きがかわいらしいです。
【作品10】<ティーハウス>茶の中に花が咲き誇る『EN TEA HOUSE』
『EN TEA HOUSE』は、会場内にあるティーハウス。茶を点てると花が咲いて蝶が舞い、ジェラートを置くと茶の木が生え茂る、不思議な作品です。
茶わんを持ち上げると花は散っていき、茶を飲み干してしまうと、もう作品は現れません。食べる時にしか見られない、自分のためだけのアートです。
カメラマン直伝!撮影ポイント
カップの位置を動かすと、花の様子にも変化が。いろいろな配置に動かして、お気に入りのアートを見つけて撮影しましょう。垂直になるよう、真上から撮影するときれいに写ります。
3. ミュージアム訪問前の準備と注意点
・事前予約がおすすめ
訪れる前に、チケットを予約するのがおすすめ。入館後の滞在時間に制限はないので、時間を忘れて没入できます。
・アプリを事前にダウンロード
事前準備として、「チームラボアプリ」をダウンロードしましょう。
一部の作品は、混雑時にアプリで作品の入場整理券を発券します。順番が近づくと、通知がくるので便利です。また、作品の説明を読んだり、アプリを使って体験したりと、チームラボボーダレスを満喫するためには必須。
・その他注意点
撮影時のフラッシュや自撮りスティック、一脚、三脚などの使用は禁止です。また、館内は暗いので、子どもから目を離さずに。大人でさえ、ちょっしたスキに姿を見失うこともあります。
<赤ちゃん連れの場合>
ベビーカーは場内には持ち込めません。ロッカー室に置いておきましょう。抱っこ紐を持っていくと安心です。
特におすすめの作品を紹介してきましたが、まだまだ面白い作品がたくさん待っています。「チームラボボーダレス」で境界のないアートに身体ごと没入し、さまよい、探索し、発見してみてください。
森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
- 住所
- 東京都港区麻布台1-2-4 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1
- 営業時間
- 10:00~21:00 ※最終入館は閉館の1時間前 (開館時間が変更になる場合があります)
- 定休日
- 第1・第3火曜日 ※変更になる場合があります
- アクセス
- 東京メトロ日比谷線「神谷町」駅 5番出口から直結
- チケット価格
- 大人(18歳以上)3,800円〜/中学生・高校生(13~17歳)2,800円/子ども(4~12歳)1,500円/3歳以下:無料/障がい者割引1,900円〜
※事前日時指定予約の場合の価格(現地での購入の場合、上記価格+200円)
※大人と障がい者割引は変動価格制のため、日によって金額が異なります。 - チケット
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- 公式サイト
- 森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
撮影・取材・文/北川 りさ
※掲載されている情報や写真は2024年2月現在のものです。詳細は公式サイトをご確認ください