東京駅から成田エクスプレスで約50分、日暮里駅から京成スカイライナーで約35分の場所にある「成田国際空港」。日本の玄関口ともいえるこの空港には、アートやグルメ、ショッピングなど楽しめるコンテンツがたくさん。飛行機に乗るまでの待ち時間はもちろん、遊びに行くだけでも楽しめる場所です。
今回は3つのターミナルごとのグルメやショップ情報、展望デッキ、そのほか成田空港周辺のおすすめスポットまで幅広くご紹介します。
※掲載内容は公開及び撮影時点のものです。最新情報は成田空港公式サイトをご確認ください。
迫力満点!の離着陸シーンを望める「第1ターミナル」
「成田空港」駅に直結している「第1ターミナル」は、国内線・国際線ともに離着陸しています。4~5階にある「エアポートモール」では、お菓子や旅グッズなどのショップが勢ぞろい。レストランやフードコートもあり、成田空港だからこそ出合える厳選グルメも豊富です。ほかにも、子ども向けの「キッズパーク」などもあります。
4,000メートルの滑走路から飛行機が飛び立つ姿を一望「展望デッキ」
第1ターミナルに行くなら、まず訪れてほしいのが5階にある「展望デッキ」。ここでは4,000メートルの滑走路から飛行機が離着陸する迫力のシーンを楽しむことができます。
ベンチに腰かけながら、飛行機を眺めてゆっくりくつろぎましょう。フェンスにはカメラのレンズを通すための穴も開いてあるので、柵にさえぎられることなくベストショットが撮影できます。
展望デッキ
- 場所
- 第1ターミナル 5階
- 営業時間
- 6:30〜21:00(4/1〜9/30)、7:00〜21:00(10/1〜3/31)※天候等の状況により、閉鎖される場合があります。
飛行機の離着陸を眺めながら食事を楽しむ「スカイフードコート」
同じく5階にあるのは、うどん、ラーメン、中華料理、タイ料理などの飲食店が集まった「スカイフードコート」です。
窓側の席やテラスは展望デッキに続いているので、食事をしながら飛行機の離着陸を眺めることができます。ランチや軽食を楽しみながら、あの飛行機はどの国のものか、と予想してみるのも楽しそう。
フードコートを抜けた先には、大量のカプセルトイがずらり。アニメの人気キャラクターのアイテムや動物のマスコットなど、種類は多岐に渡ります。子どもはもちろん、大人も楽しめるカプセルトイエリアです。
日本のアニメやゲームは海外でも強い人気があるため、カプセルトイで当てたキャラクターのフィギュアを日本のお土産として旅行先へ持ち込む人も多いようです。
スカイフードコート
- 場所
- 第1ターミナル 中央ビル 5階
- 営業時間
- お店によって異なる
旅行や日常を楽しくする文具が豊富「トラベラーズファクトリー エアポート」
4階の「エアポートモール」内にあるのは、旅をカスタマイズするための道具をテーマに、文房具や雑貨などをそろえた「トラベラーズファクトリー エアポート」。ここでは、旅や日常がより楽しくなるような商品を取り扱っています。
成田空港店で特に人気を集めているのは、空港限定のグッズたち。牛革で作られたトラベラーズノートは、中をカスタマイズできる仕様になっています。空港限定版の「トラベラーズノート」には、飛行機や富士山の絵が描かれていて、外国人にも人気だそう。サイズは、レギュラーサイズ(5,500円)、パスポートサイズ(4,400円)の2種類あり、カラーは全5種類。好みや用途に合わせて選べます。
マスキングテープは全部で13種類。そのうち4種類は成田空港限定で、お寿司や温泉、富士山などを紹介するJAPAN GUIDE(ジャパンガイド)柄や、飛行機が離着陸する滑走路が描かれたNRT AIRPORT(エアポート)柄など。全種類コンプリートしたくなるかわいらしさです。
そのほか、店内には「トラベラーズノート」などに自由に押せる成田空港限定スタンプや国名スタンプなども設置されています。自身のノートや手帳に押して、旅の思い出を残してみてはいかがでしょうか。
トラベラーズファクトリー エアポート
- 場所
- 第1ターミナル 中央ビル 4階
- 営業時間
- 9:00〜17:00
メイドイン京都のアロハシャツショップ「PAGONG(パゴン)」
「トラベラーズファクトリー エアポート」の斜め向かいにある「PAGONG(パゴン)」も押さえておきたいショップのひとつ。ここでは、京都の伝統工芸品「京友禅」で作られたアロハシャツや小物を取り扱っています。
1919年創業の京友禅の染屋「亀田富染工場」が、「もっと多くの人に、日本に伝わる美しいデザインを知ってほしい」という想いで設立したブランドです。「パゴン」とはフィリピン語で「幸せを運ぶ海ガメ」という意味なのだとか。
アロハシャツの素材は柄によって異なり、種類はシルクやコットン、ポリエステルの3種類あります。なかでも特におすすめなのが、葛飾北斎の「大波」など、有名な絵画をあしらったミュージアムコレクション。そのほか、着物のデザインや歌舞伎のデザインなども人気です。
商品に使われている生地はどれも一枚一枚、丁寧に手作業で染められています。
「シルクポーチ」(2,530円)は値段もお手頃で素材も良いため、家族や友人、自分用のお土産としても人気。表地に合わせて裏地までデザインされています。染色も製造も全ての素材を京都で作った、日本の伝統を感じられるアイテムです。
PAGONG
- 場所
- 第1ターミナル 中央ビル 4階
- 時間
- 9:00〜18:00
空港 de アートを楽しむ「東京国立博物館 日本美術名品ミニギャラリー」
成田空港ではアートも楽しみのひとつ。地下1階の成田空港駅の改札を出て、中央ビル・南ウィング、北ウィング到着フロアへ向かう道中の壁面と天井には、東京国立博物館に所蔵されている日本美術の名品があしらわれています。
狩野<晴川院>養信筆『源氏物語図屛風(絵合・胡蝶)』や、葛飾北斎筆『冨嶽三十六景』、岩佐又兵衛筆の国宝『洛中洛外図屛風 舟木本』といった美術品の数々を間近で見てみましょう。
東京国立博物館 日本美術名品ミニギャラリー
- 場所
- 第1ターミナル 地下1階
第1ターミナルのキッズパークは4カ所
第1ターミナル内には、子どもが遊べる「キッズパーク」があります。場所は、出国手続き前のエリア5階と国内線の出発手続き後のエリア2階、出国手続き後エリア3階に2カ所の計4カ所。
スペース内には子どもが遊べる遊具が置かれているので、お子さんが空港内を歩いて疲れた場合や搭乗前にゆっくりしたい場合は、ここで過ごすのもおすすめ。※託児所ではないため、大人の付き添いが必要です。
そのほか、第1ターミナルにはベビーカーレンタルサービスやベビールームもあるので、必要な際は「ご案内カウンター」でご確認ください。
キッズパーク
- 場所
- 第1ターミナル 中央ビル 5階
千葉ならではのお菓子・お土産も充実!の「第2ターミナル」
「空港第2ビル」駅に直結している「第2ターミナル」は、出国前のエリアから搭乗手続き後のエリアまで、レストランや人気のスイーツなどさまざまなショップが軒を連ね、アートも楽しむことができます。
千葉県産のお菓子やチーバくんのグッズを買うなら「ちばぼうきょう」
成田空港の所在地である千葉県ならではの商品を手に入れるなら、4階にある「ちばぼうきょう」がおすすめです。ここには特産品である落花生を使用したお菓子や、千葉県の公式マスコット・チーバくんのグッズが勢ぞろい。
人気のスイーツは、千葉県産の落花生を使用したラングドシャ「Nanatsu」(6枚入り 800円)です。ビスケット部分の軽い食感と、落花生を贅沢に使用したチョコレート部分の口どけなめらかな食感が特徴的で、モンドセレクションでは3年連続金賞を受賞しています。
千葉県の公式キャラクター・チーバくんのグッズも見逃せません。千葉県産の海苔を使用した「チーバくん スナック海苔」(600円)などのお菓子類や、空港限定で販売している「チーバくんミニトートバッグ」(2,310円)などのアイテムが取りそろえられています。
千葉県内35社の会社の商品を取り扱う「ちばぼうきょう」で、千葉の魅力を発見してみてはいかがでしょうか。
ちばぼうきょう
- 場所
- 第2ターミナル 本館 4階
- 営業時間
- 9:00~19:00(変動する可能性あり)
出国を見送る日本アートの巨大壁画「日月四季」
3階にある保安検査場近くの壁には、日本画家・加山又造氏によって原画が造られた作品『日月四季(じつげつしき)』が飾られています。
「日本の表玄関を飾るにふさわしい、日本をイメージするアートワーク」というコンセプトのもとに作られた縦3.5メートル、横39.2メートルの巨大壁画で、春夏秋冬をイメージした芸術作品です。
そのほか、2階にある到着コンコース(入国手続き前エリア)にも、日本の伝統手工芸の職人たちによる12のアートが点在しており、日本到着時も日本ならではの美にふれることができます。
日月四季(原画:加山又造)
- 場所
- 第2ターミナル 3階
第2ターミナルには見学デッキが2つ
4階には「見学デッキ」が北と南に1つずつあります。ベンチも多いので、ゆっくりと飛行機を眺めることができます。
ここからは駐機している飛行機が間近にあるため、普段見ることのできない部分までじっくり観察できます。こちらも第1ターミナルと同様に、写真撮影用の穴がフェンスに設置されています。
見学デッキ(北)・見学デッキ(南)
- 場所
- 第2ターミナル 4階
- 営業時間
- 6:30〜21:00(4/1〜9/30)、7:00〜21:00(10/1〜3/31)※天候等の状況により、閉鎖される場合があります。
第2ターミナルのキッズパークは3カ所
第2ターミナルにも、キッズパークがあります。場所は、出国手続き前エリアの4階に1つ、国内線出発手続き後エリアの2階に1つ、そして本館とサテライト連絡通路に1つの計3カ所。
出国手続き前エリアの4階のキッズパークには、滑り台があったり、見学デッキから近かったりと、長い待ち時間でも子どもが飽きずに過ごせるような工夫がされています。
キッズパーク
- 場所
- 第2ターミナル 本館 4階(出国手続き前エリア)
グッドデザイン賞受賞の「第3ターミナル」
2015年に開港した、成田空港の中で一番新しい「第3ターミナル」は、LCCを中心に発着するターミナルです。第2ターミナルから徒歩(所要時間:約13分)、またはターミナル連絡バス(所要時間:約6分)を利用して行くことができます。
施設内には現代アートが点在しているので、いるだけで美術館にいるような気分を味わえるターミナルです。
歩道に施された陸上トラックは、青い出発ルートに沿って行けば保安検査場まで、赤い到着ルートは駅や駐車場と繋がる第2ターミナルまでたどり着けるようになっています。
このように、第3ターミナルはできるだけ多くの人が長く快適に過ごせるようにデザインされていることから、2015年には「グッドデザイン賞」の金賞を受賞しました。ターミナル内の至るところで見られる、工夫を凝らしたデザインを探してみるのも面白いかもしれません。
江戸前本格寿司を堪能「TATSU SUSHI」
第3ターミナルのおすすめは、2階のフードコート内にある「江戸前寿司店・TATSU SUSHI」。ここでは、赤酢を使ったシャリで作る本格的な江戸前寿司をカウンターで楽しむことができます。もちろん、注文したお寿司をフードコート内の座席に運んで食べることも可能です。
一番人気のメニューは、天然のインドマグロを含む厳選ネタ8貫と細巻きがセットになった「にぎり 辰」(2,400円)。セットメニューの他にも、一貫ずつ好きなものを注文することもできます。季節のネタも仕入れられているので、訪れるたびに違うネタを楽しめるはず。
テイクアウトもできるので、搭乗前に買って機内でゆっくり楽しむのもいいかもしれません。
TATSU SUSHI
- 場所
- 第3ターミナル 2階 フードコート
- 営業時間
- 7:00~20:00(LO)※場合により変更の可能性有
成田空港オリジナルビールも販売!「Fa-So-La KAGURA」
第3ターミナルで、千葉県産のお土産や話題のお菓子、手土産を買うなら「Fa-So-La KAGURA」へ。このショップは千葉県ならではのアイテムにも力を入れていて、お菓子からお酒まで幅広く取りそろえています。
ピーナッツの形の最中に、ピーナッツを練りこんだ餡が入った「ピーナッツ最中」(4個入り650円)は、ぜひ一度試してもらいたい商品。成田に店を構える明治創業の羊羹と和菓子のお店「なごみの米屋」が作る人気のお菓子です。
成田空港限定のオリジナル・クラフトビールも取り扱っています。パッケージは、空港で手荷物に付ける「バゲージタグ」を模した空港ならではのデザイン。味もフルーティーで飲みやすいので、自分用にも手土産としてもおすすめです。
Fa-So-La KAGURA
- 場所
- 第3ターミナル 2階 出国審査前エリア
- 営業時間
- 5:30~18:45 ※フライト状況によって予告なく営業時間を変更する場合あり
成田国際空港
- 住所
- 千葉県成田市古込1−1
- 営業時間
- 24時間 ※一部フロア・出入口は制限あり
- アクセス
- 第1ターミナル JR・京成電鉄「成田空港」駅下車すぐ
第2・第3ターミナルJR・京成電鉄「空港第2ビル」駅下車すぐ - 公式サイト
- 成田国際空港
成田空港に来たなら立ち寄りたい!おすすめ周辺スポット
成田空港の魅力は空港内だけにとどまりません。空港の近辺にもぜひ立ち寄りたいスポットが点在しています。
成田空港と飛行機をベストなスポットから眺める「ひこうきの丘」
「成田空港」から車で約10分、または成田空港第2ターミナルから南部博物館線・そらまる線のバスで約20分の場所に位置する「ひこうきの丘」は、成田空港のA滑走路から約600メートル先にある広場。国内外から成田空港へ向かう飛行機が上空を飛び交う姿を一望できます。
敷地内にはハートのモニュメントがあり、飛行機がハートの中を通るタイミングを狙って写真を撮るのも楽しそう。離着陸の臨場感が味わえるスポットです。
ひこうきの丘
- 住所
- 千葉県山武郡芝山町岩山2012−6
- 時間
- 6:00〜23:00
- アクセス
- 「成田国際空港」から車で約12分
航空科学博物館
「成田空港」から車で約10分、または第2ターミナルより路線バスで約12分の場所にある「航空科学博物館」は、航空専門の博物館。入口は成田空港の滑走路がイメージされており、入館する前から飛行場の雰囲気を味わうことができます。
館内には航空機「ボーイング747-400」の大型模型や胴体断面の展示、客室を再現した「キャビンモックアップ」が展示されています。ファースト、ビジネス、エコノミーの各座席が用意されており、それぞれ座って写真を撮ることができるので、各シートの座り心地を堪能しましょう。
体験館の2階にあるシミュレーターでは、飛行機の操縦体験も。屋外展示広場にはジェット機やセスナを始めとした本物の飛行機が展示してあります。飛行機に関する歴史や発展を学びながら、1日中遊べる博物館です。
航空科学博物館
- 住所
- 千葉県山武郡芝山町岩山111-3
- 営業時間
- 10:00〜17:00(入館16:30まで)
- 料金
- 大人700円、中高生300円、子ども(4歳以上)200円
- アクセス
- 「成田国際空港」から車で約10分
各国からの飛行機と出合える「成田空港」には、空港ならではの景色や食事、限定商品などがたくさんあります。利用する際は、少し早めに到着し、いろいろ見てまわるのはいかがでしょうか。また、成田空港や周辺スポットで1日中過ごすこともできるので、お出かけ先のひとつにしてもいいかもしれません。ぜひ3つのターミナルを存分にお楽しみください。
取材・文/Fujico 撮影/三原 久明
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