沖縄や宮崎などで栽培されている、南国を代表するフルーツ「マンゴー」。その国内生産量の50%以上は沖縄県内のものですが、特にマンゴーの生産地としてよく知られているのが宮古島です。そんな宮古島でマンゴーを100%楽しむ方法をご紹介します。そのまま食べるだけではなく、現地ならではのメニューにもぜひ注目してみてください。
宮古島産にハズレなし!?本州の半値で味わえる宮古島マンゴー
宮古島は国内でもトップクラスにマンゴーの生育に適した場所。珊瑚礁が隆起してできた宮古島は、水はけが良い土壌を持っています。さらに沖縄本島よりも1℃ほど気温が高いこともその要因と言われています。収穫の最盛期となる6〜8月には、多くのマンゴーが島内各地に出回ります。
シーズンであれば道の駅やスーパーなどに地産マンゴーがずらっと並び、現地ならではのお得な値段で買うことができます。本州では安くても一個2,000円ほどするところ、宮古島だと1,000円を下回ることも珍しくありません。安いと味はイマイチなのでは?と思うかもしれませんが、基本的に食べ頃であればハズレることなく、本場の濃厚な味を楽しむことができます。
やはり日本国内でのマンゴーの本場と言われるだけあり、他では手に入りづらい良質なマンゴーをすぐ手に入れられるのが、宮古島の大きな魅力です。
マンゴーは農園で収穫体験するのが難しい
マンゴーはウルシ科の植物で、原産国はインドです。その栽培の歴史はなんと4000年前にさかのぼるとされていて、現在でもインドが世界トップの生産量を誇っています。台湾やインドネシアなど東南アジアの国々でも日常的に食べられているフルーツのひとつですが、日本では1970年代から栽培が開始されました。
また、収穫方法が少し変わっていて、手で収穫するのではなく、完熟が近づいてきた身に袋をかけ、その中に自然と落ちるのを待ちます。そのため、農園で収穫体験をするのは難しいフルーツです。
一口にマンゴーといっても、多くの種類があります。日本で最もポピュラーなのは、オレンジから朱色に近い色に染まる「アップルマンゴー」です。「アーウィン」とも呼ばれるこの種のマンゴーは、日本国内の生産量の95%以上を占めています。
そのほかにも、黄色味が強い「金蜜マンゴー(ゴールドハニー)」やアーウィンに似ていてさっぱりして食べやすい「夏小紅(なつこべに)」など、宮古島で栽培されているだけでも数多くの品種があります。
宮古島の幻のマンゴー「キーツマンゴー」
その中でも「幻のマンゴー」と呼ばれているのが、「キーツマンゴー」です。アーウィンの2倍くらいの大きさになる種類で、濃厚さが特徴的。何よりもその生産数が非常に少なく、宮古島でも希少で高価なマンゴーとされています。
市場で売っていることもありますが、アーウィンが並んでいる数に比べるとほんの少しなので、見つけたらすぐに購入することをおすすめします。なお、キーツマンゴーの旬はアーウィンに比べると遅めで、8月頃が最盛期とされています。
また、完熟してから収穫されるマンゴーですが、追熟させた方が甘みが強くなりおいしくいただけます。お店に並んでいるからといって、その日が食べごろとは限らないので十分ご注意を。特にキーツマンゴーは専門家でもおいしいタイミングを見極めるのが難しいとされている品種なので、購入の際には詳しいスタッフに、食べ頃を質問してみましょう。
農園カフェで現地ならではのマンゴーメニューを楽しもう!
さらに現地でマンゴーをより楽しみたい方におすすめなのが農園直営のカフェ。他の場所では味わえない、宮古島ならではのマンゴーメニューをご紹介します。
農園カフェ1:「すくばりテラス」の山盛りマンゴーパフェ
宮古島の中心地から少し東の底原という地区にあるのが「すくばり農園」です。底原と書いて「すくばり」と読むこの地名をそのまま農園に冠してすでに25年、マンゴー栽培を続けています。
アップルマンゴーを始め、時期を分けて7種類のマンゴーを栽培。農園のすぐ隣に直営カフェ「すくばりテラス」をオープンしており、収穫時期であれば完熟したマンゴーのメニューがずらりと並びます。
お店の大人気メニューは何といっても「マンゴーパフェ」(1,760円)。ピーク時には、このパフェを目当てに多くの人が開店前に行列を作るほどの人気を誇っています。
パフェにはマンゴーの果実がふんだんに盛られていますが、ただ数が多いだけでなく、厳選された糖度の高い良質な果実だけが使われています。甘い生クリームとの相性も抜群で、甘党の人にはたまらない一品! 農家さん自慢のパフェを思う存分いただきましょう。
農園直営だけあって、すぐ隣にマンゴーを育てているハウスがあり、それを横目にマンゴーを味わえるのは現地でしかできない贅沢な体験です。パフェ以外にも「マンゴープリン」(390円)や「マンゴー2種盛り」(1,320円)などもあり、複数人でいろいろなマンゴーのメニューを試してみるものおすすめです。
すくばり農園・すくばりテラス
- 住所
- 沖縄県宮古島市平良東仲宗根添1210-1
- 営業時間
- 【4〜10月】10:00〜18:00(L.O.17:30)
【11〜3月】10:00〜17:00(L.O.16:30)
※ 新型コロナウイルスの影響で当面の間12:00からの営業 - 定休日
- 火曜日
- 電話番号
- 0980-73-1307
- 詳細
- すくばり農園・すくばりテラス公式サイト
農園カフェ2:「畑KITCHEN」の絶品マンゴーカレー
もう一店、マンゴーの意外なメニューを楽しむことができるカフェが「畑KITCHEN」です。「畑」と書いて「パリ」と読むのは、宮古島の方言のひとつ。島の農家さんも畑に行くときには、「ちょっとパリに行ってくる」と言うのだとか。その響きの良さをそのままお店のネーミングにも採用しています。
そんな「畑KITCHEN」で食べたいのが、「マンゴーカレー」(サラダ付き・700円)です。カレーの隠し味がりんごというのはよく聞きますが、マンゴーを使ったカレーを気軽に食べられる場所はなかなかありません。さすがは本場の農園直営カフェのメニュー。マンゴーを入れることで甘みはもちろん、とてもコクのあるカレーに仕上げられているので、カレー好きの人はぜひお試しください。
甘いカレーはちょっと苦手…という方は、セットに付いてくる唐辛子で辛さを調整してみてください。実はこの唐辛子も農家の自家製で、かなりの辛味があります。調整の際は少しずつ加えるようにしてみてくださいね。
スイーツやドリンクのメニューも充実しています。畑KITCHENのマンゴーは農薬も化学肥料も使わずに育てられたもの。基本的にマンゴーの栽培に農薬は不可欠とも言われていますが、さまざまな試行錯誤の末、無農薬のスタイルでもおいしく、見た目にも美しいマンゴーを育てることができるようになりました。マンゴー100%の「マンゴージュース」(Sサイズ750円、Lサイズ950円)は皮ごと搾ってできた一杯です。
他にも「マンゴーアイスケーキ」(300円)は、写真映えする一品で、食後のデザートにおすすめです。アイスキャンディーのことを宮古島ではアイスケーキというのだそう。こちらももちろん自家製です。
畑(パリ)KITCHEN
- 住所
- 沖縄県宮古島市平良東仲宗根添1532-117
- 営業時間
- 11:00〜15:00
- 定休日
- 火曜日
- 詳細
- 畑KITCHEN公式Instagram
夏の宮古島で本場のマンゴーを味わう旅へ!
南国フルーツの王様とも言えるマンゴー。全国各地でも夏によく見かけるフルーツになりましたが、特に宮古島は国内で最もマンゴーを生産しているマンゴーの本場です。そんなマンゴー王国で旬の時期(6~8月)だから味わえるとびきりのマンゴーを味わいに、旅してみてはいかがでしょうか。