琵琶湖の北東に位置する滋賀県長浜市には、年間約200万人もの人が訪れる人気の観光スポット「黒壁(くろかべ)スクエア」があります。黒しっくいの建物が立ち並ぶ歴史的な景観をはじめ、長浜グルメを楽しめる店、話題のSNS映えするカフェなど見どころ満載!黒壁スクエアに行ったらぜひ訪れたい食べ歩きやランチスポット、ガラス体験をご紹介します。
目次
「黒壁スクエア」とは?
黒壁スクエアとは、北国街道沿いに続く風情ある街並みの一角にある滋賀県の観光スポット。明治時代の銀行を改装した黒壁ガラス館を中心に、ガラスのセレクトショップや制作体験、カフェが点在しています。
ガラス工芸品としても有名ですが、近年では「黒壁」になぞらえたカフェがSNSを中心に話題を呼んでいます。ショップごとの距離も近いため、スポット間の移動が便利で散策にピッタリです。
滋賀県の観光スポットは車がないと厳しい場所も多いですが、黒壁スクエアは電車で行けることも魅力のひとつ。東海道新幹線が停車する「米原(まいばら)」駅からJR北陸本線に乗って約10分。「長浜」駅に着き、案内板に従って歩くと5分ほどでノスタルジックな街並みが現われます。
黒壁スクエアといえばここ!「黒壁ガラス館」
黒壁スクエアのランドマーク的な存在である黒壁一號(いちごう)館こと「黒壁ガラス館」。
1900(明治33)年に第百三十国立銀行長浜支店として誕生したこの建物は、壁に黒しっくいが使われていたため、地元民からは「黒壁銀行」、または「くろかべさん」という愛称で親しまれてきたのだとか。カトリック教会などに受け継がれた後、1989年には、滋賀県長浜エリアをガラスで盛り上げようと「黒壁ガラス館」としてオープン。まわりのエリア一帯が「黒壁スクエア」として生まれ変わりました。
中に入ると、様々な種類のガラスアイテムがずらり。コップや食器といった日常使いできるアイテムに加え、エキゾチックな輸入品、アクセサリーと見ているだけでもワクワク感がとまりません。
季節に合わせたガラス工芸品もあります。訪れた時期は5月上旬。端午の節句の兜(かぶと)はガラスで作っていると思えないほど本物に似た精巧な作りです。
国の有形文化財に指定されている黒壁ガラス館。亀甲模様が美しい天井や、レトロな階段の手すりなど、黒壁銀行だった建物の痕跡があちらこちらに見られます。
建物自体も美しいので、ゆっくり時間をかけてガラスの魅力に浸りたいですね。
黒壁一號館 「黒壁ガラス館」
- 営業時間
- 10:00〜17:00
- 定休日
- なし
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町12-38
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 黒壁一號館 「黒壁ガラス館」
世界にひとつだけのガラス細工を作ろう!
黒壁ガラス館の裏側にある「黒壁十三號館 アトリエ ルディーク(LUDIQUE)」では、「吹きガラス制作体験」や、「ステンドグラス制作体験」など10種類のガラス制作体験を楽しめます。
観光の合間で楽しめるおすすめの体験が「カットグラス制作体験」(3,850円)。約30分という短時間で制作でき、その場で完成品を受け取れます。
やり方はとてもシンプル。回転している金属の砥石(といし)にガラスを押し当てて、回転させながら下書き線をなぞって模様を刻んでいくだけ。体験が初めてという方でもご安心を。自分の好きなカラーや大きさのコップを選んだあとは、様々な技法を練習できます。
練習を終えたら制作へ。はじめは恐る恐るでしたが、時間が経つにつれ、力加減やコツがつかめてきて、段々熱中してきます。完成した美しいグラスはお土産にピッタリですね!
安全管理もしっかりされているので、子どもでも体験できることもうれしいポイントです。
ガラス体験アトリエルディークに向かう小径には、季節ごとに様々なガラス細工が飾られています。
光を受けて、キラキラと光るガラスやかわいらしい装飾は、つい何枚も写真や動画を撮りたくなりますね。
黒壁十三號館 ガラス体験アトリエ ルディーク(LUDIQUE)
- 営業時間
- 10:00〜17:00(受付16時まで)
- 定休日
- 火曜
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町12-38
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 黒壁十三號館 アトリエ ルディーク(LUDIQUE)
ランチには長浜名物・のっぺいうどんを堪能
長浜の郷土料理「のっぺいうどん」は、とろりとしたあんかけをベースに椎茸や湯葉、生姜などがのったうどん。あんかけによって温度が保たれるため、寒い時期でもアツアツのうどんを楽しむことができます。関西のなかでも指折りの豪雪地域で、琵琶湖からも冷たい風が吹く長浜ならではの知恵を感じる料理ですね。
そんなのっぺいうどんの名店として、地元民から親しまれているのが、黒壁ガラス館横の商店街にある「のっぺいうどん 茂美志や」。創業120年以上になるこちらのお店、「いらっしゃい」と温かい声に迎えられ店内に入ると、レトロな空間が広がっていました。
囲炉裏を囲んだ半個室や小上がり席があり、ほっこりとした雰囲気の店内には、創業当時のメニュー表や、毎年4月に長浜の町中で開催される長浜曳山(ひきやま)まつりの写真が。
2階は、座敷や大広間で開放感のある明るい空間が広がっています。
「長浜名物 茂美志やのっぺいうどん」(1,200円)を注文。中央にどーんとのせられた大きな椎茸に、紅葉を模したかわいらしいお麩がインパクト大です。
とろみのあるあんかけの中から出てきたアツアツの麺は、もっちりとしてしっかりとしたコシがあり、腹もちがよいこと間違いなし!ピリリと効いた生姜も、とてもいいアクセントで体のなかから温まります。
茂美志屋
- 営業時間
- [平日]10:30~16:00
[土・日・祝]10:30~17:00 - 定休日
- 火曜(月2回、火・水曜休)
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町7-15
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約10分
- 公式サイト
- のっぺいうどん 茂美志や
食べ歩きにぴったり!真っ黒×真っ赤の「黒壁ソフト」
おいしい料理をいただいたあとは、商店街を出てすぐの場所にある「黒壁十八號館 96CAFE」で、デザートはいかがでしょうか?古民家を改築されたこのお店では、「黒壁」になぞらえた真っ黒なソフトクリームが人気です。
いろいろなバリエーションのある黒壁ソフト(テイクアウト各550円、店内各580円)の中から、竹炭で真っ黒に仕上げたチョコレート味と、赤色のイチゴ味がハーフずつになったソフトクリームをセレクト。甘すぎないチョコレート味と、フレッシュなイチゴ味が絶妙に混ざり合います。
黒壁十八號館 96CAFE
- 営業時間
- 10:30〜17:00(L.O.16:30)
- 定休日
- 水曜日
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町11-28
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 黒壁十八號館 96CAFE
宝石箱のような「黒壁プリン」にうっとり
美しい見た目から、お土産として人気を集めている「黒壁プリン」。ガラス瓶につめられた様々な種類のプリンが並べられており、どれにしようか迷ってしまいそう。
「黒壁ガラスプリン」(550円)は、一番人気の商品。爽やかな葡萄やラムネ味のゼリーが入った上層を、濃厚でなめらかなプリンの下層を楽しめる、一度で二度のおいしさを味わえる一品です。ほかにも苺ピューレを使った「ミルクいちごプリン」(600円)や季節限定の「フルーツポンチプリン」(600円)もあります。
お店の奥には、ソファー席やハンモック席もあり、散策に疲れた人におすすめの場所です。
黒壁プリン
- 営業時間
- 11:00〜17:00
- 定休日
- 不定休
- 住所
- 滋賀県長浜市本浜町11-26
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約10分
- 公式サイト
- 黒壁プリン
滋賀・長浜のお土産におすすめ!「黒壁二號館 エクラン」
黒壁ガラス館の向かいにある「黒壁二號館 エクラン」は、素敵なガラスの作品がそろうお店。2023年7月にオープンしたセレクトショップで、日常を美しく彩ってくれるアイテムがたくさん並んでいます。
見どころは、長浜の風土を感じられる作品が多数ある点。米原市の南を流れる地蔵川(じぞうがわ)で咲く「梅花藻(ばいかも)」という植物をガラスで表現した作品や、琵琶湖の水草を高速で粉末化してガラスに混ぜ込んだ「琵琶湖彩(びわこいろ)」と呼ばれる作品など、ここでしか出会えない素敵な作品がいっぱい。
ほかにも、手作りならではの味がある作品や、その美しさに見とれてしまうものなど様々なアイテムがあります。長浜土産に、世界でひとつだけの作品を探してみてはいかがでしょうか?
黒壁二號館 エクラン(écrin)
- 営業時間
- 10:00〜17:00
- 定休日
- 月曜
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町7-11
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 黒壁二號館 エクラン(écrin)
日本一の大きさ「竪型万華鏡」もお見逃しなく!
黒壁スクエアから徒歩5分ほどの場所にある「竪型万華鏡」。万華鏡といえば、子どもの頃に眺めた筒状のおもちゃを想像しますが、長浜にあるのは高さ約8mもの、日本一の大きさともいわれる万華鏡です。
一見、灯台のように見える建物が万華鏡の本体。頂上部にある羽のようなものは「オブジェクト」と呼ばれ、これに光が反射することで、様々な色や模様が現れる仕組みになっています。
建物の下にあるハンドルをぐるぐる回すと、模様がどんどん変化します。頭上いっぱい、幻想的に変化する色とりどりの模様を眺めていると、自分が万華鏡の中に入ったかのような不思議な感覚になってきます。
竪型万華鏡
- 営業時間
- 常時開放
- 定休日
- なし
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町21-23
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約14分
風情あふれるレトロな街並みと、美しいガラス工芸を楽しめる黒壁スクエア。歴史と現代が入り交じる街を散策しながら、食べ歩きを楽しんだり、長浜の郷土料理を食べたり、お土産を買ったり……。あなたなりの楽しみ方を探してくださいね。
黒壁スクエア
- 営業時間
- 施設によって異なる
- 定休日
- 施設によって異なる
- 住所
- 滋賀県長浜市元浜町12-38
- アクセス
- JR北陸本線「長浜」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 黒壁スクエア
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