2つの国宝に隣接する「ホテルインディゴ犬山有楽苑」で非日常な宿泊体験を

ホテルインディゴ犬山有楽苑

「ホテルインディゴ犬山有楽苑」は、「日本庭園・有楽苑」内に備える茶室「如庵」と、現存する最古の天守を有する犬山城のふたつの国宝を間近に感じられる特別な立地が魅力のライフスタイル・ブティックホテルです。

 

ロビーの大きな窓から真正面に犬山城が見える贅沢な環境のもと、悠久の時に思いを馳せる時間はこのホテルならでは。厳かな雰囲気の中にも現代的なインテリアや建築美の数々は思わず写真に収めたくなります。今回は「ホテルインディゴ犬山有楽苑」の宿泊体験記をご紹介します。

 

 

ホテルから壮大な国宝・犬山城と木曽川を臨む「ホテルインディゴ犬山有楽苑」

ホテルインディゴ犬山有楽苑

2022年3月1日に開業した「ホテルインディゴ犬山有楽苑」。東海地区では初となるIHGグループ(インターコンチネンタルホテルズグループ)であるホテルインディゴブランドのホテルで、至近に犬山城と茶室「如庵」という二つの国宝、そしてすぐ北側には木曽川を誇る絶好のロケーションに建っている世界水準のサービスを提供するライフスタイル・ブティックホテルです。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

ホテルは旧名鉄犬山ホテルの跡地に建てられており、最寄り駅の名鉄「犬山遊園駅」からは徒歩約7分。犬山は城下町の食べ歩きグルメが人気で観光客がにぎわう町ですが、「ホテルインディゴ犬山有楽苑」はその喧騒を逃れるかのごとく静かな空間に佇んでいます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

「ホテル周辺の土地にあるユニークな世界観を、ホテルのデザインやアートのほか、ストーリーテラーなサービスなど、ホテルでの体験を通して触れてもらいたい」という明快なコンセプトを持つホテルインディゴでは、犬山の土地や人々のことを「ネイバーフッド」と定義しているのが特徴。スタッフのこともホテルマンではなく「ネイバーフッドホスト」と呼び、ゲストに対してその土地のストーリーを語ることができる存在に位置付けています。

 

海外からの来訪も多くスタッフの国籍も様々。それぞれのゲストが安心して非日常を体験できるよう、最高のホスピタリティを提供してくれています。

 

ロビーに入ると目に飛び込む国宝・犬山城

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ホテルエントランスからロビーに入ると、一面に大きなガラス窓が設置され、目の前には現存12天守の一つに数えられる犬山城が。ホテルへ足を踏み入れた途端に広がる絶景に、思わず息を吞んでしまいます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

ロビーには一段下がった形で作られたソファがあり、少し低い位置から見上げるように犬山城を眺められるので、より一層迫力を感じます。一人掛け用ソファの布には着物の帯からインスピレーションを得た生地が使われていたり、ソファ横には木曽川の鵜ぬいぐるみが飾られていたりするなど、犬山を感じさせてくれるポイントも随所に。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

チェックインカウンターには木曽川の鵜飼をモチーフとしたアートウォール。館内インテリアでは、犬山の歴史や文化といったネイバーフッドストーリーがセンスよく語られており、それらを見ていると、この土地への愛着が湧き始めます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

建物と犬山城の間には水盤があり、水面に反射する犬山城も絶景です。ネイバーフッドホストの方が「犬山城がきれいに反射する池の深さを計算して、水深6cmに調整しているんですよ」と教えてくださり、美しい景色への細かなこだわりに驚きました。

ロビーから外に出て犬山城を眺めると、手を伸ばせば掴めそうな位置にあります。

 

ホテルインディゴらしいビビッドカラーで犬山の魅力が表現された客室

ホテルインディゴ犬山有楽苑

チェックインを済ませ、客室へ。部屋に入った瞬間に感じるモダンな雰囲気に息を吞みます。全ての部屋のアートウォールには、犬山城と木曽川をモチーフとした絵が描かれており、アートな趣も感じられます。

 

今回宿泊したのは、国宝犬山城ビュープレミアム。ビュープレミアムは、国宝犬山城、木曽川ビュー、国宝茶室 如庵ビューの3つから選べます。その他スタンダード(ネイバーフッドのビュー)があります。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

何よりも感激だったのは、客室から犬山城と木曽川が見えること。この景色を朝、昼、晩と堪能することができるのはこの上ない贅沢です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ベッドの横には、国宝茶室「如庵」の斜めの壁と水屋を融合したデザインのインテリアウォールが飾られています。色合いはホテルインディゴらしいビビッドカラー(鮮やかな色)で統一されており、例えばテーブルの脚は、犬山祭のからくりで使う組紐がカラフルなデザインで巻かれています。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

ラグは、織田信長の実弟であり、茶室「如庵」を建てた織田有楽斎が好んだという椿の花が散りばめられ、テレビ下の壁には犬山祭で用いるからくりの設計図がデザインされています。

 

様々なカラーが使われ、和と洋が織り混じった部屋ですが、全体が喧嘩することなくモダンなインテリアへと昇華されているのはさすがです。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

洗面の鏡とその上のモチーフはからくり人形の歯車をイメージ。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ボディーウォッシュやシャンプー、コンディショナーなどは、オーストラリアの有名な自然派スキンケアメーカー「Biology」のものが置かれていました。ノンケミカル処方の製品ですが、ローズマリー・グレープフルーツ&ジンジャーの香りが華やかでファンが多いというのも納得でした。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

茶器のグラスには300年以上の歴史を持つ犬山焼きを採用。桜と紅葉の「雲錦手(うんきんで)」が描かれているのが特徴です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

館内着として浴衣と下駄も用意されています。袖のカラーが左右で違うおしゃれな浴衣です。館内には温泉もあるので、着替えて向かうことができます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

こちらは51平米の広さを誇る「有楽苑スイート」。犬山城面と木曽川面のふたつの面がガラス張りになっており、両方の景色を同時に楽しむことができる贅沢な部屋です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

角部屋になり、広いバルコニーもあるため、木曽川の風を感じながら景色を楽しむことができます。

 

 

ホテルすぐ南側にある日本庭園「有楽苑」で散策を

ホテルインディゴ犬山有楽苑
©各務ゆか

部屋に荷物を置いたら、ホテル南側に隣接する日本庭園「有楽苑」へ散策に出かけます。苑内にある国宝茶室「如庵」は織田信長の実弟で茶人 織田有楽斎が建てた茶室で、現存する国宝茶席三名席のひとつです。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
©各務ゆか

「有楽苑」は昭和を代表する建築家 堀口捨己氏(ほりぐちすてみ)の監修によって築造された日本庭園です。四季折々の景色をのんびり楽しむことができるほか、苑内の茶室で呈茶サービスも利用できます。

 

有楽苑

住所
愛知県犬山市犬山御門先1番地
時間
9:30〜17:00(入苑は16:30まで)、呈茶営業時間 10:00~16:30(受付は16:00まで)
休み
水曜日(祝日の場合は営業、振替休日あり)、年末年始、メンテナンス休 
料金
大人1,200円、小人600円
呈茶料:一服600円
入苑料(呈茶付き):1,600円
国宝二つ巡り:1,450円(国宝犬山城とのセット券)
HP
有楽苑公式サイト

 

フィットネスに温泉と館内設備も充実

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ホテル内には宿泊者限定の24時間のフィットネスセンターもあります。トレーニングマシンは木製ルーバーと和の柄があしらわれたもので、電気を使わないマシンを備え、代わりに水力を利用することでSDGsを意識した環境にやさしい最先端のマシンが揃っています。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

タオルやお水のほか、ヨガマットやトレーニングチューブもあるので、手ぶらで行くことができて便利です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

フィットネスのすぐ近くには犬山温泉「白帝の湯」の大浴場があります。散策とフィットネスで汗をかいたら温泉に浸かってすっきりしましょう。温泉入口にかけられた暖簾をよく見ると“ゆ”の文字で温泉マークが描かれ、さらに湯気が“鮎”で表現されていました。細かなところまでこだわりを感じられます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

美肌効果があると言われる人気の犬山温泉「白帝の湯」「白帝の湯」は地下1,200mから湧き出た犬山唯一の温泉です。無臭できれいに澄み切ったアルカリ性単純温泉。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

浸かっていると徐々に体がぽかぽかに。内湯のほかに竹林が見える露天風呂もあり、開放的な雰囲気です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

サウナや水風呂を完備しているのもうれしいポイント。広さも確保されているため、パーソナルスペースを確保して汗を掻くことができます。「サ活」をしてととのいたい方にもぴったりです。

 

厳選された地元食材とともに楽しむディナー

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ディナーはホテルのレストラン「インディゴホームキッチン車山照」は1階に。大きな窓から、ライトアップされた犬山城を眺めながら過ごすことができます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

今回はコース料理をオーダー。ホテル近くの「ネイバーフッド」の旬な食材や歴史や文化にインスパイアされた料理体験ができるのが特徴で、予想を超える演出で目も舌も楽しませてもらえます。前菜は犬山で採れるキャンディートマトとスペイン産のハモンセラームの一皿と共に、おすすめの一杯を。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

続いていただいたのは、濃厚な卵黄のラビオリ。使っているリコッタチーズは岐阜県可児市に住むイタリア人の職人が作るものとのこと。豊かなミルクの香りが口に広がる絶品です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ディナーコースの中でも特に印象深かったのは、インディゴ風カプレーゼです。トマトの出汁を先ほどと同じ可児市のチーズ工房のモッツァレラにかけていただきます。添えられているのはトマトのパウダーで作られたシフォン。トマトの出汁がすべての食材をひとつにし、口の中でカプレーゼが完成するという発想が面白い逸品でした。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

甘鯛は香ばしく焼きあげられ、風味豊かなマカダミアナッツオイルとベストマッチ。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

メインのお肉料理の前にフランスの歴史あるナイフメーカー「ラギオール」のナイフが運ばれてきました。ナイフの歴史やデザインの説明を受けた上で、好きな色のナイフを選ばせてもらえます。シンボルマークの蜂のイラストがかわいらしく、選んだ切れ味抜群のマイナイフと共に、お肉をより美味しくいただくことができました。

 

 

犬山の世界観を結合させた「THE BAR YOYAMA」で食後に一杯

ホテルインディゴ犬山有楽苑

食事を楽しんだ後は、ホテルロビーラウンジにある「THE BAR YOYAMA(夜車山)」へ向かいます。こちらのバーは、犬山祭のからくり人形を乗せた13輌の車山や国宝茶室「如庵」にある暦張りをモチーフに設計されており、犬山の世界観を肌で感じることができます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

犬山祭の夜車山の提灯をイメージした照明も幻想的。犬山の雰囲気にあったお酒が厳選されているほか、バーテンダーの方にシグネチャーカクテルを作ってもらうこともできます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

いただいたのはシグネチャーカクテル「有楽ナイト」。抹茶の香りがふわりと香る犬山抹茶、ブランデーで作られ、抹茶茶碗で提供されます。昨年ホテルでは藤井聡太王位の王位戦が開催されたとのことで、バーには将棋盤などが置いてありました。一緒に撮影すると写真映えも狙えます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

夜の雰囲気も必見。犬山城がライトアップされ水面に映る様子や、ホテル入口の竹林のライトアップはとても幻想的です。少し散策した後、部屋に帰って心地よい眠りに就きました。

 

一つひとつにこだわりを感じる絶品モーニング

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

心地よく目覚め、朝食会場へ向かいます。会場は昨夜と同じレストラン「インディゴホームキッチン車山照」ですが、朝の光が差し込む店内は夜の風景とは打って変わってとても爽やかです。晴れている日はテラス席を選択することもできます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

朝食は洋食または和食セットから好みでチョイス。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

洋食セットではトッピングを選ぶことができる「オムレツ」に注目。チーズやハム、トマトなどが入り、ふんわりとろけるような食感も絶品のオムレツです。和朝食は焼き魚をメインに、お刺身や天ぷらなど和定食のような豪華なラインナップです。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

セットの他に、ビュッフェコーナーも。サーモンの食べ比べや、愛知や岐阜の牛乳やヨーグルトなどの乳製品を集めたコーナーもあります。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

絶対に食べたておきたいのが、ビュッフェコーナーにあるクロワッサン。1日に2,500個販売したというフランスのベーカリー&カフェ「ゴントランシェリエ」のクロワッサンを生のまま仕入れ、ホテルで焼いて提供。生地に使われているフランス産のまろやかなバターの香りがたまらない逸品です!

 

 

チェックアウトをした後、犬山城下町散策も楽しもう

ホテルインディゴ犬山有楽苑 犬山城下町

ホテルでの滞在を大満喫。チェックアウトした後は、せっかくなので犬山城下町の散策に出掛けてみることにしました。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

ホテルから犬山城までは徒歩約7分。犬山城のふもとにある「三光稲荷神社」は、幾重にも重なる赤い鳥居と良縁祈願のハート絵馬が写真映えするとSNSで話題になっているスポットです。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑
ホテルインディゴ犬山有楽苑

犬山城下町では着物をレンタルして写真を撮りながら歩く若者も多く、情緒あふれる街並みに着物姿が美しく映えます。

 

食べ歩きグルメも充実しており、歴史や文化を感じながら街歩きを満喫できます。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

歩いていると犬山祭の山車が収納された「車山蔵(やまぐら)」を発見。毎年4月の第1土・日曜日に行われる「犬山祭」で、城下町へ繰り出す車山の格納蔵です。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑 犬山祭

「犬山祭」では、夜になると車山に365個もの灯篭が灯され、桜並木の城下町を練り歩きます。日本が誇る祭礼のひとつであり、愛知県は「山車まつり日本一」と謳われています。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

地域の文化や歴史を大切に伝える「ホテルインディゴ犬山有楽苑」に滞在したからこそ感じることのできる街歩きでの地域探訪。ホテルだけでなく、不思議と町そのものを好きになっていることに気付かされた感動の滞在でした。

 

ホテルインディゴ犬山有楽苑

住所
愛知県犬山市犬山北古券103-1
アクセス
名鉄犬山遊園駅より徒歩約7分
チェックイン
15:00
チェックアウト
11:00
総部屋数
156室
駐車場
190台

 

取材・撮影/各務ゆか

 

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