「イマーシブ・フォート東京」に、世界中にファンをもつ「今際(いまわ)の国のアリス」のアトラクションが降臨!参加者は、ドラマにも登場した「首輪爆弾」をつけて、生のデスゲームを味わえます。ゲームは至ってシンプルですが、ミッション失敗なら、ビリビリ電流の制裁を受けることに!今回は、手に汗握る没入型デスゲームにトライ。その様子をたっぷりとお楽しみください。
追加料金なしで楽しめるお手軽アトラクション
東京・お台場の旧ヴィーナスフォート跡地に建設され、2024年3月1日にオープンした「イマーシブ・フォート東京」。広い館内には、ものがたりの世界に入り込む「イマーシブ」=「没入」体験を集めた13ものアトラクションがあります。その最新となるのが、今回の「今際の国のアリス」。
アトラクションには、有料のものと、1dayパス内で楽しめるものに分かれますが、「今際の国のアリス」は、追加料金なしで楽しめる「無料」のタイプ。体験時間は約40分。1日4~6回開催されるため、時間が空いたタイミングで整理券を手に入れて参加できます。
「今際の国のアリス」とは、2010年に連載スタートした、麻生羽呂氏による「週刊少年サンデーS」(小学館)のマンガ作品。2013年にはアニメ化、2020年にはNetflixで実写ドラマ化され、シーズン1とシーズン2ともに大ヒット。現在シーズン3の制作も決定し、Netflixを中心に、世界中にファンの輪を広げています。
今回のアトラクションは、そんなNetflixのドラマを制作したチームと密に連携し、お互いに細部までこだわり抜いて、作りあげたのだとか。その最たるものが、首輪爆弾!参加者はゲスゲーム中、身につけ、失敗すると電流ビリビリを浴びながら、この上ない没入感に浸れます。
いざ、げぇむに挑戦!
会場となるのは、メインゲートから近い「中央広場」。まずはWEBで整理券をゲットしましょう。呼び出しはないため、自分で公式サイトのショースケジュールをチェックして、会場へ向かいます。
同時に体験できる人数は、なんと100人以上。大人数で没入体験を楽しめるので、友だち同士やカップルで参加すれば、盛り上がること間違いなし。
そして、これが噂の首輪爆弾。ベルト式になっていて、カチッとワンタッチで簡単に装着できます。ただし、外すのは別。時間内に3つの数字を見つけて、首輪に装着された南京錠に入力しないと外せない仕様になっています。
もちろん、首輪爆弾が作動しても、頭が飛ばされるわけではないけど、電撃を受ける緊張感が、マンネリ気味の日常をガツーン!と刺激してくれます。
首輪爆弾を装着した瞬間、脳裏をよぎるのは、「これは、とんでもないアトラクションだ」という思い。というのも、ずんとした重みがあり、「爆弾をぶら下げてる感」を感じずにはいられません。
次に、首輪のQRコードをスマホで読み込めば、エントリー完了。この先はスマホを相棒に、自分の知力と気力をかけ、「げぇむ」に挑みます!
筆者同様、わらわらと会場に集う勇者たち。天井いっぱいの巨大スクリーンを眺めながら、次の指示を待ちます。
スクリーンに表示される言語は、日本語・英語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)の4カ国語。「世界中のアリスファンに楽しんでほしい」という思いが伝わる、丁寧かつ、きちんとしたサポートぶりにも感嘆。
この日の参加者は216名。薄暗い会場内で、参加者たちの首輪爆弾が無数に赤く点滅する光景は、異次元そのものです。
ドキドキしつつ、次の展開を待っていると、突如、首輪爆弾をつけた謎の男性がみんなの前に現れます。彼が一緒に来たという仲間に呼びかけるのですが…
ドラマで金子ノブアキさんが演じていたボーシヤが登場!ボーシヤといえば、シーズン1に登場し、圧倒的なカリスマ性を発揮した人物。大物の登場に、会場からは「おぉぉぉー!」とどよめきが起こります。
顔を上げると、スクリーンに映し出される大迫力のボーシヤと、目が、合う。再び顔を上げると、やっぱり目が、合う。直接話しかけられているような、リアリティがすごい!
ボーシヤから、この世界の仕組みや自分たちの置かれている状況を聞くことになるのですが、ここでも「ビーチ(楽園)」のネタを入れてくるあたりが、ファン泣かせ。
興奮冷めやらぬまま、参加者の頭上に「ちゅうとりある」ルールが映し出されます。内容は至ってシンプル。天井に映し出された複数のカードの中から、同じ絵柄を探すトランプゲーム「神経衰弱」なるもの。
「まあ、本番前の練習だし、そこまで構える必要はないでしょ」…と完全にナメていましたが大反省。ルール後半には「一定の時間が過ぎると、首輪から致死電流が流れ、感電死します。」というショッキングなフレーズが!
「げぇむ」が始まると、簡単と見せかけて、難易度がすごく高い!ちなみに、この時点でちゅうとりあるの正解率は0%。容赦なく、参加者全員の首に強烈な電流が走ります。
「ぐああああっ!」「ぎゃああああっ!」
感電のショックで、至るところから悲鳴が。
筆者は「強めのシックスパッドぐらいかな?」と思っていましたが、ガチでビリビリ。しっかり感電しました。
ドキドキ・恐怖・高揚感。複雑な気持ちが絡み合う中で、気づきました。そうだ、ここは命をかけた戦いに挑む「今際の国だった!」と。怖がっている場合じゃありません。
覚悟を決めたところで、いざ本番。中央広場を出て、スマホ片手に、同じ絵柄のカードを探す旅へ出ます。
本番の制限時間は、わずか17分。広い館内のどこを探してもカードが見当たらず、心臓の鼓動は早まるばかり。焦れば焦るほどプチパニックをおこし、手のひらや脇の下から変な汗が吹き出します。
ちなみに、探すカードは人によって違います。「友だちの後ろから付いて行けばいいや」なんて他力本願では絶対NG。確実に逝ってしまいます。
カードを探すこと数分。ついにカードの群れを発見!「ふう、課題クリアだ~」と思った矢先、驚きました。それは、ぱっと見、同じ様に見えるカードの絵柄が微妙に違うから!あまりに正解のカードが見つけられず、本気で泣きたくなります。
それでも諦めず、なんとか欲しいカードを見つけて「よし、クリアだ~!」…と思ったのですが、さすがデスゲーム。そう簡単にはクリアさせてくれません。
このあと2転3転し、ずっとハラハラしっぱなし。見知らぬ人同士で、なんとかクリアしようとがんばりますが、10カウントダウンの声が響き渡り、無情にもタイムオーバーに。
首輪を外せなかった人に、再び電流が流れます。筆者の首にも、この日、2度目のビリビリが襲撃。
「ぎゃあああ~!」あの痛みを覚えていたはずなのに、やっぱり痛い!
ただし、ビリビリタイムは約2秒。痛っ!!と思った瞬間に終わります。耐えられるレベルなのでご安心を。
「げぇむ」中は、ドキドキハラハラの連続。だけど、首輪爆弾を外したときの爽快感はクセになりそうです。たくさん叫んだおかげか、ストレス解消になったようで、不思議と爽快感もありました。
最後に、命がけの戦いを終えた参加者で記念撮影。みんなからは、戦いを終えた後のほどよい疲労感が漂います。この中で、見事「げぇむ」をクリアしたレアな達人にお話を伺いました。
「思ったより電流が流れてビックリしたけど、楽しかったです!謎解きができたと思っても油断しないことがポイントかも」と一言。
確かに、このゲームは最後の最後まで集中して諦めないことがカギ。
他にも、あと一歩のところで、クリアできなかったというお二人にも話を伺いました。
「推しが出ていたので、ドラマは1話だけ見ました。今回のアトラクションは、ドラマを全部見ていなくても楽しめましたし、まさかの展開の連続で楽しかったです。次こそリベンジしたい!」
アトラクション後はレストランでティータイム
デスゲームで絶叫した後は、甘いものとごくごく飲めるドリンクで一息。おすすめは、ゴールデンプラザにあるレストラン「カーサ・ディ・ペロー二」。
「オレンジサングリア」(900円)は女性に人気のドリンク。レモンが爽やかに香る「リモンチェッロ」(900円)は、イタリアのマンマ(母)の味として、愛飲される1杯です。どちらも、アルコール・ノンアルコールともに用意があります。
そして、このドリンクと「チョコレートケーキ バルサミコチェリーソース添え」(1,500円)は、至高の組み合わせ!濃厚な甘さだけどしつこくない、ビターな味わい。途中で、バルサミコチェリーソースをかければ、フレッシュな深みのあるテイストへと変化します。
タイミングが良ければ、テラス席でお食事しながら、「【推しの子】 イマーシブ・ラリー」や「パーティ・フェスタ!」「熱狂!フォルテヴィータ事件簿」などを鑑賞できます。
今度の休日、どこへ行こうか迷ったら、ディープなイマーシブ体験に浸れる「イマーシブ・フォート東京」へ。完全屋内型テーマパークなので、天候は関係なし。暑くても、寒くても、雨が降っても、いつ訪れても快適な環境でドキドキ感を味わえますよ。
イマーシブ・フォート東京
- 住所
- 東京都江東区青海1-3-15
- 営業時間
- 11:00〜20:00 ※時期により異なる
- アクセス
- 【電車】ゆりかもめ「青海駅」直結、もしくはりんかい線「東京テレポート駅」より徒歩約3分
【車】首都高速11号台場線「台場ランプ」・首都高速湾岸線「臨海副都心ランプ」より約5分 - 公式サイト
- イマーシブ・フォート東京
「今際の国のアリス~Immersive Death Game~」
©麻生羽呂・小学館/ROBOT
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取材・写真・文/安藤美紀