関東の北の方に位置する茨城県。海から山まで見どころがいっぱいの茨城県には、実はサイクリングをするのに最適な環境が整っています。
今回は、茨城県の海側ルート「大洗・ひたち海浜シーサイドルート」を電動クロスバイクに乗って巡りながら、海鮮グルメやほしいもをテーマにした神社、絶景スポットとして人気の海浜公園などを楽しむモデルプランをご紹介します。
11:20 出発は那珂湊駅から!
サイクリングのスタートは、ローカル線ひたちなか海浜鉄道湊線の「那珂湊駅」から。どこか懐かしい、レトロな雰囲気の駅です。
東京からは、「上野駅」からJR常磐線で「勝田駅」まで特急で約1時間10分。「勝田駅」からひたちなか海浜鉄道湊線に乗り換えて「那珂湊駅」まで約15分で到着します。
茨城県には駅や観光スポットなどにレンタサイクルのスポットが点在しています。この那珂湊駅にもレンタサイクルの用意がありました。スポットにもよりますが、大体1日1,000円で借りることができるので、時間を気にすることなく利用できます。
貸し出しされている自転車は、スポーツタイプやシティサイクルの他にも、電動アシスト付きもあるので、体力に自信がない人でも、気軽にサイクリングをすることができます。
また、県内にはサイクリング時のさまざまなサポートをしてくれる「サイクルサポートステーション」が点在しているので、困った時は頼ることもできます。
今回のサイクリングの相棒はこちら。蛍光イエローが目立つ電動アシスト付きのクロスバイクです。いわゆる「ママチャリ」と言われるタイプ以外の自転車に乗るのが初めてでドキドキしますが、ヘルメットも装着して出発です。
11:25 ほしいものが盛りだくさん「ほしいも大丸屋」
出発して5分ほど走ったところで、最初に立ち寄ったのは茨城名産の「ほしいも」を専門に生産・販売する「ほしいも大丸屋」。入口にそびえ立つのは、ほしいも創始100年と大丸屋創業110年を記念したオブジェです。
駐車場は「ほしいも」キャラクターの看板が目印です。お店の左奥には大型ほしいも乾燥施設と大型観光バスも駐車できる広さの駐車場が。
店内中央にはメインの30種以上のほしいもや、焼酎などの酒類陳列コーナー、らっきょう、蜂蜜、醤油などが並んでいました。中には「ヤーコン」を使ったほしいもなど、珍しいものもあります。
イートインコーナーの「おいもカフェ」では、さまざまな種類のさつまいもを使ったジェラート販売も。保存料・香料・着色料一切使用なしで、卵アレルギーのお子様でも安心して食べられるノン・エッグジェラートです。
せっかくなので、お芋づくしの「さつまいもサンデー」をいただくことにしました。ジェラートは好きなものが選べるということで、一番人気の「みつき芋」をチョイス。
ジェラートは甘くてほっくりしたさつまいも感満点。上から下までお芋たっぷりの大満足のサンデーでお腹がいっぱいになりました。
ほしいも大丸屋
- 住所
- 茨城県ひたちなか市釈迦町18-38
- 営業時間
- 平日 10:00~17:00/日・祝日 9:00~17:30
- 定休日
- 年中無休
- アクセス
- ひたちなか海浜鉄道湊線「那珂湊駅」より徒歩約5分
- 公式サイト
- ほしいも専門店 大丸屋
12:00 平日でもお客さんでいっぱい!「那珂湊おさかな市場」
さつまいもスイーツでお腹がいっぱいになったところで、次のスポットに出発です。自転車で20分ほど走って海が見えてきたところで「那珂湊おさかな市場」に到着です。この日は平日にもかかわらず、駐車場に入る車の列ができていました。
茨城の近海でとれた豊富な海の幸を問屋価格で提供している市場です。市場にはずらっと水産業者のお店が並んでいます。どのお店も水揚げされたばかりの海鮮類が豊富で、お客さんで賑わっていました。
さらに値段を見てびっくり!どれもとっても安いのです。港で水揚げされた魚なら、市価のほぼ半額で購入することも可能なのだそう。銀ジャケフィレが5切れで500円や、鮭の白子500円など驚きの値段。
新巻鮭も水揚げされたままの姿で売られていました。わざわざ魚市場まで来て買う価値に納得しました。
また、店頭では新鮮な生牡蠣をその場で処理してもらっていただくこともできます。お値段も2個で500円と本当にリーズナブルです。
鮮魚だけではなく、乾物系の商品もずらりと並びます。干物やめざしも、お店の前で天日干しされているなど、茨城の近海というだけに、特別な光景がありました。
那珂湊おさかな市場
- 住所
- 茨城県ひたちなか市湊本町19-8
- 営業時間
- 店舗により異なる
- 定休日
- 店舗により異なる
- アクセス
- ひたちなか海浜鉄道湊線「那珂湊駅」より徒歩約10分
- 公式サイト
- 那珂湊おさかな市場
12:15 「ヤマサ水産」でボリュームたっぷりの海鮮丼でランチ
ぐるっと市場を回ったところで、ランチタイムです。今回は「ヤマサ水産」でいただくことにしました。
やっぱり港に来たのだから、新鮮な海鮮が食べたい!ということで、ランチはボリューム満点の海鮮丼(1,650円)をチョイス。丼からあふれてしまうほどの海鮮の量です。
このプリプリな海老は、一口食べてみると甘くて口の中でとろけてしまうほど。他にもまぐろや鮭、ブリなどの刺身、帆立やウニ、いくらなどがびっしり丼を埋め尽くしていました。見た目もお味も楽しめる、最高においしい海鮮丼でした。
和風レストラン やまさ
- 住所
- 茨城県ひたちなか市湊本町21-13
- 営業時間
- 平日 10:00~14:00/土・日・祝 10:00~15:00
- 定休日
- 木曜日
- 公式サイト
- 和風レストラン やまさ
13:00 海風を感じながら気持ちよくサイクリング!
那珂湊港を出発して、次の目的地までは海沿いを走っていきます。快晴のこの日は、強い日差しと、海風がとても気持ちよく感じます。こういう風を感じられるのは、サイクリングならではですね。
ひたちなか市の平磯海水浴場のあたりを走っていると現れる赤いくじらのオブジェ。思わず何だろう?と思って見てみると「大ちゃん」と書いてあります。
この「くじらの大ちゃん」は平磯海水浴場の人気者なのだとか。海水浴シーズンになると海に浮かべられ、たくさんの子どもたちが集まってくるそう。シーズンオフになると、海から移動して陸に上がってくるのですね。今回見たのは、次の夏までお休み中の「大ちゃん」です。
このように、美しい海を眺めながらサイクリングできるのは、「大洗・ひたち海浜シーサイドルート」だからこそ。たまにストップして海の香りを感じて進むと、日ごろの疲れも吹っ飛んでしまいそうです。
13:30 凛とした空気が流れる「酒列磯前神社」
海沿いを走って到着したのは、深い木々が生い茂る「酒列磯前神社(さかつらいそさきじんじゃ)」。大きな白い鳥居が目印です。鳥居に入って振り返ると、海と鳥居が重なった景色に癒されます。
鳥居の奥の表参道は、緑のトンネルになっています。不思議な形で生えた木が、自然とこの形になり、トンネルを作り上げているようです。本堂に向かって参道を歩いていると、不思議と凛とした気持ちになれます。
トンネルを抜けると、本堂に到着します。平安時代からあるという酒列磯前神社は、病気平癒、健康長寿、醸造発展にご利益があると言われ、温泉の神にも縁があるということで、地元の人々に愛されてきたそう。この日も地元の人と思われる参拝客が何人かいらしていました。
また、宝くじの高額当選をされた方が、神社に縁起の良い亀石象を奉納されたということで、入口には「幸運の亀」が置かれています。神社にお参りして、亀石象に触ると御利益があると評判なのだそう。せっかくなので、金運上昇祈願を込めて、亀さんをなでてきました。
また、酒列磯前神社では招き猫の形をしたかわいいおみくじも。金色の招き猫(500円)を購入してみました。家に持ち帰って、旅の思い出に飾ることができるのもいいですね。
酒列磯前神社
- 住所
- 茨城県ひたちなか市磯崎町4607-2
- 参拝時間
- 終日
- アクセス
- ひたちなか海浜鉄道湊線「磯崎駅」より徒歩約10分
- 公式サイト
- 酒列磯前神社
14:00 欲しいものが手に入る「ほしいも神社」
酒列磯前神社から自転車で5分くらい走ると「ほしいも神社」に到着します。SNSでも写真映えする神社として有名で、金色の鳥居がずらっと並んでいるのが目を引きますね。
神社のコンセプトやデザインは、アートディレクターの佐藤卓さんが手掛けたのだとか。とにかく個性的な神社なのです。
ほしいも神社自体は、令和元年11月23日付けで開設された新しい神社で、堀出神社の末社として創建されました。
神社があるひたちなか市は「干し芋(ほしいも)」の生産が盛んな聖地ですが、そのほしいも産業で財を成した小池吉兵衛氏を記念して竣工されたのだそう。
神社で一番最初に目につく金色の鳥居は、ほしいもに使われる品種の紅はるかをイメージして作られたもの。この鳥居を潜っていくと、その先にお堂があります。
ほしいも神社のご利益は「ほしいものはすべて手に入る」ということで、しっかり欲しいものを願掛けしてきました。
ほしいも神社のおみくじもほしいもの形をしていてユニークです。中にはほしいもの形をした「ほしいも守」が入っていたので、早速お財布に忍ばせました。
ほしいも神社
- 住所
- 茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦町172-2
- 参拝時間
- 終日
- アクセス
- 阿字ヶ浦線「阿字ヶ浦駅」より徒歩約2分
- 公式サイト
- ほしいも神社
15:00 サイクリングのゴールはコキアが美しい「国営ひたち海浜公園」
ほしいも神社を出て向かった最後の目的地は、花と緑に囲まれた都市公園「国営ひたち海浜公園」です。
国営ひたち海浜公園は、春は一面に広がるネモフィラの花畑が有名ですが、実は1年中花や緑を楽しめる都市公園なのです。今回訪れた秋の時期は、一面が赤く染まる「コキア」の季節でした。
公園内には縦横無尽にサイクリングコースが広がっていて、サイクリングセンターもあちこちに設置されています。センターではレンタルサイクルもしているので、広い公園を自転車で効率よく巡ることが可能です。
早速、国営ひたち海浜公園をサイクリング!公園の中の専用コースなので、車や歩行者を気にすることなく、気持ちよくサイクリングができます。
途中、和紅茶や軽食が楽しめるガラス張りのカフェテラス「グラスハウス」に立ち寄りました。
太平洋を眺めながらゆっくりとした時間が楽しめて、遠くに広がる海を眺めながらネモフィラブルーティー(500円)のお茶を楽しめます。
夕陽に照らされる観覧車を眺めたり、園内の植物を観賞したりと、徒歩だったら簡単には回れない距離を自転車なら楽々と行けるのがうれしいポイントです。
一番楽しみにしていたコキアの風景は、ちょうど赤く色づいてきたところでした。夕陽に照らされて、影と光のコントラストが美しく、どこまでも広がるコキアの丘は、何時間も眺めていたくなる素晴らしい光景でした。
国営ひたち海浜公園
- 住所
- 茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4
- 開園時間
- 開園日および休園日、開園時間については公式サイトで確認を
- アクセス
- スマイルあおぞらバス那珂湊コース「海浜公園西口」下車徒歩約10分
- 公式サイト
- 国営ひたち海浜公園
- LuckyFes
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茨城の海を楽しみながらサイクリングしよう!
那珂湊から国営ひたち海浜公園まで自転車で走り抜けた1日。普段自動車や電車だと見られない光景を楽しむことができて、風や香りを体感で感じられるのは、サイクリングならではの魅力だと感じました。
また、電動アシストのクロスバイクに乗ってのサイクリングだったので、あまり疲れることなく長い距離を走れて、体力に自信がない人にもおすすめです。またサイクリングを目的に茨城に来たいと思うくらい、快適な旅でした。
みなさんもぜひ、茨城に来たらサイクリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。