世界72カ国に1,200軒以上のホテルを展開する「ハイアット」のラグジュアリーホテルブランド「グランド ハイアット」。国内には福岡と東京の2軒あり、都会の真ん中で存在感を放っています。
福岡・博多の中心街に位置する「グランド ハイアット 福岡」は、博多きってのランドマーク「キャナルシティ博多」に併設し、天神や中洲などにアクセスしやすい利便性が魅力です。観光だけでなく、ビジネスやご褒美旅、小さいお子さんを連れた家族旅行など、さまざまなシーンで利用できるラグジュアリーホテルの魅力をたっぷり紹介します。
博多のランドマークとともにそびえるラグジュアリーホテル
「グランド ハイアット 福岡」は、JR博多駅から徒歩約15分、福岡空港からは車で約30分。ショップやレストラン、映画館や劇場などを擁する複合施設「キャナルシティ博多」の敷地内にあります。
夜になると川沿いに屋台が並ぶ中洲はすぐ目の前、太宰府や柳川などへの鉄道が発着するターミナル駅・天神へは徒歩15分ほどと、観光の拠点としてもおすすめです。
また、2023年3月27日には、徒歩約3分のところに地下鉄の新駅・櫛田神社前駅が開業。博多駅からも天神南駅からも1駅と、よりアクセスしやすくなります。
さっそく館内へ。キャナルシティからホテル内に入ると、ダイナミックで高級感あふれる空間が広がり、都会の中心で特別な時間を感じることができます。
クラブベネフィット付きの広々とした客室「クラブデラックス」
「グランド ハイアット 福岡」の客室数は372室を誇り、スイートやデラックスルーム、和室など、多彩な客室タイプをそろえています。
今回は、クラブベネフィットを利用できる「クラブデラックス」の客室に宿泊。ダブルベッドを2台備えた「クラブデラックスダブルダブル」、ツインベッド2台の「クラブデラックスツイン」、キングベッド1台の「クラブデラックスキング」の3タイプあります。
クラブデラックスダブルダブル
約56平米の「クラブデラックスダブルダブル」は、ダブルベッドを2台、ソファ、ワークデスクなどを置いてもなお広く、3名まで宿泊可能です。
家のようにくつろいでほしいという想いから、「Home Away From Home」が客室のコンセプト。その土地とのつながりを大切にしているというインテリアは、随所に東洋と西洋が持つ美の融合が見られ、市松模様の美しい木組みからもそのこだわりを感じ取ることができます。
大きな鏡が特徴的なバスルームは、バスタブとシャワースペースを備え、広々。TVが設置されているのもうれしいポイントです。テレビを見ながらゆっくり半身浴を楽しむなど、くつろぎのバスタイムを満喫できます。
ラグジュアリーホテルでは、アメニティも楽しみのひとつ。フランス「BALMAIN(バルマン)」のシャンプー、コンディショナー、シャワージェル、ボディローション、ソープが用意されていました。「BALMAIN」はファッションブランドとして知られていますが、ヘアケアアイテムも海外セレブから人気です。
「PIXPAX(ピクスパクス)」のクレンジング、洗顔、化粧水、乳液もそろい、植物エキスが配合されたオーガニックなスキンケアアイテムで、さっぱりとした使用感が特徴です。
ルームウェアには、落ち着いたよもぎ色の浴衣が。海外からのゲストにも喜ばれています。
約34平米、クラブベネフィット付きの客室「クラブルーム」
クラブベネフィットを利用でき、「クラブデラックス」より少しコンパクトな、約34平米の「クラブルーム」の客室もご紹介します。
「クラブルーム」には、ツインベッド2台の「クラブツイン」、キングベッド1台の「クラブキング」、クイーンベッド1台の「クラブクイーン」の3タイプあります。アメニティは「クラブデラックス」と同じものが用意されています。
クラブツイン
「クラブツイン」は、ツインベッド2台、ワークデスクなどを置いてもまったく圧迫感を感じない広さ。バスルームとの仕切りに障子を用い、和洋折衷の空間美を整えています。
お部屋からの眺望もこのホテルの魅力のひとつ。キャナルシティサイドと那珂川サイドがあり、那珂川サイドからは、福岡の中心街や中洲の街並みを見下ろせます。夜が近づくにつれて、ネオンや屋台の明かりが灯り始め、活気ある博多の雰囲気を堪能できます。
クラブキング
キングベッドを置いた「クラブキング」。お部屋によりレイアウトは少しずつ異なりますが、この客室は、奥のドアを開けるとウォークインクローゼット、さらにその向こうにバスルームがあり、34平米という数字以上に広く感じます。
この客室からも活気ある街の風景を見渡せます。じつは博多には古くからの寺社が並び、寺町の面影が残るエリアも。都会としての顔を持ちつつも、昔ながらの風情や老舗屋台が並ぶ独特の雰囲気を醸す博多の街。そんなシティビューに思いを馳せながら過ごすのもまた、「グランド ハイアット 福岡」の醍醐味です。
リバーサイドのお部屋を希望する場合は、事前にホテルに相談すると、空室がある場合に限りますが、できるだけリクエストに応じてくれるそう。
畳敷きの純和風スイートルーム「ジャパニーズスイート」
さらに、シティホテルには珍しく、畳敷きのスイートルーム「ジャパニーズスイート」も館内に2室あります。8畳間と6畳間からなる純和風の空間は、まるで別の日本旅館に迷い込んだかのよう。5人まで宿泊可能で、ファミリーやグループ旅行にもおすすめです。
石畳の美しいプライベートガーデンを備え、静かな和の空間を演出します。
坪庭に面した広いバスルーム。バスタブは檜と石材がバランスよく融合し、和モダンな雰囲気を作り出しています。
スイートの客室はほかに、約188平米もの広さを誇る「プレジデンシャルスイート」から、約93平米の「ディプロマットスイート」、約72平米の「エグゼクティブスイート」、約56~62平米の「グランドスイート」まであります。
ワンランク上のホテルステイが叶うクラブベネフィット
スイートとクラブデラックス、クラブルームのお部屋に宿泊すると、クラブベネフィットを受けられます。2022年11月現在、クラブラウンジは改装中のため、下記飲食店舗にてクラブベネフィットを利用可能です。
・レストラン「ザ マーケット エフ」でのリフレッシュメント(12:00~18:00、L.O.17:30)
・バーラウンジ「バー フィズ」でのカクテルアワー(17:30~21:00、L.O.20:30)
・バー「マティーニーズ」での1ドリンク無料サービス(18:00~21:00、L.O.20:30)
・レストラン「ザ マーケット エフ」での朝食(6:30~10:00)
優雅なティータイムを演出するリフレッシュメント
12:00~18:00には、1階のレストラン「ザ マーケット エフ」でリフレッシュメントとして、季節のスイーツや種類豊富なドリンクを楽しめます。
この日いただいたのは、抹茶のムース、キャラメルマンダリーヌのチョコレート、日向夏のパウンドケーキ。上品な甘みが、極上のアフタヌーンティータイムを演出してくれます。
ドリンクはおかわりや客室への持ち帰りも可能。ビールやスパークリングワイン、カクテルも選べ、ディナー前にアペロを楽しむのもよさそうです。(アルコールは1人1杯まで)
多彩なドリンクとフードで夜のひとときを彩るカクテルアワー
17:30~21:00には、地下1階の「バーフィズ」でカクテルアワーが。シャンパンやビール、カクテル、ノンアルコールカクテル、ソフトドリンクなど、多彩なドリンクと軽食を自由に楽しめます。
ビュッフェ台には、パテ・ド・カンパーニュやチーズ、スティックサラダ、エビのマヨネーズ和えといった軽食から、ケーキやマンゴープリンなどのスイーツまで並びます。
この「バー フィズ」の空間デザインは、国内外の数々の有名ラグジュアリーホテルなどのインテリアデザインを手掛けてきた「スーパーポテト」が担当。開放的でコンテンポラリーな空間が広がります。
また、キャナルシティ博多の噴水に面していて、30分ごとに壮大な光と水の噴水パフォーマンスが目の前で繰り広げられます。噴水と光が織りなす幻想的なパフォーマンスを眺めながら、上質な博多の夜を満喫しました。
バー「マティーニーズ」でも1ドリンク無料サービスが
ロビー階にあるバー「マティーニーズ」でも、18:00~21:00の間にドリンクを1杯無料でいただけます。
店名にもなっているマティーニをはじめ、豊富なカクテルやウィスキー、シガーコレクションなどをそろえています。大人の隠れ家のような雰囲気も魅力です。
フィットネスクラブ「クラブ オリンパス」も無料で利用可能
施設内には、最新鋭のマシンを取り入れたフィットネスジムや、25mと20mの室内プール、ジャグジー、サウナなどが。ウエアやシューズ、水着、スイミングキャップなどの無料レンタルもあるので、手ぶらでOK。日常的に運動習慣がある人はもちろん、運動習慣がない人も、こんな非日常空間なら体を動かしたくなりそうです。
- 営業時間
- 月~土6:30~21:00、日・祝6:30~20:00
(最終受付、ジム・プールの利用は営業終了1時間前まで) - 利用料
- スイート、クラブデラックス、クラブルーム宿泊者:無料
(ジム・プールのみ、全宿泊者無料で利用可能)
一般宿泊者:スパ 2,200円/泊
ライブキッチンを備えたダイニング「ザ マーケットエフ」でのディナー
ディナーは、シェフたちが料理している様子を目の前で見られるライブキッチンを中央に配した開放的なダイニング「ザ マーケットエフ」で。
「ザ マーケットエフ」の「マーケット(市場)」という言葉には、九州はもちろん、旬の素材を全国各地から仕入れ、その時々の最高の料理を提供するという想いが込められています。
2023年3月にリニューアルし、美食を意味する「ガストロノミー」と、カジュアルなレストラン「ビストロ」の2つの言葉を合わせた造語「ビストロノミー」スタイルに。厳選した食材や高度な技術を用い、カジュアルに仕上げたメニューをいただけます。
ディナーメニューの一例をご紹介すると、この日メインにいただいた「サステナブル MSC カナダ産ロブスターの白ワイン蒸し アメリケーヌソース」。ロブスターが1尾まるまる使われた贅沢なメニューで、白ワインで蒸すことで、ふっくらした身に旨みがぎゅっととじ込められています。ロブスターの殻や野菜をじっくりと煮込んで作られたアメリケーヌソースをよく絡めれば、極上の味わい。
メニュー名にも含まれている「MSC」とは、持続可能な取り組みを行う漁業者が取得できる国際的な認証制度。「グランド ハイアット 福岡」では将来も持続的に海の資源をいただけるよう、サステナブル・シーフードの活用を推進しています。料理を通して、天然資源を守る取り組みやサステナビリティについて改めて考えるきっかけになります。
食事の後でも気軽に楽しめるデザートも見逃せません。マンゴープリンは、その時期に一番おいしいマンゴーを使った逸品。のどごしや固さにまでこだわって作られていて、マンゴーの豊かな甘みが口いっぱいに広がり、幸せな気分に浸れます。
そのほか、チーズケーキや福岡県産「あまおう」のミルフィーユ、阿蘇ジャージー生クリームを使ったクレームブリュレなどが。カラフルな見た目も楽しくて、あれもこれも食べたくなりますが、いくつかオーダーして、シェアするのもおすすめです。
総料理長の野島茂氏は、東京のラグジュアリーホテルや有名パティスリーで活躍し、世界的なコンクールでの受賞歴も。「グランド ハイアット 福岡」のシグネチャーメニューとなっているマンゴープリンも野島氏が手掛けたもの。「ザ マーケットエフ」併設のショップでも販売されていて、ぜひお土産にしたい一品です。
「ザ マーケットエフ」のディナーメニューは、アラカルトのほか、軽めのコース(5,000円)やフルコース(8,000円)も用意。また、一部のメニューは1人でも利用しやすいスモールポーションで提供しています。友人たちとのカジュアルなディナーにも、記念日のディナーにも、カウンターでスモールポーションのメニューをつまみに1人でゆっくり楽しむのにも、さまざまなシーンに利用できます。
バラエティ豊かな地元の食材を味わえる朝食ビュッフェ
翌朝は、「ザ マーケットエフ」での朝食ビュッフェから1日をスタート。6:30のオープンを待ちわびるゲストも多い、人気のビュッフェです。クラブラウンジ改修中の朝食もここでいただけます。
ビュッフェ台には、地産地消にこだわった和洋多彩なメニューが並び、目にも華やか。さまざまなその土地の食材を好きなだけ堪能できる朝食ビュッフェはホテルステイの醍醐味です。
ベーカリーコーナーもご覧の充実ぶり。なかでも、明太バゲットは見逃せません。石臼引きの小麦粉を使い、2日間かけて低温発酵したこだわりのバゲットと、大葉入りの明太子フィリングの絶妙なコンビネーションを楽しめます。
さらに、エッグベネディクトやフレンチトースト、パンケーキ、オムレツ、ワッフルなどもオーダー可能。できたてを味わえます。
16種類の穀物や豆類が入った自家製グラノーラ、スムージー、フレッシュな野菜やフルーツなど、ヘルシーなメニューも充実。好きなものを好きなだけ味わって、満足度抜群! よい1日のはじまりを迎えられました。
プチフールもおかわりOK! 人気のアフタヌーンティー
朝食後、お部屋でゆっくり過ごし、12:00にチェックアウト。博多の街を散策し、14:00に再びホテルに戻ってきました。というのも、「バー フィズ」でのアフタヌーンティーも楽しみにしていたから。
訪れたのは11月だったため、栗やりんご、いちじくなど、秋がもたらす果実を詰め込んだスイーツ、博多和牛の月見バーガー、かぼちゃのスコーンなどがアフタヌーンティースタンドを彩っていました。
「グランド ハイアット 福岡」のアフタヌーンティーの魅力は、約2カ月ごとにテーマが変わり、旬の食材をふんだんに使った多彩なメニューを飽きずに楽しめること。
もうひとつの魅力が、14:00~17:00の最大3時間も過ごせること。優れた農園、紅茶に関わる人々、クオリティの高い紅茶の世界を伝え続けてきた紅茶専門店「リーフル」社の紅茶や、200年近い歴史をもつドイツの紅茶ブランド「ロンネフェルト」のハーブティー、コーヒーなどを取りそろえています。
さらにすごいのが、最後に提供されるひと口サイズのスイーツ、プチフールを好きなだけいただけること。日替わりで4種類ほど用意され、気に入ったものを何度でもオーダーできます。紅茶とともに3時間、心ゆくまで堪能しました。
また、子ども用のキッズアフタヌーンセットも用意されているので、家族みんなでアフタヌーンティーを楽しむのもおすすめです。
- 営業時間
- 14:00~17:00(最終入店16:00)
※前日16:00までに要予約 - 料金
- 5,800円(税・サービス料込)
1996年4月、「グランド ハイアット」ブランドとしては日本で初めて開業した「グランド ハイアット 福岡」。東洋と西洋が融合したデザインが随所に光り、洗練された空間、上質な料理やサービスに、心も体も癒やされた1泊2日でした。観光だけでなく、ステイケーションや、出張、ワーケーションなどのビジネスニーズにも対応する都会のラグジュアリーホテル。ここでならワンランク上のホテルステイが叶います。
グランド ハイアット 福岡
- 住所
- 福岡県福岡市博多区住吉1-2-82
- アクセス
- 博多駅より徒歩約15分、天神駅より徒歩約15分
地下鉄七隈線「櫛田神社前駅」より徒歩約3分 - 駐車場
- 1,980円/1泊(14:00~翌日14:00まで)
- チェックイン
- 15:00(最終チェックイン24:00)
- チェックアウト
- 12:00
撮影:大林博之 取材・文:アンドウミク