歴史情緒あふれる街並みや伝統工芸品などが多い福島県会津若松市。女子旅モデルコース後半では、美肌の湯が堪能できる「東山温泉」からスタート。翌日は少し足をのばして宿場町の大内宿、可愛いお土産探しや喜多方ラーメンなどのグルメを楽しみましょう。
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1日目
(17:00)美肌の湯「東山温泉」の温泉街を散策
会津若松は都心から日帰りでも十分満喫できますが、せっかくなら一泊して美肌の湯の温泉を楽しみましょう。ということで、会津若松市内からまちなか周遊バスで約15分の終点にある東山温泉へ。
東山温泉は、約1300年前に仏教僧の行基(ぎょうき)によって発見されたと言われる温泉郷。自然豊かでモダンな温泉街の風景が広がっています。
まずは、無料で入れる足湯で小休憩。屋根付きの足湯なので雨の日でもゆっくり過ごすことができます。
熱めとぬるめの2つのお湯があるのがうれしいですね。自然豊かな山々を眺めながら、足の疲れが癒されていきます。
こちらは昔「千穂姫」という美しい娘が恋に悩んで身を投げたといわれている「尼ヶ渕」。石碑と物語を綴った案内板が立っており、東山温泉の昔話を知ることができます。
そして、地元の観光協会が運営している射的も!
500円で7発の射的を撃つことができます。人生初の射的でしたが、これがとっても難しい!今ではお祭りでも見かけなくなった射的を体験できる貴重な場でした。
(18:30)郷土料理と地酒を楽しめる温泉宿「千代滝」へ
1日目に宿泊するのは「くつろぎ宿 千代滝」。お部屋は会津の古民家をイメージしていて、古木を多用したぬくもり溢れる空間が広がります。リーズナブルな価格ながら、絶品料理と温泉を満喫できるのも魅力です。
美肌の湯が楽しめる東山温泉
展望露天風呂と展望大浴場(内湯)が楽しめる「遊月の湯」、山麓の風を感じられる半露天風呂の「ふもと湯」の2つのお風呂があります。こちらのふもと湯では目の前に広がる自然に癒されます。温泉はサラサラの硫酸塩泉。美肌の湯なので湯上りはなめらか肌へと導いてくれます。自然とともにゆっくり温泉を楽しみましょう。
宿から徒歩約8分の場所にある姉妹館「くつろぎ宿 新滝」への湯めぐりも無料で体験できます。新滝は会津9代藩主、松平容保(かたもり)公の別荘でもあった温泉宿。当時の天然岩風呂がそのまま残っています。ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
旬の食材と地酒を心ゆくまで
夜は会津の創作郷土料理をたっぷり楽しみましょう。こちらは鰊の山椒漬け。地元でとれた食材をふんだんに取り入れ、会津のおいしい素材を心ゆくまで堪能できます。
また千代滝でおすすめなのが、ロビー近くにあるカウンターバー「地酒の館」。30種類以上の会津の地酒を、1杯300円から気軽に楽しむことができます。
一押しは会津若松旅の前半で訪ねた末廣酒造の「玄宰」。スッキリしているのに華やかな香りが口いっぱいに広がって、飲みやすいお酒です。一日の締めくくりに旅の疲れも癒されます。
朝食も食味豊かな会津食材をたっぷりと
千代滝は会津にこだわった地産地消の手作りビュッフェが人気です。楽天トラベル主催の「朝ごはんフェスティバル」にて、2017年福島県第5位に輝きました。田舎のお母さんの味を再現したような、栄養満点の朝食で元気いっぱいに旅をスタートできそうです。
- 住所
- 福島県会津若松市東山町湯本寺屋敷43
- アクセス
- まちなか周遊バス「会津武家屋敷前」下車、徒歩約15分
- 宿泊価格
- おひとり様6,297円~(2名1室利用時・税抜)
2日目
(10:00)歴史的な宿場町「大内宿」へ
2日目は少し足を延ばして、福島県の人気観光スポットのひとつ「大内宿(おおうちじゅく)」へ行ってみましょう。JR会津若松駅から「湯野上温泉駅」まで約40分、そこからタクシーか車で約20分の場所にあります。
約400年前の江戸時代には運搬路として利用され、1590年に伊達政宗の小田原参陣、豊臣秀吉の奥羽仕置きの際に通行した記録も。まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような、古き良き街並みがそのまま残っています。
大内宿の街道にそびえ立つ、木の大きな鳥居。大内宿に唯一存在する神社「高倉(たかくら)神社」は平安末期に平氏打倒を促した高倉宮似仁王(たかくらのみやもちひとおう)を古くから祀っており、この鳥居をくぐってから約5分歩いた森の中に建っています。こちらの一の鳥居から三の鳥居まで続きます。
大内宿にはおよそ450メートルの道の両脇に、茅葺き屋根の民家が立ち並びます。散策中は、天然氷のかき氷、きんつばやいももちなど、食べ歩きグルメも楽しむことができます。
名物グルメのねぎそば(高遠そば)
大内宿に訪れたら食べたいのが名物「ねぎそば」。大内宿の入り口から近い「三澤屋」でいただくことができ、メニュー名は「高遠(たかとお)そば」として提供されています。大根おろしと鰹節を乗せた冷たいお蕎麦を、お箸のかわりに長ねぎで食べます。さっぱりしたお蕎麦にねぎの薬味が効いてとってもおいしいですよ。
三澤屋
- 住所
- 福島県南会津郡下郷町大字大内字山本26-1
- 営業時間
- 10:00~16:00
- 定休日
- 1月4日~1月7日
(15:00)七日町通り「ほしばん絵ろうそく店」で絵付け体験
大内宿での観光を楽しんだら「湯野上温泉駅」から約45分電車に乗って「七日町駅」へ戻りましょう。そこから約10分歩いて七日町通りへ。レトロな街並みを散策しながら、会津のお土産探しをメインにしたルートを巡りましょう。まず向かうのは「ほしばん絵ろうそく店」です。
会津絵ろうそくは、牡丹や椿など草花の絵が描かれた会津の伝統的な工芸品。ほしばん絵ろうそく店は1772年創業の老舗で、9代目の製作過程を見学できます。また、工房では絵付け体験も可能。
自分だけのオリジナル作品を作るのもよし、プロによる伝統の技が刻まれた商品を買うのもよし。可愛い絵ろうそくは、会津若松に来たら絶対にゲットしたいお土産です。
ほしばん絵ろうそく店
- 住所
- 福島県会津若松市七日町3-33
- 営業時間
- 9:00~19:00(1月~3月9:00~18:00)
- 定休日
- 年末年始(12/3~1/3)
- 絵付け体験料(要予約)
- 大人 1,836円、小中高生のグループ 860円(1本)・1,550円(2本)
(16:00)「もめん絲」でカラフルな会津木綿を物色
絵ろうそくと並び、会津若松の有名な伝統工芸品が会津木綿。会津木綿のお土産を買いたいなら「もめん絲(いと)」に行きましょう。もめん絲は、ほしばん絵ろうそくのすぐ近くにあります。
カラフルだけど素朴な質感の会津木綿を使った、さまざまな雑貨を取り扱っています。使い勝手の良いポーチやストラップなど、お土産として買いたいものばかり。
筆者は、男性と女性が描かれたコースターを購入しました。コースターとしてだけでなく、お部屋に飾っておきたくなるくらい可愛い一品です。
もめん絲
- 住所
- 福島県会津若松市七日町3-31
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 毎週木曜日
(16:30)「長門屋」でモダンな和菓子をチェック
最後のお土産スポットとして立ち寄りたい、もめん絲の隣にある「長門屋」です。長門屋は創業以来、ずっと手作りでお菓子、駄菓子を作り続けている老舗のお店。昔懐かしい会津のお菓子を、現代らしいセンスを交えて作り出します。早速、おいしくて夢いっぱいのお菓子を見に行きましょう。
蔵造りの店舗内には、会津産鬼クルミを使った「香木実(かぐのきのみ)」や会津の縁起物「起き上がり小法師」をイメージした「起き上がり最中」、さらには昔懐かしい会津駄菓子などを販売しています。
「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」は、切り分けるごとに絵柄が少しずつ変化するという羊羹。シャンパンや鬼くるみ、レーズンなどを用いた大人な味わいで、紅茶やワインとも相性抜群です。
パッケージは、福島県浪江町出身の日本画家舛田玲香さんの描き下ろしで、ファンタジーの世界を表現。店頭で手に取ってみてくださいね。もし買い忘れてしまっても、通販で購入できるのもうれしいですね。
人気の「和三盆糖シュガーマドラー」は、和三盆糖の伝統的な干菓子を紅茶やコーヒーのマドラーとして楽しめる商品。梅や雀、菊など種類豊富でそれぞれのデザイン性も高く、自分用はもちろん、プレゼントとしてもおすすめです。
和三盆糖は、300年の歴史を持つ日本独自の高級砂糖で、独特のまろやかさと品の良い口当たりが特徴です。こんなに愛らしいデザイン・シュガーがあったらティータイムが楽しくなりそうです。
長門屋
- 住所
- 福島県会津若松市川原町2-10
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 定休日
- 年末年始
(17:30)旅の締めは喜多方ラーメンとソースカツ丼
七日町通りでお土産の購入が済んだら、そろそろ旅も終わりです。電車に乗る前にご飯を食べるなら、会津若松駅隣にある「まるたか食堂」へ立ち寄ってみましょう。
おすすめは会津地方のご当地グルメを一度に楽しめる、喜多方ラーメンとソースカツ丼のセット。ボリューム満点ですが、会津若松の名物料理を一度に楽しめます。
会津地方では「カツ丼」と言うと、ご飯の上に千切りキャベツとソースをしみこませたカツを乗せたもの。まるたか食堂のソースカツ丼は、肉厚なトンカツに甘めのソースがたっぷりとかかっている一品。お土産もいっぱい、お腹もいっぱいで幸せな気分で帰路につきましょう!
まるたか食堂
- 住所
- 福島県会津若松市駅前町1-2
- 営業時間
- 11:00〜21:00
- 定休日
- 無休
会津若松はグルメに温泉、可愛いお土産など旅の魅力がいっぱい。ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。
会津若松モデルコース後半マップ
取材・撮影・文/秋山悠紀
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