提供:ことりっぷ
キラキラと形を変えながら光を放つ万華鏡、繊細なサンドガラスで描かれた絵画、ステンドグラスの照明など、光と鏡を駆使したさまざまなガラス作品が並ぶ「三河工芸ガラス美術館」。館内はスマートフォンならば写真撮影可能になっていて、ただ見るだけでなく、中に入ったり、動かしたりできる作品がいろいろ。SNSでも注目を集めている美術館の魅力をご紹介します。
元エンジニアの館長が作り上げた驚きの私設美術館
「三河工芸ガラス美術館」は、愛知県西尾市にある私設の美術館。もともと機械の設計士だった神谷さんが、サンドブラストというガラス工芸に魅了され、さまざまなガラス作品を作り始めたことがきっかけで作り上げた美術館なのだそう。
館内には神谷さんの作品を中心に、国内外のアーティストの作品を展示。作品の中にはボタンを押すと動いたり、手で回すことができたりするものもありますが、これらも設計から神谷さんが考え作り上げています。ルールの範囲内であれば写真も自由に撮影できるようにしていて、これがこの美術館の人気の理由となっています。
巨大万華鏡「スフィア」で光に包まれる体験を
この美術館の目玉となっているのが、2000年にギネス世界一に認定された巨大万華鏡「スフィア」。万華鏡の中に入るという体験ができる作品で、真っ暗なエントランスを入ると約2分間のプログラムがスタートします。
突然現れるのは宇宙空間のような世界。その後、カラフルな光がさまざまに形や色を変えて、不思議な光の空間を作り出します。巨大な万華鏡の中で、ぜひ写真を撮影してみてください。
光と鏡が作り出す、美しく不思議な世界へ
館内にはほかにもさまざまな作品があり、幻想的な全面鏡張りの部屋「四季」や動くステンドグラスの作品など、撮影したくなる作品がいろいろ。撮影ポイントが設置されているコーナーもあるので、写真撮影を楽しみながら、作品の魅を体験することができますよ。
特に「スフィア」をはじめとする万華鏡は大小さまざまなあり、これらも神谷さんが作り上げたオリジナルの作品。ボタンを押すと自動で動いて、様々な模様が楽しめるものや、片眼ではなく双眼で見ることができる万華鏡などもあり、自由に見たり、動かしたりできる作品もあります。
カラフルなガラスアートをお土産に
館内には体験コーナーもあるので、予約をしてガラス作品作りも体験してみてください。ステンドグラスを使った写真立てやサンキャッチャー、ライトなどのほか、万華鏡やバーナーワークのアクセサリー作りなど、多種多彩な体験が用意されていますよ。
敷地内にはガラス作品を集めたミュージアムショップもあるので、お土産はこちらでどうぞ。ダイクロガラスを使ったピアスなどのアクセサリーは美術館のオリジナルの商品。鉱物を混ぜ込んであり、きらきらとラメのように輝くガラス片は、ガラス板を重ねることで美しい色あいを作り上げています。
ダイクロガラスのアクセサリー(1500円~)
創意あふれるガラス作品を見て、撮影して、作って…とさまざまな形で体験できる「三河工芸ガラス美術館」。館長がひとつひとつ作り上げていった手作り感たっぷりの美術館は、モノづくりへの熱い思いも感じられました。週末などは混雑するときもあるので、ゆっくり見たいなら平日にぜひ訪ねてみてくださいね。
文:田口真由美