8月31日は「野菜の日」。全国青果物商業協同組合連合会(全青連)などが1983年に制定しました。日付の数字を「やさい」と読む語呂合わせですが、栄養たっぷりで美味しい野菜は、夏の身体にもぴったり。その土地の旬のものなら最高ですね。今回は鎌倉で見つけた野菜を美味しくいただけるお店をまとめてご紹介。地元・鎌倉の味を堪能しましょう。
鎌倉野菜たっぷりのみそ汁を朝ごはんに♪「朝食屋 コバカバ」
レンバイの愛称で知られる鎌倉市農協連即売所の横にお店を構える「朝食屋 コバカバ」。定食に使うみそ汁の具材やサラダ、糠漬けなどの野菜や根菜類をレンバイで仕入れています。旬の鎌倉野菜が持つ香りや甘みといった自然な美味しさを、昔ながらの家庭的な料理で味わえます。
定食は五穀米のごはんとみそ汁、漬物、オリジナルブレンドの漢方茶の4品をセットにした「汁飯香」を基本に、焼き魚などを組み合わせます。「サバの文化干し定食」や「卵かけごはん定食」など、どれも日本人になじみの深い定食。開業以来ずっと続く糠床で漬ける糠漬けがお漬物として付き、発酵食品と食物繊維をたっぷりとる胃腸に優しい朝ごはんです。
鎌倉長谷の路地沿いに佇む隠れ家のような古民家「ESSELUNGA」
江ノ電長谷駅から徒歩3分長谷駅から高徳院方面へと向かうメイン通りと並行する一本裏手の路地に佇む「ESSELUNGA(エッセルンガ)」。人通りの多い由比ガ浜大通りから路地に入ると私道かと思うほど細い砂利道を進んだ先にあり、門のまわりを緑の植物でぐるりと囲まれた一軒家です。引き戸のある玄関までのアプローチも緑でおおわれて、まるで緑のトンネルのよう。鎌倉らしい風情が感じられます
自慢のイタリアンは地元産のオーガニック素材を使い、ランチはコース、ディナータイムにはアラカルトがいただけます。ランチの3種類のコースはどれもスープの付く前菜からはじまり、相模湾で獲れた新鮮な魚のマリネや湘南ポークのパテ、その間を埋め尽くすように旬の鎌倉野菜がたっぷりと彩りを添えとても華やか、野菜の甘みがしっかりと引き出された贅沢なプレートです。
心と身体の声に料理で応えてくれる「enso」
かつて置屋だったという建物。真っ白な暖簾が目印スキンケアやネイル、香りなどのアイテムが揃うトータルビューティブランド「OSAJI」が手がけける「enso(エンソウ)」。小町通りから1本入った静かな場所にオープンしたレストラン&ショップです。モダンフレンチがベースのランチやティータイムの軽食のほか、コスメのショッピングやホームフレグランスの調香体験も楽しめます。
ランチタイムのコースには鎌倉野菜がたっぷり。その時期だからこそおいしい旬の食材を選りすぐり、彩りや香りを丁寧に引き出した料理です。出汁や発酵食品など和食の要素も取り入れた身体にもやさしい味わいは、心も身体もニュートラルにしてくれるはず。
鎌倉野菜とスパイスで世界を感じて♪「エキゾチカ」
お店は2階にあり、大きな窓越しの景色をゆったり楽しめる鎌倉駅の西口から徒歩3分の便利な場所にある「エキゾチカ」。明るいグレーが基調の店内には、スタイリストをしているオーナーの奥様が選んだセンスのよい小物が並びます。看板メニューはスープ。ネパール風ワンタン入りの「エキゾチカ」や、クラムチャウダーやブイヤベースなど世界各地で愛されるスープをイメージしたオリジナルのメニューが揃います。
スープは季節ごとに常時3~4種。地元の野菜直売所・鎌倉市農協連即売所(レンバイ)などで購入する季節の鎌倉野菜をじっくり煮込んで甘みを引き出し、スパイスを効かせます。鎌倉野菜ならではの深い色合いも魅力。モーニングやランチのセットでいただけます。
鎌倉らしさを味わえる駅前イタリアン「アマルフィイ ウノ」
お店の中からホームが見えるほど鎌倉駅に近い鎌倉駅の西口改札すぐ、2階建ての一軒家「アマルフィイ ウノ」。七里ガ浜にある「リストランテ アマルフィイ」や「アマルフィイ カフェ」の姉妹店です。大きな窓から日がたっぷり入る店内は、1階がカジュアル、2階がラグジュアリー。ふらりと立ち寄ったり、大切な日に予約して出かけたり。雰囲気の違いも楽しみながら、華やかな食事をいただけます。
料理は地元の食材がたっぷり。「レンバイ」でシェフ自ら仕入れる野菜や、魚専門のスタッフが仕入れた相模湾の魚介、神奈川県内のブランド豚など、目利きが選んだこだわりの食材が揃います。ランチは3コース。前菜からドルチェまでゆったりどうぞ。
居心地満点の一軒家「BREEZE BIRD CAFE & BAKERY」
ふかふかのソファでくつろげるテラス席。庭には料理に使うハーブも植えられている江ノ電・和田塚駅のすぐ前にある庭つきの一軒家「BREEZE BIRD CAFE & BAKERY(ブリーズバード カフェ&ベーカリー)」。都内のレストランで修業していたシェフ・片岡聖斗さんが、腕を買われてコンセプトから内装まで任され、作り上げたお店です。店内は北海道まで選びに行ったという木材がふんだんに使われ、ナチュラル感たっぷり。
カジュアルな名前と雰囲気ながら、料理の本格的なレストランそのもの。鎌倉をはじめとする地元のフレッシュな野菜と、横須賀で水揚げされた魚介などを合わせた本格的なランチも楽しめます。ボリューム満点の前菜(写真)でも野菜をたっぷり楽しめます。
“野菜料理の名人”のやさしい和食「なると屋+典座」
木材がふんだんに使われたシンプルで美しい店内は。奥には個室もある観光客も多い小町通り沿いにある「なると屋+典座(なるとや+てんぞ)」。ビルの中の隠れ家的な空間で、肉や野菜、卵は使わず、野菜の深い美味しさを引き出した和食を堪能できます。店主のイチカワヨウスケさんは、京都の日本料理店で修業を積み、鎌倉のカフェで働いた経歴の持ち主。野菜料理に関する本も何冊か出版しています。
お店のメニューは毎月、内容がかわる「月のごはん」と、野菜と昆布、椎茸の美味しさを葛でまとめた「葛とじうどん」、そのうどんに惣菜がつく「うどん+惣菜3品」の3種類。自分ではなかなかできない繊細な味わいは、心にも染み渡りそうです。
手の込んだ自家製ソースでいただくカジュアルフレンチ「レストラン ワタベ」
どっしりとした門はまるで映画のセットのよう「レストラン ワタベ」は江ノ電長谷駅のすぐそばにある築80年近い日本家屋をリノベーションした一軒家のフレンチレストランです。日当たりのいい70坪の庭には大きな松などの常緑樹が何本も生い茂り、本格的な味付けのフレンチをカジュアルな雰囲気の中でいただけます。
ランチにたっぷり添えられた鎌倉野菜は、渡部さんが鎌倉駅の近くにある鎌倉市農協連即売所、通称レンバイで直接仕入れます。ここでは鎌倉の農家が栽培したお花や野菜を生産者が直接販売していて渡部さんも修業時代を合わせると20年以上通っているそうです。今ではすっかり馴染みの農家さんも多いのだとか。旬を意識した地元の食材がしっかりと味わえます。
いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷWEB」で紹介したお店の中から、美味しい鎌倉野菜を楽しめる鎌倉のお店をまとめてご紹介しました。メニューや営業時間、定休日などの情報は、各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。
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文:高柳涼子
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