提供:ことりっぷ
焼きもののまちとして長い歴史を誇る栃木県益子町。ここを訪れたなら、何はさておき益子焼のショップやギャラリーが軒を連ねる城内坂通りへ行ってみましょう。毎年GWに開催される「益子 春の陶器市」のメイン会場でもあり、散策しながらさまざまなうつわを見比べることができます。中でもおすすめは、2週間ごとに展示が変わり、訪れるたびに新しい作品と出会える「もえぎ城内坂店」。とっておきの一品とともに、自分好みの作家さんを見つけることができますよ。
回遊しながらさまざまな作品に触れられるギャラリー
中2階の展示スペース。うつわにあわせてディスプレイも定期的に変わる
ゆるやかな坂の左右に多くのショップやギャラリーが軒を連ねる、益子のメインストリート・城内坂通り。「もえぎ城内坂店」は、益子駅からの徒歩ルートの起点となる城内坂交差点からほど近い場所に店を構えています。
外から見るとシンプルな2階建ですが、見た目以上に奥行きが深く、地下や中2階もあるという凝った構造。お店の中央には中庭があり、ぐるりと回遊しながらさまざまな作品を見ることができます。フロアごとに異なる作家さんの世界観が広がり、眺めているだけでワクワク。時間を忘れてうつわ探しが楽しめます。
明るい自然光の中で、じっくりとうつわを鑑賞できる
2週間ごとに個展が開かれ、訪れるたびに新しい出会いが
シンプルだからこそ色や形の美しさが際立つ、村上祐仁さんのうつわ
店内には、益子を中心に近隣エリアで作陶する作家さんの個性豊かなうつわがずらり。2週間サイクルで複数の個展や企画展が開かれ、そのたびにお店の雰囲気ががらりと変わります。作家さんが在廊していれば、作品について直接お話を聞くこともできますよ。
「ブレーメンの音楽隊」をモチーフにした日野沙織さんのプレート。左3630円、右3960円
続々と新しい作家さんが登場するなか、いち早くフレッシュな若手の作品を発掘することができるのもうれしい。出会いは一期一会なので、気に入ったうつわがあれば買い逃さないようにしましょう。
飾ってもよし、使ってもよし。人気作家・廣田哲哉さんの作品
愛嬌がほとばしる醤油さし各6050円。食卓のキュートなアクセントになってくれそう
架空の“イキモノ”をテーマにした愛らしくもシュールなうつわの数々は、益子や笠間を拠点に活動する廣田哲哉さんの作品。陶器市でも人気を誇る作家さんのひとりです。置いておくだけで可愛いけれど、うつわとしてちゃんと使うことができるのも魅力。手びねりの手法でつくられており、ひとつひとつ形や表情が異なるのがたまりません。どの子を連れて帰ろうか、じっくり見比べてくださいね。
子デビル一輪挿し各4950円。一体だけでなく集団でほしくなる
おめあての作家さんがいると、うつわ探しはもっと楽しい
独自の個性を持つ作家さんの作品を一度に見られる
焼きものだけでなく、ガラスや木工、染めなどの作家さんの展示会が開かれることもあり、バラエティ豊かな作品に触れることができます。自分好みの作家さんが見つかると、陶器市やギャラリーめぐりが一層楽しくなりますよ。お店のある城内坂は、4月29日から5月8日まで開催される「益子 春の陶器市」のメイン会場。たくさんのうつわに触れて、とっておきの一品を探してくださいね。
文:新堀真由美 撮影:tsukao