提供:ことりっぷ
城下町としてさまざまな文化が栄えてきた古都・金沢。日本海の海の幸や加賀野菜など、おいしい食材の宝庫でもあります。恵まれた素材を生かした丁寧な料理から地元で親しまれるご当地グルメ、意外なおいしさに驚かされる斬新なメニューまで、バラエティあふれる食事が楽しめるのも金沢の魅力のひとつ。今回は情緒あふれる街並みとともに楽しめるランチスポットをご紹介します。
ご当地グルメ"ハントンライス"を生んだ老舗洋食店「グリル オーツカ」
「ハントンライス」(900円)
金沢で一番の繁華街、香林坊・片町の大通りから徒歩3分ほど。レンガ色の建物の「オーツカ」は、1957年に創業し、現在は三代目が切り盛りする洋食店です。金沢の人にはおなじみのグルメ「ハントンライス」は、このお店が発祥といわれています。
「ハントンライス」は、いまでは「オーツカ」を訪れる7〜8割の方が注文する大人気メニュー。とろ〜り卵のオムライスに、サクサクとの小エビとカジキのフライをのせて、なめらかに仕上げたオリジナルタルタルソースをかけたもの。これ以外にも自慢のホワイトソースを使ったメニューが揃い、常連客に愛されています。
金沢城公園内にある和カフェ「豆皿茶屋」
兼六園と並び石川県を代表する名所であり国の史跡「金沢城公園」。休憩スポットとして人気の「鶴の丸休憩館」に和カフェ「豆皿茶屋(まめざらぢゃや)」はあります。
美しい金沢城公園に馴染むように、できるだけシンプルなデザインを心掛けたという茶屋空間では、3つの御膳と選べるちょこっとプレートをいただくことができます。本日のお菓子とお寿しのうち3品を豆皿で提供する「鶴の丸御膳」1300円や、本日のお菓子とお寿しに汁物の6品なら「姫皿御膳」1900円などお腹の具合に合わせて、好みのものをどうぞ。
愛らしい手まり寿司を「寿司 一船」
金沢市の北東部。金沢観光では外せない、東山エリアのさらに奥。情緒あふれる古い町並みが続く、金沢市観音町に「一船」はあります。建物は築およそ80年の町家をリノベーション。長年培ってきた歴史を感じてもらいたいと、外観は当時のまま。趣のあるノスタルジックなお寿司屋さんです。
数あるメニューの中で、ぜひおすすめしたいのが「手まり寿司」。木箱に入っているのは、丸い形に握られたひとくちサイズのお寿司。12種類のころんと愛らしい手まり寿司は、目にも楽しいひと品です。
近江町市場内にある食処「鮮彩えにし」
JR金沢駅から歩いて15分ほどの武蔵ヶ辻にある「近江町市場」。こちらの2階、飲食店街にある食処「鮮彩えにし」では、のど黒のひつまぶしなど、贅沢な鮮魚丼が味わえます。
名物は、白身の王様と呼ばれる「のど黒」をおひつの白ごはんが見えなくなるまで敷きつめた「のど黒のひつまぶし」。のど黒の切り身を美しく盛り付け、真ん中にはウニときゅうりと酢れんこん。そして、金沢らしく金箔を散りばめられています。
おしゃれで小粋な"金澤カレー"が食べられる「金澤ななほしカレー」
2種類のカレーとトッピングが選べる「金澤ななほしカレーセット」(1000円)
「金澤ななほしカレー」は、観光客にも人気の金沢21世紀美術館から徒歩1分の場所にあるお店。街路樹の緑やしいのき迎賓館、金沢市役所が織り成す美しい街並みを望みながら、手間ひまかけて仕込んだやさしい味わいのカレーをゆったり楽しめます。
看板メニューは「金澤ななほしカレーセット」。まろやかながらスパイシーなチキンカレーや、あっさりヘルシーな豆カレーなど4種類の中から好きな2種類が選べ、カレーとよく合うスープとピクルス、自家製デザートもつくお得なセットです。男性に人気の"金沢カレー"とは一味違った、女性らしくて繊細なおいしさが魅力です。
近江町市場近くの隠れ家レストラン「ニワトコ」
「週替わり お昼ごはん」(1000円)
金沢の人気観光地・近江町市場から徒歩3分の場所にある「ニワトコ」。金沢町家が並ぶ風情豊かな通りの長屋を改装した隠れ家的レストランで、近江町市場や、時にはお隣・富山県の市場まで出かけて仕入れた旬の食材を丁寧に料理したランチが楽しめます。
ランチメニューのおすすめは「週替わり お昼ごはん」(メイン料理、小鉢2種、ごはん、味噌汁、ジュース付き)。"ごはんに合うこと""満たされること""身近な旬を美味しく食べられること"の3つにこだわったメニューで、毎週金曜日に切り替わります。西洋ニワトコの花を煮出したシロップから作った「ニワトコジュース」がつくのもお楽しみのひとつです。
金沢の食を小鉢で楽しめる小さな和食店「日々魚数奇 東木」
ランチ(950円)
金沢駅兼六園口から徒歩5分、金沢別院通りにある「日々魚数奇 東木(ひびさかなずき とうぼく)」は一番の魅力・海の幸を中心とした金沢の食が堪能できると評判の和食店。10種の小鉢に、おかわり自由のご飯と味噌汁がつくリーズナブルなランチが人気です。
店長の東木さんが毎朝、金沢港の市場などから新鮮な海の幸や地元の食材を仕入れ、内容に合わせてその日のメニューが決定。ぶりの刺身、いわしの目刺し、しめさばの酢味噌添えなど季節感たっぷりの一品が、料理ごとに選ばれた器に美しく盛りつけられ、能登産のコシヒカリを釜で炊き上げたふっくらツヤツヤのご飯とともにいただけます。
調味料まで石川県産!日曜限定ランチが評判の「きにつちに」
日曜限定ランチ「菜菜ご膳」(1300円)
金沢駅から北鉄バスで約13分・片町バス停から徒歩4分、金沢のおしゃれなお店が集まる「タテマチ」にある「きにつちに」は創作料理が評判のバル。靴をぬいでゆっくりできる小上がり席や一番人気のソファ席、ひとりでも居心地のよいカウンター席など思い思いの席でくつろぎながら、調味料まで石川県産というとことん地元にこだわった料理をいただけます。
人気メニューは日曜限定の「菜菜ご膳」(1300円)。おにぎりは農家から直接仕入れた玄米ブレンドの有機米を使用。5~6品ものおかずには、加賀れんこんや五郎島金時などの色鮮やかな野菜チップスがトッピングされています。華やかで栄養バランスもボリュームも満点です。
パリの三ツ星レストラン御用達の醤油蔵が手がける「発酵食美人食堂」
「発酵食美人ランチ」(1500円)
金沢港にある「ヤマト醤油味噌」の工場敷地内の蔵を利用した「発酵食美人食堂」は、発酵食品をふんだんに使った「発酵食美人ランチ」で人気のお店。パリの三ツ星レストラン御用達の「ひしほ醤油」など、多彩な発酵食品を使ったオリジナル料理を楽しめます。
「発酵食美人ランチ」(1500円・要予約)は、1日30食限定で「寝かせ玄米®」と糀料理が楽しめる人気メニュー。味噌や醤油糀、塩糀、甘酒など、発酵食品をたっぷり使った生きた酵素たっぷりの季節の料理7~9種類に、食前甘酒、寝かせ玄米ごはん、味噌汁、デザート、ドリンクがつきます。隣接している「ひしほ蔵」では種類豊富な糀、味噌なども買うことができます。
「饅頭」の常識をくつがえす「オマンジュウカフェ Souan」
「ソウアンビッグバーグ」(550円)。「サラダ&ポテト&ドリンクセット」(プラス250円)
兼六園や金沢21世紀美術館のある広坂界隈から徒歩5分の場所にある「オマンジュウカフェ Souan」。和菓子としておなじみの“オマンジュウ”がメインメニューというカフェです。定番の甘い餡が入ったタイプのほか、お惣菜タイプのオマンジュウも豊富。オリジナルブレンドの小麦粉で丁寧に作ったオマンジュウを、注文を受けてから目の前で蒸しあげます。
なかでも人気なのが自家製ハンバーグに自家製トマトソース、チーズ、トマト、オニオンをトッピングした「ソウアンビッグバーグ」(550円)。オマンジュウにハンバーグという意外な組み合わせも、生地のもちもち感がすべてを包み込み、絶妙な味わいです。
いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷWEB」で紹介したお店の中から、美味しいランチが食べられる金沢のお店をまとめてご紹介しました。
メニューや営業時間、定休日などの情報は、各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。
文:高柳涼子