関西を代表する秋の味覚のひとつで、「栗の王様」とも言われる「丹波栗(たんばぐり)」の収穫が、兵庫県丹波篠山(たんばささやま)市で始まりました。
市内の直売所や飲食店、菓子店などでは最上級の栗をたっぷり味わえる食べ歩きフェアも開催されています。
「日本一の栗」と評される和栗の最上級品「丹波栗」
「丹波栗」は京都と兵庫にまたがる丹波地方で栽培されている和栗の総称で、数百にのぼる栗の品種の中でもトップクラスと言われるほっくりした甘みや、大粒で鮮やかな色つやが特徴です。
丹波栗は「日本一の栗」「栗の王様」などと評され、なかでも丹波篠山市で栽培される丹波栗は、寒暖差が激しい気候風土によって、大きく風味豊かに育ち、高い評価を得ています。
古くは古事記、万葉集、日本書紀にも登場するほどの長い歴史を持ち、平安時代には朝廷へ献上していたと伝えられる丹波栗。
その名が全国的に知られるようになったのは江戸時代のこと。参勤交代を通じて、江戸、そして全国へとその評判が広まったとされています。当時書かれた食材の解説書『本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)』にも、「丹波栗は他の地域の栗に比べて大粒で品質が良い」といった内容の記述が残されているほど。
また、丹波篠山市の北西部、大山地区について記された平安時代後期の帳簿『大山荘立券坪付(おおやまそうりっけんつぼつけ)』には、「栗林五町、所々に在り」との記述があり、当時から栗が地域の主要農産物のひとつだったことが分かります。
市内には現在も夏栗山(なつぐりやま)、栗栖野(くりすの)、栗柄(くりから)といった「栗」の文字が入った地名が多く存在していて、丹波栗とともに歩んできた地域の歴史をうかがい知ることができます。
丹波栗を存分に味わう「食べ歩きフェア」が市内全域で開催中
丹波栗の収穫シーズンに合わせ、丹波篠山市では2024年9月14日〜11月4日にかけて、市内全域を舞台とした「丹波栗フェア2024」が開催中。
期間中は、観光栗園での栗拾い体験や直売所での生栗販売をはじめ、飲食店や菓子店には丹波栗を使った焼き栗、栗ご飯、栗スイーツなど、さまざまな栗メニューが並びます。
関西に実りの季節の到来を告げる丹波栗。そのやさしい口当たりを求めて、秋の丹波篠山市を訪ねてみませんか?
丹波栗フェア2024
- 開催期間
- 2024年9月14日〜11月4日
【栗拾い】9月17日〜10月14日
【生栗販売】9月28日〜10月14日
【飲食・栗加工品販売】9月14日〜11月4日 - 会場
- 丹波篠山市 全域
- 詳細
- 丹波篠山市公式観光サイト「丹波栗フェア2024」