大津から京都へと続く水路・琵琶湖疏水を行く、春秋限定で運行する観光船「びわ湖疏水船」。風情ある紅葉観賞のほか、専門ガイドによる案内のもと明治期に造られた近代産業遺産の数々を見学できることで、2018年の運行開始以来、多くの観光客が利用しています。2022年秋シーズンの運行は、10月1日~11月30日の47日間(運休日あり)。一般販売枠の予約受付が、8月26日から開始されます。
伊藤博文の揮毫など国指定の貴重な近代産業遺産が多数
明治期の1890年に造られた貴重な近代産業遺産・琵琶湖疏水には、伊藤博文など明治期の偉人が揮毫した「扁額(へんがく)」や、赤レンガ造りの国指定登録有形文化財「旧御所水道ポンプ室」など見どころが数多くあります。
なかでも、ほぼ人力で作業したといわれる全長2,436mの第1トンネルは、先人の苦労を肌で感じることができる歴史的に貴重な遺産です。また、大津乗下船場内「大津閘門」もレンガ造りの本格的な閘門として注目を浴びた遺産の1つ。こうした歴史的価値が高く評価され、2020年6月、疏水沿線全域が日本遺産に認定されました。
歴史を巡る船旅「びわ湖疏水船」は、約70年を経た2018年に復活。以来、第1琵琶湖疏水(大津から蹴上(けあげ)間の約7.8km)を運航する春秋限定の観光船として多くの観光客に愛され、今年で5周年を迎えます。
完全予約制!8月26日より一般販売枠の予約がスタート
「びわ湖疏水船」の乗船は完全予約制です。2022年秋シーズンの運行は、10月1日~11月30日の47日間(運休日あり)。一般販売枠の予約受付は8月26日より開始し、インターネット、郵送。FAXで申し込みができます。乗船料金は、大津から蹴上のルートで5,000~8,000円(大人・子ども同額)。日程や乗船区間によって異なりますので、詳細は公式サイトでご確認ください。
また、乗下船場となる蹴上エリアには、多くの観光スポットが点在しています。疏水の意義をより多くの人々に知ってもらおうと市民の協力のもと建設された「琵琶湖疏水記念館」、明治期に日本で先駆けて事業用水力発電所として建設され、京都発展の原動力となった「蹴上発電所」など琵琶湖疏水に関連する施設があります。このような施設を見学し、歴史的背景や琵琶湖疏水が日本遺産に登録された意義などをさらに深く知ることもできます。
さらに、京都を代表する観光スポットの平安神宮や南禅寺、京都市動物園、国の名勝に指定された無鄰菴(むりんあん)などにもアクセスできます。今年の秋は、「びわ湖疏水船」で紅葉とともに、近代日本の歴史に触れてみてはいかがでしょうか?
びわ湖疏水船
- 開催期間
- 10月1日~11月30日の47日間
- 料金
- 大津~蹴上:5,000~8,000円(大人・子ども同額)
※日程により変動、乗船区間によって異なります。 - 詳細
- びわ湖疏水船 公式サイト