北海道西部にそびえ立つ、ニセコアンヌプリ山の裾野に広がる高原リゾート「ニセコHANAZONOリゾート」(北海道虻田郡倶知安町)。ウィンターシーズンには、上質なパウダースノーを求めて世界各地からスキーヤーが集う、北海道最大級のスキー場としても知られています。
2022年7月1日から10月10日まで、雄大な自然を舞台にした大規模な光のアートインスタレーション「Mountain Lights(マウンテンライツ)」が開催されます。2024年までの3年間、グリーンシーズンに限り鑑賞できる屋外アートイベントです。
制作を手がけるのは、世界的に有名なイギリス人のインスタレーション芸術家、ブルース・マンロー氏です。夕暮れ時から夜にかけた暗がりの高原リゾートに、繊細な光がともり、壮大な自然美と調和する非日常の世界観を体感できるイベントです。
イギリス人の著名アーティストによる壮大な光のインスタレーション
作品のベースとなるのが、24本の光ファイバーで作成された「ファイアフライ-蛍-」と呼ばれるオブジェ。これが幾重にも連なることで総計18万個の光の粒を作り出し、ほのかに揺れるきらめきが夜の森を幻想的に包み込みます。スキー場の斜面に沿うように展示された明りは、長さ1.3kmにもおよぶ帯となり、光の芸術を生み出します。
イベント期間中は、昨冬から運行が開始された「HANAZONOシンフォニーゴンドラ」が稼働します。上空から眺める壮大な光のアートはまさに圧巻。ゴンドラを降りたあとは、散策路をたどりながら間近で神秘的な光のアートを楽しめます。
マンロー氏が生み出す光の芸術のコンセプト
マンロー氏の作品は、古来より「人類が火を介して共有してきた体験」からインスピレーションを得て創造されています。
例えば、北海道の先住民族であるアイヌの人々は「火は人を温め、滋養を与えてくれる生命にとって最も重要な要素のひとつ」だと考えていました。また、オーストラリアの先住民族のアボリジニにも、他者への思いやりや慈愛の心を、火を介して表現する文化がありました。
マンロー氏は、電気で灯される光を現代的な「火」の形態として捉え、作品を創り出しています。はるか昔から火を介して人類が分かち合ってきた他者への思いやりや慈しみ。こうした人間の持つ温かさを織り込み、光のアートとして表現したのが「Mountain Lights」です。
北海道の自然を活かしながら大規模に開催される、マンロー氏による壮大な光のアートイベント。この夏にぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか。
Mountain Lights(マウンテンライツ)
- 住所
- 北海道虻田郡倶知安町岩尾別328-36
- 開催期間
- 2022年7月1日~10月10日
- 料金
- 大人(中学生以上)4,000円、小学生3,200円、未就学児無料(ゴンドラ乗車料金込み)
- 営業時間
- 日没~22:00(金、土、祝前日及び8月6日~14日は23:00まで)
- アクセス
- 【車】新千歳空港から国道276号(美笛峠経由)約150分、札幌から国道230号(中山峠経由)約140分、小樽から国道5号(稲穂峠経由)約95分、函館から国道5号約200分
【電車】JR函館本線「倶知安」駅よりタクシーで約10分 - 詳細
- 「Mountain Lights」特設サイト