最先端のSDGsを体感!「ウェスティンホテル横浜」が取り組むサステナブルツーリズム

2022年6月に国内6番目のウェスティンブランドとしてオープンした「ウェスティンホテル横浜」。滞在中も宿泊者が健康的に過ごせるような設備やサービスが充実していますが、いたわりの対象は遂に地球まで。

 

最先端の技術を使って資源を再利用したり、古くより受け継がれてきた伝統に着目し省エネルギーを促進したり。無理をせず、快適なままでSDGsを体感できるのが魅力です。

 

 

 

SDGsを意識して開発された「ウェスティンホテル横浜」

SDGsを意識して開発された「ウェスティンホテル横浜」

誰もが暮らしやすく、より良い世界を目指そうと始まった「SDGs」(持続可能な開発目標)。17の目標で構成され、環境や経済など分野が多岐にわたっているのが特徴です。

 

これをきっかけに未来まで持続する社会を目指そうと、持続可能を指す「サステナブル」という言葉も頻繁に使われるようになりました。ホテルや観光地にも取り入れられ、環境や文化に配慮して旅をする「サステナブル ツーリズム」という新たな旅も世界で広がっています。

 

SDGsを意識して開発された「ウェスティンホテル横浜」

「ウェスティンホテル横浜」では、建物全体が消費エネルギーを極力抑えるよう設計されていることに加え、アメニティも地球環境にやさしいものを選ぶなど、細部までSDGsに取り組んでいます。ウェスティンブランドのコンセプトである「ウェルビーイング」(健康)と同様に、「SDGs」も欠かせないキーワードだったのです。

 

日本建築の知恵が活かされた外観

日本建築の知恵が活かされた外観
各階に設置された庇(ひさし)

 

横浜ランドマークタワーなど高層ビルが並ぶ「みなとみらい21」地区。1980年代から現在に至るまでの大規模な再開発が行われ、整備された道路と落ち着いた景観は洗練された街の印象を抱かせます。

実は、街の名称も再開発に伴い一般公募で決まったもの。港町という歴史と、未来への発展を目指す21世紀の横浜を表現するのにふさわしい土地に「ウェスティンホテル横浜」は誕生しました。

 

風にたなびく帆船をイメージして建てられた外観は、横浜湾に近い現在の立地にぴったりな姿ですが、ここにも地球環境を考慮した工夫が施されています。

 

日本建築の知恵が活かされた外観
窓の外側上部に庇(ひさし)が見える

 

古くは平安時代までさかのぼる、伝統建築の庇(ひさし)を応用。窓の上に小さな屋根を出っ張らせることで太陽光や雨風を防いでくれます。「庇があることで直射日光による室温の上昇を防ぎ、快適におくつろぎいただけます」と、デジタルマーケティングマネジャーの大日向さん。

 

緑の自然に癒される装飾

緑の自然に癒される装飾

1階エントランスに始まり、23階ロビーラウンジまで。「ウェスティンホテル横浜」では鮮やかな緑の苔や、様々な木のディスプレイを目にしますが、ここにも環境に対するこだわりが潜んでいます。

 

緑の自然に癒される装飾

バラや百合といった生花の寿命は夏なら長くて1週間、冬でも2週間ほど。生花を飾るとなると、どうしても頻繁に破棄することになってしまうので、代わりに長持ちする苔や木といった緑の自然が選ばれたのです。お部屋にも苔の盆栽が置かれ、珍しい、癒されると好評のよう。

 

緑の自然に癒される装飾

この流れは季節ごとのデコレーションにも生かされ、秋には栗、ハロウィンにはかぼちゃ、クリスマスには綿花が登場。季節を告げるものは、生花に限らず、意外と多いことに気付かされます。

 

快適な滞在と環境対策を両立したお部屋

快適な滞在と環境対策を両立したお部屋

最新の技術が詰まったお部屋は、まさにSDGsに関するアイデアの宝庫。全373室のお部屋には最新型センサーが導入され、使用電力をコントロールしてくれます。

 

例えば、部屋を出る際に電気のスイッチが分からず、そのまま放置してしまうことも。しかし、センサーが部屋に誰もいないことを感知すると、自動的に電気が消え、使用電力を押さえてくれるのです。

 

快適な滞在と環境対策を両立したお部屋

さらに照明のスイッチには、「BRIGHT」(明るめ)と「RELAX」(暗め)があり、明るさの強弱を選べます。不要な光量を抑えることも、少なからず節電につながるはず。ごみ箱も、ひとつの容器に対してリサイクルとそれ以外の2カ所に分かれているので、自然と分別しながらごみを捨てられます。

 

飲料水はリターナルボトルで

飲料水は地産地消で

お部屋の中で特徴的なのが、「ノルダック・プレミアムウォーター」を導入したこと。世界でもっともサステナブルな国のひとつ、スウェーデン発祥の最先端技術で、「環境に負荷をかけることなく、美味しい水をつくる」ために考案されました。

 

ノルダックの高性能フィルターに水を通すことで、不純物や余分な味は除去され、口あたりも柔らかに。ホテル内に浄水と瓶詰の設備があるので、輸送エネルギーも節約できます。さらに水を入れる容器もガラス製で何度も利用可能と、ひとつの取り組みで好循環が生まれるシステムになっています。

 

飲料水は地産地消で

プラスチックゴミを最大限に減らそうと、ミニバーのドリンクもペットボトルは置いていない徹底ぶりです。

 

アメニティにも自然素材を

アメニティにも自然素材を

ウェスティンブランド特有のホワイトティーが香るシャンプーやコンディショナーは、ポンプボトル式での提供。これによりゴミが削減できるうえ、馴染みのある大きさなので使い勝手も良いです。

 

アメニティにも自然素材を

お部屋には歯ブラシ、ヘアブラシ、カミソリ、シャワーキャップ、コットンセットなどのアメニティが備わっていますが、麦や紙、コーンスターチなど自然由来の原料を配合した環境にやさしいものを置いています。

 

またベッドのそばにある「地球のためにできること」というメッセージでは、環境保護のためにベッドリネンやタオルはリクエストに応じての交換とのこと。

 

シェフが綾なすSDGsと食

ウェスティンホテル横浜

地元で生産された食材を地元で消費する「地産地消」は、地元だけでなく地球のためにもなる取り組みです。「持続可能なバランスが取れた食事を提供すること」をコンセプトに、エグゼクティブシェフを務めるカハラさんは神奈川県内の生産者と会い、積極的に地元の食材を活用しています。

 

シェフが綾なすSDGsと食
レストラン「アイアン・ベイ」では横濱ビーフを提供

新鮮な野菜をはじめ、「かながわブランド」に認定されている横濱ビーフとやまゆりポークに加え、湘南産の完熟トマトジュースを仕入れるなど、地元企業とのつながりも大切に。これは安定的な食糧生産システムを確保すると同時に、地方の文化や特産品を広め、働く場所をつくりだす持続可能な観光業の実施にもつながります。

 

シェフが綾なすSDGsと食
シェフが綾なすSDGsと食

さらにテーブルクロスを省略。これにより、洗濯の回数も減り、節水効果も。またレストラン スーパーバイザーの高橋さんは、お客さまに寄り添うことも食品廃棄を抑制すると言います。「味や量などのご要望はお客さま一人ひとり異なりますので、なるべくお応えすることで最後までおいしく召し上がっていただけると思っています」

 

スパ施設に並ぶ、環境に配慮したアイテム

スパ施設に並ぶ、同志なアイテム

「ウェスティンホテル横浜」がオープンする際に注目されたのが、国内初となるホテル名を冠したスパ施設「Heavenly Spa by Westin™」(ヘブンリースパ バイ ウェスティン)の登場です。

 

スパ施設に並ぶ、同志なアイテム
スパ施設に並ぶ、同志なアイテム

ホワイトティーの香りを楽しめる施術はもちろん、フェイシャルのトリートメントで使われるのはフランス発のブランド「THALGO(タルゴ)」。海の恵みを活かしたタラソテラピー(海洋療法)を基につくられ、容器は環境を配慮し、100%リサイクル可能な素材を使用しています。

 

またオーガニックにこだわりを持つ、京都発スキンケアブランド「KOTOSHINA(コトシナ)」も取り扱っています。原料の宇治産オーガニック茶の実オイルやシアバターは、化学的な農薬や肥料を一切使われていないものを選ぶことで、土地と水の汚染を防ぎ、生産者の健康被害も抑えるとのこと。リサイクルや環境保護といった共感できるブランドアイテムを選択することも、より良い世界の一歩につながっていきます。

 

SDGsな生活のヒントが見つかるおみやげ

SDGsな生活のヒントが見つかるおみやげ

23階にある「シュガー・マーチャント」では、神奈川にある漢方・ハーブティー専門店「アトリエ ドゥ エブリュッシェ」と共同でオリジナルハーブティーを開発し、おみやげとして販売中。

 

SDGsな生活のヒントが見つかるおみやげ

ウェスティンブランドが掲げるウェルビーイングに必要な6つのSleep Well(よく眠る)、Eat Well(よく食べる)、Move Well(よく動く)、Feel Well(気分よく)、Work Well(よく働く)、Play Well(よく遊ぶ)のそれぞれを味で表現している、ここならではのハーブティーです。

 

SDGsな生活のヒントが見つかるおみやげ

茶葉は飲み終わった後でも熱湯を注げばデトックスウォーターになったり、オリーブオイルやビネガーと合わせてマリネの材料に使えたり、土と一緒にすれば肥料になったりというアドバイスも。一度で二度も三度もおいしくなる使い道の多さに、捨てるということは最終手段なのだとしみじみと実感。

 

ウェルビーイングとSDGsの関係

ウェルビーイングとSDGsの関係
ウェルビーイングとSDGsの関係

「ウェルビーイング」の大切さに10年以上前から気付いていたウェスティンブランドですが、その「ウェルビーイング」自体もSDGsと深い関わりがあります。

 

SDGsが掲げている「すべての人に健康と福祉を」には身体はもちろん、ウェルビーイングに含まれる心の健康も当てはまります。心身ともに健やかになることへの大切さが改めて再認識されたのです。

 

ウェスティンホテル横浜

「ウェルビーイングには、今の自分の状態をリセットする働きもあります。そうすることで視野が開け、今まで見えていなかったものも認識できるようになるのです。

 

ウェスティンホテル横浜は自然とのコネクションを感じられるデザインになっていますので、自然を通して改めて地球の大切さが感じられるはずです」と、総支配人のリチャードさんがウェルビーイングとSDGsとのつながりを教えてくれました。

 

苔に倣って自分らしくSDGsに参加

苔に倣って自分らしくSDGsに参加

切り花の代わりに多用されている「ウェスティンホテル横浜」の苔。苔は最古の植物だとも言われていて、長い年月をかけて育つことから縁起がよい植物でもあります。

 

一年を通じて常に緑をたたえている苔は変化が見えにくいかもしれませんが、それでも着実に成長中。それはSDGs達成に向けた取り組みも然り。すぐに成果は現れないかもしれませんが、自分たちのペースで続けることが大切なのだと苔から長続きの秘訣を教わった気分です。

 

ウェスティンホテル横浜

住所
神奈川県横浜市西区みなとみらい4-2-8
アクセス
みなとみらい線「みなとみらい」駅1番出口から徒歩約6分
駐車場
あり 1泊3,000円(15時から翌日正午まで)
総部屋数
373室
チェックイン
15:00 (最終チェックイン:29:30)
チェックアウト
12:00

 

 
撮影:岡村智明 取材・文:浅井みら野
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