カニと温泉、そして鬼太郎!魅力がいっぱい鳥取・境港エリア1泊2日モデルルート

鳥取県の西部に位置する境港市は、日本海側の重要な港として栄えてきた街。境漁港は紅ズワイガニの水揚げ量日本一を誇っています。また、『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズの作者・水木しげる先生の出身地としても知られる境港では、2018年7月に「水木しげるロード」がリニューアル。ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターや日本全国の妖怪のブロンズ像がゾーンごとに再配置され、さらに新しく夜のライトアップも始まりました。以前にも増して多くの観光客が境港を訪れています。
その上、境港市の南に位置する米子市内には山陰随一の湯量を誇る「皆生(かいけ)温泉」、北の松江市美保関には全国のえびす様の総本山「美保神社」もあり、観光の要所でもあります。 1泊2日で新鮮なかにグルメと鬼太郎、温泉、神社参拝まで満喫できる、欲張りなモデルルートをご紹介します。

DAY1

鬼太郎たちがが歓迎!

米子鬼太郎空港

9:30
 
米子鬼太郎空港
米子鬼太郎空港
米子鬼太郎空港

境港旅の玄関口となるのは米子鬼太郎空港。名前の通り、空港内には「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターたちがいっぱい。荷物受け取りのターンテーブルの上で目玉おやじがスーツケースの中から「よう来てごしなった」と鳥取弁でご挨拶。 「手ぶら観光サービス」(800円〜/個)を利用すれば、空港から対象の宿泊施設まで荷物を届けてくれますので、身軽に観光できますよ。
境港の観光には、米子鬼太郎空港や境港駅を周遊する「はまるーぷバス」の利用もおすすめ。1時間に1本程度の運行ですが、1日乗車券を購入しバスの発着時刻に合わせて予定を立てれば、リーズナブルで効率的に移動ができますよ。

 

車で約10分

 

テレビCMで一躍人気

江島大橋「ベタ踏み坂」

10:30
 
江島大橋 ベタ踏み坂

「ベタ踏み坂」の通称でお馴染みの江島大橋は、まるで空に向かって走っていくかのように見える坂が特徴です。自動車会社のテレビコマーシャルに登場し、「ベタ踏みだろ?」と、何度も言われたことから一躍有名になりました。実際に車で走ってみると、滑り落ちそうな急坂ではありませんが、確かに排気量の小さな車であればアクセルをベタ踏みしないと登れないような坂です。
境港市街や米子鬼太郎空港からなら、車で片道10分程度と気軽にアクセスできますので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

江島大橋

住所
島根県松江市八束町から鳥取県境港市渡町
アクセス
JR境港駅より車で約10分
米子鬼太郎空港より車で約10分

 

車で約10分

 

巨大石像「がいな鬼太郎」に絶品「かにトロ丼」を堪能!

大漁市場なかうら&御食事処 弓ヶ浜

11:00
 
大漁市場なかうら
大漁市場なかうら
御食事処 弓ヶ浜

空港からもほど近くアクセスできる「かにスポット」として人気なのが、新鮮なかにや海産物などのお土産を販売する「大漁市場なかうら」 です。 こちらの名物は、正面入口にある約7.7mの巨大な石像「がいな鬼太郎」。「がいな」とは、現地の言葉で「大きい」の意味。水木しげる先生の命名による、迫力満点の石像は必見です!
大漁市場なかうらの敷地内にあるのが、「お食事処 弓ヶ浜」。こちらの「茹でがにとかにトロ丼」(1,850円)はリピーターが続出する大人気メニュー。ズワイガニのほぐし身にとろろを混ぜると、ふわっふわの食感に! かにの身を独自の製法で熟成させているので、かにの旨みと深い味わいを堪能できる一品。かにのまち・境港で最初に食べるかに料理にピッタリです。

大漁市場なかうら

住所
鳥取県境港市竹内団地209
営業時間
11:00~15:30
電話番号
0859-45-4411
アクセス
米子鬼太郎空港より「はまるーぷバス」で約16分、車で約10分

 

車で約40分

 

中国地方最大級の絶景フラワーパーク

とっとり花回廊

14:00
 
とっとり花回廊

国内有数規模のフラワーパークとして人気の「とっとり花回廊」。雄大な大山(だいせん)を背景にし、約50ヘクタールにも及ぶ広大な敷地には、季節ごとに多種多様な花々が咲き誇り彩りを沿えています。

とっとり花回廊

園内中央には、直径約50mの巨大ガラス温室があり、1,000株以上の洋ランなどが栽培されています。また、周囲約1kmの屋根付き回廊もあり、天候を問わずに園内を回ることができるのが特徴。

フラワーイルミネーション in とっとり花回廊

毎年冬の期間には、広大な園内が約140万球のLEDライトで飾られ、光り輝くイルミネーション「フラワーイルミネーション in とっとり花回廊」が開催されます。フラワードーム内のパネルをタッチして色を塗ると、コンピューター制御によって光と音楽のショーが始まるという楽しい演出もあります。 季節毎にさまざまなイベントが行われる「とっとり花回廊」。季節や時刻を問わず訪れたくなる施設です。

とっとり花回廊

住所
鳥取県西伯郡南部町鶴田110
営業時間
9:00〜16:30
電話番号
0859-48-3030
定休日
火曜日(2018年度:3/19、3/26は開園)
入園料
一般700円、中・高生500円、小学生300円(12月〜3月)
アクセス
JR米子駅より無料シャトルバスで約25分

 

車で約30分

 

山陰随一の湯量!

「皆生温泉」宿泊

18:00
 
皆生温泉
皆生温泉
皆生温泉

宿泊先としておすすめなのは、源泉数19カ所、毎分約4456.5リットルと豊富な湧出量を誇る「皆生温泉」です。米子駅からバスで約25分。米子鬼太郎空港や境港駅への直行バスも1日1往復運行されています。
皆生温泉は「日本の朝日百選」にも認定された、風光明媚な海岸沿いの温泉郷。夏は海水浴と温泉を楽しむ人で賑わいます。毎年11月と1月は大山から朝日が昇る「ダイヤモンド大山」の日もあり、早起きをして海辺から朝日を楽しめるのも皆生温泉の楽しみのひとつです。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉、源泉温度が約63〜83℃と高温。効能は神経痛やリウマチ、慢性皮膚病、慢性婦人病などで、美肌効果も期待できます。

DAY2

かにの水揚げ量日本一

境漁港見学

7:00
 
境漁港見学ツアー
境漁港見学ツアー
境漁港見学ツアー

2日目は、かにのまちらしく「漁港見学」体験からスタートしましょう。境漁港では「お魚ガイド」が同行し、セリや漁港・卸売市場内を間近で見られる「境港見学漁港ツアー」を1日3回行っています(かにのセリが見学できるのは、このうち7時~の早朝見学のみ)。熱気あふれる市場内は、かにや魚を運ぶリフトやトラックなどが往き交います。
2019年3月からは高度衛生管理型漁港・市場整備の改築工事に伴い、かにのセリやかにの水揚げを間近で見ることができなくなってしまいますが、少し離れた場所からの見学や、6・7月のマグロ水揚げなどは引き続き見学できる予定です。

境漁港見学ツアー

住所
鳥取県境港市昭和町9番地33 流通会館1階
電話番号
0859-44-6668
見学時間
早朝見学:7:00〜7:50(7月・8月を除く)最少催行4名、最大催行10名
通常見学:9:00〜9:50 or 10:00〜10:50 最少催行2名、最大催行30名
料金
一人300円(高校生以下 無料)
予約
ツアー実施2日前まで
定休日
日曜・祝日、8/10〜8/17、12/21〜1/10
アクセス
JR境港駅からはまるーぷバスで約10分、タクシーで約5分

 

徒歩約1分

 

かに有名店が集結!境魚市場隣接

境港水産物直売センター

8:30
 
境港水産物直売センター
境港水産物直売センター
境港水産物直売センター

境港魚市場の隣にあるのが「境港水産物直売センター」。12の鮮魚店舗が集まるここは、水揚げされたばかりのかにがどこよりも早く揃います。
境港で水揚げされた新鮮な紅ズワイガニや松葉ガニなどの海の幸が、驚くほど安く入手でき、興奮必至のスポット。宅配発送や飛行機の預け荷物用の梱包も対応してもらえますので、あれもこれもと買いたくなってしまいます。
敷地内にある飲食店「境港のさかな塾」では、旬の魚を使った日替わり定食や海鮮丼がリーズナブルな価格で楽しめ、ランチにもおすすめです。

境港水産物直売センター

住所
鳥取県境港市昭和町9-5
営業時間
8:00~16:00
電話番号
0859-30-3857
定休日
火曜日(一部店舗は火曜日も営業)
アクセス
JR境港駅からはまるーぷバスで約10分、タクシーで約5分

 

車で約15分

 

2018年7月リニューアル

水木しげるロード

10:00
 
水木しげるロード
水木しげる記念館
水木しげるロード

水木しげる先生が幼少期を過ごした境港。JR境港駅前~水木しげる記念館間を結ぶ遊歩道は「水木しげるロード」として整備されています。水木しげる記念館を中心に、妖怪グルメや妖怪キャラクターが街を彩っています。
全長約800mの水木しげるロードは、まっすぐ歩くだけならば約10分で歩けてしまう距離ですが、至る所にさまざまな工夫が凝らされているのでついつい寄り道してしまいます。エンターテインメント性溢れる通りです。

水木しげるロード

住所
鳥取県境港市大正町周辺
アクセス
JR「境港」駅徒歩すぐ

 

車で約15分

 

全国のえびす様の総本山

美保神社

13:00
 
美保神社
美保神社
美保神社

続いては、境港から「境水道大橋」の対岸すぐに位置する、美保関エリアへ。江戸時代は北前船寄港地として賑わい、宿屋を兼ねた廻船問屋が軒を連ねた場所です。所在地は島根県松江市ですが、実は松江の市街地からよりも、境港市内からの方がアクセスが簡単。ここで是非訪れておきたいのは、えびす様の総本宮である「美保神社」です。
「商売繁盛・学業・歌舞音曲(音楽)・海上安全・大漁満足」の守護神として篤く信仰されており、ご祈祷を受ける方も多くいます。えびす様(事代主神)は出雲大社でおまつりしている大国主神の第一子にあたります。「美保神社」では、大国主神の妻である三穂津姫命もおまつりしており、出雲大社と両参りすれば御利益がさらに増すと言われています。運が良ければ、雅楽の演奏に合わせた巫女舞の奉納を観ることもできます。

美保神社

住所
島根県松江市美保関町美保関608
アクセス
コミュニティバス美保関線「美保神社」下車徒歩すぐ

 

徒歩約1分

 

国登録有形文化財の旅館「美保館」見学も

青石畳通り散策

13:30
 
青石畳通り

美保神社のすぐ近くにあるのが「青石畳通り」。廻船問屋が積荷を運ぶため、石を切り出して整備した道が今なお残ります。当時の面影を残す古い街並みが郷愁を誘うエリアです。その名の通り、雨に濡れると石畳が青く光って見えます。
各戸の軒下には、その家の屋号と家紋の由来を示す看板が掲げられています。また、高浜虚子や与謝野鉄幹ら、かつてこの地を訪れた文人墨客が残した歌句の碑銘も多数。じっくり味わいながら散策してみたくなります。

太鼓醤油店
太鼓醤油店

通り沿いには、干物をはじめとしたお土産類の販売店も。その中でも注目したいのは、創業100余年の「太鼓醤油店」。伝統の製法を今なお受け継ぎ、手作りの温もりが伝わる逸品を製造しています。独特のとろんとした甘みのある「みほ太鼓醤油」は、魚にとてもよく合う一品。どこか懐かしい店内の雰囲気にも癒されます。

太鼓醤油店

住所
島根県松江市美保関町美保関547
電話番号
0852-73-0539
営業時間
9:00〜18:00
定休日
なし
アクセス
コミュニティバス美保関線「美保神社」より徒歩約5分
美保館

青石畳通りの中ほどにあるのが、老舗旅館の「美保館」です。皇族や小説家・島崎藤村氏、物理学者・湯川秀樹氏なども訪れたという由緒ある旅館。本館は明治末期の建築で、国の登録有形文化財に指定されています。現在も朝食会場や宴会場として使用されているほか、一般観光客の見学も可能です。

美保館
美保館

美保湾を一望する新館7階の展望風呂は、日帰り入浴も可能。美保神社参拝で冷えた身体を温めるのもおすすめですよ。

美保関温泉 旅館 美保館 国文化財の宿

住所
島根県松江市美保関町美保関570
電話番号
0852-73-0111
日帰り入浴
8:00~20:30
日帰り入浴料金
大人800円、小学生以下400円(タオル付)
宿泊料金
おひとり様 6,000円~(4名1室利用時・税抜)
※宿泊価格は2019年1月29日時点のおひとり様あたりの最低料金です。ご予約時と異なることがありますので予めご了承ください。
アクセス
コミュニティバス美保関線「美保神社」より徒歩約5分

 

車で約15分

 

リニューアル後登場した新スポット!

水木しげるロード 夜のライトアップ

17:00
 
水木しげるロード ライトアップ
水木しげるロード
水木しげるロード

水木しげるロードには、新たに夜ならではのお楽しみが登場。2018年7月のリニューアル後に新しく始まった「ライトアップ」です。さらに、水木しげるロードのあちこちでいろいろな妖怪たちの姿を映し出す「妖怪影絵」も。
影絵だけでなく街のオブジェにも灯りがともり、ロードを彩ります。昼間の喧騒とはまた違った魅力を持つ、夜の水木しげるロード。再び訪れる価値ありの雰囲気です。

 

車で約10分

 

紅ズワイガニの食べ放題!

お食事処 海心

18:00
 
お食事処 海心

旅の締めくくりに境港名物の「かに」を思う存分食べるというのはいかがでしょうか?「お食事処 海心」では、昼だけでなく夜も「かに食べ放題」を行っています。
おすすめは「紅ズワイガニ食べ放題60分」3,000円(税別)。紅ズワイガニ漁解禁の9月~翌6月までは冷凍かには一切使用せず、新鮮な地物のかにを提供。「紅ズワイガニ食べ放題30分+かに鍋食べ放題30分」5,000円(税別) も人気です。
水揚げ量や仕入れ状況により、「松葉ガニ食べ放題60分」時価(約6,000円〜)が行われる場合も。開催日に訪れた人は超ラッキー。開催日に関しては、お店にお問い合わせください。

お食事処 海心

住所
鳥取県境港市福定町1802-23
営業時間
(昼)11:00~15:00、(夜)17:00~22:00
※価格は変動することがあります
電話番号
0859-42-3223
定休日
木曜日※祝日の場合は営業
アクセス
JR境港駅よりタクシーで約10分
境港市内 無料送迎あり(要予約)

 


 

食もエンタメも歴史も温泉も…老若男女誰もが楽しめるポイントがギュっと集まっているのが境港周辺エリア。楽しみ方は多彩で、例えば名物の「かに」や人気の「鬼太郎」をそれぞれ深掘りする旅も楽しめますし、境港から足を伸ばして出雲・松江方面を訪れるのもおすすめです。季節を問わない楽しみいっぱいの境港へ訪れてみてはいかがでしょうか?

 

取材・写真・文/北川りさ

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