NYタイムズ紙「2023年に行くべき52カ所」に選出!盛岡の魅力を探りに行ってみた

岩手銀行赤レンガ館

ニューヨーク・タイムズ紙が発表した「2023年に行くべき52カ所」に岩手県盛岡市が選出されました。「見過ごされてきた宝石的スポット」と同紙に推薦したのは、アメリカ出身のライター、クレイグ・モドさん。盛岡の魅力として「歴史的な和洋折衷の建築が残る街並み」「中心市街地を流れる川や城跡公園などの自然」「書店や珈琲、喫茶店文化が根付く町」であることなどを挙げ、「歩いて回れる珠玉の街」と表現しました。

レンガ造りの建物や、歴史を感じさせる建物。盛岡城跡公園や、川沿いの遊歩道からの眺めが絶景な岩手山。そして、レトロな個人店やモダンな建物が共存し、四季を通じて美しい街。そんな盛岡について、実際に足を運んで調べてきました。また、地元の方にも盛岡の魅力についてインタビュー。クレイグさんを魅了した、街歩きが楽しい盛岡についてたっぷりご紹介します。

 

1日目は盛岡駅から街歩きスタート

盛岡観光

東京から盛岡へのアクセスは、東京駅から盛岡駅まで東北新幹線で約2時間15~30分。東京駅からは高速バスも出ています。盛岡駅東口を出たら、早速、街歩きの始まりです。

ちなみに街歩きの楽しい盛岡ですが、盛岡駅を起点に市内中心地を循環するバス「でんでんむし」も走っています。運賃は1乗車120円、1日フリー乗車券が350円。急いでいるときや、歩くのに疲れたときなどに利用するのもおすすめです。

 

開運橋

盛岡観光

盛岡駅東口からしばらく歩くと、見えてくるのが開運橋。北上川で分断された盛岡駅と中心地を結ぶ、別名”二度泣き橋”。転勤で盛岡に来た人が「遠くまで来てしまった」と泣きながら渡り、しかし、住んでみると盛岡の人の温かさと優しさに触れ、去る時には「離れたくない」と、また泣きながら渡るというのが由来です。

晴れた日は、雄大な岩手山を眺めることのできるスポットです。四季がはっきりしている盛岡では、季節ごとに美しい景色を楽しむことができます。

また、盛岡は中心部に3つの川が流れる城下町。開運橋をはじめ、夕顔瀬橋(ゆうがおせばし)、旭橋など多くの橋が架けられています。開運橋から旭橋にかけての遊歩道を歩いてみましょう。

 

MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD

盛岡観光
盛岡観光

開運橋と旭橋の間にあるのが、「MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD」。河川敷に沿ってコンテナ型のカフェやBARなどの飲食店が並び、オープンデッキの心地よい空間でランチを食べたり、本を読んだり、ゆったり過ごすことができます。

さらに、サイクリングやカヤック、キャンプ、BBQなど、町の中心地にいながら自然と触れ合えるアクティビティも充実。気の合う仲間と素敵な1日が過ごせそうですね。

 

MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD

住所
岩手県盛岡市盛岡駅前通11-11
営業時間
各店舗の営業時間に準ずる
公式サイト
木伏

 

ぴょんぴょん舎 盛岡駅前店

盛岡観光

駅の方向に少し戻って早めの昼食。「ぴょんぴょん舎」で、「じゃじゃ麺」「わんこそば」とともに知られる盛岡三大麺の「盛岡冷麺」をいただきます。

ツルツルとした喉越しの良い麺は、盛岡にきたら必ず食べておきたい名物です! しっかり食べて、この後の街歩きにエネルギーを蓄えましょう。

 

ぴょんぴょん舎 盛岡駅前店

住所
岩手県盛岡市盛岡駅前通9-3
営業時間
11:00~24:00(L.O.23:00)
公式サイト
盛岡駅前店|焼肉・冷麺 ぴょんぴょん舎

 

材木町

盛岡観光

再び旭橋方面に歩いて橋を渡ると、すぐに材木町の入り口が見えてきます。材木町は作家・宮沢賢治にゆかりのあるエリア。盛岡駅から徒歩約5分の場所にある材木町商店街のメインストリートでは、宮沢賢治の世界をモチーフとしたモニュメントに出会えます。どこかノスタルジックな通りを歩くと、賢治の世界観を感じることができますよ。

 

盛岡観光
盛岡観光

4~11月の毎週土曜日15:10~18:30には、「よ市」と呼ばれる路上買い物市が開催されます。旬の野菜や地ビール、コーヒー店など100店舗以上の飲食店が並び、お祭りのような雰囲気にワクワク! 県内外から多くの人が訪れてにぎわいます。

 

光原社

盛岡観光

材木町商店街の一角にあるのが、宮澤賢治の童話集『注文の多い料理展』の出版元として知られる光原社(こうげんしゃ)。のちに民芸品などを販売するようになり、現在、敷地内にはいくつかの店舗があります。

その中の「モーリオ」で購入できる「くるみクッキー」(5個入り837円)は、甘さ控えめでコーヒーとの相性抜群。併設する喫茶店「可否館(こーひーかん)」でも味わうことができます。

 

光原社

住所
岩手県盛岡市材木町2-18
営業時間
10:00 ~18:00
※毎月15日休み
公式サイト
光原社 - 盛岡市

 

啄木新婚の家

盛岡観光

材木町からほど近く、中央通りから少し路地に入ったところに、盛岡出身の詩人・石川啄木が新婚時代を過ごした家があります。

 

盛岡観光

盛岡は、石川啄木や宮沢賢治が青春時代を過ごした地としても知られています。こちらは、啄木が妻・堀合節子との新婚生活を始めた盛岡唯一の武家屋敷。随筆『我が四畳半』にこの頃の様子が書かれています。

 

啄木新婚の家

住所
岩手県盛岡市中央通3-17-18
開館時間
4~11月/9:00~17:00、12~3月/10:00~16:00
休館日
4~11月/火曜日、12~3月/火曜日・水曜日・木曜日、12月28日~1月4日
詳細
施設案内 啄木新婚の家

 

石割桜

盛岡観光

中央通りに戻り、盛岡地方裁判所を目指します。盛岡駅からだと徒歩約20分。裁判所の敷地内にある石割桜(いしわりざくら)は、国の天然記念物に指定されるエドヒガンザクラで、樹齢350〜400年とも言われます。

2023年は例年より早く開花した石割桜。巨大な岩の割れ目から力強く咲く姿にパワーを感じます!

 

盛岡観光

毎年、桜の見頃に合わせてライトアップもされます。昼間とは違った雰囲気で素敵です。

 

石割桜

住所
岩手県盛岡市内丸9-1

 

盛岡城跡公園(岩手公園)

盛岡観光

盛岡市の中心部に位置する盛岡城跡公園。四季折々の美しい自然が楽しめる、盛岡市民の憩いの場です。春は桜が咲き誇り、夏はロックフェスティバル、秋は紅葉が美しく、冬は石垣のライトアップ…と、1年中さまざまな楽しみがあります。

 

盛岡観光

園内には、宮沢賢治や石川啄木、新渡戸稲造など、盛岡ゆかりの文人の歌碑が点在しています。

 

盛岡城跡公園(岩手公園)

住所
岩手県盛岡市内丸
開園時間
入園自由
料金
入園無料
詳細
盛岡城跡公園(岩手公園)|盛岡市公式ホームページ

 

櫻山神社

盛岡観光

盛岡城跡公園内にある櫻山(さくらやま)神社。鳥帽子の形をした巨大な岩は、南部藩盛岡のお守り石として今日まで崇拝されています。地元の方だけではなく、全国から参拝客が訪れるパワースポットです。

 

櫻山神社

住所
岩手県盛岡市内丸1-42
時間
御朱印受付/9:00-17:00
公式サイト
櫻山神社

 

岩手銀行赤レンガ館

岩手銀行赤レンガ館

盛岡城跡公園から東に向かい、中津川を越えると目に入るのが「岩手銀行赤レンガ館」。東京駅と同じ、辰野金吾・葛西萬司建築事務所が手掛け、1994年には国の重要文化財に指定されました。朱色と白色が目を引く盛岡のランドマーク的存在です。

 

盛岡観光

2012年まで現役の銀行として実際に使用され、2016年に公開施設としてリニューアルオープン。西洋建築の美しい外観はもちろん、内部の華やかな装飾なども、ぜひじっくりと見学してみてください。

 

岩手銀行赤レンガ館

住所
岩手県盛岡市中ノ橋通1-2-20
開館時間
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日
毎週火曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)
料金
一般(16歳以上)300円、小・中学生100円、未就学児童(7歳未満)無料
公式サイト
岩手銀行赤レンガ館

 

中津川

盛岡観光

盛岡市中心部を流れる中津川沿いには、四季折々の自然が豊富な遊歩道が整備されています。下の橋~中の橋~上の橋というルートをゆっくり散策してみましょう。

この辺りは小さな喫茶店や雑貨屋さんが集まるエリア。歩き回って疲れたら、休憩がてらほっと一息。脇道の小さな喫茶店や雑貨屋との出会いも、思い出に残るひとときです。新緑の季節はジョギングやランチを楽しむ方でにぎわいます。

 

紺屋町番屋

盛岡観光

大正時代の消防屯所の面影を残す「紺屋町番屋(こんやちょうばんや)」は、赤い屋根とグレーの外壁がかわいらしい建物。現在はカフェとして利用され、オリジナルのブレンドコーヒーや手作りスイーツなどが味わえます。

 

紺屋町番屋

住所
岩手県盛岡市紺屋町4-34
営業時間
10:00~17:00
定休日
月曜日
公式サイト
紺屋町番屋|盛岡

 

喫茶ふかくさ

盛岡観光
盛岡観光

中津川のほとりにたたずむ、ツタに覆われた小さな喫茶店「ふかくさ」。散歩の途中で立ち寄ったところ、二代目店主の細谷さんご夫婦が笑顔で迎えてくれました。

 

盛岡観光

店内に入ると、目を引くのが大きな窓。中津川の四季折々の景色を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

 

盛岡観光

豊富なメニューの中でも、ドリンクが付くケーキセット(700円)が人気。実はお酒の種類も充実していて、夜、1日の締めくくりにいらっしゃる方も多いのだとか。

「盛岡の魅力は、町全体がコンパクトで四季が感じられるところ」と話す店主の細谷孝子さん。夫の一さんも声をそろえます。
「盛岡は緑豊かで、四季がはっきりしている。春は桜、夏は蛍、秋は紅葉、冬は雪に覆われた川に白鳥が遊びにきてくれるんですよ」

店内の窓から覗く中津川の景色は、季節によって表情を変え、本当に美しいのだそう。

 

盛岡観光

窓際は看板犬のエアデールテリア・ドクちゃんの特等席。

「歴史があって野菜が新鮮。山菜が豊富で食べ物が本当においしい。そんな”盛岡時間”をぜひ楽しみに来てほしいですね」(細谷さんご夫婦)

 

喫茶ふかくさ

住所
岩手県盛岡市紺屋町1-2
営業時間
月~金/12:00~15:00、17:00~21:00、土曜日/12:00~21:00、日曜日/12:00~17:00 
※不定休

 

もりおか啄木・賢治青春記念館

盛岡観光
盛岡観光

レトロな建物が点在する盛岡。「もりおか啄木・賢治青春記念館」も明治時代に建築された洋風建築です。石川啄木と宮沢賢治の青春時代の姿を紹介しています。重要文化財に指定された建築デザインにも注目してください。

 

もりおか啄木・賢治青春記念館

住所
岩手県盛岡市中ノ橋通1-1-25
開館時間
10:00 ~ 18:00(最終入館17:30)
休館日
毎月第2火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金
無料
公式サイト
もりおか啄木・賢治青春館

 

盛岡バスセンター

盛岡観光

市民の足として活躍するバスの拠点・盛岡バスセンターが2022年10月にリニューアル。バスターミナルのほか、マルシェやフードホール、ホテルなどを備えています。

1階のマルシェには、盛岡市民のソウルフード「福田パン」。コッペパンに好きな具材を挟んでくれます。おやつ系から惣菜まで、組み合わせ次第でメニューは無限大。バスを利用しなくても気軽に立ち寄れる手軽さが魅力です。

3階の「HOTEL MAZARIUM」内にある「KANAN SPA」はフィンランド式サウナを備えた大浴場で、宿泊者でなくても利用できます。また、2階のフードホールには盛岡市のクラフトビールメーカー、ベアレンビールが手掛けるビアバーが。お風呂上がりの一杯は格別! 旅のスタイルによっていろいろ楽しみ方が見つかる、盛岡の新しい拠点です。

 

盛岡バスセンター

住所
岩手県盛岡市中ノ橋通1-9
公式サイト
盛岡バスセンター

 

 

フタツムグ

盛岡観光

盛岡バスセンターから南に5分ほど歩くと、どこからかバターとチーズの香ばしい香りが漂ってきます。かわいらしい旗と小さな看板が目印の「フタツムグ」は、盛岡出身のご夫婦が営むキッシュ店と美容室が同居する店舗。

「盛岡は歩いたり、のんびりするのにいい街。中津川沿いを歩くのが楽しくて、ぶらぶら歩くだけでいろいろな発見があります」と語るのは、盛岡出身の店長・丑島貴寛さん。

「自分たちも、そんな盛岡の街歩きの中での発見のひとつになれたらうれしいですね」

 

盛岡観光

ショーケースの中には、手作りのおいしそうなキッシュ(1個500円)がずらり。甘い系からしょっぱい系まで、10種類ほどのキッシュが並びます。お土産にも、街歩きのお供にもピッタリです。

テイクアウトして盛岡城跡公園でいただきましたが、とても豊かで幸せな気持ちになりました。

 

フタツムグ

住所
岩手県盛岡市南大通1-2-12
営業時間
11:00~19:00(売り切れ次第終了)
定休日
月、木、金曜日

 

ととと ー盛岡の泊まれるたまり場ー

盛岡観光

盛岡バスセンターから徒歩約10分。城下町の風情を残す鉈屋町(なたやちょう)には、かつて明治時代に商人の町として栄えた文化・歴史が今なお色濃く残されています。

そんな鉈屋町の入り口にある、蔵造りのゲストハウス「ととと ー盛岡の泊まれるたまり場ー」がこの日の宿。ここは宿泊利用者だけでなく、地元の人も集まり、みんながつながることのできる場所がコンセプト。チェックイン時には、地域の情報が記された手作りのマップをもらえるのもうれしいポイント。

 

ととと

盛岡通の主人・小野寺さんにもお話を聞きました。

「自分が思っていたことを(推薦文を寄稿した)クレイグさんも感じてくれたんだなと思いました。観光地ではないけど、盛岡という落ち着いた街の楽しみ方を書いてくれました」と、「2023年に行くべき52カ所」に選ばれた喜びを語る小野寺さん。また、盛岡の魅力については他の方と同様、やはり自然と街歩きの楽しさを挙げます。

「街歩きの楽しみを知っている人なら、盛岡はいくらでも楽しめるはず。毎日ではないですけど、朝、明治橋から見える岩手山は本当に気持ちがいい! あと、古い建物がたくさん残っているのもいいですよね」

さらに、「盛岡には期待しないで来るのがいい」と語る小野寺さん。

「盛岡にはすごく特別なものがあるわけではなく、小さな”いいな”がいっぱいある。アンテナを張って街を歩きながら、小さな”いいな”を集めて楽しむ街だと思います」

最後に、盛岡のおすすめスポットを教えていただきました。

「旧石井県令邸と神子田朝市(みこだのあさいち)かな。野菜を売っているおじいちゃん、おばあちゃんとの会話も楽しんでもらえたら」

 

ととと ー盛岡の泊まれるたまり場ー

住所
岩手県盛岡市鉈屋町1-2
チェックイン
17:00
チェックアウト
10:00

 

 

2日目は早起きして朝市へ

神子田朝市

盛岡観光

盛岡2日目の朝、おすすめの「神子田朝市(みこだのあさいち)」へ早起きして行ってきました。

全国的にも珍しい、年間300日以上も営業している朝市で、手作りの惣菜から、旬の山菜や果物などさまざまなものが売られ、盛岡の台所として親しまれています。また、毎月イベントも開催。おいしいものやイベントが満載です。

 

盛岡観光

飲食店はもちろん、雑貨屋さんに整体、美容室まであります。地元の生産者の方々との触れ合いも楽しい! 人気の郷土料理・ひっつみ汁は、500円で具だくさん。起き抜けの体に染み渡ります。

 

神子田朝市

住所
岩手県盛岡市神子田町20-3
時間
5:00~8:30(年間310日営業)
定休日
毎週月曜日(ただし、祝日の月曜日は5月から12月まで営業)
詳細
盛岡神子田朝市 | 岩手県盛岡市

 

旧石井県令邸

盛岡観光

こちらも、「ととと」の小野寺さんにおすすめしてもらった「旧石井県令邸」。盛岡で最も古い本格的なレンガ造りの洋館は、現在の知事にあたる石井省一郎県令の私邸として明治18~19(1885~1886)年に建設されました。初夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節の移ろいを感じることができます。

 

旧石井県令邸

住所
岩手県盛岡市清水町7-51
時間
11:00~17:00
定休日
不定休
詳細
景観重要建造物 旧石井県令私邸

 

Nagasawa COFFEE

盛岡観光
盛岡観光

北へ少し足を伸ばして、盛岡市上田エリアへ。移動はタクシーかバスを利用するのが良いかもしれません。

上田にある「Nagasawa COFFEE」はニューヨーク・タイムズ紙に掲載された、クレイグ・モドさんの推薦文の中にも登場する人気店。店内は大きなガラス張りの窓と、空間を生かした居心地の良い空間。入り口の大きなドイツ製の焙煎機が心地よい可動音を響かせます。

「盛岡はワンテンポゆとりがあって、のんびりしている。でも、そこがいいところ」と盛岡の魅力を語るのは、盛岡出身のマスター・長澤一浩さん。

「がんばっている個人店がけっこうあって、その中でみんなそれぞれ”推し”を持っている。好きなお店を。個人でこだわりを持ってやってる人たちを応援する土壌があるというか、こだわりを見てくれている人が多いですね」

そう話す長澤さんのお気に入りスポットは、「櫻山神社の大きな岩にパワーを感じます!」

 

盛岡観光

岩手県久慈市で焼かれた陶器・小久慈焼(こくじやき)のオリジナルカップでいただいたコーヒー。「Nagasawa COFFEE」では豆の仕入れ、焙煎、抽出まで一貫して手掛けています。豆の産地や焙煎など、相談しながら選ぶのはとても楽しい時間です。

 

Nagasawa COFFEE

住所
岩手県盛岡市上田1-11-23
営業時間
11:00~20:00
定休日
木曜日
公式サイト
NAGASAWA COFFEE

 

TAO used clothing

盛岡観光

「Nagasawa COFFEE」の隣、上田通りの学生街にある古着屋「TAO used clothing」。盛岡市は洋服のセレクトショップや古着屋も多く、一度都心に出た後、Uターンしてお店を開く若者も多いそう。店主の岩品汰男さんもそのうちの一人。

 

盛岡観光

「盛岡の人は何かしらのこだわりを持つ、個性的なセンスの人が多い」という岩品さん。

「東京に住んでいたこともあるが、生まれ育ったこの街に戻ってきました。盛岡の若者と個人店とのつながりを広げたい」との思いから、お寺でのイベントなども主宰しているそう。

 

TAO used clothing

住所
岩手県盛岡市上田3-1-53
営業時間
12:00~19:00
定休日
木曜日
詳細
~TAO~ used-clothing

 

shop&gallery SUNABA

盛岡観光

2023年2月、「盛岡市中央公園 ビバテラス」内にオープンした「shop&gallery SUNABA」。岩手の伝統工芸・南部鉄器を作るタヤマスタジオが運営する工房/ショップです。タヤマスタジオが手掛ける新しい南部鉄瓶ブランド「kanakeno(かなけの)」は、従来の伝統工芸品をもっと身近な、暮らしに溶け込むものにしていきたいと、その魅力を発信しています。

「kanakeno」は幅広い世代に向けたデザインの鉄瓶を展開。また、職人の後継者不足が課題となる中、若手職人の育成にも力を入れています。

 

盛岡観光

「kanakeno」マネージャーの齋藤克俊さんに、盛岡について聞きました。

「何を目的にというわけでなくても、どんなきっかけであれ、来てもらったら良さに気づいてもらえる。とにかく来てくれれば、『なんか落ち着くな』『また来たいな』と思ってもらえる街ですね」と、盛岡の不思議な魅力を語る齋藤さん。

「なんとなく街を歩いてもらって、なんとなく気になる店に入ると、想像以上の楽しさがある。あまり期待しない状態で来てもらうと、驚かれる。そういう感じなんですよね、盛岡って。何も期待せずにフラッと来てもらえたら、東北らしさを存分に感じられると思います。本当に何もないと感じた時は、川と山を見てください!」と話してくれました。
    
「kanakeno」は、中の橋近くでカフェ&ショップ「お茶とてつびん engawa」も運営。鉄瓶で沸かした白湯(さゆ)のまろやかさを味わってみませんか。

 

shop&gallery SUNABA

住所
岩手県盛岡市本宮字荒屋25-11 中央公園 BeBA TERRACE内
営業時間
11:00~17:00
定休日
火曜日(そのほか不定休あり)
詳細
南部鉄器・鉄瓶のkanakeno

 

遊食屋FUJI next

盛岡観光

最後に、盛岡一の繁華街である大通り周辺へ。盛岡駅から徒歩10分ほどの商店街に、飲食店や映画館、ホテルなどが建ち並び、昼夜多くの人々が行き交います。

「遊食屋FUJI next」は、メインストリートから少し入った場所にある、地産地消がモットーの盛岡居酒屋。「盛岡焼き冷麺」(980円)はここでしか味わえない人気料理で、歯応えのある独特な麺の食感が楽しい一品。そのほか、「盛岡冷麺」(980円)や「盛岡じゃじゃ麺」(600円)などのご当地グルメをはじめ、豊富なメニューをそろえています。

「盛岡焼き冷麺」と並んで、約50cmの「元祖ジャンボ焼鳥」(1,180円)が名物で、これを目当てに来店する観光客も多いとのこと。

 

遊食屋FUJI next

「遊食屋FUJI next」の代表・藤原和広さんに話をうかがいました。

「盛岡は四季がはっきりしていて、暮らしやすい街。コンパクトシティ。なんでも全部ある。川に囲まれていて、街中で鮎が釣れるし、自然と街が一体化したところが魅力的。あと、お城を起点に街ができていて、どこからでも山が見える安心感!」と、盛岡愛を語る藤原さん。

「魅力がギュッと詰まっている街。面白い人、面白いスポットも多い。とにかく来てみればわかる!」

笑顔でそう締めくくってくれました。

 

遊食屋FUJI next

住所
岩手県盛岡市中央通1-11-7 笹川ビル2階
営業時間
17:30~24:00(土曜日、祝前日は25:00まで)
定休日
日曜日

 

今回、「2023年に行くべき52カ所」に選出されたことをきっかけに盛岡を訪れ、たくさんの方にお話をうかがったのですが、みなさん口をそろえて「なぜ、盛岡が選ばれたのでしょう」「盛岡でいいんでしょうか」と、とても驚いていました。

実際に盛岡の街を歩いて感じたのは、何気ない日常に、豊かな魅力がたくさんあること。クレイグさんが触れていた通り、住んでいる人たちみなさん盛岡が大好きで、暮らしに”いきいき”があふれています。そして、盛岡の伝統、それぞれの暮らしを大切に過ごされていました。

四季折々の自然に囲まれ、美しい建築物やおいしい食べ物、そして、人々の温かさに包まれている街、盛岡。ぜひ、一度足を運んでみてください。どこか懐かしい雰囲気に癒やされ、自分だけの新しい発見があるはずです。
 

取材・撮影・文/島 礼奈

 

 

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