アスリートたちの熱き闘いが繰り広げられ、日本中が感動した「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)」。そのメインスタジアムとなった国立競技場で、2022年4月1日(金)よりスタジアムツアーが開始となりました!
通常、イベントのチケットがないと入れない国立競技場内部に入場し、東京2020大会のレガシーを見学しながら体験できる特別なツアーです。聖火リレートーチとの撮影も可能! 東京観光にうってつけの「国立競技場スタジアムツアー」をご紹介します。
東京2020大会のレガシーを体験!「国立競技場スタジアムツアー」とは
日本スポーツ振興センターが開催する「国立競技場スタジアムツアー」は、東京2020大会を実際に観戦することができなかった人たちにも大会当時の熱気を届ける特別なツアー。期間は2022年4月1日(金)~2024年3月31日(日)を予定し、イベント開催日などを除く指定日に開催されます。
基本はインターネットでの予約購入で、当日枠が余っている場合はインターネットもしくは窓口で当日購入が可能。料金は大人1,400円、高校生以下800円です。
現在インターネットでは2022年4月30日(土)までのチケットを販売中。それ以降は毎月中旬ごろに翌月1カ月分が販売となります。
予約した指定時間になったら外苑門側Eゲートより入場し、いよいよスタジアムツアーのスタート! 競技場内は順路に沿って、自分のペースで見学していきます。所要時間は約1時間。
各スポットには案内表示とともに「二次元バーコード」が表示され、スマートフォンで読み取ると音声案内を聞くこともできます。
有名選手になった気分でサインもできる!「トラック&フィールドエリア」
「トラック&フィールドエリア」は選手たちが実際に歩いた・走ったフィールド上に立つことができるエリア。歩いてみても、走ってみてもOKです。スターティングブロックとハードルが設置されているので、選手になりきってポーズをとるのもおすすめ!
「パラリンピック表彰台」は実際に登壇し、撮影することができるフォトスポット。東京2020大会で実際に使用されていたものです! 東京2020大会の表彰台は、再生プラスチックを使用して製作。パラリンピック競技では539種目の表彰式でサステナブルな表彰台が使用されました。
スポーツ中継でよく見かける、有名なスポーツ選手がカメラにサインを書くシーン。「ビクトリーサイン体験」では、自分もアスリートになった気分でカメラにサインを書くことができます! 書いている姿は動画で録画され、二次元バーコードから動画のダウンロードが可能。SNSで自慢したくなる動画が撮れますよ。
聖火リレートーチが間近!「フラッシュインタビューエリア」
続いて「フラッシュインタビューエリア」へ。入り口で軽快に流れているのは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど、人気ゲームの音楽。そう、あの話題となった東京2020大会・開会式の選手入場曲です!
「フラッシュインタビューエリア」は、選手が競技後にインタビューを受ける場所。天井には建築家・隈研吾さんが行燈(あんどん)をイメージしてデザインした照明が飾られていることから、「ANDONホール」とも呼ばれています。
壁一面に描かれている、力強い筆文字は書道家・青柳美扇(あおやぎびせん)さんの作品。「フラッシュインタビューエリア」は、選手の入場前の待機エリアでもあるので、「この筆文字が選手の皆さまの心をさらに奮い立たせ、高揚感の中で大きな声援となるように」という青柳さんの想いが込められています。
東京2020大会でみんなの想いをつないだ「聖火リレー」。ここでは実際に使用したトーチと一緒に撮影を楽しむことができます! 素材の一部には東日本大震災の復興仮設住宅のアルミ建築廃材を再利用。復興への想い、そして持続可能性への配慮が込められている美しいトーチです。
トーチは日本らしい、桜の花びらがモチーフ。間近で見るとその形がよくわかります!
東京2020大会のオリンピック競技339種目で実際に使用された「オリンピック表彰台」。ここでも登壇して、写真撮影をすることができます。後ろには東京2020大会の名シーンが展示され、当時の熱気が伝わってくるスポットです。
各スポットにはスマホスタンドが置かれているので、ひとりでもみんなでも写真撮影ができるのが国立競技場スタジアムツアーのうれしいポイント。タイマーを活用して、たくさん思い出に残る写真を撮りましょう!
通常、選手以外は入室できない「選手ロッカールーム」
普段は国立競技場で熱き闘いを繰り広げる選手のみが立ち入ることができる「選手ロッカールーム」。しかし国立競技場スタジアムツアーなら入室が可能なのです! ロッカーで準備をする試合前の選手たちを想像すると、緊張感や高揚感が不思議と伝わってきます。
アスリートたちの痕跡が!「サインウォールエリア」
フラッシュインタビューエリアを抜け、フィールドの周りを一周する車両通路「リングロード」にある「サインウォール」に移動。東京2020大会の陸上競技に出場したアスリートの約300ものサインが壁に書かれています!
探して見ると、飯塚翔太選手や桐生祥秀選手のサインを発見! 海外の選手を含め選手の感謝の気持ちやメッセージも書かれていて、確かに、ここで東京2020大会が行われていたことを実感できます。
約68,000席を一望!圧巻の4F「展望エリア」
エレベーターで1Fから4Fへとのぼり、「展望エリア」に向かいます。展示されているベンチや表彰台は、国立競技場で実際に使用されているもの。ベンチはヒーター付きで冬季は温かくなるハイテクな仕様です。触ったり、座ったり、選手気分で楽しめます。
4F「展望エリア」は、国立競技場スタジアムツアーの目玉の1つ! 約6.8万席の全景を見渡すことができ、熱狂に包まれる競技場を想像すると胸が高鳴ります。
展望エリアでは国立競技場の建築にもご注目。建築家・隈研吾さんを中心に設計された国立競技場は「杜(もり)のスタジアム」をコンセプトに、自然と調和したデザインとなっています。大屋根は鉄骨と木材を組み合わせたハイブリッド構造。全席どこに座っても木の温もりを感じることができます。
国立競技場スタジアムツアー後は無料エリアを散策
国立競技場スタジアムツアーを楽しんだあとは、国立競技場の無料で入ることができるエリアへ。5F「空の杜」は指定日の10:00~16:00に一般解放されており、約850mの回廊を散策できます。通路沿いにはサクラ、ウメ、モミジなどが植えられ、緑とともに東京の景色や富士山を望めるスポットです。
国立競技場の外構はウォーキングにうってつけで、「国立競技場外構散策マップ」を片手に巡るのがおすすめです。「炬火台(きょかだい)」は1964年の東京オリンピック大会時に聖火が灯されたもの。近くには東京2020大会で使用された「聖火台」も設置予定です(2022年4月1日時点、設置工事中)。
「ギリシャの女神像」と「野見宿禰(のみのすくね)像」は1964年に東京オリンピック大会の成功を祈念した巨大な壁画。長年、国立競技場のシンボルとして愛されて続けており、2019年に移設されました。
たくさんのフォトスポットとともに、東京2020大会のレガシーを体験できる「国立競技場スタジアムツアー」。今後はVIPラウンジに入れる特別なツアーなども実施予定です。テレビで見ていたあの場所に、自分の足で立つ感動を味わってみてくださいね。
国立競技場スタジアムツアー
- 開催期間
- 2022年4月1日(金)~2024年3月31日(日)
※変更になる可能性があります。 - 会場
- 国立競技場(東京都新宿区霞ヶ丘町10-1)外苑門側Eゲート
- 主催
- 独立行政法人日本スポーツ振興センター
- 参加費
- 日時指定事前予約優先制
大人:1,400円、高校生以下:800円 ※未就学児は2名まで無料で同伴可能 - 問い合わせ
- 国立競技場スタジアムツアー事務局(ナビダイヤル:0570-050800)
- チケット
- 国立競技場スタジアムツアー公式サイト
取材・撮影・文/小浜みゆ