2024年3月、東京・お台場に誕生した「イマーシブ・フォート東京」。オープンから2カ月が経ちましたが、早くも、4月26日から新アトラクション「フォルテヴィータ事件簿」が登場しました。歌って、踊って、夫婦喧嘩に参加して、人質になって……盛りだくさんの内容です。はたして、その没入感はいかに……!? ということで、さっそく話題のアトラクションを体験!その魅力をたっぷりとご紹介します。
1日中楽しめる「フォルテヴィータ事件簿」
「フォルテヴィータ事件簿」は、体験できるストーリーが10以上もある没入型演劇。イマーシブ・フォート東京のオープンから物語が始まり、1日の終わりのフィナーレまで、どっぷり物語の世界へ入り込むことができます。
ちなみに、「フォルテヴィータ」とは、とあるヨーロッパの町のこと。シャッターが閉まっているのは、マフィア同士の抗争が激化して、町の治安が悪化したからなのだとか。
シャッターにも、「フォルテヴィータ事件簿」と深い関係が。「HOTEL CASA MIA(ホテル カサ ミア)」と書かれたシャッターに注目。このあと起こるプチ事件の現場となります。
実際に遭遇した、個性豊かな住人たち
アトラクションに登場するのは、個性豊かな15人。あの手この手で、ゲストを異世界へ誘います。ここでは、実際に遭遇した登場人物をピックアップしてご紹介します。
まずは、この方!町の情報通 新聞記者エドモンド。フォルテヴィータ新聞社に所属するエドモンドは、とにかく、明るくて、フレンドリー。フォルテヴィータのことが詳しく書かれている新聞を持ち歩いているので、見かけたら声をかけてみて。
「バカ旦那、知らない?」「見かけたら、教えて!」そう言って現れたのは、「HOTEL CASA MIA」を営むフォンタナ妻こと、アルマ・フォンタナ。
ピン!と来た人がいるかもしれません「HOTEL CASA MIA」は、先ほどのシャッターに書かれていたホテルのこと。どうやら、夫婦でホテルを始めたのに、飲んだくれの夫に手を焼いている模樣……。
「宿を1人で切り盛りするのは、無理な話しだよね~」そんな風に、フォンタナ妻がぽつり。う~ん、なんとか力になってあげたい!
しばらくすると、千鳥足のフォンタナ夫がひょっこり現れます。飲んだくれの夫に、妻が「せっかくなら、みんなにおもてなしをしなきゃね!」と提案。みんなが「観た~い!」とリクエストすると、夫が歌を披露します。
これがちょっとびっくり。思いのほか歌がうまくて、プチコンサートに参加している気分です。
その後、妻に首根っこを押さえられ、連れていかれた夫。後ろ姿を見ていると、ケンカばかりしていても、実は仲が良い夫婦なのかも……と思えてきます。どこの国も、かかあ天下が一番なのかも。
街灯のポールに手をかけてポーズを決めているのは、さわやかイケメンの船乗りヴァレンティーノ。マリンテイストの服がおしゃれです。
このヴァレンティーノ、超がつくほど、女の子にやさしい。女の子を見つけては、足を止めて、「あっ、待って!かわいい!」と話しかけまくる……。そんなことを繰り返しているので、全く前に進みません。笑
そんなヴァレンティーノですが、歌手を夢見るフィオーネが大好き。オレンジがいっぱい入った袋を両手に抱えたフィオーネが現れると、真剣な表情で「オレと付き合ってください!」と告白します。……が!何度告白しても、結局はぐらかされてしまうヴァレンティーノ。それでも懲りずに、「好き、好き、好き」と花占いするピュアさに、愛着がわいてきます。
フィオーネはおじぎをするたび、オレンジを袋からポロポロと落としてしまうのですが、キュートなフィオーネにみんな釘付け!気づいたら、一緒にオレンジを拾っていました。あれっ、いつのまにか、フォルテヴィータの住人になっちゃってる?
続いて遭遇したのは、フォルテヴィータを守る、美しく誉れ高い軍人のヘルメス指揮官とその部下。思わず「様」をつけて呼びたくなるほど、ヘルメス指揮官がかっこいい!
タイミングが合えば、ヘルメス様の訓練に参加できます。訓練中のヘルメス様がまたすごい。「お前たち、もっと大きな声を出せ!軍人としての自覚を持て!!」……って、ドSが過ぎます!
筋トレからランニングまで、しっかり体を動かすので、いい汗かけること間違いなし!無事に訓練を終えると、軍人の階級を示す階級章やヘルメス様の笑顔をもらえるので、達成感もひとしおです。
さて、次に出会ったのは、路地裏のバー「クイーン・オブ・ザ・ナイト」の名物バーテンダーのフェルッチョと踊り子のビアンカ。
フェルッチョは、パンチが強すぎるったらありゃしない!オネエ感あふれるキャラで、興味のあるゲストにはひたすらやさしく、ボディタッチも多め。百戦錬磨の会話術でゲストを盛り上げます。
太陽のように元気いっぱいのビアンカ。一流の踊り子さんだから、キレッキレのダンスを披露してくれます。後半はビアンカに踊りを教えてもらいながら、みんなでノリの良い音楽に合わせてダンスタイム。バーがディスコ化して、大盛りあがり。楽しくて、気分もスッキリです。
「フォルテヴィータ事件簿」のキモ
そして、このダンディな男性が物語の主人公。フォルテヴィータを牛耳るマフィア、サロモーネ家兄弟の弟です。マフィアと言っても、ガルシア一派から町を守ろうとする、心やさしき善人。
弟は、ガルシアの手下に捕まった人たちを救おうとするも、逆に捕まってしまいます。さらに、その先にはドキドキ・ハラハラな展開が待っています!
弟たちの後をついていくと、たどり着いたのは薄暗いマフィアのアジト。拉致された人たちと一緒に弟も鎖でつながれています。そこへ助けに現れたのは、サロモーネ兄弟の兄!これで、全員助かると思った矢先……、
アジトの一角で、なんと時限爆弾を発見。刻一刻と時間が進む中、時限爆弾を解除するため「赤・青・黄色、どれ?」と選択を迫られるシーンは、まさにハリウッド映画さながら!
フィナーレを見ることで満足度が倍増
フィナーレは1日の終わりに、ゴールデンプラザでスタート。これまで点と点だった物語が、ここでつながっていきます。ただし、突如マフィアの人質にされる可能性があるので、覚悟してのぞんでください。
語り始めるとネタバレになってしまうので、写真のみでご紹介しますが、最後は「あっ!」と驚く怒涛の展開が待ち受けています。
最初から最後まで通しで体験した人は、この壮大な物語の中に、ちゃんと自分もいる!という幸せをかみしめられるはずです。フィナーレを見ることで、満足度がグッと増すので、時間に余裕がある人はぜひ見てみて。
この記事で紹介したのはほんの一部。ほかにもたくさんのエピソードがありますので、ぜひいろんな物語に没入してみてくださいね。
フォルテヴィータ事件簿をさらに楽しむポイント
フィナーレを待つ間、ゴールデンプラザでは、「【推しの子】 イマーシブ・ラリー」が行われます。そこに現れたのは、見覚えのある人物……。このキャラ、誰だと思います?
そう!彼は、新聞記者エドモンド。手にサイリウムを持ち、ライブの盛上げ役として大活躍。誰よりも声を張って、ハイジャンプで会場を盛り上げます。「フォルテヴィータ事件簿」の時とはまた違った、ノリノリのエドモンドを見られますよ!
最後に、もう1つ。イマーシブ・フォート東京のチケットを購入すると、来場日の数日前に、フォルテヴィータの登場人物からメールでメッセージが届きます。
内容はランダムですが、「久しぶり、元気?」から始まり、「町にくるときは、●●を目印に身につけてきてね!」というもの。指定されたアイテムを身につけていくと、サプライズがあるかもしれません。
また、手紙にかかれている「マルコ」「テディ」など西洋風の名前は、フォルテヴィータの住人としてのあなたの名前。その登場人物になりきって、イマーシブの沼にハマってみては!
とにかく盛りだくさんの内容なので、公式サイトからタイムスケジュールをチェックして、気になるものだけを見るのも手。リピーターの方は、「フォルテヴィータ事件簿」だけのために、1日かけて全部回るのも全然ありです。新アトラクションの誕生により、没入度最強になったイマーシブ・フォート東京で、どっぷり非日常を味わってくださいね。
イマーシブ・フォート東京
- 住所
- 東京都江東区青海1-3-15
- 営業時間
- ※時期により異なる
- アクセス
- 【電車】ゆりかもめ「青海駅」直結、もしくはりんかい線「東京テレポート駅」より徒歩約3分
【車】首都高速11号台場線「台場ランプ」・首都高速湾岸線「臨海副都心ランプ」より約5分 - 公式サイト
- イマーシブ・フォート東京
取材・写真・文/安藤美紀