電車やバスで箱根へ行くなら「箱根フリーパス」を利用して観光を楽しむのが断然お得! 今回は、賢い購入方法、箱根フリーパスを使った1泊2日のモデルコースをご紹介します。初めて箱根を訪れる人にもおすすめしたいお得な情報や注目スポット満載なので、参考にしてみてくださいね。
箱根観光は「箱根フリーパス」利用がおすすめ
箱根観光に便利な「箱根フリーパス」は、8つの乗り物が乗り放題になるだけでなく、温泉や美術館など約70カ所のスポットで優待や割引が受けられます。
箱根フリーパスを利用しない場合と比較して、今回の旅では2,000円近くもお得に! 乗れば乗るほどお得なフリーパスでお得&快適な旅を楽しみましょう!
DAY1
「箱根フリーパス」を購入して新宿出発
9:00箱根フリーパスには2日間、3日間有効の切符があり、箱根湯本駅、箱根登山鉄道の主要駅、箱根登山バスの案内所、小田急線・西武線・相鉄線の各駅の券売機や窓口、全国のセブン-イレブンなどで購入できます。
箱根フリーパスは、箱根の8つの乗り物だけでなく、小田急線や西武線、相鉄線などの往復乗車券も割引になります。
箱根フリーパスの「もっと」お得な購入方法
例えば、2日間有効の箱根フリーパスを新宿駅で購入する場合は5,700円(2019年6月現在)、箱根湯本駅で購入すると4,600円。新宿駅から箱根湯本駅までの往復乗車券は2,380円なので、往復1,280円もお得になります。
出発駅が往復乗車券割引対象内であれば、箱根湯本駅に到着してからパスを購入するのではなく、出発駅で購入するのがおすすめです。
東京駅や名古屋駅方面から新幹線や東海道本線を利用して箱根を旅する人も、小田原駅や三島駅で購入するとお得になります。
※特急ロマンスカーは特急料金を別途支払えば乗車可能。
フリーパス提示で割引に!
キャリーサービスへ荷物を預けよう
10:25箱根湯本駅に到着したら、早速「箱根フリーパス」を活用!
ロマンスカーや箱根登山鉄道のホームと同じ階に、キャリーサービスの受付があり、スーツケースやバッグを宿泊先まで届けてくれます。宿泊先から箱根湯本駅まで荷物を運んでもらうこともできるので、身軽に箱根旅を満喫できます。料金は1個800円〜、箱根フリーパスの提示で100円割引になります。
箱根キャリーサービス
- 住所
- 箱根町湯本707−1
- 営業時間
- 8:30〜19:00
- 定休日
- 無休
フリーパスで箱根登山バスも乗り放題
箱根をめぐるルートは、富士山が見えそうな晴天の日であれば、午前中に元箱根に行くのがおすすめです。
箱根湯本駅から箱根登山バスを利用すると、芦ノ湖畔の元箱根まで約30分。芦ノ湖直行ルートは、バスも増便して便利になっています。箱根登山バスで箱根湯本駅から元箱根バス停までは片道960円。フリーパスを提示すると無料に!
箱根登山バスの運行状況は「バスロケーションシステム」(別ウィンドウで開きます)で、乗り換え案内や運行情報がすぐ分かります。
また、駅で配布している冊子「小田急箱根交通ガイド」を手に入れておくと、箱根フリーパスで利用できる全ての乗り物の時刻表を確認できますよ。
入館料が割引
「成川美術館」でアートと芦ノ湖を鑑賞
11:00元箱根港バス停から徒歩約1分、「成川美術館」は平山郁夫画伯や山本丘人画伯などの日本画を中心に、季節ごとに企画展を開催しています。箱根フリーパスを提示すると大人と大学生・高校生の入館料が200円割引に、中学生・小学生の入館料が100円割引になります。
富士山を眺めるのに一番おすすめの場所は、元箱根港バス停のすぐ前に入口がある成川美術館の展望ラウンジ。箱根随一の大パノラマの景色が見られます。
※写真に写っている「海賊船 パーサ号」は2019年7月15日に引退します。
成川美術館
- 住所
- 箱根町元箱根570
- 開館時間
- 9:00〜17:00
- 定休日
- 無休
- 入館料
- 一般 1,300円 大学生・高校生900円 中学生・小学生 600円 幼児 無料
ランチも10%OFF!
「小田急 山のホテル」のテラスで箱根グルメを満喫
12:30元箱根港バス停より無料送迎バスで約5分、芦ノ湖畔の「山のホテル」ではランチも箱根フリーパスで10%割引とお得に食べられます。
三菱財閥の岩崎小彌太男爵別邸跡地に建ち、広大な庭園や目の前に広がる芦ノ湖を楽しめるホテルです。
おすすめは、フランス料理「ヴェル・ボワ」の「季節の彩りレディースランチ」。野菜をたっぷり使ったメニューで、デザートは豪華という女子にうれしいコースです。通常は3,540円ですが、箱根フリーパスを提示すれば10%割引の3,186円となり、354円もお得(税・サービス料込)。
同伴の男性も同じメニューを注文できるので、カップルでも楽しめます。
テラス席は、内緒にしておきたいほど素晴らしい空間。芦ノ湖と富士山を眺めながら食べるランチは格別です。テラス席は人気があるので、予約時にテラス希望と伝えておくといいですよ。
※天候によりテラス利用ができない場合もあります
小田急 山のホテル フランス料理「ヴェル・ボワ」
- 住所
- 箱根町元箱根80
- 営業時間
- 朝食7:30〜L.O.9:30 昼食11:30〜L.O.14:00(5/1〜31 L.O.14:30) 夕食 17:30〜L.O.20:30
箱根フリーパスで便利に行ける
パワースポット「箱根神社」 へ
14:00「ヴェル・ボア」から徒歩約3分、山のホテルの隣には、「箱根神社」があります。古来より関東総鎮守として崇められてきた名社です。箱根フリーパスを使って元箱根に来たならば、ぜひお参りしたい神社です。
箱根神社を目的に箱根に来る方も人も多いですよね。箱根湯本駅から箱根神社に直接向かう場合も箱根登山バス乗り降り自由な箱根フリーパスを使うと便利です。
箱根神社の境内には九頭龍神社新宮や箱根七福神の恵比寿社もあり、箱根神社の御神印(御朱印)と一緒に他の二社の御神印もいただけます。初穂料は一社に付き500円。
箱根神社の御神印帳(1,500円)は、箱根神社本殿と芦ノ湖、平和の鳥居、富士山が織り込まれた、とてもステキな一品。御朱印デビューにおすすめです。
御神印をいただくお札所は、第4の鳥居近くの駐車場の手前にあります。
受け付けしてから少々時間がかかる場合があるので、箱根神社御本殿に参拝する前に、御神印をお願いするのがおすすめ。
お手水舎で清めてから、階段を登って御本殿に参拝。お隣の久頭龍神社新宮にも参拝しましょう。
九頭龍神社の前には龍神水が。掌に受けて口を漱げば、一切の不浄を洗い清めてくれるという、ありがたいお水です。
御神印を受け取った後は、平和の鳥居へ。この鳥居は撮影待ちの行列ができるほど写真映えスポットとして有名。素敵な1枚が撮れますよ。
箱根神社 九頭龍神社新宮
- 住所
- 箱根町元箱根80-1
- 御神印帳受付時間
- 8:00〜16:00 ※16:00~17:00 社務所にて御神印受付
箱根フリーパスで乗り放題!
話題の最新型海賊船「クイーン芦ノ湖」へ
15:40箱根神社 九頭龍神社新宮から徒歩約10分で、元箱根港へ。2019年4月にデビューした話題の「クイーン芦ノ湖」。箱根海賊船の元箱根から桃源台まで片道料金は大人1,000円です。こちらも箱根フリーパスを持っていれば、無料で何度も自由に乗り降り可能!
追加料金を支払うと豪華な特別船室に入れます。料金は片道利用の場合、大人500円、子ども250円です。フリーパス提示で大人400円、子ども200円割引になります。
船首側のデッキは特別船室専用。見晴台で風に吹かれながら、特別な景色も味わえます。特別船室内には、女王(クイーン)の椅子も置かれていますよ。
「クイーン芦ノ湖」はJR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手掛けた水戸岡鋭治氏が内外装をデザイン。古代ギリシャ時代の「サモトラケのニケ」をモチーフにした女神像が、飾られています。元箱根港から桃源台港までは約25分間のクルージングです。
船内には箱根寄木細工をモチーフにした床材、日本の伝統工芸である大川組子を取り入れた装飾が。エレベーターの中や階段、どこも華やか!何度乗っても新しい発見がある船です。
箱根海賊船 元箱根港
- 住所
- 箱根町元箱根6-40
箱根フリーパス提示で割引に
日帰り温泉は「箱根レイクホテル 湯房MAYUの森」
16:30桃源台港から徒歩約3分の「箱根レイクホテル 湯房MAYUの森」は、日帰り温泉が利用できるホテルで、箱根フリーパスを提示すると大人150円割引になります。
こちらでは美肌の湯で名高い元箱根の天然温泉が心ゆくまで堪能できます。天然温泉を引いたゆとりある大浴場では、箱根の自然と優しいお湯に包まれ心からリフレッシュできます。
まるで自然に包まれているかのような露天風呂には、繭をモチーフにしたスチームサウナも!
日帰り温泉「湯房MAYUの森」
- 利用時間
- 11:00〜16:00(最終受付15:30)
- 定休日
- 火曜日
- 利用料金
- 大人1,200円 4歳以上800円(箱根フリーパスで大人150円割引、子どもは50円割引)※フェイスタオル付
のんびり過ごすならホテル宿泊をしよう
箱根の主要観光スポットに行きやすい「箱根レイクホテル」は宿泊もおすすめ。ホテルの目の前のバス停から、仙石原までバスで約10分。ホテルから徒歩約3分の場所に、桃源台駅もあるので、箱根ロープウェイの利用も便利です。
ホテルに一歩足を踏み入れると、中世ヨーロッパ風のインテリアが印象的な空間が広がります。
客室を始め、ホテルの中には気ままにくつろげるスペースがたくさんあります。
夕食はハーフビュッフェ式。先付け、お造り、蒸し物、強い肴、洋皿に加えて、天ぷらやサラダ、季節の炊き込みご飯、椀物、デザートなどは好きなだけいただけます。
強い肴は、国産牛の溶岩焼。ふっくらと焼き上がり、牛肉の深い旨味が絶品です。
DAY2
高原の景色を楽しみながら朝食を
7:00朝は早起きをして、美しい芝生のお庭で過ごしましょう。デッキチェアやロッキングチェアからは箱根連山を望めます。ハンモックに寝転ぶのも気持ちよくてリフレッシュできます。
朝食は和洋バイキング形式。ホテルでの焼きたてパンも好評です。
鳥のさえずりを聞きながらテラスデッキで朝食をとれば、最高の気分で1日をスタートできますよ。
箱根レイクホテル
- 住所
- 箱根町元箱根164
- アクセス
- 箱根海賊船 桃源台港から徒歩約3分 または箱根ロープウェイ桃源台駅より徒歩約3分
- 宿泊価格
- おひとり様8,334円~(2名1室利用時・税抜)
箱根フリーパスで観覧料がお得に
「箱根関所」で箱根の絶景を満喫
10:002日目の朝も海賊船に乗って出発。箱根フリーパスは日をまたいでも有効なのもうれしいですね。
海賊船の港である箱根町港から徒歩約5分、開所400年で多くの人が訪れる「箱根関所」へ。ここも箱根フリーパスを提示すると観覧料大人500円が100円割引になります。
江戸時代そのままに、同じ場所に復元された建物を見ることができます。
この関所には隠れビュースポットがあり、有料の敷地内からのみ行くことができるのです。
観覧料を支払うと「箱根関所通行手形」を渡されます。順路に沿って見学していくと、足軽番所の裏に急な階段が現れます。階段の上には、江戸時代に足軽が昼夜を問わず交代で芦ノ湖や街道沿いを見張っていたという「遠見番所」があるのです。ここが隠れビュースポット。芦ノ湖と箱根関所を一望できますよ。
箱根関所
- 住所
- 箱根町箱根1
- 開館時間
- 3/1〜11/30 9:00〜17:00 12/1〜2月末9:00〜16:30
- 定休日
- 無休
- 観覧料金
- 箱根関所・箱根関所資料館 共通券 大人500円 小人250円(箱根フリーパスで100円割引)
箱根関所の帰りに立ち寄りたい
箱根寄木細工の体験工作
10:30箱根関所から徒歩約1分の「箱根寄木細工専門店 箱根丸山物産」もぜひ立ち寄ってほしい場所。
ここでは職人さんによる実演が随時行われています。寄木細工をかんなで薄く削る様子や、長円の箱が一瞬でハートの形の箱になる不思議なからくり箱などを見ることができます。
箱根細工専門店 箱根丸山物産
- 住所
- 箱根町箱根17
- 電話番号
- 0460-83-6604
- 営業時間
- 9:00〜17:00
向かいの「箱根からくり美術館」も箱根丸山物産の系列店。箱根でここだけという、寄木細工の「秘密箱」の体験工作ができるのです。
体験時間は約40分。まず、見本を見ながら、秘密箱の開け方や仕組みを観察します。次に実際に組み立てるのですが、順番を間違えると形になりません。パズルのように頭を使って夢中になります。
最後に寄木細工を箱に貼り付けます。ヤスリをかけてから、ろうを塗り、磨いてツヤを出して完成。体験工作をした人は「箱根からくり美術館」も無料で見学できますよ。
箱根からくり美術館 秘密箱体験工作
- 時間
- 10:00〜15:00 要予約 2名〜15名
- 料金
- 秘密箱(小) 1,720円 秘密箱(大)3,280円 (当日受付 秘密箱小 1,980円 秘密箱大3,480円)
箱根登山バスで宮ノ下へ
「NARAYA CAFE」で足湯とランチ
12:30芦ノ湖付近の観光あとは、フリーパス利用で乗り降り自由の箱根登山バスで約25分、宮ノ下バス停を下車して散策を楽しみましょう。
宮ノ下は箱根山の中腹に位置し、箱根七湯の一つとして知られています。明治以降は外国人観光客が多く訪れるようになり、アンティークショップやレトロモダンな建物が多く見られるスポットです。
おすすめは箱根登山鉄道「宮ノ下駅」の目の前にある「NARAYA CAFE」。300年の歴史を誇った「奈良屋旅館」の従業員寮だった建物をオーナー夫妻が改装されたものです。足湯を中心にカフェ、ギャラリー、ショップがあります。
カフェではピザや軽食、コーヒー、スイーツなどのメニューが用意されており、店内で足湯をしながらランチを食べることができます。
築50年をこえる建物を改装して作られたカフェは、思い思いの時間を過ごせるスペースがたくさん。ぜひ、お気に入りの場所を見つけてくださいね。
NARAYA CAFE
- 住所
- 箱根町宮ノ下404-13
- 営業時間
- 10:30〜18:00(12月〜2月は17:00まで)
- 定休日
- 水曜日、第4木曜日
箱根フリーパスで利用できる
「箱根登山電車」で箱根湯本駅へ
13:30NARAYA CAFEから歩いて約1分で「箱根登山電車」の通る宮ノ下駅へ。この電車は、急斜面を下りるためにスイッチバックを行うのが特徴。スイッチバックとは、折り返し地点で車両の進行方向を反対に変えて運行する方法です。宮ノ下駅から塔ノ沢駅の間で、3回も進行方向を変え、運転士と車掌が電車を降りて交代する様子を見られます。
箱根登山鉄道は「あじさい電車」の愛称でも親しまれており、6月中旬から7月中旬頃まで車窓に触れるほど咲き誇るアジサイの花を眺めることができますよ。箱根登山鉄道ももちろん、フリーパスがあれば無料で乗車できます
箱根フリーパスで割引に
旅の締めに日帰り温泉「箱根湯寮」
14:30画像提供/箱根湯寮
箱根登山鉄道に乗って約30分、箱根湯本駅へ戻ってきました。そこから無料送迎バスで約3分の「箱根湯寮」も、箱根フリーパスで利用料が200円割引になる日帰り温泉施設。
駅近の温泉とは思えないほど、趣のある落ち着いた雰囲気の温泉施設です。
湯上りには館内の「八里茶屋」でかき氷(600円)や生ビール(450円)などの注文もできます。女性専用休憩スペースに持っていくことも可能なので、ゆっくりくつろぎながら乾いた喉を潤しましょう。
ステキな旅の仕上げになること間違いなしです。
箱根湯寮
- 住所
- 箱根町塔之澤4
- 営業時間
- 平日10:00〜21:00(最終入場20:00) 土日祝 10:00〜22:00(最終入場21:00) ※「八里茶屋」は11:00より営業
- 利用料金
- 大人(中学生以上)1,500円 小人(小学生)750円(箱根フリーパスで大人は200円割引、小人は100円割引)
貸切個室露天風呂 1室60分4,300円〜
※小学生未満のお子様連れの方は貸切個室露天風呂の利用をお願いしています
- 定休日
- 無休(メンテナンス不定期)
お買い物も割引に!
お土産は「箱根の市」で賢く購入
17:00お土産は箱根湯本駅改札前にある「箱根の市」が便利。この箱根の市でのお買い物も、箱根フリーパスを提示すると5%割引になります(一部除外商品有り)。
箱根の名だたる名産品から人気ホテルの限定品まで、幅広くそろっています。ステキなお土産や駅弁を発見できるかもしれませんよ。
箱根の市
- 住所
- 箱根町湯本707(箱根湯本構内)
- 営業時間
- 8:30〜21:00
- 定休日
- 無休
箱根フリーパス旅のまとめ
ロマンスカーで帰路へ
17:30箱根湯本駅のキャリーサービスで荷物を受け取り、ロマンスカーで帰路へ。新宿駅に19:00頃に到着できるので、次の日に疲れを残さず元気に帰宅できます。
今回、箱根フリーパスを使ってこの1泊2日モデルコースを旅したところ、とってもお得に旅行ができました。箱根観光は、お得に楽しく満喫するのがおすすめですよ。
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箱根観光の地図
撮影・取材・文/北川りさ
※掲載内容な公開時点のものです。ご利用時と異なる場合がありますので、利用する際は公式HPなどでご確認ください
※宿泊価格は2019年7月1日時点の楽天トラベルでのおひとり様あたりの最低料金です。ご予約時と異なることがありますので予めご了承ください。