最近はきれいでおしゃれなカプセルホテルがどんどん増えてきていますが、都内をはじめ、京都や大阪にも店舗を構える「BOOK AND BED(ブックアンドベッド)」はそんな中でもユニークな宿泊施設です。今回は「BOOK AND BED TOKYO SHINJUKU」に宿泊して本に囲まれた至福のひと時を体験してきました!
泊まれる本屋「BOOK AND BED」とは?
「BOOK AND BED」は「泊まれる本屋」がコンセプトの宿泊施設。本棚の中に宿泊用ベッドがあり、本を読みながら寝落ちできる、そんな至福の「寝る瞬間」を提供してくれます。
「泊まれる本屋って、一体どんな感じなの?」と思いますよね。これから早速、その変わったシステムをご紹介していきたいと思います。
新宿店は歌舞伎町のど真ん中という好立地
今回宿泊したのは、数あるBOOK AND BEDの中でも人気の新宿店。JR新宿から徒歩約8分、西武新宿線の新宿駅から徒歩約2分の便利な場所にあります。
歌舞伎町のど真ん中にあり、週末はインバウンドのお客さんを中心に満室になることも多いとか。ビルの8階にあるので、エレベーターで向かいましょう。
洗練された空間が広がるエントランス
エレベーターを降りると目の前がレセプションです。フレンドリーなホテルスタッフが笑顔で出迎えてくれて、なんだかホッとします。
ここで予約した旨を伝えてチェックインをしましょう。到着した日も多くの外国人のお客さんがいらしていました。
チェックインはスタッフの方がタブレットを使いながら説明をしてくれるので、その手順に従って行います。宿泊費の支払いはクレジットカードか、電子マネーのみ。現金は使えないのでご注意を。
レセプションで歯ブラシやメイク落とし、化粧水などのアメニティを販売しています。パジャマも550円で借りられるので(数に限りあり)、手ぶらもOK。耳栓を無料でもらえるので、いただいておきましょう。
リラックスできるカフェスペースも
レセプションの横には小さなカフェがあります。夜遅くまでオープンしていて、お酒を買って飲むこともできます。
人気があるのは「東京ブロンド」というクラフトビール。フリーWi-Fi完備のカフェは宿泊客じゃなくても11時〜21時まで利用可能です。
宿泊者向けに朝早くからオープンしているので、朝食はカフェでいただきましょう。
周りは全部本棚!本好きにはたまらない空間
廊下を抜けると、広がるのは本棚がずらっと並んだ広いロビー!周りはすべて本棚なのです。
ぐるっと周りを囲んだ本棚には、「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS」選書の幅広いジャンルをカバーした約2,500冊の本が並んでいます。漫画からマニアックな書籍まで、本は様々なジャンルを用意してあるそう。
天井から吊るされた漫画も楽しみの一つ
新宿店は大友克洋の人気漫画「AKIRA」の漫画のページが吊るされています。インテリアのように吊るされた漫画は時期によって変わる予定なので、訪れたときのお楽しみ。こういう細かいところもおしゃれですね。
本棚が階段状になっていて座りながら本を読めたり、本棚の裏に静かに読書できる場所があったりと、リラックスできる要素が満載です。
お気に入りの本を持ったら、ソファやカフェスペースなどのお気に入りスペースを見つけて、ついついダラダラ過ごしたくなります。
本に囲まれた楽しい宿泊スペース
カプセルタイプの宿泊スペースは、本棚の間にある黒いカーテンの部分です。まさに「泊まれる本屋」というコンセプトそのまま。新宿店にはベッドは55床あり、Single、Comfort Single、Double、Superior roomの4種類の部屋があり、5,000円から泊まることができます。
荷物を預けるコインロッカーはないので、大きなトランクやカバンはベッドの脇に皆さん置いています。
1人でも2人でも利用できるダブルサイズベッド
こちらは本棚の中に入り込んで眠る、ダブルサイズのベッドとなります。1人でも2人でも利用できます。
「本を読んでたらいつの間にか寝ちゃってた」という「最高の寝る瞬間」を提供しているのだそう。本を抱えたまま、ベッドで寝ちゃうなんて、たしかに最高ですね!
新宿店は個室タイプのお部屋も
こちらはBOOK AND BED TOKYO初となる、個室タイプのお部屋です。一面窓ガラスで、新宿の景色を臨む開放的な作りとなっています。カーテンで仕切られていて、完全個室ではないのでご注意を。
気軽な1人滞在に人気のシングルベッド
今回、泊まったのは「Single」の部屋。一番リーズナブルでシンプルな形になっています。黒いカーテンは遮光性なので、外の明かりなどは中には入ってきません。上の段か下の段かは、当日のお楽しみ。
カーテンを開けると、中には95cm x 200cmのベッドが。電源もブックライトも完備されているので、ゴロゴロしながら本を読んだり、スマホをいじったりできちゃいます。ただ、音は漏れちゃうので音量には気をつけましょう。
部屋にはバスタオルと、交換用のシーツが用意されています。レンタルしたパジャマは迷彩柄でゆったりした着心地です。
ベッドの上かシャワールームで着替えを済ませてリラックスしたら、眠りにつくための1冊を探しに出かけます!
種類豊富な本のセレクションに大興奮!
ロビーには雑誌のバックナンバーや、マニアックすぎる音楽書籍、料理、旅行本など本当にいろんなジャンルのものが並びます。
思わず写真に撮ってしまった「ヒップホップ家系図」とか、見たこともないし、怪しくてついつい手に取ってしまいます。
悩んだ結果、今夜の1冊は「卵とパンの組み立て方」(ナガタユイ/誠文堂新光社)という本に決定!寝る前にお腹が空いてしまうチョイスをしてしまいました。
飲食類の持ち込みも可能なので、ホテル近くのタピオカ屋さんで買ったタピオカジュースを飲みながら読書タイムです。
館内は心地良い明かりが灯ります。靴を脱いでゆるっと本を読みながら過ごしていると、だんだん眠たくなってきました。そろそろ23時…シャワーを浴びて就寝の準備にはいります。
清潔感のある共用シャワールーム
「BOOK AND BED」はベッド以外は共用です。奥には洗面台とトイレ、シャワーが用意されています。シャワールームとトイレは男女別になっていますが、基本はすべて共用です。ドライヤーは深夜から朝にかけて使えないのでご注意を。
トイレやシャワールームにはおしゃれな壁紙のインフォメーションが貼られています。これもちゃんとデザイナーさんがホテルのコンセプトに合わせてデザインされています。
シャワールームはボディーソープ、シャンプー、コンディショナーなど最低限のものが揃います。タオルは一人一枚バスタオルの貸し出しがあるので安心。
「東京新宿天然温泉テルマー湯」も近くにあるのでお風呂に入りたいときはそちらもおすすめ。
旅の思い出にぴったりのルームフレグランス
お土産にぴったりのルームフレグランス。BOOK AND BED SHINJUKUと同じ香りで、外国人をはじめとするゲストの方たちに大人気なのだそうです。
カフェで朝日を浴びながら「黒い」朝食をいただく
朝起きたら、着替えと準備を済ませて、早速カフェへ。宿泊者なら朝7時から利用することができます。カフェでは「黒い」メニューがその場で注文できるとのことで、トーストと、ラテをオーダーしてみました。
眼下には新宿の朝の風景が広がります。隣にはホテルなどが入った大きな商業施設が建つ予定とのことで、この景色も期間限定のものになりそう。見られるのも今のうちですよ。
新宿の景色を見ながら待っていると、注文した朝食が出来上がりました。本当に黒い!注文したのは「KOBORERU FRUIT SAND」(662円)と「BLACK ICE LATTE」(611円)です。この黒い色は竹炭を使っているからだとか。
あまりにも黒いので恐る恐る食べてみると、おいしい!トーストはふんわりサクサク、そしてヨーグルトが入ったクリームとイチゴがいいバランスです。黒いソースはブルーベリージャムに竹炭を加えたものだとか。
黒いラテの方も、さっぱりして朝食にぴったり。「BOOK AND BED」でしかいただけないメニューなので、是非お試ししてみてくださいね。
本と一緒に眠りたいときに眠り至極の時間を
「BOOK AND BED」は宿泊だけでなく、昼間利用の「デイタイム」プランも用意しています。こちらのプランでは、ソファのみの「ソファプラン」と「ベッドプラン」があり、1時間ごとに550円〜で利用できるそう。疲れた時の休憩に使ってみても良さそうですね。
「泊まれる本屋」がコンセプトの「BOOK AND BED」。実際に利用してみると、とても居心地がよくリラックスできる空間でした。何よりも、好きなことをしながら眠ってしまうという瞬間が贅沢!
仕事帰りにふらりと宿泊するなら平日が狙い目。皆さんも最高の「寝る瞬間」を体験してみてくださいね。
BOOK AND BED SHINJUKU
- 住所
- 東京都新宿区歌舞伎町1-27-5APMビル8階
- 客室数
- 55室
- 宿泊料金
- おひとり様 4,000円~(税抜)
- アクセス
- 西武新宿駅より徒歩にて約2分
写真・取材・文/西門香央里
※宿泊価格は楽天トラベルでの、2020年2月10日時点のおひとり様あたりの最低料金です。ご予約時と異なることがありますので予めご了承ください。