提供:ことりっぷ
神社仏閣が点在し古民家を利用したカフェなどが多い鎌倉をお散歩していると、紅茶の専門店や英国のアンティークを扱うお店を見かけることがよくあります。歴史のある英国の文化は武家社会を育んだ鎌倉の気質と共通点があるのかもしれませんね。今回は鎌倉にいながらにして、古き良きものを大切にする英国に触れられるようなショップをご紹介します。
奥深い紅茶の世界へと旅する「ブンブン紅茶店」
20種類以上の紅茶やアンティークのサモアールが並ぶ
英国の田舎街にありそうな「ブンブン紅茶店」は、時代を感じる英国のポスターや紅茶缶、テディベアなどに囲まれた心地のいいカフェです。マスターが淹れる紅茶は、それぞれの茶葉の持ち味をしっかりと引き出し、紅茶の種類は世界の産地と茶園にこだわった茶葉のサンプルをテイスティングし、その中から選んだものを20種類以上とりそろえています。
クラシカルな紅茶の缶
紅茶と一緒に楽しむ手作りのお菓子は「ビクトリアサンドイッチケーキ」や「キャロットケーキ」、ケーキを逆さまにしたような「スノーフレークケーキ」など英国の伝統的なケーキをラインナップ。たっぷりのクロテッドクリームとジャムをつけていただくスコーンもおすすめです。
大英帝国時代にタイムスリップ「英国アンティーク博物館BAM鎌倉」
エントランスのロンドンタクシー
鶴岡八幡宮へと続く参道・段葛沿いにたたずむ「英国アンティーク博物館BAM鎌倉」。1階にはヴィンテージのロンドンタクシーが展示され、石灯篭と桜並木が続く古都の風情にも不思議となじむ光景が見られます。
シャーロック・ホームズの部屋
館内は100年以上の歴史を持つ本物のアンティークが展示され、18世紀から19世紀初めにかけてのジョージアン時代、その後のヴィクトリア時代のアンティークで装飾した各フロアはさながらその時代にタイムスリップしたかのよう。世界的に人気の推理小説『シャーロック・ホームズ』の世界観を再現した部屋には、本が書かれた当時に実際に使われていた英国アンティークが配置され、見ごたえ十分です。
ジョージアン時代のフロア
鎌倉山に建つ別荘のようなカフェ「ハウスオブポタリー」
イングランド南西端・コンウォール地方の郷土料理「コーニッシュパスティ」
木枠の窓やエッチングガラスをはめた扉の建具などイギリスから持ち込んだアンティークに囲まれる「ハウスオブポタリー」。コンサバトリーと呼ばれるサンルームのようなガラス張りの部屋も併設し、店内のカウンターにはホームメイドのケーキが日替わりで並び英国の家庭料理を楽しめます。
温かみのある店内
アフタヌーンティーは英国のヴィンテージのお皿を使用し、庭の可憐な花々が2段のスタンドを彩ります。素敵なカトラリーやランチョンマットに異国の情緒が漂い、英国のカフェにいるような感覚へと導かれていきます。
「アフタヌーンティーセット」(3,850円)
英国で買い付けたティーセットが素敵な「フローラル アンティークス」
アンティークの数々が並ぶビリヤド台のテーブル
鶴岡八幡宮の東鳥居のすぐ近くにたたずむ「フローラル アンティークス」は、オーナーが英国で買い付けたアンティークの食器や繊細なレースのテーブルクロスなどを扱う品のいいお店です。テーブル代わりにしたビリヤード台は実際に使われていたもので、四隅にはビリヤードの玉が入る網が備わっているのもユニークです。
お手本にしたいディスプレイ
アフタヌーンティー発祥の地として知られる英国は、魅力的なティーセットのブランドが数多く存在し、コレクションの数々は見ているだけでも心が弾みます。紅茶のストレーナーや刺繍のナプキンといった小物からは、英国の紅茶文化の奥深さを感じる素敵なお店です。
隠れ家のようなたたずまい
英国の伝統的なケーキとお茶の店「Pimpernel Tea Room」
カウンターの下もウィリアムモリス・ピンパーネルシリーズの壁紙
ウィリアムモリスの壁紙がしっくりとなじむ古民家カフェ「Pimpernel Tea Room(ピンパーネル ティールーム)」。英国を代表するブランドのお皿やカップ&ソーサーでさっくりとしたスコーンのクリームティーが楽しめます。
スコーンにはクロテッドクリームとジャムをたっぷりつけて
気になる英国のケーキは、ヴィクトリアケーキやコーヒーウォルナッツケーキをはじめ数種類、カップに入ったキャロットケーキは、バタークリームで季節の花を絞ったオリジナルスタイルです。ジャミ―ビスケットやマドレーヌなどの焼き菓子が登場することもありますよ。
英国のケーキが日替わりでカウンターに並ぶ
街歩きの楽しい鎌倉は小径を曲がった先に、ユニオンフラッグがはためくお店に出会えることもよくあります。ぜひ穏やかな秋の行楽におでかけてくださいね。
文:高橋茉弓