提供:ことりっぷ
和菓子の老舗「両口屋是清」が手掛ける甘味と食事のお店「那古野茶屋」は、名古屋城の目の前にある茶屋の一角にあるお店。実は「両口屋是清」は380余年も前から名古屋城に和菓子を届けていたという、名古屋城と深い関わりを持つ和菓子店なのだそう。この場所に茶屋をオープンさせたのもそんなご縁から。お店には名古屋城を訪れる人々に楽しんでもらおうと創作した、和菓子店のこだわりが詰まったメニューが並んでいます。
名古屋グルメのお店が立ち並ぶ金シャチ横丁・義直ゾーン
「那古野茶屋」があるのは、名古屋城の正門を出てすぐの場所にある飲食店や土産物店が立ち並ぶ金シャチ横丁。木造長屋風の建物で統一された通りとなっていて、ひつまぶしや海老せんべいなど、名古屋らしいグルメを楽しめる店舗が10店舗ほど軒を連ねています。
「那古野茶屋」は名古屋に本社を置く和菓子店「両口屋是清」が手掛ける新スタイルのお店。奥には席もあり、ランチタイムは創作きしめんや八丁味噌を使った料理などしっかりとしたフードメニューを楽しむことも。席からは名古屋城のお堀沿いの桜並木のほか、木々の奥に名古屋城郭も垣間見え、季節ごとに風景が移り変わります。
和菓子店ならではの技や素材が光る甘味
「わらび餅」(750円※ドリンクセットは+300円)
茶屋ということで「両口屋是清」の生菓子と抹茶をいただくことはもちろん、甘味メニューもいろいろ並んでいます。和菓子店がプロデュースするお店ということで、ひとつひとつの製法、素材へのこだわりが詰まったものばかりです。
お店の方がおすすめしてくれたのは、九州の本わらび粉を使って作り上げたわらび餅。抹茶ときな粉を選ぶことができ、わらび餅そのものの味を引き立てるため黒蜜ではなく、上品な甘さの和三盆糖の蜜を添えています。もっちり弾力のある食感は本わらび粉でしか出せないものです。
丹波大納言小豆を贅沢に使った小倉あんをたっぷりと
「金箔団子 粒あん」(660円)
ほかにもあんみつ、ぜんざいなど甘味の定番メニューが並びますが、そのどれもに使われている小倉あんは、「両口屋是清」の和菓子に使われているものと同じものが使用されています。「をちこち」「千なり」など小豆を使ったお菓子は「両口屋是清」の名物。厳選した丹波大納言小豆をほっくり香り良く炊き上げた、和菓子店ならではのあんをたっぷりと味わうことができますよ。
「おぐらトーストセット」(ドリンク付き1100円)
さらに最近登場したのが、ざっくりもっちり食感のトーストに塩気の効いたバターと金箔をのせた小倉トースト。名古屋の喫茶店御用達の卸専門ベーカリー「永楽堂」のパンを使っていて、さまざまな種類があるトースト用のパンから大粒の小倉あんの存在感に負けない、もっちり歯切れのよいパンを選びました。ここでしか味わえない、究極の名古屋グルメです。
いろいろな味を一度に味わえる贅沢和風パフェ
「抹茶パフェ」(1200円)
そして幅広い世代に和菓子の美味しさを知ってもらおうと、小倉あんやわらび餅、寒天など、和菓子店ならではの味とアイスクリームや生クリームを組み合わせたパフェも創作。特に寒天は、ほかの食材とバランスよく楽しめるように、固すぎない絶妙な柔らかさにこだわったとか。仕上げにどらやきの皮をラスク風にしたお菓子「なごべえ」を飾れば、名古屋の和菓子処が誇る究極の和パフェの完成です。
金シャチをかたどった名古屋らしいお土産も
「御干菓子 金の鯱」(1箱540円)
パフェに飾られた「なごべえ」はお土産として販売もしていて、金シャチや名古屋城の焼印が入った那古野茶屋でしか買えない焼菓子。ほかにも両対の金シャチをかたどった黄金色の干菓子や「両口屋是清」の銘菓も購入することができます。
金のシャチホコをイメージした金色の器やトレイが使われていたりと、名古屋城のお膝元ならではの豪華な雰囲気も楽しめる「那古野茶屋」。老舗和菓子店と名古屋城のコラボにより生まれた楽しくて美味しい甘味を、ぜひ楽しんでみてくださいね。
文:田口真由美