提供:ことりっぷ
金沢21世紀美術館の東側、兼六園に隣接している「石浦神社(いしうらじんじゃ)」。約2200年前に創建された、金沢で最も古い神社です。
縁結びをはじめ、安産や家内安全、厄除など女性に嬉しいご利益がいろいろあるだけでなく、最近はずっと持っていたくなる授与品があることでも知られます。
じっくり選んでいると、自分が今何を求めているのかも見えてきそうです。
改名や移転などを経ても金沢の人々から愛される神社
何度となく社殿を移転しており現在の地に落ち着いたのは江戸時代以降という
御祭神は、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)、大山咋大神(おおやまくいのおおかみ)、菊理媛大神(くくりひめのおおかみ)、天照皇大御神(あまてらすおおみかみ)など7柱鎮座し、商売繁盛から良縁成就、旅行安全まで、さまざまなご祈祷もされています。
石浦神社という名は明治時代から、それまでには一度、石浦山慈光院長谷寺と改めるなどありましたが、石浦郷の地名をとり改名し現在に至ります。
紫色の水玉模様が印象的なおみくじ
奈良県の大神神社(おおみわじんじゃ)の神霊、大物主大神を祀ることから、縁結びや家内安全のご利益があります。また、大山咋大神からは厄除・八方・安産のご利益、菊理媛大神からは仲執り・結びのご利益をいただけるといいます。
ずっと持っていたくなる授与品の数々
(左上)右から初穂料は、星柄の勝守800円、道開き守800円、旅行安全守800円、水玉御守800円(右上)じっくり選ぶ人が多いという授与品(右下)御朱印帳1500円(左下)御朱印500円
かわいらしい授与品が多いことでも知られてるこちらの神社。巫女さんに理由をお聞きすると「少しでも明るい気持ちになって帰っていただきたいという思いと、神社をお参りされた思いが叶うようにと、いろいろな授与品を用意しました」とのこと。
物事がいい方向に[きま]るということで「きまちゃん」と名付けられた、烏帽子を被った石浦神社のゆるキャラがデザインされたお守りなどいろいろありますが、40種類もあるカラフルな水玉模様のお守りが[全体向上]のご利益といわれて一番人気です。
そして、お守りを授与していただいたら、石浦大神様の小さな石も添えて紙袋に入れていただけます。石は、健康・魔除・開運・学力向上・恋愛成就などのパワーが込められていて、 巫女さんがそっと入れてくださいます。
お参りを済ませたら境内を散策
(左上)101基の鳥居は神社の本殿奥にある(右)後ろ足を蹴り上げた姿勢の逆さ狛犬(左下)境内にはすし塚や包丁塚などがある
境内奥には末社の「広阪稲荷神社(ひろさかいなりじんじゃ)」があり、その鳥居前に逆さ狛犬が鎮座します。雲を蹴り上げるような逆さ狛犬は、石川県内に約113社あるという加賀逆立ち狛犬の代表格として、多くの参拝者が訪れるといいます。
また、令和元年に建立された101基の鳥居が北側にあります。通称は「101鳥居(いちまるいちとりい)」で、元号改元の奉祝記念事業として整備。散策道は約50mありライトアップもされます。
霊験あらたかな神社ですが訪れると、参拝後にお守りを受ける方がたくさんいらっしゃるといいます。1年後にはまた訪れて、違う色を受けられる方もいるとか。気持ちを強く持ちたい時に訪れたい、様々なご利益がある金沢最古の神社です。
文:土井淑子 撮影:保志俊平