提供:ことりっぷ
有馬温泉のおみやげといえば、パリパリとした軽い食感とやさしい甘みがたまらない「炭酸せんべい」です。その発祥の店といわれる「三津森本舗」が手がけるカフェ「三ツ森まんじゅう店」に、炭酸せんべいを使ったフレンチトーストやティラミスといった新スイーツが登場。伝統銘菓の新しい魅力を楽しめるメニューとして話題を集めています。有馬温泉ならではのスイーツを味わいに、ぜひカフェに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
炭酸せんべいの名店「三津森本舗」がカフェをリスタート
湯本坂を象徴する店のひとつ「三津森本舗」。温泉街には7店の姉妹店が点在する
関西を代表する名湯・有馬温泉の銘菓として有名な「炭酸せんべい」。明治時代末期、「三津森本舗」の創業者・三津繁松氏が、有馬に湧き出る温泉「炭酸泉」をせんべい作りに用いたことが始まりといわれています。炭酸せんべいは、バターや卵、添加物などを一切使っていない、素朴でやさしい味わいの伝統菓子。築120年以上の歴史ある建物が目を引く「三津森本舗」では、職人が手焼きする工程をガラス越しに眺めることができます。
話題のカフェ「三ツ森まんじゅう店」
その隣にあるお店が「三ツ森まんじゅう店」です。もともと季節の和菓子や生菓子などを販売していましたが、2021年7月にカフェとしてリスタートしました。おすすめのメニューは、銘菓の炭酸せんべいを使ったスイーツ。誕生のきっかけは、コロナ禍で増えたおうち時間を楽しめるよう、自宅でもトライできる炭酸せんべいのアレンジメニューを考案したことから。当初はSNSなどで発信し注目を集めていましたが、今夏に新しくスタートしたカフェでも提供を始めました。
もっちりが新しい、炭酸せんべいのフレンチトースト
フレンチトースト500円。ドリンクセットは900円
SNSでも話題を集めたメニューのひとつがこちらの「フレンチトースト」。溶き卵に浸した炭酸せんべいを6枚を重ねて焼き、アイスクリームをトッピングしています。食べると、とろけるアイスクリームも相まって、しっとりもっちり。パリパリとした炭酸せんべいのイメージをくつがえす新食感に驚くファンも多いのだそう。別添えされた炭酸せんべいフレークをかけると、ザクザクとした食感とのコントラストも楽しめます。カフェでゆったり味わうなら、ドリンクセットがおすすめですよ。
炭酸せんべいティラミス550円
フレンチトーストと並んで話題を集めているのが、炭酸せんべいティラミスです。炭酸せんべいの素朴な甘さと、染みこませたコーヒーのほろ苦さ、なめらかな生クリームの甘みのバランスが絶妙で、クセになるおいしさ。こちらも、もちもちしっとりとした炭酸せんべいの食感を堪能できます。
カフェでは、訪れたお客さんにフレンチトーストをはじめ、自宅で楽しめる炭酸せんべいのアレンジメニューのレシピも配布しています。もともと「おうち時間を楽しんでほしい」との思いから生まれたメニュー。「炭酸せんべいピザ」などの食事系のレシピもあり、新しい炭酸せんべいの楽しみ方や魅力を発信しています。
ぜひカフェで味わったおいしさをおうちでも再現してみてくださいね。
温泉街の食べ歩きには、炭酸和ッフルがおすすめ
炭酸和ッフル300円
「三ツ森まんじゅう店」には、有馬温泉の食べ歩きにぴったりのテイクアウトメニューもあります。それが見た目もかわいい「炭酸和ッフル」。炭酸を使ったふわふわの生地に、あんこやホイップクリーム、炭酸せんべいがサンドされている定番の人気メニューです。夏はアイスクリーム、秋冬はあんバターのフィリングが人気で、イートイン専用の炭酸和ッフルのメニューもあります。
ほかにもお店では、レトロかわいいクリームソーダや、惹きたての豆で淹れるコーヒー、香川県の伝統菓子・おいりを散りばめた「三津森謹製ぜんざい」(冬季限定)なども用意。わざわざ目がけていきたい、心ときめくメニューが待っています。
カフェのあとは「三津森本舗」で炭酸せんべいを
カフェタイムを満喫したあとは、おみやげの炭酸せんべいを買いに「三津森本舗」に立ち寄りましょう。炭酸せんべいは機械焼きと手焼きの2種類があり、湯本坂にあるこちらのお店では、店内の工房で職人が1枚ずつ手焼きする炭酸せんべいが購入できます。
食べると有馬温泉旅を思い出す人も多い、言わずと知れた名物・炭酸せんべい。創業115年を迎えた炭酸せんべいの元祖が提案する新しい楽しみ方と魅力を、ぜひお店で楽しんでみてくださいね。
文:山本恵里 写真:小川康貴