温泉や食事、雄大な自然にアクティビティと魅力がいっぱいの北海道。開放的な一人旅を楽しむスポットとしても人気です。東は摩周湖、雌阿寒岳(めあかんだけ)、西はニセコに小樽まで… 北海道ならではの絶景も楽しめる温泉宿をご紹介!
野添ちかこさん「ひとり旅におすすめの北海道の温泉宿」 ステイリスト
摩周湖の近く、川湯温泉に佇む旅館「お宿 欣喜湯(きんきゆ)」は、レトロな雰囲気が魅力のホテル。創業70年の歴史ある建物で、和の風情を感じながらゆっくりとくつろげます。
摩周湖の恩恵と親しまれる川湯温泉は、強酸性硫化水素を含む明ばん・緑ばん泉。日本でも数少ない貴重な湯を源泉掛け流しで楽しめます。浴場は珍しい2階建て構造で、温度別に湯船が分かれているので好みの温度で湯に浸かることができます。飲泉所もあり、レモンよりも酸っぱい強酸性温泉の味を試してみることもおすすめです。
食事は、地場産食材をふんだんに使用したオリジナル和食会席膳を。春から秋は山の幸、冬は近海の海の幸を中心にいただけます。
野添ちかこさん おすすめコメント
湯船によって全国屈指の強酸性なのに、「ぬるめ」の浴槽があるから、長湯できるのがいい。ひとりでの宿泊でもリーズナブルに泉質最強の宿に泊まれるのはありがたい。
日本百名山のひとつ、雌阿寒岳(めあかんだけ)の麓にある「山の宿 野中温泉」は、大正3年開湯の風情あふれる湯宿。エゾ松の原生林に囲まれて、昔ながらの素朴な湯浴みが楽しめます。
加温や加水を一切しない濃厚な源泉掛け流しの硫黄泉が特徴で、その力強い泉質を確かめるべく全国から温泉ファンが集まるほどの人気を誇ります。釘を一切使わずに仕上げられた総トドマツ造りの内湯や野趣あふれる露天風呂にて、心ゆくまで湯浴みを堪能してみてはいかがでしょうか。
オンネトーから望む雌阿寒岳と阿寒富士
周囲には雌阿寒岳に阿寒富士、天然記念物である湯の滝や北海道三大秘湖・オンネトーといったスポットもあり、神秘的な大自然の景色を見ることができます。食事は地元でとれた野菜や旬素材を使った手作り料理がいただけます。
野添ちかこさん おすすめコメント
北海道三大秘湖「オンネトー」近くの山の宿。お湯が秀逸で、冷えた体を瞬時に温めてくれるパワフル温泉。最寄駅からバスや送迎車などはないのが不便ですが、足を確保して出かけたい。
ニセコの雄大な自然に包まれて過ごす「ワン・ニセコ・リゾート・タワーズ」は、105室の客室全てがバルコニーとキッチンを備えたスイートルーム仕様。静かな環境の中、気ままで優雅な滞在が叶います。
スパではニセコモイワ山温泉を源泉とした白濁色の湯に浸かってリラックスを。大浴場に一晩中いつでも入浴できるほか、露天風呂は屋根付きなので雨や雪の日も安心して入れます。雪が美しく舞い込む雪見風呂で粋なひとときを体験してみては。
館内には四季折々のメニューがいただけるレストランやワインバー、カフェがあるほかルームサービスも充実。周辺は四季の草花を楽しむ散策ゾーンにあふれ、またラフティングやゴルフにキャニオリング、トレッキングなどのアクティビティも豊富です。
野添ちかこさん おすすめコメント
長期滞在にも対応したキッチンがついたコンドミニアム型。著名建築家の隈研吾が施した空間デザインが随所にみられ、優雅な気分を味わうことができます。空いた時間でアクティビティを楽しむワーケーションにも!
小樽運河沿いにある「運河の宿 おたる ふる川」は、かつて北前船が来航し賑わった昔の小樽を彷彿とさせるレトロなホテル。ランプ灯りとステンドグラスが美しいラウンジをはじめ、ハイカラな空間でノスタルジックな雰囲気が味わえます。
評判の湯は、倉の中にいるような雰囲気の浴場と木の温もりを感じられる檜造りの浴場にて、ナトリウム泉質の上質温泉が満喫できます。ほか、よもぎ蒸湯や貸切温泉、足湯もあります。
食事は、小樽ならではの食材を多く使用し、手作りにこだわったオリジナル料理に舌鼓を。お食事処は2階にあり、窓側のカウンターからは小樽運河を見渡すことができます。
野添ちかこさん おすすめコメント
大正ロマン漂うノスタルジックな雰囲気でとくに女性におすすめ。ほのかな灯りが照らすステンドグラスやアンティーク家具が情緒たっぷりで、ラウンジで本を読んだり、音楽を聴いたり、コーヒーを飲んだりする時間も楽しめます。
野添 ちかこ(のぞえ ちかこ)さん
旅行作家、温泉ナビゲーター。神奈川県出身。旅行・観光の業界新聞記者を経て、2006年フリーランスに。Web、雑誌、書籍などの企画・編集・執筆に携わりながら、日本各地の温泉と宿の隠れた魅力や面白い情報を独自の目線で分かりやすく伝えている。
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