客室に妖怪? 兵庫の文化財ホテル「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」で異色のARサービス開始

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」

兵庫県福崎町(ふくさきちょう)にある、歴史的文化財をリノベーションしたホテル「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」で、AR(拡張現実)によるちょっと変わった体験サービスが始まりました。

スマートフォンのカメラ越しに室内をのぞくと、不思議でかわいらしい妖怪が宿泊客を出迎えてくれます。

 

民俗学者・柳田國男ゆかりの日本家屋をリノベーションしたホテル

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」のもとになっているのは、約300年前に建てられた兵庫県指定重要有形⽂化財の「三⽊家住宅」と、2023年に築100年を迎えた国登録有形⽂化財の「旧辻川郵便局」。

県指定文化財をホテルとして活用した全国初の施設で、三木家住宅部分に5室、旧辻川郵便局部分に2室の客室が設けられています。

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」

このうち三木家住宅は、かつて姫路藩の大庄屋として地域の政治・文化の中心的役割を担ってきた由緒ある建物。さらに、福崎町出身で「日本民俗学の父」とも呼ばれる柳田國男が、11歳の時に1年間を過ごした住居としても知られています。

三木家の歴代当主が収集した大量の書物を読んで過ごしたという幼少期の柳田。後に著書『故郷七十年』の中で「私の雑学風の基礎はこの一年ばかりの間に形造られた」と回顧しています。

 

妖怪研究でも有名な柳田國男にちなんだ「AR妖怪」が登場

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」AR妖怪サービス

民俗学の視点から、日本各地の妖怪や怪異伝承の研究にも積極的だった柳田。そうした功績にちな、「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」では宿泊客が「AR妖怪」とふれ合えるという一風変わった体験サービスを開始しました。

宿泊する客室には専用のカードが置かれていて、そこに記載されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、画面越しに妖怪が現われる仕組みです。
※利用にはInstagramもしくはFacebookアプリが必要

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」AR妖怪

ARとして姿を現した妖怪は、それぞれの客室が当時どのように使われていたかを身振り手振りで教えてくれます。例えば、柳田が蔵書を読みふけったとされる「離れ」の部屋では、読書をする妖怪の姿を見て楽しめます。

三木家住宅部分にはこの他「副屋」「内蔵」「⾓蔵」「⽶蔵」と名付けられた客室があり、旧辻川郵便局部分にも「〒201」「〒202」という部屋があります。それぞれの部屋で妖怪がどのような動きを見せてくれるのか、宿泊してからのお楽しみです。

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」AR妖怪


かわいらしいAR妖怪と一緒に写真を撮り、SNSで共有するという楽しみ方も。「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」には、上の写真にある天狗を含めて計3種類のAR妖怪がすんでいるとのこと。登場する妖怪は4カ月ごとに入れ替わるので、訪れる度に新たな出会いを楽しめそうです。

「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」客室

幼き日の柳田が数々の書物とともに時を過ごしたように、「NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館」の客室には日本の自然、建築、食、妖怪など幅広いテーマの良書が並べられています。

日本民俗学の礎を築いた柳田國男ゆかりの日本家屋に泊まり、彼が熱心に追い求めた「人ならざるもの」の気配をスマホ越しに感じ取ってみてはいかがでしょうか?

 

NIPPONIA播磨福崎 蔵書の館

住所
兵庫県神崎郡福崎町西田原1106
総部屋数
7室
アクセス
【電車】JR播但線「福崎」駅からタクシーで約10分
【車】中国自動車道「福崎」ICから約5分
Article survey

お客様のご意見をお聞かせください
このページは気に入っていただけましたか?

※当ページのランキングデータ及び記事内容の無断転載は禁止とさせていただきます。
※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご了承ください。
※(税抜)表示以外の価格はすべて税込価格です。場合によって税率が異なりますので、別価格になることがあります。

 
 

TOP