島根県の出雲大社から車で約20分。日本海沿いに立地する鷺浦(さぎうら)に、古民家を改修した分散型宿泊施設「RITA 出雲鷺浦」が2023年11月14日グランドオープンしました。江戸時代から明治時代にかけて交易船「北前船」の寄港地として発展してきた土地柄で、舟宿や廻船問屋の建物が残る風情ある街並みが魅力です。
同施設では、さまざまな体験プログラムを展開。ダイナミックな自然を満喫できる漁船クルージングや、地元民とめぐる鷺浦まち歩き体験を通して、土地の歴史や風習にふれることができます。
神秘的な風景に出合い、鷺浦の風土を発見する体験プログラム
同施設が掲げる滞在のテーマは「風待ちのときを過ごす」です。鷺浦はかつて、多くの帆船が訪れて風とともに出航する、風待ちの港として栄えていました。そこで、宿泊客も日常の喧騒から離れて自分と向き合い、リフレッシュして日常に戻っていけるような、リトリートなステイを提供しています。
ポイントは、土地の魅力を発見できる体験プログラム。漁船クルージングでは、鷺浦の神秘的なスポットやすばらしい眺望のスポットに案内してもらえます。参加できるのは、海岸線や洞窟をめぐる基本コース、サンセットクルージング、夜光虫観賞クルージングなどの4コース。4月~9月の期間限定で催行されます。
そのほか鷺浦の海水を使った塩炊き体験や、地元民のガイドを聞きながらめぐる鷺浦まち歩き体験、椿オイルの搾油体験・ハンドセラピー・保湿クリームづくりに参加可能。体験を通して街の魅力はもちろん、自分の新たな一面も発見できるでしょう。
古民家を作家の感性で風情あるインテリアにリメイク
滞在先の古民家は、寄港地の歴史を感じる街の中に立地。いずれも鷺浦や出雲にゆかりのある作家の手によって心地よい空間へと改修されています。作家の一人は、古材を使った家具づくりや解体資材の保全に力を注ぐ鷺浦在住の「シトルニカ」ワイルズ 一(はじめ)氏。地松の梁を用いたフロント棟のメインテーブルや、国産楓の床板を再利用したコーヒーテーブルなど、共用部と客室の家具にその技を見られるでしょう。建物の歴史と調和する柔らかな風合いが、穏やかな時間を演出します。
一方、照明を担当したのは「ガラス工房IZUMO」。鷺浦の漁で用いられていたガラスの浮き球を、おしゃれな照明にリメイクしています。浮き球は地元民が提供したもので、気泡や風合いなどひとつとして同じものはありません。手づくり感のあるあたたかな光が、古民家をやさしく包み込みます。
なお、希望するとアロマオイル3種類から好きな香りを選べます。これは出雲にあるリラクゼーションサロン「Roof Top」の@aroma空間デザイナー協力のもと、季節やシーンに合わせて厳選されたオイル。入浴時や就寝時に使えば、穏やかな香りの中でリラックスして過ごせます。
地元民の協力によって、暮らしに溶け込んだステイを叶える同施設。心地よい風が吹き抜ける港町で、自分らしさを取り戻すリトリートな旅をしてみませんか。
RITA 出雲鷺浦
- 住所
- 島根県出雲市大社町鷺浦126
- 総客室数
- 4室
- アクセス
- 【電車・バス】一畑電鉄「出雲大社前」駅下車し、路線バス・うさぎ線「大社支所」より「鷺浦」下車して約30分
【車】出雲大社より約20分、出雲空港より約50分、山陰自動車道「出雲」ICより約30分 - 駐車場
- あり(5台・無料)