京都市の中心地に位置し、創業134年の伝統を誇る「ホテルオークラ京都」が、プラスチックごみの削減を目指す取り組みを始めました。
ホテルではこれまでにも、レストランで使うストローを環境に優しい生分解性素材に切り替え、さらに要望に応じて提供することで使用量の削減を図るなど、さまざまな環境への対策を実施してきました。
2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されたことを機に、環境に配慮した素材を使用した製品への切り替えを積極的に推進。客室のアメニティやレストランで提供される使い捨てのプラスチックを中心に順次、製品の材質を変更していきます。
客室アメニティなどを環境配慮型の製品に変更
プラスチック製品の廃棄物を抑制し、再資源化を促すために策定された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」には、削減対象となる特定プラスチック使用製品として12品目が指定されています。
ホテルではこの12品目に該当する歯ブラシやクシ、ヘアブラシ、シャワーキャップといった客室アメニティを2022年4月より、バイオマス素材を配合した製品に順次切り替えていく方針です。あわせて客室に常備するアメニティの種類を絞り込み、シャワーキャップに関してはゲストからの要望を受けた際に提供。連泊宿泊時のアメニティの補充方法も見直し、原則として歯ブラシやヘアブラシ、クシ、レザーカミソリの新たな補充を行わず、希望に応じて対応することで、使用数の削減に取り組んでいきます。
レストランでは、テイクアウト商品を購入した際に提供するスプーンやフォークをバイオプラスチック「C-PLA」製に変更しました。植物由来原料を25%配合したミニスプーンやFSC森林認証紙を使ったマドラーも用意されています。
さらに、宿泊者が利用するホテルのランドリーサービスでは、洗濯後の衣類にかけるカバーの素材を12%薄い袋に変えることで、プラスチック使用量の削減を図ります。
伝統あるホテルとして尽力する環境への配慮
「ホテルオークラ京都」では、指定12品目以外の製品にも対応範囲を広げて環境配慮型製品への転換を進めています。例えば、2022年1月には、客室内に備えられた「ランドリーバッグ」を、京都府京丹後市を拠点に環境面で優れた素材の研究開発を行う「白石バイオマス」社製の材質に切り替えました。
ほかにも、2014年から段階的に館内照明をLEDに切り替えたり、回収した使用済みの食用油を京都市が実施する事業によりバイオディーゼル燃料などに再利用。また、自然エネルギーで発電するグリーン電力によって製造された紙製の名刺に切り替えたりするなど、古都京都の歴史あるホテルとして環境への配慮に尽力してきました。
今後も「ホテルオークラ京都」には、持続可能な開発目標となるSDGsを踏まえた、よりよい社会への貢献が期待されています。
ホテルオークラ京都
- 住所
- 京都市中京区河原町御池
- 総部屋数
- 321室
- アクセス
- 【電車】地下鉄東西線「京都市役所前駅」直結